NYヘリ墜落、乗客のバッグに原因か 操縦士が説明
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク市のイーストリバーにヘリコプターが墜落し、乗客5人が死亡した事故で、生き残った操縦士が乗客のバッグが原因で墜落が起きた可能性があるとの見方を示していることが13日までに分かった。
リバティー・ヘリコプターズが運営する当該の機体は11日夕、写真撮影のためチャーターされ飛行していたところ、マンハッタン東部を流れるイーストリバーに墜落した。ニューヨーク警察によると死亡した乗客5人の年齢は26~34歳。
警察幹部が明らかにしたところによれば、ヘリコプターからの脱出に成功した33歳の操縦士は、乗客の1人が持ち込んだバッグが緊急用の燃料遮断ボタンを誤って押した可能性に言及。それにより機体にトラブルが発生し、墜落につながったとの見方を示唆しているという。
当日はこの操縦士から、エンジンの不具合を訴える救難信号がニューヨークのラガーディア空港へ送られている。墜落後の現場に救急隊員が駆け付けたところ、ヘリコプターは逆さまになった状態で水につかっていた。
事故原因の究明は米国家運輸安全委員会(NTSB)が担当する。当時の機体の状態や現場の天候などを検証するとみられる。
リバティー・ヘリコプターズの機体で墜落事故が起きるのは過去11年間で3度目。ニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員は「3度は多すぎる」と述べ、米連邦航空局(FAA)に対し、これまでの安全記録と今回の墜落について十分な検証が行われるまで同社の営業許可を停止するよう求めた。