金正恩氏暗殺のコメディー映画、北朝鮮が「テロ」と反発
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記を題材にした米国のコメディー映画に対し、北朝鮮の外務省報道官が25日、「あからさまなテロ」と強く反発した。朝鮮中央通信が伝えた。
問題のコメディー映画「ザ・インタビュー」は、ジェームズ・フランコとセス・ローゲンが演じるトーク番組の司会者2人が、金正恩氏の暗殺に手を貸すよう米中央情報局(CIA)から依頼されるという内容。
10月に劇場公開される予定で、予告編が北朝鮮の目に留まったとみられる。
北朝鮮の外務省報道官は、「敵はその卑劣な映画において受容できる限界を踏み越え、最高指導者の尊厳を傷つけた」と非難。「北朝鮮の人民の心の支えを奪い、社会制度を崩壊させることを狙ったあからさまなテロであり、戦争行為だ」と断じた。
さらに、「ならず者の映画制作者」にこの映画を制作させのは米政府だと主張。「我々の最高指導者の名誉を汚し、北朝鮮に対する敵対行為を犯した者が、法にのっとった処罰を免れることはできない」「映画の制作に加担した米政府は、強烈で情け容赦ない報復を招くだろう」と述べた。
ザ・インタビューを巡っては英紙テレグラフが、北朝鮮情勢に詳しい人物の話として、金正恩氏もこの映画を見るかもしれないと伝えた。その報道を受けて共同監督を務める主演のローゲンは、「金正恩も見てくれるらしい。ぜひ気に入ってもらいたい」とツイッターにコメントしている。