佐藤浩市、妻役の吉永小百合“お母さん”呼び 想定外のリアクションにドギマギ

吉永小百合と佐藤浩市が24日、都内で行われた映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』(10月31日公開)の完成披露試写会に登壇。佐藤は吉永のジョークにドギマギしたことを明かした。この日は、天海祐希、のん、木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずき、阪本順治監督も来場した。
本作で、吉永は世界最高峰のエベレストの女性世界初登頂に成功した登山家・田部井淳子をモデルにした純子に、佐藤はその夫で妻の夢を応援し支える正明を演じている。佐藤は、吉永と夫婦役を演じるにあたり「僭越ですが、劇中でご夫婦が呼び合ったように、『撮影期間の間だけ、“お母さん”と呼んでもよろしいですか?』とお願いをした」というが、「吉永さんは当然ジョークで返されたと思うんですけど、『わたし、子どもがいないので』と(言われて)、いやいや、そういう意味じゃなくて……」とドギマギしたことを打ち明ける。その後、承諾をもらえたようで、佐藤は「撮影中は無事に『お父さん』『お母さん』と呼び合うことができて、自分の中では安心して撮影を終えることができました」と振り返る。吉永も「(佐藤をお父さんと)呼ばせていただきました」とうれしそうに話した。
佐藤は、吉永について「現場での居住まいというか、映画に対する向き合い方がとんでもなく高尚というか、とにかく現場で疲れた顔を一切されない、『しんどい』とか一切おっしゃらない」と明かす。また、「そうすると、ちょっと若い僕らは『わー、疲れた』とか言えないじゃないですか。僕はしょっちゅう現場で口にするタイプなんだけど」と告白し、若葉が納得すると、佐藤は「うんって頷くなよ、若葉」とツッコんで笑いを誘う。すると阪本監督が参戦し、「浩市くんとは長くやってきましたけど、大体しんどそうな顔を見せることが多いですね。(今回は)吉永さんがいる時といない時で変わる」と暴露。佐藤は「言うなよ!」とけん制するも、まさかのリークに笑うしかなかった。
本作は、生涯で76ヵ国の最高峰・最高地点の登頂に成功した登山家・田部井淳子の実話をもとに、エベレスト女性初登頂から晩年の闘病、余命宣告を受けながらも亡くなる直前まで山に登り続けた勇壮な生涯を壮大なスケールで描く。監督を、吉永主演の『北のカナリアたち』(2012)や、『半世界』(2019)、『せかいのおきく』(2023)などの阪本順治が務めた。(錦怜那)