上司から食事に誘われたり、友人からショッピングに誘われたりしたとき、先約があり残念ながら断らなければならないこと、ありませんか?
「せっかく誘ってくれたのに、申し訳ないな...」とモヤモヤを感じてしまう人に読んでほしい、解決のヒントを描いた漫画があります。
漫画家の吉本ユータヌキさん(@horahareta13)がTwitterに投稿し、4千を超える「いいね」も寄せられています。
ある日のこと、仕事をしていると部長から「飲み」の誘われた主人公・梅野コホク。
せっかく部長に誘ってもらったけど、今日はお姉ちゃんとゲームする約束をしていたんだよなあ。
部長に悪いし、今回はお姉ちゃんに謝罪の連絡を入れて解決しよう!
とは思ったものの、お姉ちゃんを悲しませ、自分にもモヤモヤした気持ちが残ってしまいました。
「どうしたら断れるんだろ....」
では、どうしたら断れるのか。
相談相手の「メカ仙人」は、コホクに問います。
「“今日は”断りたいのか? “飲みを”断りたいのか?」
それを聞いたコホクは、先約があることを部長に伝えると同時に、都合の良い日を提案することで、別日に飲みに行きたい意思を伝えることができました。
最後に仙人はこう言い残しています。
“なにを”断りたいのかわかればスッキリするぞ
飲みに行きたくないのではなく、今日は都合が悪いだけ。コホクも断りたいことがハッキリしたようですね。
BuzzFeedは、漫画の作者である吉本さんにお話をうかがいました。
今回の漫画は、1年ほど前に受けた「コーチング」を元に描きました。
コーチングについては、一般社団法人日本コーチ連盟はこう説明しています。
「答えはその人の中にある」という原則のもと、 相手が状況に応じて自ら考え、行動した実感から学ぶことを支援し、 相手が本来持っている力や可能性を最大限に発揮できるようサポートするためのコミュニケーション技術
「答えを与えられる」のではなく、自ら「答えを創り出す」サポートをする。
吉本さんも、プロのコーチによって劇的に物事の捉え方や言葉の受け取り方が変わったと実感しています。
「基本的にネガティブだったんで、この漫画でいうと『断るともう誘ってもらえなくなるかも』とか『評価が下がるのでは…』という心配をしたりと、人目を気にして主体的になれない人生を送ってました」
「なので、自分がコーチングを受け、学ぶようになって変わったことを、少し前の自分のような、生きづらさを感じている人に気づいてもらえるような漫画を描きたいと思ったんです。漫画の中の主人公は1年前までの自分を投影させて描いています」
「正解や不正解はない」
今回コホクは、お姉ちゃんとの約束を守るため、部長と飲みに行くのを別日にしようと決断しました。
「この判断が部長にとっての正解かどうかはわからないです。もしかしたら怒る人や、断ることで評価を下げる人もいるかもしれないですが、コホクにとって最善だと思う選択にしています」
しかしこの選択は、あくまでコホクの場合でのこと。
「読んでくださる方が『自分ならこう断るかも』と考えてもらえるようにと思っています」
実際、漫画を投稿したツイートには、「なるほどなあ」「こういう時、いつもパニックになってヘラヘラしちゃう」など、様々な声が寄せられました。
こうした反響に吉本さんは、「みなさんいろんな断り方をリプライしてくれていて嬉しかったです。リプライに書くことも正解や不正解はなくて、この漫画を読んで、自分の場合は…と想像してくれたことに意味があると思っています」
「これからもいろんなテーマで描いていくので、もし心当たりのあるテーマがあれば、自分の場合は…と考えてみて、良かったら教えてほしいと思います」