「クリエイターが絶対にしてはいけないこと」を描いた漫画が話題です。
漫画家のうえはらけいたさん(@ueharakeita)がTwitterに漫画を投稿したところ、1万回以上リツイートされ、3万を超える「いいね」が集まりました。
漫画に込められたメッセージには「刺さりました」「耳が痛いぜ…」と大きな反響が寄せられました。
アイデアを形にしていくクリエイターが「絶対にしてはいけないこと」とはどんなものなのでしょうか?
漫画は打ち合わせ終わりに、新人コピーライターの主人公が先輩と飲み会に向かう場面から始まります。
クリエイティブディレクターの先輩、D川さんは車の中で、主人公にこう問いかけます。
「クリエイターが絶対にしたらあかん3つのことって知っとる?」
主人公は「知らないっす」と答えます。
「クリエイターが絶対にしてはいけないこと」の1つ目は、「人のアイデアを笑うこと」でした。
そして2つ目は「自分のアイデアを笑うこと」。
さっきまでの打ち合わせで主人公は「これちょっと恥ずかしんですけど…」と言いながら自分の案を出しました。
先輩はその言葉を覚えていて、新人くんに声をかけたのでした。
先輩は「恥ずかしい」という言葉は人を想像の世界から現実へ引き戻して帳消しにしてしまうリセットボタンみたいな言葉だと言いました。
そして、「本気でモノづくりをやるなら『恥ずかしい』は今日から禁句にしようや」と声をかけます。
カッコ良すぎる…。
ちなみに先輩いわく、ラスト一つの「クリエイターが絶対にしてはいけないこと」は「一次会で帰ること」なんだとか。
これには「やっぱりこの人営業っぽいな」と感じる主人公でした。
この漫画はどんな風に生まれたのか気になる….!
そこで、BuzzFeedは漫画家のうえはらけいたさん(@ueharakeita)にお話を聞きました。
うえはらさんは隔週で新人コピーライターを主人公にした短い漫画「ゾワワの神様」を投稿していて、今回のお話はその5話目なのだといいます。
今回の漫画を描いたきっかけには、うえはらさんがコピーライターとして働いていた時の実体験も関係しているのだそう。
それは「恥ずかしいは禁止」という言葉です。
うえはらさんは新人コピーライターの1年目の時に実際に先輩からこの言葉をかけられたのだとか。
この言葉を聞いた時、先輩クリエイターの方々の「覚悟」のようなものを感じたのだといいます。
「『恥ずかしい』なんて当たり前のプロのクリエイターの世界に入ったんだなと思いました」
「同時に、これまで恥ずかしがっていた自分を情けなくも思いました」
投稿前には「今回のエピソードは少し広告業界に閉じた話だから、あまり拡散されないかもなぁ」と思っていたそうですが、想像していた以上に共感の声が多く寄せられました。
「『研究界隈でも同じことが言える』『これ、コスプレイヤーも心に刻んだ方がいい言葉だね』など、
想像を超える様々な業界の方が反応していただけたのが面白かったです」
「やっぱりコピーも漫画も、世の中に出してみるまで予想はつかないものだな、と改めてものづくりの奥深さを実感しました」
自分のアイディアを出す時には逃げ道としてなんとなく添えてしまいがちな「恥ずかしい」という言葉。
「本気でモノづくりをやるなら『恥ずかしい』は今日から禁句にしようや」
胸に刻みたい言葉だ....。