「Spotify」と「Apple Music」のどちらがいいかという議論は、すぐに決着がつきそうにありません。しかし、最近Apple Musicのユーザーは、Apple MusicのほうがSpotifyより音が良いと言っています。Spotifyよりも、音にパンチがあって明瞭で、高品質のヘッドホンやスピーカーで聞くと、特にそう感じるのだそう。
Apple Musicユーザーの言い分には一理あるかもしれませんが、Spotifyユーザーには今すぐ音質を上げられる簡単な方法があるんです。
SpotifyとApple Musicでは音質のオプションが異なる
SpotifyとApple Musicの音を一概に比較するのは少し難しいかもしれません。Spotifyは、無料ユーザーには最高で160kbps、プレミアムユーザーにはその倍の320kbpsのビットレートで音楽を提供しています。一方、Apple Musicには無料プランがありませんが、さまざまな音質を提供しています。
Apple Musicの標準再生ビットレートは256kbpsで、Spotifyの最高のビットレートよりは低いです。しかし、Apple Musicにはロスレスオーディオもあり、CD品質の24ビット/48kHzや、本格的なオーディオファンであれば24ビット/192kHzもあります。
Spotifyにも、ロスレスオーディオのオプションを提供する計画がありますが、現時点ではApple Musicの音質の域を出ていません。しかし、両方のプラットフォームを聴き比べても、320kbpsのビットレートでも、高音質です。では、なぜ多くのユーザーがSpotifyの音質に不満を漏らしているのでしょうか?
「ラウドネスノーマライゼーション」がSpotifyの音質を損ねている
問題は「ラウドネスノーマライゼーション」という設定にあり、これには音質を悪くする以外の目的があります。Spotifyは、曲間でより一貫した視聴体験を提供するために、ラウドネスノーマライゼーションを採用しています。これは、すべての音楽の音量を均質にしようとするもので、常にボリュームをいじる必要がなくなります。たとえば、ある曲の音が小さくて、音量を上げたとしたら、次の曲では音が大きくなり、自分好みの音量よりもうるさくなる可能性があります。
問題点は、音が大きくなると、音質が悪くなること。Spotifyの意図が何であれ、音の大きな曲に制限を設けており、音楽のダイナミックレンジに影響を及ぼしています。良いヘッドホンやスピーカーで聴いている時は、それが特に顕著です。
ラウドネスノーマライゼーションを無効にする方法
しかし、ラウドネスノーマライゼーションは簡単に無効にできます。モバイル版では、アプリの設定を開き、設定の「再生」を選びましょう。iOSの場合は「オーディオノーマライズを有効」、Androidの場合は「音量のノーマライズ」を無効にしましょう。デスクトップ版では、アプリの設定を開き、「音量の均一」を無効にします。
プレミアムユーザーや、デスクトップ版のアプリを使用している場合は、「音量の均一」の下に「音量レベル」というオプションがあります。周辺の音に合わせて、音量を調整してくれる機能です。「大音量」はうるさい環境に音量を合わせ、「標準音量」は普通の状況を想定しており、「低音量」は静かな環境に音量を合わせて調節します。Spotifyは「標準音量」や「低音量」を選んだ時は音質に影響はないが、「大音量」を選んだ時のみ影響があると主張していますが、それは本当なのかなと思います。
ほかの音質設定もチェックする
それでもまだSpotifyの音質に満足できない場合は、同じく設定の「再生」のしたにある、「イコライザ」を有効にしていないかチェックしてみてください。イコライザは、特定の音を上げたり、なくしたりすることができますが、意図した音の妨げになることがよくあります。特に目的がなければ、イコライザの設定は無効にするのがおすすめです。
「音質」のところでは、できるだけ高音質になっているかを確認します。無料ユーザーの場合は「高音質」、プレミアムユーザーの場合は「最高音質」です。「ストリーミングの音質」と「ダウンロード」のどちらも同じで、どんな状況でも関係なく最高の音質になるように確認してください。ただし、高音質にすると、それだけストレージを消費します。
最後に「音質の自動調節機能」を無効にすると、Spotifyがインターネットの接続速度低下を検知した時に、音質を下げるのを防ぐことができます。
LIFEHACKERより一部編集・転載(2024年12月7日の記事)