マクドナルドのクォーターパウンダー。
Erin McDowell/Insider
- マクドナルドは10月23日、大腸菌による集団感染の調査について、さらなる見解を明らかにした。
- 同社幹部は、調査の結果、今回の集団感染は2015年にチポトレが直面したものとは異なることが示唆されたと述べた。
- マクドナルドは、初期の兆候から、タマネギが感染源である可能性が高いとしているが、牛肉を除外することはできないとも述べている。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると49人が感染し、1人が死亡したとされる、アメリカの10州にわたる大腸菌集団感染について、マクドナルドは2024年10月23日(現地時間)、さらなる見解を明らかにした。
マクドナルドの幹部は、メディア向けの電話会見で、感染の原因となったメニューは同社の「クォーターパウンダー」だけだと改めて述べた。
スライスオニオンと牛肉パテの2つの食材が汚染源となった可能性があるとして、現在も調査が続いている。同社は、原因となった可能性のあるすべての食品を該当店舗から回収したと発表した。
マクドナルドの幹部は、スライスオニオンが原因である可能性が高いとしながらも、牛肉パテを除外しているわけではないと述べている。
同社はまた、スライスオニオンは一部の市場では朝食用メニューに使用されているが、感染のあった店舗ではそのメニューは提供されていなかったとしている。
今回の事例が以前に発生したチポトレ(Chipotle)の大腸菌集団感染と比較してどうなのかという質問に対して、マクドナルドは、両者は異なるようだと述べた。
チポトレの事例ではレストランでの食品の取り扱いと調理が問題となったが、マクドナルドの経営陣は、今回の集団感染では汚染された可能性のある食材がサプライヤーから届いたことが問題となっていると述べた。また、マクドナルドの事例では、提供された食品全体に占める割合が比較的低く、地理的にも隔離された地域に限られており、他のメニューには影響していないと付け加えた。
チポトレは、2015年から2018年の間に1100人以上が体調を崩した食中毒が発生し、刑事告発を解決するため、2020年に2500万ドルの罰金を支払うことに合意した。
同日、NBCのインタビューで、米マクドナルドのジョー・エルリンガー(Joe Erlinger)社長は、同社は連邦機関と緊密に連携して問題を特定し、感染を封じ込めるために取り組んでいると述べた。
「もしサプライチェーン内で汚染された製品があったとしても、今後は出回らない可能性が高い」と彼は述べた。
「もちろん、CDCの調査に協力していくつもりだ」
大腸菌汚染は、生肉や加熱不足の肉に関連している可能性があるが、同社はハンバーガー「クォーターパウンダー」に使用されている牛肉は、被害を受けた地域の複数の異なるサプライヤーから調達していると述べた。
さらに、同社の基準では、ハンバーガーの中心温度を華氏175度(摂氏80度。大腸菌が死滅するとされている温度より約10度高い)まで調理することが義務付けられているが、複数のレストランではその基準が守られていなかったと当局者は述べている。
また、同社は、営業中は毎日定期的に品質管理チェックを行っているが、CDCが特定した事例はほぼ2週間にわたって発生していたと発表した。その間、通常、その地域では約100万個のクォーターパウンダーが販売されている。
マクドナルド社は、問題の店舗で販売されたスライスオニオンは単一のサプライヤーから仕入れたもので、ハンバーガーには生のままで使用されていると発表した。
同社は、汚染がサプライチェーンのどこで起こったのかは不明だと述べた。なぜなら、原料のタマネギは農場で栽培され、洗浄され、スライスされた後、さらに消毒され、袋詰めされ、冷蔵輸送でレストランに送られるからだ。同社の幹部は、この大腸菌株がタマネギに由来することはこれまで一度もなかったと述べた。
同社はまた、CDCとアメリカ食品医薬品局(FDA)が先週末に初めて感染拡大を同社に通知したが、その時点で確認された感染者数は、火曜日に公表された数字よりもはるかに少なかったと述べた。
感染拡大の明確な単一発生源が特定されるまで、同社は感染地域におけるクォーターパウンダーメニューの販売を中止しており、これはアメリカの同社の店舗の約5分の1に影響を及ぼしている。