企業法務と知的財産に強み 会社員経験を活かし、法律論にとどまらないリスクや見通しを伝えます
もっと専門性を高めたいと会社員から弁護士に転身
——弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
以前は、素材化学会社で技術者と法務・特許本部、通信機器大手の特許部で勤務していました。会社員をする中で、一つの会社だけではなく、いろいろな会社に対してアドバイスや支援をできるような立場になりたいと考えるようになりました。
また、もっと自分の専門性を高めたいという思いもあり、弁護士を目指しました。
長らくやってきた会社員を辞め、法科大学院に進学して勉強だけをすると言うのは、とても大きなチャレンジでした。
ただ、勉強自体は知識欲が満たされるものでさほど苦痛ではなかったですし、ロースクール1期生でしたので、私と同じように会社員からの転身を目指していた人が多かったんですね。そのため、同じような境遇同士、励まし合いながら勉強することができました。
——注力分野はなんでしょうか。
企業法務、また、知的財産分野に注力しています。
企業法務は、これまでの会社員経験を活かすことのできる分野です。また、知的財産に関する仕事も長らくやってきましたし、理系学部を出た経験も特許の分野などで活かすことができています。
技術的な話も好きですので、これまでのノウハウを活かせる分野として、この2分野に注力しています。
知的財産分野を扱う法律事務所は、大きめの事務所が多いです。当事務所のように、小規模で企業法務と知的財産分野に特化しているようなところは珍しいと思います。小さいからこそ、非常にフットワーク軽く動けますので、その点は強みだと思います。
——具体的にどのような相談が寄せられますか。
一番多いのは、契約書に関するものです。「契約を締結したいが、その内容が適正なものかどうか」というご依頼です。
契約書には相手方ばかりに有利になっているような条項が紛れ込んでることがあります。不利な条項を見つけ出して、どういうリスクがあるかをご説明し、必要であれば修正させていただく。これが弁護士に契約書チェックを依頼する大きなメリットです。
契約書のチェックは、事業の内容を深く理解して、密なコミュニケーションをしながら、レビューをすることが大切だと考えています。継続的にご依頼いただくことで、ビジネスへの理解も前提とした上で、法律面からだけではないアドバイスができます。
また英語についても対応できますので、英語の契約書のレビューもお任せください。
知的財産の分野では「自社の知的財産を他者に侵害されている」「他者に知的財産を侵害していると主張されて困っている」といったご相談があります。
企業はトラブルを未然に防ぐ「予防法務」が重要
——仕事をするときに心がけていることはありますか。
仕事をする上では、敷居が高くならないように丁寧にご説明すること、密にコミュニケーションを取ること、法律論だけではなくそれを踏まえたリスクや見通し、企業運営の方向性についてまでアドバイスさせていただくことを心がけています。
依頼者はさまざまで、企業や教育機関、個人事業主の方もいます。企業の場合、ソフトウェアを作っているところや製造業が多いです。教育機関の場合は、知的財産の観点から、研究の成果をどのように活かしていくかなどについてもアドバイスをすることが多いですね。
自分の専門性や技術知識も活かしながら、会社の支援をすることにとてもやりがいを感じています。
——休日の過ごし方やご趣味はありますか。
休みの日は趣味のサックスを演奏したり、家族と過ごしたりしています。
サックス自体は高校時代からやっていまして、司法試験に合格してしばらくしてから再開し、現在バンド活動をしています。
——今後の展望を教えてください。
より充実したサービスをご提供できるようにできたらいいなと考えています。
究極的な目標は、私の方でいろんな会社を支援させていただくことによって、少しでも企業の力が高まり、社会が円滑に動いたり豊かになったりすることです。その一助になれたら嬉しいです。
様々な会社のご支援をすることで、社会貢献をしていきたいと考えています。
——何らかの法律トラブルを抱えて悩んでいる方に向けてメッセージをお願いいたします。
法律トラブルは早い段階でご相談いただければ、事態が深刻にならずに済むこともあります。企業については、予防法務という観点からも、普段から事業に関わらせていただくことが有効だと考えています。
事業を遂行していくにあたり、問題が起きたら気軽に相談できるような弁護士を身近に置いておくことが有効だと思います。ぜひ、お気軽にご相談ください。