小学生の娘たちが朝4時に集合して「卒業ディズニー」に行く約束をしてきた——。
保護者のツイッター投稿が話題です。そんな早朝から、子どもたちだけで外に出歩いてよいのでしょうか。
各地の青少年健全条例では、大人は子どもに深夜外出をさせないように努めることとしています。「深夜」とは何時から何時のことを指すのでしょう。子どもの気がゆるむ時期。親は確認しておきたいところです。
●結局、時間は変更されたものの・・・
話題になったのは、今春卒業する女子小学生の親とみられる人物のツイートです。
〈小学校のキラキラ女子たちと卒業ディズニーの約束してきた。ところまでは良かったんだけどさ‥ 当日は朝4時に集合してメイクしてから出かける。お小遣い2万円。21時まで遊ぶ。 ってすでに行かせたくないんですけどー なんなん今どきの小学生〉(3月10日の投稿)
小学生に持たせる2万円という金額の大きさへの驚きもさることながら、朝4時〜夜21時まで遊ぶことについてさまざまな意見が寄せられました。
「4時21時の2万って高校生でやっと許されるか許されないかだと思ってました」 「そもそも条例違反じゃないのかな?補導対象な気がする…行き帰りは送迎がいいと思う」 「これ今直面してる。車で送迎できるママがいるそうだけど、それだって事故とか心配で結局見送ってもらった」
結局のところ、友だちの親らと相談したうえで、「親の送り迎えあり遅め出発早めお迎え」に変更されたようですが、もしあのままの時間に送り出していたら、問題はなかったのでしょうか。
●夜11時〜朝4時までの外出は不適切
各地の青少年健全条例では、18歳未満の青少年を外出させるにふさわしくない時間が示されています。
ディズニーランドがある千葉県の条例では、特別な事情がない限り、保護者は午後11時から翌日の午前4時までの間(深夜)、青少年を外出させないよう努めなければならないとしています。
また、保護者でない者が、保護者の委託や承認その他正当な理由がないまま、深夜に、青少年を連れ出してはいけないとしており、これに違反すると、20万円以下の罰金または科料が科せられる可能性があるのです。
東京都の条例でも、上記時間帯で青少年を外出させないように努めるべきとしています。
「当日は朝4時に集合」ということは、子どもが午前4時前に外出することになるわけですから、保護者は守るべき条例に違反することになってしまいます。
また、その時間帯に歩いていれば、補導される可能性もあります。
少年警察活動規則においては、飲酒、喫煙と同じく、深夜はいかいをする少年は「不良行為少年」と呼ばれ、補導の対象となっているからです。
しかし、非行防止や健全育成を目的とした補導をされるくらいなら、まだよいかもしれません。
ディズニーの中は安全だとしても、メイクをした女の子たちには、行き帰りの過程で危険が伴う可能性も多くの人から指摘されています。
子どもたちが友達と卒業の思い出作りをしたい気持ちは尊重しながらも、節度を守った「卒業ディズニー」としたいものですね。