高田馬場新聞が創刊したのが、2013年の12月。
当然ながら、まだまだ世の中にその存在など認知されていなかったはずの翌2014年1月のこと。
突然お電話をいただいて取材に行ったのが、ここCASE Shinjuku(ケイス新宿)でした。
それから早や3年。なんとなく仲良くなれそうな気がしてちょいちょい足を運ぶようになり、高田馬場で新しいご近所づきあいを作りたいね、などとあれこれ企みながら、いろんなことをやって楽しかったりやらかしたり。
いやはやホント、たくさんたくさんお世話になりました。
高田馬場新聞はこの3年、いろんな人たちと出会って助けられて支えられてご迷惑をかけてきましたけど、そんな何人かいる重要サポーターの1人(1つ?)が、ここCASE Shinjukuです。
そのCASE Shinjukuが4年目に入ったのを機にリニューアルしたということで、改めて見学に行ってきました。
久々におじゃましたCASE Shinjuku…というのは嘘ですね。実際には天下一品イベントで来たばっかりでした。それにしてもゆっくりと施設内を見渡すのはなんだか本当に久しぶり。
気がつくと奥の方に、仕切り壁ができていました。
CASE Shinjukuの自称仲居頭(≒ゴッドねーちゃん)の森下さん、3年前と同じように新生CASEの機能を紹介してくださいました。
森下さん「ほら、ここをカラカラっと閉めれば、貸切で小規模の勉強会なんかにもお使いいただけるんですよ。ここは少し前にプチリニューアルした時のものですけど」
なるほど。プチリニューアルに続いて今度は増床&大リニューアルと来た。
あぁこれ、完全に儲かっているやつだ。儲けたお金で拡張しまくっている。
高田馬場新聞「バブル到来ですね。儲かってる感じですね」
森下さん「いやいやまさか。実は東京都のインキュベーション施設運営計画認定事業というものに認定されまして。助成を受けて増床&リニューアルを手がけたのです」
そうなんだ。確かに席は3年前と変わらずゆったりしている。
3年前ほどガラガラではないものの、隣の椅子にカバン置いてもまぁ大丈夫、くらいのゆったり感はあります。
それがCASEのいいところ。だって広いんだもの。
あとは3年前に来た時も思いましたけど、高田馬場にこんな場所があったの?と思うくらいのオシャレ感と、築古のビルが醸し出すクタビレ感があいまった気安い雰囲気。
森下さん「ちなみに今回の大リニューアルでは、主にシェアオフィス側に手を入れました」
ではシェアオフィス側を見せてもらいましょう。
スポット照明を使ってる場所って撮影するとえらい暗く写るんですよね。
つまり実際はこんなに暗くありません、ということを言っています。
シェアオフィススペースの入り口には大きなスタンドテーブルが。
ずっと座っていると健康によろしくないらしく、時々は立って仕事をすると良いらしいですね。
やってないけど。
窓辺にはやたらとカラフルなデザインのソファ。
届いた時は目が点になったけど、最近ではようやく目も慣れてきたそうです。
手前がフリーデスク、奥のパーテーションに仕切られたところが固定デスクのエリアです。
固定デスク側も見せていただきました。
天下一品イベントにもご参加くださった、アプリ開発会社の戎井さんです。
コンパクトながらも作業スペースに資料を整理するスペースも確保されており、まさに必要十分な広さ。
会議室の入り口も、オシャレ度が増しています。
そしていよいよ、増床した5階をご案内いただきます。
高田馬場新聞「4階の天井ぶちぬいて、螺旋階段とか作ればよかったのに」
森下さん「それも考えたんですけどねぇ。大家さんにダメって言われました。構造上の問題だそうです」
しかたない。築古だもの。
5階エリアの入り口には、スマートロックなるものが設置されています。
スマートフォンでピッポッパと操作をすると、鍵がウィインッとまわって解錠。
内側から見た感じ。スマートロックという割にはなんだかアナログな見た目です。
5階にはCASE Shinjuku初の個室が6部屋!
個室しかないからか、通路は照明も落とし気味でいい雰囲気。
昔の学校みたいな、どことなく懐かしさを感じる佇まいです。
小学校の時に廊下で逆立ちしてカカトでガラス割った、笹川くんのことを思い出しました。
6室のうち3室は既に入居済み。
おおむね10平米の部屋はそれぞれ少しずつ広さも違い、その分ちょっとずつお家賃も異なるそう。
あと、なぜ採用されているのかよくわからないんですが、宇宙でも使われている塗料が採用されているようです。
なんか無駄にハイスペック……あっ無駄ではない、のかな……たぶん。
3年の時を経て、改めて森下さんにリニューアルについてご説明いただきました。
高田馬場新聞「天下一品のイベントではたいへんお世話になりました」
森下さん「なんか、変なイベントでものすごく楽しかったです。あのイベントきっかけで天下一品を初めて口にしました」
高田馬場新聞「なるほど。あえて感想は聞かないでおきましょう。で、どんな経緯で増床・改築を?」
森下さん「個室を作ろうと考えていたわけではないのですが、チームで使える場所を作りたいなという思いはかねてよりありました。お一人とかお二人で使っていただく分にはこれまでの機能で十分なのですが、チームでの仕事場としては足りないなと。そんなタイミングで、ちょうど5階があいたという話があり、さらには東京都のインキュベーション施設運営計画認定事業で認定を受けるというタイミング(2016年9月)もあって、助成金も出るぞと。それこそ今でしょ!ということでガガガッとやってバタバタドドドと改装して、今に至るというわけです」
高田馬場新聞「既にメンバーさんがいる状況でのリニューアル、大変だったでしょうね」
森下さん「はい。それこそものすごいストレスが。メンバーさんにも私たちにもあったと思いますね」
高田馬場新聞「その話は重たそうなので、聞かないでおきます。この3年間でCASEはどう変わりましたか?」
森下さん「機能が増えた、と思います」
高田馬場新聞「機能?ですか?」
森下さん「ハード面で言えば、先ほどご案内したように、多様な使い勝手がご提供できるようになったわけですが、やはりソフト面の充実がありますよね」
高田馬場新聞「ソフト面とは?」
森下さん「たとえば、女性・若者・シニア創業サポート事業というものがあります。これは名称にもあるように女性、若者、シニアの方々の創業を増やそうという取り組みで、私たちはその事業において『地域創業アドバイザー』として認定を受けています(2015年10月より)」
より詳細な内容はCASE Shinjukuのwebサイトをご覧ください。
高田馬場新聞「なんだか名称とかいろいろカチコチしていてよくわかりませんね。つまり簡単に言うと、40歳〜54歳までのおじさん以外が創業する時に、CASE Shinjukuで相談に乗ってもらうと、なんと金利1%でお金が借りれちゃうぞっ!てわけですね」
森下さん「まぁかなり、めちゃくちゃ端折って言うと、そういうことです。もちろん融資の実行を約束するものではないですし、そんな打ち出の小槌みたいなことではありませんので、誤解のないようにお願いします」
高田馬場新聞「私もそう言えば、右も左もわからないような状況で創業して早や10年になりますけど、こういうサポートがあることとか、当時は全く知らなかったですよ」
森下さん「そうですね。コワーキングスペースは年々増えていますし、多様な働き方を支える制度も充実してきていますね」
高田馬場新聞「CASE Shinjukuとご縁ができてから、コワーキングスペースについて知りました。いわゆる仕事場というのとは違うのですね」
森下さん「私たちは単なる『場』ではなく、利用者さんのビジネスをより良くしていくための機能をご提供しているつもりなので、利用者さん同士の交流をはかったり、関わりのありそうな方同士をおつなげしたりしています」
高田馬場新聞「そういえば、以前取材させていただいたゲーム開発会社のmeleapさん、CASEを卒業してグングン大きくなってますね。いろんなところで見かけるようになりました」
森下さん「はい。事業の規模が大きくなれば、当然ここでは手狭になるわけです。ここであーでもこーでもやっていた人たちがCASEを出て、また新たな人たちが入ってきて、そうして新陳代謝が進んでいくのが理想的だなと思いますね。もちろん、フリーランスとか個人事業主の方の場合はまた違う使い方になるのですが」
高田馬場新聞「そうですね。気づいたらいつもおんなじ顔ぶれ、とかヤバいですよね。気づいたらどこかのシャッター通り商店街みたいになっちゃいますよね」
そう考えると、高田馬場の街も築40年超の建物がたくさん。
新たなまちづくりの取り組みも始まっています。
これから私たちは高田馬場でどんな将来を描いていくのか、そんなことも改めて考えてみたいなぁと思いました。
ちなみに2017年3月末まで、入会金無料キャンペーンを実施しているそうですよ。
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