イルカ・フレンズ・ミュージック

K-POPから全てを学んでいます

今、花束みたいな恋をしたの話をする人

「花束みたいな恋をした」の悪口を多分インターネットで2年くらい見かけていた。まだ言えるんだというくらい、「花束みたいな恋をした」をメタメタに言う人はそこそこいた。もちろん徹底的に好意的な感想も数多く見たが、カルチャー固有名詞をバンバンに盛り込んだ恋愛話というのは人の心をおもしろおかしく刺激するようだ。で、私はといえば当時劇場へ観に行き、きちんとうるうるして帰ってきた。坂本裕二脚本作品が好きだったし、その頃は坂本裕二がとてもアツイ時期で、物語の文脈に素直に同調していたように思う。私はその時も今もカルチャー娘ではなくてただのテレビっ子だし、カルチャー野郎を冷めた目で見る方だ。固有名詞をたくさん知っていたところで、地球温暖化は止められないだろう、といった趣である。けれども人と人が奇跡的に出会い同調し、共に過ごすことに常に胸打たれ、そしてそれが去り行くという時間の無常さに、うるうるきてしまう、そういうピュアな部分があるんだよ、あたしゃね。

 

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そんで今見て思うことといえば、

 

 

恥ずかしくて恥ずかしくてしゃあないで〜〜〜〜

 

 

ワレ〜〜〜

 

 

あらゆる情報を頭に入れてそれ使ってラリー。二人だけが楽しいテニスの試合が繰り広げられてるところを見せられてるだけだった。でもこの人たちはきっと老後になった時が楽しいだろうね。身体が動かなくなっても過ぎる時間を楽しめるチケットを手に入れてる。

こういう人たちで絶対世の中の半分は回ってるし、それを端っこだと思いつつも真っ当だとあんまり思い込みすぎてて傲慢だなあと泣けてくるんだよな。

あの頃の地方住まいの子供だった私にはリアリティを持たない部分が多かったのに、今はわかることが増えた分、きちんと恥ずかしくなってしまう。

この恥ずかしさを坂本裕二がどれくらい本気で描いていたのか、それによって評価は変わる気がするが、私はきちんと本気で描いてたと思う。

 

 

花束というものは、貰った時の見た目、恥ずかしいから。

 

 

しかしなぜこの二人は続かなかったのだろうか?こんなにお互い過不足ない暮らしができて、人も良いのに。これが今ではよくわからなくなってしまった。情報で満たされるばかりの脳は常に刺激がなければ意味がないからだろうか?そうなら本当につまらない二人だった。

なんせどの会話もきちんとつまらない。「パズドラしかしたくないんだよ」とわざわざ言わせるのにはびっくりした。つまらない手腕なのかと思ったが、やっぱりただつまらない二人なのだった。そして人間は、きっと一様につまらない。

しかしあの時ピュアにうるうるきていた私もこんな風に感じるようになり、やはり時間の経過は変化を否応なしにも連れてくるのだ、そんなことを考えた。

 

 

そんな、面白いものをたくさん知っていて、会話がつまらない人たちが編み上げた美しく大きな花束が、枯れてゆく様、こと「花束みたいな恋をした」は、U-NEXTで配信中!!

女の名前

以前行った美容室でこんなことがあった。初めて行ったその美容室はプライベートサロンで、男が一人でやっていた。男は私の髪を触りながらこんな問いかけをした。「夢ってありますか?」幸いにも私には夢があったからこう答えた。「仲のいい人たちが各部屋それぞれ住むアパート、友達アパートに住むことですね。あとは本当に変なおばさんになることです」すると美容師の男はこう言った。

 

「そんな若いのに諦めないでくださいよ」

 

友達アパートに住みたいと思うこと、変なおばさんになろうと思うことは、えてして諦めだと捉えられる。何を”諦めている”か。女であることをだ。世間一般で流通している美しさに則って自らを律し、着飾り、笑う女は、諦めていない。世間一般で流通している美しさに則ることなく、自らを律することなく、着飾らず、笑わない私は、諦めているとされた。プライベートサロンの、男美容師にだ。悲しいことだ。やるせないことだ。

 

だが、プライベートサロンの、男美容師。

お前は女の名前を知らない。

女はそんな画一的な生き方に当てはまるか否か、でやっていない。

お前は何も知らない。

私がどんな女か。

 

 

 

私の名前はこじはる。

 

女こじはるだ。

 

 

 

蛇の生き血を啜っている。休日には高尾山に登り、アオダイショウを捕まえ、持参したバタフライナイフで首をかっ切り、そこから血を絞り出し、それを飲んでいる。多くの人々は高尾山に登るために高尾山に行くが、女こじはるはアオダイショウの首をかっ切るために高尾山に登っている。

 

ひと気のない公園で花火をする。手持ち花火をすると思うだろう。ヘビ花火だ。ヘビ花火だけをする。ヘビ花火一択。ヘビ花火だけを面白いと言って笑う。

 

女こじはるに生まれたからにはLUUPに乗らない。女こじはるはLUUPに乗らない。男美容師はLUUPに乗れど、女こじはるはLUUPに乗らない。

 

女こじはるは花を枯らす。枯らしてしまう体質のアナ雪みたいなことではなく、シンプルに放置して花を枯らす。水も替えない。替えるという発想がない。そもそも飾った花の名前を覚えていない。

 

女こじはるはストレスが溜まると自分で髪を切る。そしてしっかり失敗する。前髪だけだと思うだろう。前髪のみならずである。横髪後ろ髪。むしゃくしゃして自分で切り落とし、ちゃんと失敗している。髪を自分で切ると、美容師はめちゃくちゃ怒ると言われている。それは想像に難くない。自分流に切って、しかも失敗している髪の毛を、いい感じに整えなくてはならない美容師の責任の重さ。いたたまれないことだ。女こじはるは美容師に共感する。しかし、髪の毛を整えたいと思っているため、行ったことのない美容室へ行って、他人にめちゃくちゃ怒られるという可能性そのものを下げていこうと考える。そして辿り着いたのは男美容師がやっているプライベートサロン。ホットペッパービューティーの初回クーポンで安く済ませられるし、初対面なので怒られないかもしれないし怒られてもダメージが少ない(わずかにでも関係を築いた人間から怒られる方がダメージを受けるから)。

 

男美容師のプライベートサロンのドアーがウィーン、と開き、いらっしゃいませと招かれ、ひとつしかない椅子に着席を促され、鏡の前に座る。男美容師はそのうちこう問いかけるだろう、「夢ってありますか?」。

 

問いかけられて、私はこう答える。「私は、女こじはるです」

 

 

 

 

 


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今週あたり(〜25.01.06)

12月は無敵のサイボーグ、わたくしが鉄人28号の興り"おこり"でございます、というツラで、不思議なことにどれだけ寒くてもどれだけ仰天ニュースの飯の食い方をしても、体調不良にもならず目覚ましにも遅れず暮らせていた私が、新年明けてから、シンプル体調不良。MAXの。MAXのシンプル体調不良、BLACKPINKのNANA MINA LINA REINA.

 

高熱にうなされ、2日半くらい眠っていた。ここ1年でも風邪は、熱が出なくてずっと咳が出る、みたいな、1番くじのF賞レベルのしょぼい風邪しか引いていなかったため、こんなうなされ方は久しぶりであった。

2日半眠るというのももちろん寝ては目が覚めてまた眠り、その繰り返しで2日半というわけだが、そんなことをしていたらいつ眠っていていつ目が覚めているのか、もう脳が判別できなくなってしまう。

何度か見た夢も内容はほとんど覚えていないが、小説家の遠野遥が出てくる夢だけやたら鮮明に覚えている。私はもともと遠野遥の小説が好きだったが、特に直近読んだわけでもなく、なにかトピックを目にしたわけでもなく、なぜ遠野遥が出てきたのかまったく不明であるし、さらにいえば夢の中で遠野遥の顔は完全にフジファブリックの志村正彦だった。

志村正彦の顔をした遠野遥はパンケーキを三日月型に焼くことに専念しており、焼けたら満面の笑みで無邪気に喜ぶ、それを見て私はお、おお!と拍手する、みたいな夢だった。

志村正彦顔の遠野遥 夢占い で検索してみよう。

体調を崩す前に見た初夢に該当する夢では、道端に赤ダニがいる!!と誰かに声をかけられ「あ!?赤ダニくらいいるだろ!赤西!」と半ギレで返すという夢だった。

赤ダニ 夢占い で検索したところ、赤い虫は恋愛運の上昇を意味するという。ダニは、シチュエーション別で意味が異なってくるらしく、例えば血が吸われていれば縁を切りたい人がいるみたいな意味だったが、「道端にいて『そんくらいいるだろ』とキレた」シチュエーションの意味は、何?

 

 

 

アンミカって100人おんねん。

 

 

 

「スロウトレイン」を観たが、なんだか何の記憶もなく、話の筋や新しい家族像がどうこうとかなんてことよりも"三姉弟"というモチーフそのものが自分が三兄妹であるゆえか、わずかに心を振り回してきて、私はきょうだい達と今後遺産や相続の問題が現れた時に揉めて、今まで過ごした時間が無かったことになるのかもしれない、その前に一回中華屋で、円卓を囲んで、仲が悪くはなりたくない、など、言おう。などと考え、泣きそうになり、気を取り直してスロウトレインの画面に向き直したら、松たか子が"石盆"を作っていた。石盆?頼む、まだ陶芸とかで行ってくれ。陶芸は別に行為としてまだ古くならないから。急に石盆とかやられてもお茶の間ぽかーんだから。うちの父親THE突破ファイルもモニタリングも真剣に見るタイプだから。

おもしろいドラマが見たかったなーと思ったがじゃあ最近見たドラマ何やったん。と聞かれたらグランメゾン東京スペシャルであった。今年は私もグランメゾン東京のデセール、パティシエ理想の比率で苺とスポンジのバランスを反転させた「一口のショートケーキ」くらい大胆かつ意味不明に生きていこうと思います。

 

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テナガエビの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エチュベ

 

 

 

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