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Adam Rogers

SENIOR CORRESPONDENT

『WIRED』US版シニア・コレスポンデント。科学や、種々雑多な話題について執筆している。『WIRED』US版に加わる以前は、マサチューセッツ工科大学(MIT)のジャーナリスト向け奨学プログラム「ナイト・サイエンス・ジャーナリズム」の研究生に選ばれたほか、『Newsweek』の記者を務めた。著書『Proof:The Science of Booze』は『New York Times』のベストセラーに。

セックストイの新しい「ISO規格」は、コネクテッドな製品のセキュリティ問題を解決できるのか?

セックストイの設計と安全性の要件について定めた国際規格「ISO 3533」を、このほど国際標準化機構(ISO)が策定した。安全な材料の種類から振動周波数の許容範囲などが定められたものの、スマートフォンと連動したりネット経由で操作したりできる“コネクテッド”な製品のセキュリティについては盛り込まれていない。セックストイのIoT化が加速するなか、こうした課題はいかに解決すべきなのか。

マーベルコミックの全ストーリーを読破してみたら、ひとつの壮大な世界観が見えてきた

過去60年にわたって続いてきたマーベルコミックの世界は、さまざまなキャラクターのストーリーが時空を超えて複雑に絡み合っている。その数なんと27,000冊以上をコミック史家が読破して単一の壮大な作品として捉え直したところ、そこにはマーベル特有の一貫した世界観が浮き彫りになってきた。

Netflixのアニメ「オバケの町」は、こうして都市の人々の歴史と暮らしを鮮やかに描き出した

ロサンジェルスの街に暮らす子どもたちと“オバケ”の交流を通じて、都市の歴史と文化を描いたNetflixのアニメーションシリーズ「オバケの町」。ロサンジェルスという街ならではのカルチャーとそこに生きる人々のストーリーを鮮やかに描いた本作を、監督でロサンジェルス出身のアニメーター、エリザベス・イトウはいかに生み出したのか。

火星探査車「パーサヴィアランス」は、そのカメラで人間には“見えない”ものまで映し出す

無事に火星に着陸した米国の探査車「パーサヴィアランス」には、“眼”となる25台ものカメラが搭載されている。その一部は人間の目と脳には捉えられない色をとらえることで、生命の手がかりを見つけ出そうとしている特別なカメラだ。この作業には火星の大気で見えるものを正しく捉え、人間の目に見える情報へと変換する複雑なプロセスが必要になる。その仕組みとは?

脳とコンピューターを静脈からワイヤレス接続、考えるだけで機器を操作できる新技術が秘めた可能性

人間の脳とコンピューターとを、静脈に通したワイヤーの先端にある電極でワイヤレス接続する──。そんな新しい技術の開発が進んでいる。実際に身体麻痺の患者による臨床試験では、考えるだけでWindowsを操作できるまでになったという。まだ送受信できる情報量は限られているが、将来的には脳とコンピューターをつなぐ重要なインターフェイスになる可能性も秘めている。

トランプ大統領の新型コロナウイルス感染症は、いかに治療されるのか? いま考えうる有望な選択肢

米国のドナルド・トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。74歳と高齢である大統領は、特に重症化の危険性が指摘される「3つの要素」に当てはまっている。こうしたなか、どのような治療法が選択肢としてあるのか──。ことによると、実験的な治療法が施される可能性もあるだろう。

サンフランシスコの空が“オレンジ色”に染まった現象、その科学的なメカニズム

米西海岸で発生している山火事の影響で、このほどサンフランシスコやシリコンヴァレーを含む一帯の空がオレンジ色に染まる現象が起きた。まるで火星のようだとも形容された今回の現象、いったいどんなメカニズムだったのか? そこには大気中の化学反応と物理現象が関係している。

回復患者の「血しょう」を用いた治療に米政府が緊急使用許可、この判断は本当に正しいと言えるのか?

米食品医薬品局(FDA)が、新型コロナウイルス感染症から回復した患者の血しょう(血漿)を用いた治療法に関する緊急使用許可を発表した。回復期血しょうを用いた治療はすでに始まってはいるものの、現時点ではその効果について確証は得られていない。今回の判断は本当に正しかったと言えるのか。その裏では、政治的な要因も見え隠れしている。

新型コロナウイルスのワクチンが完成したら、いったい誰に優先的に接種することが「正しい」のか?

新型コロナウイルスのワクチン開発が急ピッチで進められている。だが、仮にワクチンが完成したとしても、解決すべき難題がある。潤沢とはいえないワクチンを、誰に優先的に接種すべきなのか。世界中の人々に行き渡るように、どうやって普及させるのか──。世界に“日常”を取り戻すために、解決すべき課題は山積している。

名バリスタでもある計算化学者が解明した「完璧なエスプレッソ」をいれる方法

コーヒーの抽出にまつわる変動要因に徐々に変化を加えることで、最適な抽出方法を導き出したというある論文が発表された。この方法に従えば「再現性の危機」を解決していつも同じ味を得られるほか、コーヒーの使用量を最大25パーセント減らすこともできるという。名バリスタでもある計算科学者が解き明かした“コーヒーの科学”とは?

気候変動と闘う都市づくりが「グリーン・ジェントリフィケーション」を加速させる

防潮堤や公園の整備、高層ビルの建設などは気候変動の脅威への備えとなる一方、住宅価格を押し上げて以前からの住民たちを追い出すことになりかねない。ひと握りの富裕層だけでなく、すべての人に災害対策の恩恵もたらす都市づくりのために、国や地方自治体、デヴェロッパーはどのような具体策を講じればよいのだろうか。

新型コロナウイルス感染症の治療につながるか? 回復した患者の「血しょう」を用いた治験が、ついに始まった

新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の2つの治療法が米国で認可され、治験が始まった。いずれも発症後に回復した患者の血液から抽出された血しょうを用い、ヒトの免疫系が細菌に対抗するために生成する抗体からつくられるものだ。どちらの治療法も、多くのリソースを必要とする重症化を抑えることが期待されている。

新型コロナウイルス対策で、いまシンガポールに注目すべき理由

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)において、シンガポールの取り組みが注目されている。SARS(重症急性呼吸器症候群)の経験を感染症対策に生かし、早い段階で動きだすことができたからだ。

ストリーミング時代に失われた“ランダム性”と、時間にかたちを与える「新しいチャンネル」の提案

Netflixなどのストリーミングサーヴィスのホーム画面に設けられた「カルーセル」。回転しながら次々に動画をレコメンドしてくるさまは、まさに永遠に回り続ける“回転木馬”のようだ。“回転木馬”を回し続けることに辟易したあなたに、失われつつあるテレビのある特徴をヒントにした「新しいチャンネル」を提案しよう。

ついに新型コロナウイルスの「市中感染」が米国で始まり、見えてきた2つの懸念

米国で新型コロナウイルスの感染経路が不明の「市中感染」とされる事例が発生した。政府レヴェルでの対策が本格化する一方で全米への感染拡大が懸念されるなか、2つの大きな懸念が浮かび上がってきた。

この地球に「1兆本を植樹」すれば気候変動に対処できる? 正論に見えるアイデアに潜む根本的な問題点

「1兆本の木で地球が救える」「新しい農業メソッドで炭素を1兆トン吸収できる」といった研究や提案が、科学者たちからの激しい批判に晒されている。こうした提案がもつ問題点は、その裏にある数字の怪しさだけではない。画期的と思える解決策の提唱によって、実は失われるものがある。

新型コロナウイルスの症状は、かくして「COVID-19」と名づけられた

新型コロナウイルスを原因とする病気の名称が「COVID-19」に決まった。名称には病態を表す普遍的な単語を含んでいる必要がある一方で、地名や人物、動物にちなんだ名は使えないルールが定められている。こうした制約があるなか、いかに新名称は決まったのか。

渡航禁止と隔離では、もはや新型コロナウイルスの勢いは止められない

米国では新型コロナウイルスの感染防止策として、中国からの帰国者の隔離に加えて、過去2週間以内に中国を訪れたことがある外国人の入国を禁じる措置を2月1日から始めた。だがWHOや専門家からは、「何らの移動や交易の制限」の効果に疑問の声が上がっている。感染拡大を止める効果がほとんどなく、むしろデメリットのほうが多いと考えられているからだ。

新型コロナウイルスから“世界”を救う研究は、いまも猛スピードで進められている

猛威をふるう新型コロナウイルスから“世界”を救うべく、いまも世界中の研究者たちが猛スピードで研究を続けている。こうしたなか、いち早く研究の成果を世界に共有すべく、査読・修正前の論文をオンラインで公開する動きが加速している。

膨大なネズミの脳データが、「ブレイン・コンピューター・インターフェイス」の発展を加速する

850ギガバイト分ものネズミの脳のデータを、米国のアレン脳科学研究所が公開した。ネズミの脳の神経活動を記録したこのデータは、ネズミや人間の脳を理解するためのみならず、今後のブレイン・コンピューター・インターフェイスの発展のためにも役立てられる可能性が高い。