YouTubeの著作権問題はどうなるのか?

wanwangorogoro2006-06-11




今日はYouTubeの著作権問題について。

『Life is beautiful』の中島さんが最近書かれている様に、YouTubeの著作権が問題となっている。
もともとebaypaypalの社員だった創業者がムービーを友人と共有するために作り、米国のBB化とWeb2.0の波に乗って動画CGMサイトの雄として人気を博してきたが、最近はもっぱらロングテールというよりはヘッドやミドルの違法コンテンツが話題の中心になっている。

しかし、iTunes MusicStore+iPodの登場以前にファイル交換サービスが問題となった頃よりは、違法性についての声は小さい。

中島さんはこう書いている。

この手のコンテンツの違法コピーはとどまるところを知らなくなって来た感がある。Winnyのようなものでコンテンツの複製に協力するのにはさすがに罪悪感を感じるが、この手のストリーミングものを見るだけなら抵抗感がない、と感じているのは私だけはないようだ。

まさにその通りだと思うが、

  • コピーするわけではない
  • 画質が著しく低い
  • 時間制限(10分)があるため、映画等を丸ごと観れるわけではない
  • そういう時代
  • どうせ再放送して使わないなら有効活用した方が
  • むしろ宣伝になることも

等という意識がユーザだけでなく、YouTube、著作権者にも多少なりともあると思われるため、最近の某コンテンツの様なよほどのケースでない限り落としどころになりつつあると感じる。


ここで肝心なのは、こういったサービスによって、著作権者が得しているのか損しているのか、といった点だと思う。

コンテンツを丸ごとハイクオリティで流通したらもちろん問題だろうが、現在のYouTubeの様に最大10分までの短時間ものを低画質で見せるだけならば、映画の予告編の様に宣伝効果が期待できるかもしれない。
むしろ、サーバコスト、エンコードコスト、広告コストを節約できるという可能性もある。

今はコンテンツそのものの販売システムができていないが、iTunes MusicStoreの様に、『試聴→購入→保存→(移動)→再生』という流れがスムーズに実現できれば、むしろ著作権者にとってプラスになるのではないか。

いわゆる消費モデルにおけるAIDMAで言う所のAttention-Interest-Demand-Memory-Actionの部分、あるいはAISASで言う所の、Attention-Interest-Search-Action-Shareの部分はYouTube等を使えばいいのだ。肝心のコンテンツ利益が著作権者に流れれば、他の部分はYouTube等に任せればいい。
AmzaonやiTunes MusicStoreで著作権者が何一つ困っていないのと同じだ。

YouTubeは現在広告を利用したビジネスモデルを検討していると言われているが、自社が儲ける仕組みだけでなく、著作権者にとっても還流が成される仕組みにすることで、大きく発展することができるのではないか。
無料視聴ではなく試聴&販売サービスとしてのYouTube MovieStoreが欲しい。



そういえばGoogleVideoはこういう存在を目指しているんだろうなぁ。。