参議院選挙2022
投票結果データ分析
第26回参院選(7月10日投開票)は自民、公明両党が改選過半数を超す76議席を得て勝利した。野党は立憲民主党が現有を減らす一方で、日本維新の会が改選を上回る12議席を獲得した。開票結果や出口調査のデータを用いて選挙戦を分析する。
Result
- 全議席
- 248
- 過半数
- 125
- 改選枠
- 124+1※
野党系
合計:
102
今回:49
与党
合計:
146
今回:76
自民
今回 63
非改選 56
新勢力 119
公明
今回 13
非改選 14
新勢力 27
諸
今回 0
非改選 1
新勢力 1
無
今回 5
非改選 6
新勢力 11
参政
今回 1
非改選 0
新勢力 1
社民
今回 1
非改選 0
新勢力 1
N党
今回 1
非改選 1
新勢力 2
れいわ
今回 3
非改選 2
新勢力 5
国民
今回 5
非改選 5
新勢力 10
共産
今回 4
非改選 7
新勢力 11
維新
今回 12
非改選 9
新勢力 21
立民
今回 17
非改選 22
新勢力 39
与党で改選過半数を確保
自民63、公明13と与党全体で76議席を得た。岸田文雄首相が勝敗ラインに掲げた「非改選を含めた与党過半数」に必要な55議席を超え、改選過半数(63)もクリアした。野党は立民が17議席で改選から6減った。維新は12議席で伸長した。
改憲勢力3分の2超す
自民、公明と憲法改正に前向きな維新、国民民主党などをあわせた「改憲勢力」は合計で95議席を得た。非改選を含め179議席となり、参院での憲法改正の国会発議に必要な3分の2にあたる166議席を上回った。
20歳代のみなら野党善戦
共同通信の出口調査をもとに各年代だけで当選者を選んだ場合、与野党の議席配分がどうなったかを試算した。全ての年代で自公が優勢だった。20歳代のみで投票したら、自公が71議席と他の年代より少なくなった。
今回の選挙結果
- 与党
- 野党系
出口調査による結果
与党はどこで勝ったのか
1人区は与野党で勝った方、複数区は勝った人数の多い方で色分けすると与党は前回に続いて東北などで苦戦する一方で、西日本は着実に議席を獲得したことがわかる。
都道府県別の議席数
多かった方は
- 自公
- 同数
- 自公以外
2022
2001
2004
2007
2010
2013
2016
2019
2001
小泉内閣発足後、初の国政選挙。自民党が当時27あった1人区のうち25選挙区で勝ち、単独過半数を突破して大勝した。
2004
年金問題と自衛隊のイラク派遣で内閣支持率が下がった。民主党が3人区の神奈川や愛知で2議席目を獲得するなど躍進し、改選数で自民党を上回った。
2007
民主党は29の1人区のうち17選挙区で勝利し、参院第1党に躍進。自民党が歴史的敗北を喫し、与党が参院で少数になった。安倍晋三首相はその後退陣した。
2010
民主党政権で初の大型国政選挙だった。自民党が1人区などで議席を取り戻し、再び参院第1党に返り咲き、参院で与党少数の「ねじれ国会」になった。
2013
政権に返り咲いた安倍首相率いる自民党が31の1人区のうち29選挙区で勝利する圧勝をおさめた。民主党は改選5の東京で議席を失うなど歴史的大敗だった。
2016
自公が改選過半数を得た。環太平洋経済連携協定(TPP)署名などを受け、東北では野党が6県中5県で自民候補を破るなど善戦した。
2019
野党がすべての1人区で事実上、候補者を一本化した。32ある1人区のうち野党が10勝したが、自民、公明両党は改選過半数を獲得した。
「1人区」で自民28勝4敗
改選定数1の「1人区」は勝敗の幅が大きく参院選全体の結果を左右してきた。今回は自民が前回から6増の28選挙区で勝利した。16年、19年は候補者を一本化した野党は今回、多くの県で選挙協力の調整が進まなかった。
- 与党
- 野党系
野党協力進まず
前回勝利の1人区
7県で自民が奪還
前回2019年の参院選は32ある全ての1人区で自民党と野党系候補の事実上の一騎打ちとなり、10の1人区で野党系が勝った。今回は野党間の候補者調整が進まず、野党候補が競合した1人区が目立った。
岩手、新潟など7県で自民党が勝利した。山形や長野では野党系が議席を獲得した。
前回自民党が制した青森で野党系が当選した例もあった。
野党敗北
野党連勝
野党奪取