瞬時の好判断が生んだ
福岡の会心トライ
日本は前半39分、中央の密集から左を攻め、外側で3対1の数的優位をつくった。スコットランドのSOラッセルは、大外をカバーするために後方から上がる。日本のCTBラファエレはそれを見て、空いた背後のスペースへのキックを選択。相手の2人が利き足の左足を警戒して左に寄った裏をかいて、右足で転がす。WTB福岡もその判断を予測しており、スピードを上げて追走を始めた。
ボールが低く速いバウンドでタッチライン際に転がることを想定し、福岡は外からやや内に走るコースを取る。しかし、ボールは2バウンド目で、前方に浅く傾いた角度で地面と接触。高く浮き上がる種類のバウンドになった。
福岡はこの種類のバウンドも頭に入れて走っていた。スピードを落とさず瞬時に右手を伸ばし、手のひらで巻き込むようにボールをキャッチした。
スコットランドはFBホッグがカバーに走る。しかし、最高速度の福岡は止められない。コースを再び外に切り、ほとんど体に触れさせずにトライを決めた。