中国の石油需要は2025年にピークを迎える可能性がある


【ゼロヘッジ】タイラー・ダーデン著 2024年12月11日(水)午前8時15分
ツベタナ・パラスコワ著 of OilPrice.com

https://www.zerohedge.com/markets/chinas-oil-demand-could-peak-2025

世界最大の原油輸入国である中国の石油需要は、電気自動車や液化天然ガス(LNG)燃料トラックの普及が加速していることから、

早ければ来年にもピークを迎える可能性があると、国有の中国石油天然気集団(CNPC)が12月10日(火曜日)に発表した。

 

昨年同時期には、CNPCは中国における石油需要のピークが2030年に訪れると予想していた。


CNPCのエコノミストによる報告書によると、電気自動車とLNG燃料トラックがそれぞれガソリンとディーゼルの需要を一部代替したことにより、中国における石油需要のピークは5年早い2025年に訪れる可能性があるという。

 

この報告書はブルームバーグが伝えた。


石油業界の幹部は、9月にシンガポールで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、経済の低迷と電気自動車およびLNG燃料トラックへのシフトにより、中国の石油需要の伸びは鈍化していると述べた。

 

経済の低迷もその一因ではあるものの、EVやLNGトラックへのシフトにより、道路用燃料の需要が恒久的に減少しているとアナリストは指摘しています。

 

中国におけるEVへのシフトにより、国内のガソリン需要は今年か来年にもピークに達するだろうと、ヴィトル グループのCEO、ラッセル・ハーディ氏は述べています。

 

「ガソリンは中国では今年か来年にもピークを迎えるでしょう。誰も移動していないからではなく、単に車両が徐々に電気自動車へと変化しているからです」と、世界最大の独立系石油トレーダーの最高経営責任者は9月のブルームバーグとのインタビューで語った。


今年初め、ヴィトル は世界的な石油需要のピークを2030年以降に先延ばしするとの見通しを示していた。ハーディ氏は2月、エネルギー転換のペースが遅い場合、石油需要のピークは2030年以降になるだろうと述べていた。


しかし、ヴィトルは、ガソリンの需要成長の鈍化と、輸送手段の電化やトラック燃料としてのLNGの使用増加によるディーゼル需要の減少を見込んでいる。


電気自動車の台頭とトラック輸送におけるLNGの使用増加が、予想を下回る経済成長と活動と相まって、中国の石油需要の伸びを鈍化させ、今年の石油需要の世界的な予測を下回る結果となった。