そこに意味はなくとも、ふと何かを見出してしまう。

trafficker2007-11-30


 夢十夜Remix
 「夏目漱石『夢十夜』を形態素解析とマルコフ連鎖で再構成するスクリプトです」とのこと。
 

第756夜

敵の大将は、弓の真中を右の手を楓のように云っている。騒がしい往来の活動にはほとんど心を留めていない。自分はつまらないから死のうとさえ思っていると、七日目の晩にふらりと帰って来なかった。

それから星の破片は丸かった。長い間大空を落ちている間、金魚売はちっとも現前しない。高い所に乗っている事さえ忘れているように思う。

それでもまだ篝のある所まで来られない。しばらくすると二股になったんだろうと思って急いだ。

爺さんが笛を吹いて通った。喇叭を口へあてがっているんで、頬ぺたが蜂に螫されたように思える。そうして「今に御帰り」と聞いた。

自分ばかりではないのだと気がついた。

 
 ブックマークした後、ふと出てきた文章がなんだかえらく気に入ったので、取っておくことにした。
 というか、素材に「夢十夜」を選んだというところでこれはもう「勝ったも同然」ではないかと。文庫本をキーボードの脇に控えさせておきたくなる。青空文庫も楽でいいかな。

 青空文庫 夏目漱石 夢十夜