近づくシンギュラリティ、「AIとの共生」への指針 『シンギュラリティはより近く』など書評3点

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ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『シンギュラリティはより近く 人類がAIと融合するとき』

・『里親と特別養子縁組 制度と暮らし、家族のかたち』

・『進化論の知られざる歴史 ダーウィンとその〈先駆者〉たち』

『シンギュラリティはより近く 人類がAIと融合するとき』レイ・カーツワイル 著
『シンギュラリティはより近く 人類がAIと融合するとき』レイ・カーツワイル 著/高橋則明 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・大阪大学教授 安田洋祐

2024年のノーベル物理学賞と化学賞がAI(人工知能)研究者に贈られたことは、時代の転換点を象徴する出来事だった。ChatGPTをはじめとする、AIが生み出す革新に圧倒されている人も多いだろう。本書は、AI研究の巨星レイ・カーツワイルが05年に出版した『シンギュラリティは近い』から約20年の歳月を経て発表された、待望の続編である。

大胆な予言と冷静な視点 AIと共生していくための指針

著者は、急速に進化する情報テクノロジーについて専門的な解説を展開しながら、その技術革新が教育、医療、雇用、農業といった私たちの生活に与える影響を、未来学者ならではの鋭い視点で予測している。評者も、「脳とAIが融合し情報処理が数百万倍速くなる」「実質的な不老不死が実現する」といった大胆な予言に、つい息をのんだ。

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