fc2ブログ

記事一覧

水木しげる作「木槌の誘い」を手に入れた!うっしっし😁

広島県三次市の稲生平太郎が体験した
妖怪との不思議な出会いの数々
「稲生物怪録(いのうぶっかいろく)」を題材とした、
水木しげる作 「木槌の誘い」 


IMG_7504.jpg

先日、広島県三次(みよし)市の
湯本豪一記念「日本妖怪博物館」のチラシの記事で紹介しましたが、
なぜ、三次市にこのような「妖怪」の博物館ができたか?

それは、寛延2(1749)年に、三次藩士の子”稲生平太郎”が体験した
妖怪との出来事を記録した「稲生物怪録(いのうぶっかいろく)※注
の生誕の地だからだそうだ。
※のちに多くの絵巻や絵本、戯作の題材となった。

「稲生物怪録」を初めとする江戸時代の文書は、
人々にとって伝承による「畏怖」の対象となる「妖怪」から
浮世絵師による図版入りの印刷物や、色とりどりの絵巻や絵本により
大衆化され目に見える「妖怪」へと性格を変えていくポイントになっていました。

そして、われらが”水木しげる”氏も「当然」のことながら
60年の構想の後、この「稲生物怪録」を自身の漫画作品「木槌の誘い」として
1998年2月~99年3月の雑誌「ビッグゴールド」に発表するのです。

IMG_7502_20200730233405c14.jpg

因みに、稲生平太郎の怪異譚は、柏正甫(かしわ・せいほ)が書いた「柏本」の後、平田篤胤(ひらた・あつたね)の「平田本」、地元三次市の堀田家に伝わる「堀田本」があるそうです。
もちろん、平太郎自身も書いた「三次実録物語(みよしじつろくものがたり)」もあって、それぞれ少しずつ内容が異なっているそうな。
また、それぞれに、絵巻物が作られていて、平太郎が藩主の浅野家の姫に献上したという、「武太夫物語(ぶだゆうものがたり)」絵巻も現在まで残っているんだとか。(以上参考:川越市立博物館企画展「妖怪」図録解説より)
まぁ、とにかく当時から大変話題になったものだったのねぇ。そりゃそうだよね。こういう不思議な物語は、誰だって飛びついてしまうだろうから!torikeraも、一発で飛びついちゃったもの(笑)


※追記:水木氏の作品を読んで、この「木槌の誘い」が水木氏の霊への思いをまとめた大変な作品であることを認識しました。
前半は、「稲生物怪録」を表現していくわけですが、後半の霊に対する「水木論」がスゴイ。
水木独特のユーモアを交えつつ、霊の核心に迫る大論文を展開している迫力の違い。
ただ者ではありませんね。(◎_◎;)


関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

torikera

Author:torikera
季節の野草や身近な自然の写真のご紹介、トレイルランやポタリング、マウンテンバイクの記事、掘り出しモンCDアルバムなど音楽の話題、美味しい日本酒や蕎麦について、最近は庚申塔・石仏・富士塚・力石など石や塚などにも興味津々!とりとめのない記事ばかりですがよろしくお願いします。

アクセスカウンター

カレンダー

12 | 2025/01 | 02
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ

検索フォーム