フルトヴェングラー/ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱」
- 2008/12/28
- 11:49
今朝のBSHi放送でもNHK交響楽団による年末恒例の第九の放送がありましたね。今回の指揮者は、レナード・スラットキン(デトロイト交響楽団の音楽監督だそうだ) 独唱:横山恵子(ソプラノ)/加納悦子(メゾ・ソプラノ)/ウォルター・プランテ(テノール)/甲斐栄次郎(バリトン) 合唱:国立音楽大学 でしたが(再放送は31日(水)にあります)、それはさておき、年末というとどうもこれを聴かないと年を越せない?という方もいるようですね(笑)
そこで、ダイソーアルバムからお薦めの一枚。
何とフルトヴェングラーで第九を聴くことができるという「サプライズ!!」。
ダイソーからは、「フルトヴェングラー名演集」というシリーズが出ているのをご存知の方は多いはず。主に「ヒストリー」レーベルの音源を使用したものでしたが、この中にもベートヴェンの第九が入っていました。第5巻(下の写真)ですが、残念ながら第4楽章のみの収録でした。
ダイソーからは、「フルトヴェングラー名演集」というシリーズが出ているのをご存知の方は多いはず。主に「ヒストリー」レーベルの音源を使用したものでしたが、この中にもベートヴェンの第九が入っていました。第5巻(下の写真)ですが、残念ながら第4楽章のみの収録でした。
で、同じ音源を使用していて、全楽章入ったものがないかというと、実はダイソーから出ていたんですねえ。「ベートーヴェン名演集」の第5巻(上の写真)です。
ところが、このアルバム大変な弱点というか欠点もあって、なんと第1楽章の冒頭2秒くらいが入っていないんですね。これは、もう笑うしかない!!こんな商品はあってはいかん・・・・のですが、そこは、「ダイソー」ですから許されちゃう。ちなみに、これと同等のすごいアルバムが「クラシック・ピアノ名演集」の第8巻で、あのミケランジェリのシューマンのピアノ協がトラックの順番間違えで、第2楽章→第3楽章→第1楽章になっちゃっていたという大失敗。普通なら回収するところですが、さすがダイソーさん、次のような注意書きをつけて売っていました(^^; 「お詫び このCDは、製造時のミスにより、「ピアノ協奏曲イ短調op.54」が、1.第二楽章、2.第三楽章、3.第一楽章の順となってしまいました。この件、心よりお詫びいたしますとともに、本件何卒ご容赦下さいますようお願い申し上げます。」もっとも、こちらの第九の方は、何の注意書きもお詫びも無いのですから、さらに凄いですね。
で、このアルバムの音源ですが、例によって何も書かれていません。演奏がベルリンフィルとなっているだけなんですね。確かに、我が家の名盤と誉れ高き「バイロイト」盤と比べても明らかに違う演奏です。
※「おきらく真空管」http://www.sky.sannet.ne.jp/tossi/daiso/daiso.htmというサイトが、大変詳細なダイソークラシックCDの分析と紹介(すばらしいのでぜひご覧下さい)をしてくれていますが、その中では、この録音の音源は「1942.3.22/24(謎音源)」となっていました。
※「Classical CD Information & Reviews」http://homepage1.nifty.com/classicalcd/index.htmというサイトで、フルトヴェングラーのディスコグラフィーを紹介してくれています。第9の録音だけでも次のように11種類もあるんですね。
ベルリンフィル 1937年5月1日
ベルリンフィル 1942年3月22~24日
ベルリンフィル 1942年4月19日
ストックホルムフィル 1943年12月8日
バイロイト祝祭管 1951年7月29日
バイロイト祝祭管 1951年7月29日
ウィーンフィル 1951年8月31日
ウィーンフィル 1952年2月3日
ウィーンフィル 1953年5月31日
バイロイト祝祭管 1954年8月9日
フィルハーモニア管 1954年8月22日
ベルリンフィル 1942年3月22~24日
ベルリンフィル 1942年4月19日
ストックホルムフィル 1943年12月8日
バイロイト祝祭管 1951年7月29日
バイロイト祝祭管 1951年7月29日
ウィーンフィル 1951年8月31日
ウィーンフィル 1952年2月3日
ウィーンフィル 1953年5月31日
バイロイト祝祭管 1954年8月9日
フィルハーモニア管 1954年8月22日
前記の「おきらく真空管」さんの分析では上から2番目の録音?ということになります。
※「フルトヴェングラーCDレビュー」http://furtoroor.exblog.jp/7618579/というブログで、1942年のベルリン・フィルとの2種類の録音について解説があります。
もし、3月の録音ということになると「キッテル合唱団創立記念ライブ」ですし、4月のものというとベルリンフィルハーモニーでのライブということになるようですね。
残念ながら、管理人の手元には聴き比べをする音源がありませんのでこれ以上の探求はできませんが、ダイソーの録音は、客席の咳や雑音、指揮台のきしむ音なども鮮明に録音されていて、結構メリハリのある録音のような気がします。また、音楽はバイロイトのものより、力強く推進力のある演奏のように聞こえるのですがいかがでしょうか?
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