語り手はヤマザキマリ氏
氏には過去に自らのマンガ作品「テルマエ・ロマエ」の映画化にあたって、契約内容により原作使用料として支払われた額が格安の100万円だったというエピソードがあります。

全くをもって蒸返したくもないし、思い出したくもない事ではありますが、クリエイターと仕事の依頼主の諸々について、ここ数日TLを見ているうちに必然的に募ってしまった思いをいくつかツイートします すみません
2016-05-05 16:48:47
1)漫画家が単行本発売時に交わす契約書について(これも概ね本が既に発行された後に渡される):「後になって問題提示をする以前に契約書の内容をしっかり確認しておかなかったあんたが悪い」と数年前の炎上問題発生直後、私は周りの人達から激しく責められました。契約書というのは→
2016-05-05 16:48:51
2)何度でも読み直し、叩いて確認し合うものなのだと。全くその通りだと思います。ですし、あの時点で貰った契約書に書いてあった事は自分の頭的には把握したつもりでした。わからない事があれば編集者に「これはどういうことですか」と問い質しもしましたし、そしてそれなりの返答も貰っていました→
2016-05-05 16:48:54
3)例えば「2次使用」とは何かという問いには「ガチャポンとかそういうのです」という答えを貰っていました。その他諸々含まれている事は作品がヒットする前だったので多分編集者も知らなかったのかもしれません。2次使用はとても広い範囲を意味していて、内訳を知ったのは弁護士を介してでした→
2016-05-05 16:49:03
4)漫画家というのは漫画を描くのが仕事であって、いちいち契約書の確認に何日も費やしたりお金の計算をしたり、支払い交渉をするのが商売ではありません、むしろそういうのが苦手な人が多いはずです。だから私はその仕事が専門の弁護士や会計士に金銭面でのやりとりをおまかせすることにしたのです→
2016-05-05 16:49:07
5)ですが、それを知った担当者から、何故弁護士なんか雇ったのか、漫画家と編集者というのは信頼を置き合う関係でずっと今まできているんだぞ、と失意を打ち明けられ、とても困りました。なぜならそんな言い訳は合理的な理念の根付いた外国に暮らす外国人の私の家族には死んでも通用しないからです→
2016-05-05 16:49:12
6)映画の製作委員会とは何なのか、何故漫画家は蚊帳の外におかれるのか、著作料についても最初から説得力のある説明さえしてもらえたらそれで良かったのです。でも一番ショックだったのは、なぜあんな騒ぎを起こしてくれたんだ、漫画を描く環境を奪われたらどうするんだ、と同業者に言われた事です→
2016-05-05 16:49:16
7)モノを創る、表現するという商売は漫画を含め今や日本経済を支える1大ビジネスのひとつです。本来なら、契約や交渉も漫画家と依頼主や編集者のみのやりとりではなく、風通しのよい関係性を保つためにも、フェアな立ち位置で交渉を取り持つ専門家の存在が当たり前になればいいのにと思うのでした
2016-05-05 16:49:20かつては契約書を作成しない出版社もあったようです

今は亡き司書房は、単行本の契約書さえ無かったそうですが(^^;)。そして刷った部数も不明みたいな。 RT @araizumirui 単行本が出るときにはやるんですよ
2010-12-05 15:24:08