
【諫早湾・有明海シンポに向けた基礎知識】前回までは諫早湾を含む有明海の干潟の、水質浄化機能に着目して解説しました。干潟や浅海域はしかし、生物多様性の宝庫という点で重要です。
2013-01-03 20:12:21
【諫早湾・有明海シンポに向けた基礎知識】日本の干潟とイギリスの干潟を比較したとき、同じ面積で生物の種の数が多いのは、どちらの国の干潟でしょう?
2013-01-03 20:15:12
【諫早湾・有明海シンポに向けた基礎知識】答えは、少なくとも本州以南であれば、日本の干潟です。大西洋岸の北部は気温・水温が低い上に、長い期間氷河が居座っていた影響もあって、生物の種は陸上も沿岸域もあまり多くありません。
2013-01-03 20:17:27
【諫早湾・有明海シンポに向けた基礎知識】一方、日本沿岸は氷河による影響も少なく、東南アジアから流れて来る温かい黒潮の影響もあって、沿岸に生息する生物の種数がとても多いのです。
2013-01-03 20:19:20
【諫早湾・有明海シンポに向けた基礎知識】有明海に広がる広大な干潟は、日本列島の干潟の中でも最も生物種数の多いところの1つです。また有明海の特産種も多く、生物多様性を保全する上で最も重要な海域の1つです。
2013-01-03 20:23:56
【諫早湾・有明海シンポに向けた基礎知識】生物多様性の保全というと、熱帯雨林やサンゴ礁にばかり注目が集まりがちです。これらの場所ももちろん大事ですけれど、地球規模で見ても重要な生態系が日本にもあることを、どうか知ってください。愛し、誇るに足る自然は、意外と身近な所にあります。
2013-01-03 20:32:38
1月12日のシンポでは、鹿児島大学の佐藤正典先生が、「有明海の諫早湾とはどんなところか」という題で最初に話されます。有明海についての佐藤先生の愛が、ひしひしと感じられる講演になるはずです。何度聞いても佐藤さんの「有明海話」は素敵なので、楽しみにしています。
2013-01-03 20:37:21
佐藤正典先生の講演では、有明海特産種の写真が豊富に出て来るはずです。海の生物に今まで縁がなかった人にとっても、面白い内容だと思います。
2013-01-03 20:39:56