入社エントリ 〜金融機関からの転職者からみたInsight Edgeの幅広さ〜

Insight Edge(以降IE)でデータサイエンティストをしております市川です。技術部の分析チームと、戦略企画部に属しております。この12月現在で入社7ヶ月が経過しましたので振り返りと学びをシェアできればと考えております!

自己紹介と入社のきっかけ

自己紹介

私の経歴を簡単に紹介しますと、
転職は3回目ですが、途中兼務などで計6社を経験しており、一貫して金融機関で働いてきました。直近は取締役や事業責任者のキャリアが長いのですが、一貫してデータ分析に従事してきました。
基本的には市場・相場分析をしてきており、株・債券・為替・コモディティ、果ては暗号資産の運用に携わってきました。
データ分析のつながりで、オンライン証券のデジタルマーケティングのデータドリブン化にも取り組んだことがあります。

入社のきっかけ

昔の話になりますが、私は新卒の頃、相場師を夢見て就職活動をしておりました。結果として金融機関に入社したのですが、総合商社もトレーディング業務がありますので、就職活動で回っておりました。
当時の印象ですと、商社といえば猛烈に働き、夜はお客さんに接待するイメージが強く、金融機関でデータ分析の仕事をし始めて以降は全く関係のない会社だと思っていました。

ところが2023年の人工知能学会の全国大会に行ったところ、総合商社に知り合いが勤めていました。彼は学生時代、私が当時勤めていた会社にインターンに来てくれた方でデータ分析に長けた方です。よくよく話を聞いてみると、今は昔と違い、総合商社は競い合ってデータ利活用を進めているとのこと。元々多岐にわたる総合商社のビジネスの巨大さには魅力を感じていたので、いろいろと話を聞いてみることに。話を聞かせてもらううちに、IEにご縁があり入社に至った、という経緯になります。

入社からの7ヶ月間の経験と学び

入社して以降は、主にオルタナティブデータ利活用の取り組みですとか、技術者としてビジネス拡大に資する業務、マーケティング関連の取り組みに携わらせていただきました。総じて、ある程度皆さん忙しいこともあって、いろいろとやらせてもらった印象です。
特に2つほど大きなトピックがありましたので、シェアさせていただきます。

学会発表の経験

入社して以降、いくつかの学会に発表をさせていただきました。どれも大きな括りではオルタナティブデータの取り組みとなります。
一つは、

  1. Asano, Y. Ichikawa, K. Nakagawa and K. Takano, "Analysis of Investment Behavior of Individual Investors in the FX Market: Influence of FOMC and Beige Book Information," 2024 16th IIAI International Congress on Advanced Applied Informatics (IIAI-AAI), Takamatsu, Japan, 2024, pp. 373-378, https://doi.org/10.1109/IIAI-AAI63651.2024.00075.

でして、こちらはFOMCやBeige Bookのテキストデータから、相場や相場参加者の動向を予測するという取り組みです。
また、

市川 佳彦, 伊達 裕人, 那須田 哲也, 高野 海斗, 中川 慧, SAR衛星画像を用いたテーマパーク来場者数推定および売上予測, 人工知能学会第二種研究会資料, 2024, 2024 巻, FIN-033 号, p. 61-67, 公開日 2024/10/15, Online ISSN 2436-5556, https://doi.org/10.11517/jsaisigtwo.2024.FIN-033_61

こちらでは衛星写真の画像データから、駐車場の入り具合を計算し、テーマパークの売上や来場者数予測を行ったというものになります。
このように、オルタナティブデータの取り組みの中で、様々なユースケースへの適用可能性を探る研究をやっております。下期からは会社としてもより高い技術力を獲得すべくタスクフォースが発足するなど、動きが加速しております。私も、時間を見つけながら対応していきたいです。

10月の海外出張

10月の中旬に、インド・シンガポール・マレーシア・ベトナムに出張に行ってきました。2つほど目的があり、

  • AIのベンチャーとin personで会い、彼らの技術水準を確認すること

  • 既に住友商事が出資している会社と面談し、収益力を向上すべくデータ分析の観点から取り組めそうな課題を探すこと

でした。住友商事のグローバルに広がるネットワークの力を理解することができました。本当に総合商社の力というのは凄いなと感じました。個人的にはどの国も初めて行ったので、とても良い経験になりました。

会社の課題と今後の目標

7ヶ月会社にいますと、いろいろな部分が見えてきます。このブログは採用活動も兼ねておりますので、現在の課題と自身の目標について記載してみます。

対応リソース

当社は住友商事の内製DX集団と位置付けられています。オフィスも共通ですし住友商事のメールアドレスももらって業務をしているなど、いわゆる身内です。そのためカジュアルに住友商事の多種多様なセクションから課題が持ち込まれる状況です。
ただ、IEはまだ100人に満たない組織であり、リソースが十分に足りているわけではありません。課題を持ち込まれたとしてもIEがリソース不足で解決できない局面もあります。そのため、会社としてはあの手この手でリソースをしなければならない状況であり、今後の会社の課題だと考えています。もちろん、ひとり一人の生産性を高めることも重要だと思います。

グローバル案件への対応

住友商事は国内だけではなく、グローバルに強固なネットワークを築いています。そのため、国内同様海外にも多様なDXの課題があります。IEは既に海外の案件は多く取り扱っておりますが、対応できる人員は十分ではありません。こちらもリソースの話になりますが、課題になると考えています。また、私自身も語学が堪能ではありません。もうそれなりに良い歳ですが、通勤時間の英語学習、頑張って継続しようと思います。

おわりに

私自身は、以前の金融機関に在籍しているだけでは経験できなかった、多種多様な産業のデータ分析が可能なことですとか、海外も含めた大きいフィールドのビジネスにアプローチできる立場で、日々楽しく仕事をしております。もし入社を検討されている方がいらっしゃれば、ぜひお気軽にカジュアル面談などお越しください。お待ちしております!