(旧姓)タケルンバ卿日記避難所

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カジュアルに殺しあう会 - 人狼オフ

昨日は人狼を堪能して参りました。

「人狼」という単一ゲームに30人あまりが集まり、約半日、ひたすら遊ぶ大人の日曜日。お前ら、人狼好き過ぎるだろ。

人狼とは?

ゲームです。昨日やったのは「タブラの狼」「ワーウルブズ・オブ・ミラーズ・ホロウ」「究極の人狼」の3つ。微妙に細かいところは違うけど、基本は一緒。

Lupus in Tabula

Lupus in Tabula

ミラーズホロウの人狼 (The Werewolves of Miller's Hollow) カードゲーム

ミラーズホロウの人狼 (The Werewolves of Miller's Hollow) カードゲーム

究極の人狼 (Ultimat Werewolf)

究極の人狼 (Ultimat Werewolf)

ある村に見た目は人の狼が紛れ込んだ。夜になると狼は村人をひとり襲撃して食べ殺してしまう。そこで村人は狼を倒すべく、昼に村人同士で話し合い、村人の中からひとりをリンチにかけ処刑する。
この昼と夜のフェイズを繰り返し、村人側は狼を全部処刑すれば勝ち。狼側は狼の数と村人の数が同数以下になれば勝ち。そういうゲーム。

役職がある

ポイントとしては村人の中にいくつか役職があり、その役職の人だけが持つ能力が、ゲーム性を高めている。
たとえば預言者(占い師)は、夜に誰かひとりを占い、その人が人か狼かを知ることができる。霊能者は前日に処刑された人が、人か狼だったかを知ることができる。というような村人にとって有益な情報をもたらす役職。
その一方で狂人という狼側の役職もある。狂人は狼が勝つと自分が勝ちになるので、狼が有利になるように議論を展開する。預言者が登場し、「彼は人間でした!」と言ったら、「いや、俺が本物の預言者。君は偽者だ!」と言うなど。ゲームを撹乱させるのがお仕事。

チーム戦

そういう感じで普通の村人・人狼を中心に、それぞれに属する側の役職を含めてプレーする。チーム戦であることが特徴。
なので、自分の生死はあんまり関係ない(関係する役職もあるけども)。普通の村人にとっては、村が狼を全部見つけ、処刑すれば勝利なので、村にとって有益な能力を持つ人間が殺されるよりは、自分が死んだほうが有利な場面がある。必ずしも自分の生き残りが目的ではないので、「如何に役目を果たして死ぬか」ということが優先される。
また狼に関しても、仲間が何人かいるので、自分が犠牲になって他の仲間を守れるのならば、積極的に死ぬべき場面もある。特に狂人は狼に勝たせるのがお仕事なので、「自分を狼と思わせて処刑される」でよかったり。狼は夜に人間を襲えるけど、人間は昼のリンチでしか狼を倒せない。その貴重なリンチの機会を一回無駄にさせるので、狂人は自分の身を犠牲にするというのが良い判断というときもある。

対人戦

そして最大のポイントは、このゲームの相手は人間であるということ。人間が複数集まってやる。ということは、同じセオリーが共有されていなければ、それはセオリーとなりえないし、セオリーに反することでも、その場に集まっている人間が納得してしまえば、それはセオリーと同じかそれ以上の効果を持つ。
またどんなに効果的な戦法も、相手が人間である以上は「裏をかいてやろう」という心理がどこかで出てくるし、既知のものだからこそ、それに対するリアクションが分かれていく。あくまで「過去はこうだった」で、「今回はどうなるか」がわからない。そこが対人ゲームの面白いところ。
これを約半日やってたわけです。半日「あいつ吊ろうぜ」「あいつ殺そうぜ」「お前、怪しいな」「お前、狂人だろ!」とか。通算で100人以上死んでますね、昨日一日で。へたすりゃ200人くらい死んでるか。カジュアルに殺し合いをしてたわけです。

究極の人狼

昨日のハイライトは、なんといってもこれ。究極の人狼。これをやれる日が来ると思わなかった。

6〜69人用

ゲーム紹介:究極の人狼 / Ted Alspach's UltimateWerewolf - ボードゲーム紹介

GM(進行役)を含むと69人でプレーできるという驚愕のゲーム。通常、人狼は10人から20人くらいでやるのですが、30人規模の人間が集ったからこそできるゲームもあるわけですよ。で、まさかそんな人数が集まることはねえと思っていたわけで、「できるわけねえよ」と常々思っていたわけですが、それがあっさりできてしまったわけですね。恐るべし人狼オフ。
ところがところが、ここで大問題。各人が健康診断よろしく「○○さーん、どーぞー」とGMに呼ばれ、各自が役職カードを引くわけですが、俺が引いたのがゴースト。この役職はどういうものかというとだなあ。
初日に死ぬ。死んだ以降、毎日村人側に手紙を出して、ヒントを伝えることができる。村人側。
議論に参加するまでもなく死亡です。本当にありがとうございました。
で、手紙を書く側になるわけですが、これがまあ歯がゆくて歯がゆくて。具体的なことを書きすぎると、ゲーム的にあれだし、かと言って婉曲的に書くのは難しいし。「あ、どう書こう。どう書けばいいんだ。ぐぬぬぬぬぬぬぬ」というわけなんですよ。
でだ。俺が書いたヒントは生き残り全員が見れるわけなので、狼はその情報を利用して、村をミスリードできるわけですね。「急に話し出した奴に注意」というヒントを出しても、俺が想定している人と、狼が誘導しようとしている人は別々になるわけで。
「これ、○○のことじゃね?」(←オマエだよ!)
ってことがありましてね。「しむら、うしろ!うしろ!」的な歯がゆさと言いますか、ええ。対人ゲームの面白さですよね。情報はどちらも利用できる。村人にとって有益な情報なはずだが、利用する人間によっては不利になることがある。世論誘導のおもしろさ。
昼の11時から21時まであっという間の10時間。お腹が空いたので、近くのジョナサンで2次会。ここでもまだ20人。最後は各テーブル、アナログゲーム(カードゲームなど)でシメ。最後までアナゲとは、皆さん病気ですね。素晴らしいです。