かつて植物油が良いとか、バターよりマーガリンが健康に良いと言われ、右往左往したのはなんだったのだろうか? 今度、アメリカがトランス脂肪酸を「全廃」すると発表した。全廃といっても食品の中に自然に入っているものもあるので、この表現も不適切だ。
そしてトランス脂肪酸と健康の論文を読んでみると、複雑で諸説あり、とうてい普通の人が参考になるとは言えないし、脂肪が悪玉コレステロールになるとかなんとかまた怪しいことが書いてある。そこで、まずここではコレステロールショックがあり、血圧とお塩の関係が疑われる中で、私たちがどのように考えたら良いか、少し触れたいと思う。何回もいろいろな角度から見なければならないが、まずは第一回。
トランス脂肪酸が健康に悪いとか、コレステロールがどうのということ自体、それを断言するほど食と健康の関係ははっきりしていないし、「よりよい方向」すら判らない。現在の社会で「ヘルシー」と言われている多くは「自分の趣味」や「思い込み」の程度のものである。だから振り回される。
体が元気で、これも趣味の一つで食をいろいろ変えている人は良いが、体が弱い人は真剣だから、いい加減なことを言ってはいけないし、まして薬が売れるからなどは言語道断だ。
まず第一に、トランス脂肪酸、脂身、辛いもの、ケーキ・・・何にしても「これが悪い」と言うことはない。自分の好きな味はすべて「基本的には自分の体に合っている」と言える。
第二に、テレビの言うことを信用しないが原則だ。今、毎日のように放送している「熱中症を防ぐために水を飲みましょう」も間違っている。熱中症にならないためには、子供は暑い外や体育館で遊ばないこと、成人は灼熱のところで仕事をしないこと、老人はつければエアコンを使うこと、であって、水ではない。水は「ノドがからからに乾かないうちに水を飲む」ということだ。これについては少し複雑なのでまた、書こうとおもう。
第三に、私たちは日本人だから日本の伝統的な食事、ご飯、お味噌汁、お魚、煮物、おひたし、香の物(つけもの)からなる食事から大きく離れないことだ。
そして第四に、そうはいっても寿命が長くなっているので、肉や洋食を「織り交ぜる」ようにする。
後は、人によるが、体重計と血圧計で定期的に測定し(1ヶ月に1回程度)、おおよその自分の体重と血圧が一定になるようにし、適度な運動と気晴らしをすることをお勧めする。
また機会があったら、書いていきます。
(平成27年6月17日)