デンソーウェーブは2018年8月28日、同社とアララが提供するQRコードサービスの一部を中止すると発表した。中止したのは、QRコード作成者にQRコード利用者のIPアドレスや位置情報を提供するサービス。プレスリリースでは、個人情報に関する指摘がきっかけでサービスを中止したと説明していた。
個人情報に関する指摘とは何なのか。サービスの中止には、5月25日に施行された「EU一般データ保護規則(GDPR)」に絡んでいたと考えられる。
利用者の情報を収集してサーバーに送信
QRコードは、デンソーウェーブが開発した2次元コードである。英数字や漢字、ひらがななどの文字列を四角い画像コードとして作成できる。カメラ付きのスマートフォン(スマホ)などでQRコードを読み取るソフトを使えば、QRコードから元の文字列を得られる。
QRコードの仕様は公開されており、QRコードを作成するWebサービスやQRコードを読み取るソフトは無料で提供されている。QRコードを開発したデンソーウェーブも、アララと共同開発したQRコードを作成するWebサービス「QRコードメーカー」とQRコードを読み取るソフト「公式QRコードリーダー“Q”」(以下、“Q”)を無料で提供する。