文字の洪水に溺れながら

人生初心者、でも人生のハードモードぐらいを生き抜きたい人間。

2017年に読んだ感銘本1

明らかに学生の時と比べて読む量が減っているのだけど、去年で読んだ本を備忘録的に書き残しておきます。

水滸伝

大学時代の積み本、全19巻を長期休暇もらえた時に貪るように読んだ。志とは何か、何のために生きるのか。平々凡々な生き方をしているからこそ胸を衝く。何度涙したかわからない。生ききることの大変さと、生ききることの不条理さ、そして生ききることの意味の見出し方を教えてくれた。と、同時に志のためと、一人の愛する人のため、そして人間としての欲との戦いの葛藤も強く心に残る。読むのにはパワーがいるけれども、一生のうちに読めてよかった本であることは間違いないと思う。

HARD THINGS

これは読んでいて実体験が辛かった最中なので励みというか、この苦しい道は間違いではないんだ、という思いを抱かせてもらった本だった。起業やスタートアップは成功者や、成功者に見せかけている人しか表に出ないから、実際の辛さを追体験できるのは本当に貴重だった。信頼できると思っていた人が、徹夜明けで作って来た成果物につばを吐くように(と愛着がある成果物であればあるほど感じてしまうものだ)ダメ出しをされる経験をどう受け止めるべきなのか、そういった極限状態であっても、成果に執着するためにはどういう心持ちでいるべきなのかは、実のところ殆ど誰も教えてくれない。そういった体験は成功のためには、多かれ少なかれ体験するものだという示唆は何度救ってくれたかわからない。

国のために死ねるか

私はあまり政治的宗派は持っていない人間で、右とか左とか、その歴史的経緯も知らなければ本質的価値観も不勉強の中でスタンスを取ることはできないなという立場なんですが、ただどんな立場であっても「真摯」である人の意見には耳を傾けていたいたいし、応援はしたいなと思う人間です。その意味でこの本はとても、とても真摯に、普段の日本人が漫然と考えることを放棄した問に真正面から向き合っている本でした。日本という国を誇りたいし、守りたいという気持ちと、その日本という国は誇れるだけの価値や守るべきものが本当にあるのか、答えなんて無いことはわかっているのに愚直に軍人として向き合うその姿は、やはり自分を恥じるという気持ちを思い起こさせてくれました。こうすべきだ、なんて主張は全く無いのに、こうした方がいいのかなと内省を促すという意味で、水滸伝で出てきた替天行道の現代版に近いのかもしれないですね。

いったんこの3冊を記録に残します。 残りはまた別に記します。