The Spirit in the Bottle

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トムの辞書に不可能の文字はない! ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

 多分今年の劇場での見納め(少なくともベスト等はここまでが範囲)になるトム・クルーズ最新主演作「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」を鑑賞。トム・クルーズとしては「ナイト&デイ」に引き続いて2連続でスパイ=特殊工作員を演じるわけですな。今回は久々にIMAXでの鑑賞。上映前に「ダークナイト・ライジング」の予告編が流れました。映像自体は以前「グリーンランタン」を観た時に流れたものと一緒で予告編自体はIMAX用とかでは無いと思うけど巨大な画面で見る「ダークナイト・ライジング」はまた格別でありました。

物語

 おはようハントくん。無事刑務所からの脱走には成功したようだ。早速この人物を見て欲しい。この人物はIMFのエージェントでトレヴァー・ハナウェイ。彼とそのチームはコヴァルトという人物の密使を追ってその秘密書類を奪う仕事についていたが暗殺者サビーヌ・モローによって殺されてしまった。
 そこで今回の君の任務だがクレムリンに侵入し、「コヴァルト」についての書類は手に入れてもらいたい。もしもコヴァルトが我々の考えている人物と同一なら世界は核戦争の危機に陥るだろう。チームメンバーは、前チームから引き続きジェーン・カーター、コンピューターの使い手ベンジー・ダン、そして分析官のウィリアム・ブラント、そしてチーム・リーダーは変装の達人であるイーサン・ハント、君だ。なお例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、或いは殺されてさらには任務中に爆発が起こってその罪を君のチームがかぶることになったり、ドバイの超高層ビルで壁登りをするはめになっても当局は一切関知しないからそのつもりで。成功を祈る。なおこのテープは5秒後に自動的に消滅する。・・・・・ぷしゅ〜(煙)

 というわけでご存知「スパイ大作戦」の映画シリーズである「ミッション・インポッシブル」シリーズ第4弾。このシリーズはTVシリーズからつながる(007とは違った)集団スパイ物という要素と稀代のスーパースターであるトム・クルーズのオレ様映画、というある意味相反する要素を併せ持たなければならなかった。今のところジョン・ウーが監督した2作目以外はおおよそ成功といっていいだろうが1作目でフェルプスを裏切り者にしてしまったりとTVシリーズのファンからは批判も多い。
 1996年から5年ごとにシリーズを重ねているわけでもちろんトムの主演作でここまで続いてるのもないわけでトムのライフワークに近いのだろう(製作もトム自身)。
 で、この映画を観る前に僕は以下のような予想を立てた。

ゴースト・プロトコルをスパイ大作戦! - 小覇王の徒然はてな別館

 要約すると「今回のトム・クルーズは実は誰かの変装で偽物のイーサン・ハント。ジェレミー・レナー演じるブラントが実はトム・クルーズが変装した本物のイーサン・ハント」という予想だったのだけど、まあ、物の見事に外れましたね。なので単なる与太話として見てみてください。
 まず、僕がトムかも?としていた飛び降りながら銃を撃ってた人物はハントではなく別のエージェントハナウェイだった(でもよく似てる)。彼が殺されることが物語の発端になるのですね。
 確かに予告編で分かる通りブラントが秘密を抱えたキャラなのだがそれはかつてとある人物を守るというミッションを果たせず、そのトラウマで現場から事務職になったという秘密なのだ。彼が守れなかった夫婦が・・・というのも後々判明する。
 さて、ミッション・インポッシブルといえば「スパイ大作戦」から続くオープニング映像。導火線に火をつけてその火縄が爆弾に至るまでに「ダッダッダダ!ダッダッダダ!」というラロ・シフリンの音楽にのせるアレですね。今回はこのシーンが実際の物語の中に組み入れられ、ハントが「点火だ」という号令に合わせて始まります。映像も劇中のシーン先取りして見せるという感じでどこか007ぽい感じ。

 登場人物はチームの4人がトム・クルーズ、ジェレミー・レナーのほか、ここ最近活躍がめまぐるしいベンジー役のサイモン・ペッグ。前作から引き続き登場するが前作は広報任務だったのに今回は現場任務。なんだか「ゲット・スマート」のスティーヴ・カレルを思わせる。で、今回のヒロイン(?)的エージェントがジェーン・カーター役のポーラ・パットン。筋肉質のモデル体型。前作のマギーQに似ているがあれ、彼女って死んだんだっけ(よく覚えていない)?クレムリンでの普通の格好も可愛いがやはりムンバイでのドレス姿が格好いい。
 敵対するキャラはまずは金髪ロリ暗殺者のサビーヌ・モロー役のレア・セドゥー。彼女は「ロビン・フッド」で失地王ジョンの後妻を演じてた人ですね。パッと見は凄腕暗殺者には到底見えないね。彼女とカーターのキャットファイトはこの映画の見所。
 コヴァルト役のミカエル・ニクヴィストはジェフリー・ジョーンズを思わせるルックス。おそらく彼のキャラクターはユナボマーことセオドア・カジンスキーがモデルになってると思うがその中年のおっさん然したルックスながらこれが動く動く。ラストの駐車上でのハントとのファイトはどこかスラップスティックでカンフー要素など全然ないのにジャッキー・チェンのアクションを彷彿とさせた。
 後はロシア警察として執拗にハントを追い詰める(ドバイやムンバイまで行くのだから凄い執念だ)刑事やファルコーネなども出てます。
 
 監督はこれが実写映画初監督となるブラッド・バード。「アイアン・ジャイアント」や「Mr.インクレディブル」の監督。制作に前作の監督J・J・エイブラムスが名を連ねているだけあって前作との関わりが比較的多いのだけど、例えば武器商人と会うために顔を隠されるシーンとかで1作目を思わせるスノー帽が登場したりする(そのままマックスが登場するのではと思ったほど)。
 全体としてアクションとドラマ、トムの活躍と集団スパイ物のバランスが上手く取れていてとても面白かった。シリーズ過去作品のオマージュっぽい部分も多々あったし。終盤までチーム物の体裁が崩れていなかったしね。 
 タイトルの「ゴースト・プロトコル」がいまいちよく分からなかったり(僕が聞き逃した?)するのだが前作の「ラビットフッド」みたいなものなのかなと類推。

 一説には次からはジェレミー・レナーに主役を譲り渡して続けていく、という噂もあるらしいのだが、それこそイーサンはどちらかと言うと後方で指令を出すチーム・リーダーとしてTVシリーズのジム・フェルプスに近い役割にして現場をブレントに任せるという形を取ればいいのではないかなあ。

Mission: Impossible - Ghost Protoco

Mission: Impossible - Ghost Protoco

 今回は字幕で観たのだけど「字幕・戸田奈津子」だったので例によって批判も多いようだ。吹き替えも上映しているのだけれど僕が気になるのは劇中の指令テープが大平透氏になっているかどうか。確か一作目の吹き替えでは大平さんなんだよね(ただしTVシリーズでも原語は毎回違う声だったらしい)。今回は監督が「シンプソンズ」を長年手がけてきたブラッド・バードなのだし日本側でホーマーの声を担当している大平さんを起用してリスペクトを示しても良かったかもしれない。
 
 ラストにヴィング・レイムズ(完全なゲスト出演でしたな)とミシェル・モナハンも出るよ!

おまけミッション

 映画を観終わった後、劇場外のイベントスペースでアイドルグループ9nineのニューシングル発売イベントをやっていた。僕は別にファンでも何でもなかったのだがメンバーの一人西脇彩華(ちゃあぽん)がPerfumeあ〜ちゃんの妹というのは知っていたし、川島海荷は目にする機会が多いのでイベントを見ていたのだが、思いの外パフォーマンスに魅了されてしまったのだった。ちゃあぽんは見た目はそれほどあ〜ちゃんに似ていないが喋ると口調や声質がそっくりだった!川島海荷も凄い可愛い。もちろん他のメンバーも!

 気づくと握手会の列に並んでいた。僕の後ろに並んでいた女子高生二人組もなかなか可愛かったのだが、いざ、本人たちを目の前にしたらそのアイドルパワーに霞んでしまった。という訳で一気にファンになりました。勘の良い方は気づいたと思うが握手会に参加したという事はつまり、9nineのニューシングルを買ったということである。もうAKBファンとか馬鹿にできないし、しません。

チクタク☆2NITE

チクタク☆2NITE

 さて、一応今回で年内の劇場鑑賞は終わりの予定。ここまでの観劇をもって2011年のベスト等を決めます。次からはまとめ的なものを。その前に「glee」シーズン2の感想書かにゃだめかも、だが(ナッチ風)。