『友が、消えた』 金城一紀
出版社:角川書店
▶︎あらすじ
【金城一紀、13年ぶりの書き下ろし最新作!】
絶対に変えてやる。このクソみたいな現実を。 読めば勇気が湧いてくる、最高&最強の青春小説! オチコボレ男子高校生だった南方は、仲間たちとのある約束のために大学に進学した。「君たち、世界を変えてみたくはないか?」高校の生物教師のこの言葉をきっかけに、仲間たちと周囲の不条理に立ち向かった彼らは、「殺しても死にそうにないから」という理由で「ザ・ゾンビーズ」と呼ばれていた。だが高校卒業を機にメンバーはそれぞれの道に進み、チームは解散。南方は大学でどこか物足りない日々を送っていた。 そんな折、同級生の結城から「友人の北澤と、その家族が行方不明になったので捜してほしい」との依頼が。胸に秘めていた本能を揺さぶられた南方の前に、学内最大のサークルを仕切るカリスマ志田、志田を狙う謎の女子、そして北澤を追う男たちが現れる。渦巻く思惑と予想外の真相に、南方は果敢に迫っていく。
(GoogleBooksより)
▶︎感想
個人的初期衝動作家の13年ぶりの新作って時点で嬉しいし、やっぱりトラブルシューティングな話が大好きだと再確認。
IWGPみたく現在進行形の時代で世相を反映しているわけではないから、シンプルにストーリーに集中できて楽しく没頭できた。
終盤で同じ言葉を正反対の意味で投げられる場面は主人公の苦悩と救いが現れていて特に良かった。
“いつまでもあがいて、もがいて、闘って、間接的に色んなスイッチを押し続けて、少しずつ世界を変えていきなさい。もしあんたのやってることを見紛う人間がいたとしても、あたしがあんたを赦してあげるから”