あなたの「続かない」を解消!「続く人」になるための2ステップ

デスク上のノートパソコンを操作する女性

「資格をとるために、これからは勉強に力を入れよう」
「健康のために、週に一度は運動しよう」

自分で目標を立て、達成に向けた行動を起こすのはすばらしいことです。しかし、しばらくするとやる気がなくなってしまったり、忙しく過ごすうちにいつの間にかやめてしまったりしていませんか?

目標達成のための行動を続けるには、意識すべきポイントがふたつあります。行動を起こしたものの続けられていない人や、新たな目標を立てたばかりの人は、ぜひ参考にしてみてください。

【ライタープロフィール】
藤真唯
大学では日本古典文学を専攻。現在も古典文学や近代文学を読み勉強中。効率のよい学び方にも関心が高く、日々情報収集に努めている。ライターとしては、仕事術・コミュニケーション術に関する執筆経験が豊富。丁寧なリサーチに基づいて分かりやすく伝えることを得意とする。

1. 行動を習慣化している

目標達成に向けての行動が続く人は、無理なく行動を習慣化しています。行動を継続できない……。そんな人は、行動を習慣化できているかどうか振り返ってみるといいかもしれません。

行動科学の専門家である永谷研一氏は、行動には次の2種類があると言います。

1つは「やること」。TODOリストで管理するタスクのことです。

もう1つは、「続けること」これは「行動習慣」と呼びます。

(上記枠内引用元:NOBETECH|永谷研一 Vol.4 最初から続かない行動計画を撲滅する – 目標を達成するための”PDCFAサイクル”)

たとえば、キャリアアップのための勉強をするという目標を立てたとします。目標達成のために、参考書を買うのが「やること」。特徴は「1回やったら終わり」の行動であることです。一方、「行動習慣」とは、電車での移動中には参考書を読むといった「何度も繰り返される行動」のこと。目標達成のための行動が続く人は、この「行動習慣」があるのです。永谷氏は、「目標達成に結びつけるためには、続けること(行動習慣)を計画する必要があ」ると言います。(上記カギカッコ内引用元:同上)

そこでおすすめなのが、新しい行動を今ある習慣とセットにする方法。食事や歯磨きなどのすでにある習慣に、勉強やストレッチといった新たに習慣化したい行動をくっつけるのです。こうすれば、条件反射的に行動できるようになるわけですね。

株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役で、独自の目標実現法 “行動イノベーション” を開発した大平信孝氏によれば、これは心理学用語で「アンカリング(条件付け)」と呼ばれるそうです。アンカリングによって「すでに習慣化していることの勢いを借りて行動を開始できるのでうまくいきやすい」のだとか。(上記カギカッコ内引用元:東洋経済オンライン|三日坊主は卒業!「簡単に」行動を習慣化する方法)

食事をする前に参考書の問題を一問解く、歯磨きをし終えたらストレッチをする、などと決めておけば、続けられそうな気がします。まだ「行動習慣」ができていない人は、すでにある習慣に新たな行動をアンカリングできるか考えてみましょう。アンカリングできれば、目標達成のための行動を習慣化できるはずです。

デスクに問題集を広げ、勉強する人の手元

2. 習慣化を計画的にしている

資格をとりたいしジムにも通いたい、健康のために自炊もきちんとする――。目標達成に向けて意欲があるのはよいことですが、行動が続かないのは “詰め込みすぎ” が原因かもしれません。目標達成のための行動が続く人は、あれもこれもと詰め込まずに無理のないスケジュールを立てています。

たとえば、「資格をとるために毎日1時間勉強する」「健康のためにジムへ通う」「美容のために入浴時間を設ける」といった行動を始めるとします。仕事や家事といったルーティンはそのままで、すべての行動を毎日実行できるでしょうか? 仕事で帰宅時間が遅くなってジムへ行けなかったり、勉強や入浴によって睡眠時間が削られたりするかもしれません。すると目標達成のための行動が負担になり、続かなくなってしまうでしょう。

習慣化コンサルタントの古川武士氏は、「理想をリストアップしても、現実的な時間の展開図の中で考えなければとてもバランスはとれません」と言います。つまり、目標達成に向けた行動をあれこれやろうとしても、現実的にはすべてやる時間がなく続きにくいということです。

そこで古川氏は始めたい習慣を「プランニングしていくこと」を呼びかけています。具体的には、習慣化したい行動を現実的なスケジュールに落とし込んでいくのです。手帳やノートに、図にして書いてみましょう。「図に落とすと、どれぐらい仕事の効率化に取り組まなければいけないかがわかり」、現実と理想の「ギャップがわか」るそう。(上記カギカッコ内引用元:ダイヤモンド・オンライン|なぜ、やりたいことができないのか? 5万人を変えた習慣化のプロが教える「スケジューリング」3つの鉄則)

習慣化をプランニングをしてみた

筆者は、体型維持のために筋トレと半身浴を毎日するのが理想ですが、ついSNSを見てダラダラと過ごしてしまい「明日でいいか」と行動しないことの繰り返し。月に1冊以上は本を読みたいと思って寝る前に読書をしようとしても、疲れてすぐに眠ってしまうなど挫折しがちです。

そこで、古川氏のすすめる方法で習慣化したい行動をプランニングしてみることにしました。まずは新たに習慣化したい行動を「『行動リスト』として書き出し」ます。

筆者がルーズリーフに記した行動リスト

画像は筆者が作成した

続いて、行動リストに書き出した内容を含め「理想のスケジュールに入れて」みます。自分の目標達成に向けた行動がすべてできる想定で、平日1日の流れを書いてみました。

筆者がルーズリーフに記した理想スケジュール

最後に、理想のスケジュールの隣に「今の現実のスケジュールを書」きます。ポイントは「あくまで平均的な1日を想定して」書くこと。繁忙期や飲み会などイレギュラーな内容は抜きにして、普段のスケジュールを思い出して書き出します。(上記カギカッコ内引用元:同上)

筆者がルーズリーフに記した現実スケジュール

ここまで考えながら書き出すのに1時間と少しかかりましたが、たしかに図にすることで理想と現実の差がはっきりとわかりますね。筆者は、仕事や睡眠の時間を変えずに、行動リストの内容を1日にすべて入れ込むのは難しそうだと感じました。

しかし、仕事の時間を変えるのは現実的ではありませんし、健康や作業効率のために睡眠時間の確保も重要です。そこで筆者は、朝のストレッチと寝る前の読書を習慣化するのは見送り、それ以外の行動の定着に努めることにしました。

古川氏によると「3ヵ月ぐらいかけてじっくりとポイントを絞って取り組むと、理想の生活習慣に近づいていけ」るそう。(上記カギカッコ内引用元:同上)そのため初月は朝食をとる、翌月は勉強するといったように、ひとつずつ行動を増やしていきたいと思いました。

目標達成のためにやりたい行動がいくつもあるという人は、1日のスケジュールを見直してみてはいかがでしょうか。現実的なスケジュールに合わせて行動を決めることで、習慣化につながるかもしれません。

黄色い背景に、時計とカレンダーとペンが置いてある

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習慣や計画を見直すことで、目標達成のための行動は続けやすくなります。新しい行動を習慣づけて、目標達成のために行動し続けられる自分に近づきましょう。

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