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前から気になってたんでここで聞いちゃいます。たまにニュースなんかで、光速の○倍で拡大するガス星雲、とか見ますけど(探したんですが見つかりませんでした)あれってどういう理屈なんでしょうね。
超光速運動(超光速現象) [isas.jaxa.jp]
相対論的速度で移動している物体が、まるで非相対論的な現象に見えちゃうという話らしいいんだが、しょーじき何言われているのか分かりませぬ。不勉強なり...
光というか電磁波を出す物体があって、その物体が光速に近い速度で動いてるとすると、それと地球との向きの関係によっては、赤方偏移 [u-tokyo.ac.jp]のようなドップラー効果によって観測される、光速近くで移動してる物体が放出した電磁波の見た目の相対速度が光速の何倍にもなる。とかそういう事のようですね。
例えば、光速近くで遠ざかってる(光ってる)電球を観測したら、その観測される波長は本来の波長とは著しく変わる訳で、この変わり方から電球の移動する速度を計算できるのですが、この計算される速度が真空中の光の速度を大きく上回ることが結構あるということでしょう。
いやー、赤方偏移なんて関係ないですよ。そもそもこの現象が起きるのは天体が遠ざかっているときではなくて、観測者に光速に近い速度で近づいているときですから。 たとえばですね、方向を説明しやすいように宇宙空間ではなく無限平面と東西南北で説明させていただきますと… 観測者であるあなたのいる位置から北の方角に10光年離れた位置A(まあ、仮想の世界なんでw)にある物体Pが存在し、その物体は南東の方角に光速の0.99倍で進んでいるとします。 位置A、時刻tAにその物体から、観測者のいる方向(南の方角)に放たれた光は、1年後(tA+1年)、あなたから9光年北の位置にあります。あなたはその9年後(tA+10年)、時刻tAの頃Aの位置に居たPを観測出来るわけですね。
さて、その時(tA+1年)に物体Pは実際どこにいるかというと、Aから南に0.99/√2(≒0.7)光年、東にも0.7光年進んだ位置Bにいます。で、位置B、時刻(tA+1年)に、Pからあなたに向かって放たれた光は、9.3年後(tA+10.3年)にあなたに到達します。(ピタゴラスの定理など使って確認してみてください)
それをあなたが観測するとすると、まあ、どういうことでしょう!!時刻tA+10年、あなたはAの位置にあるPを観測します。そしてその0.3年(三月半)後、あなたは東の方向に0.7光年移動した位置BにあるPを観測するのです!たった0.3年の間にPが0.7光年の距離を移動したように見えてしまうのです。
これが超光速現象と呼ばれるもののタネ明かしです。
>観測者であるあなたのいる位置から北の方角に10光年離れた位置A(まあ、仮想の世界なんでw)にある物体Pが存在し、>その物体は南東の方角に光速の0.99倍で進んでいるとします。 >位置A、時刻tAにその物体から、観測者のいる方向(南の方角)に放たれた光は、>1年後(tA+1年)、あなたから9光年北の位置にあります。>あなたはその9年後(tA+10年)、時刻tAの頃Aの位置に居たPを観測出来るわけですね。
なるほどー。同じマーカー・要は光速に近い速度で近づいてる物体の出す電磁波情報をこちらで観測できる時間差は、当然加速度的に短くなってくるから、あたかも物体の移動速度が光速の何倍にもなっているかのように見えてしまう。と言う話ですか。その時間差の加速具合を補正しないと、物体の実際の移動距離や移動速度が出せないという感じなんですね。
#2823382ですが、なるほど、やはり見かけ上そう見えるだけ、という事なのですね。勉強になりました。
膨張宇宙論(現在の定説)では遠くの天体ほど「速く」遠ざかるので、十分離れた天体では実際に光速より遥かに速く地球から遠ざかっている(ということになっている)。だから、これは見かけ上の話じゃないんだけど、一方で、その天体は空間上(系に対して)を超光速で移動しているわけじゃないから見かけ上そうなっているという言い方もできなくはない。
つまり、我々のいう系っていうのは、膨張宇宙を加味した系になっているはずで、イメージ的には次元を一つ落とすと風船の上にいる二匹のアリを思い浮かべるとわかりやすい。このアリはお互いに光速より遥かに遅いスピードでしか動けず、近くにいる時はどんなに速く足を動かしても互いの相対速度は光速を超えない。しかし、風船自体は凄まじいスピードで膨らんでいるので、風船の反対側にいる蟻は風船に対して全く動かなくても、自動的に風船が膨らむスピードでお互いに遠ざかっている。で、このスピードは光速を遥かに超えている(よって地球から遠い星は極端に赤方偏移した光が観測される)。
例えば10光年先から光速の90%の速度で接近してくる星があったとします。10光年先で出た光は地球に10年後に到達します。*1一方、その間にその星は1光年先まで接近してきます。その1光年先の光はもう1年掛けて、つまり、*1の時点から数えて11年後に地球に到達します。地球から見ると10光年先の星が1光年の距離まで1年間で接近したように見えます。つまり見かけ上は光速の9倍の速度で移動したように見えるのです。
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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy
オフトピ気味ですが (スコア:0)
前から気になってたんでここで聞いちゃいます。
たまにニュースなんかで、
光速の○倍で拡大するガス星雲、とか見ますけど(探したんですが見つかりませんでした)
あれってどういう理屈なんでしょうね。
Re:オフトピ気味ですが (スコア:1)
超光速運動(超光速現象) [isas.jaxa.jp]
相対論的速度で移動している物体が、まるで非相対論的な現象に見えちゃうという話らしいいんだが、しょーじき何言われているのか分かりませぬ。
不勉強なり...
Re:オフトピ気味ですが (スコア:1)
光というか電磁波を出す物体があって、その物体が光速に近い速度で動いてるとすると、それと地球との向きの関係によっては、
赤方偏移 [u-tokyo.ac.jp]のようなドップラー効果によって観測される、光速近くで移動してる物体が放出した電磁波の見た目の相対速度が光速の何倍にもなる。とかそういう事のようですね。
例えば、光速近くで遠ざかってる(光ってる)電球を観測したら、その観測される波長は本来の波長とは著しく変わる訳で、この変わり方から電球の移動する速度を計算できるのですが、この計算される速度が真空中の光の速度を大きく上回ることが結構あるということでしょう。
Re:オフトピ気味ですが (スコア:1)
いやー、赤方偏移なんて関係ないですよ。そもそもこの現象が起きるのは天体が遠ざかっているときではなくて、
観測者に光速に近い速度で近づいているときですから。
たとえばですね、方向を説明しやすいように宇宙空間ではなく無限平面と東西南北で説明させていただきますと…
観測者であるあなたのいる位置から北の方角に10光年離れた位置A(まあ、仮想の世界なんでw)にある物体Pが存在し、
その物体は南東の方角に光速の0.99倍で進んでいるとします。
位置A、時刻tAにその物体から、観測者のいる方向(南の方角)に放たれた光は、
1年後(tA+1年)、あなたから9光年北の位置にあります。
あなたはその9年後(tA+10年)、時刻tAの頃Aの位置に居たPを観測出来るわけですね。
さて、その時(tA+1年)に物体Pは実際どこにいるかというと、Aから南に0.99/√2(≒0.7)光年、
東にも0.7光年進んだ位置Bにいます。
で、位置B、時刻(tA+1年)に、Pからあなたに向かって放たれた光は、9.3年後(tA+10.3年)にあなたに到達します。
(ピタゴラスの定理など使って確認してみてください)
それをあなたが観測するとすると、まあ、どういうことでしょう!!
時刻tA+10年、あなたはAの位置にあるPを観測します。そしてその0.3年(三月半)後、
あなたは東の方向に0.7光年移動した位置BにあるPを観測するのです!
たった0.3年の間にPが0.7光年の距離を移動したように見えてしまうのです。
これが超光速現象と呼ばれるもののタネ明かしです。
Re:オフトピ気味ですが (スコア:1)
>観測者であるあなたのいる位置から北の方角に10光年離れた位置A(まあ、仮想の世界なんでw)にある物体Pが存在し、
>その物体は南東の方角に光速の0.99倍で進んでいるとします。
>位置A、時刻tAにその物体から、観測者のいる方向(南の方角)に放たれた光は、
>1年後(tA+1年)、あなたから9光年北の位置にあります。
>あなたはその9年後(tA+10年)、時刻tAの頃Aの位置に居たPを観測出来るわけですね。
なるほどー。
同じマーカー・要は光速に近い速度で近づいてる物体の出す電磁波情報をこちらで観測できる時間差は、当然加速度的に短くなってくるから、あたかも物体の移動速度が光速の何倍にもなっているかのように見えてしまう。と言う話ですか。
その時間差の加速具合を補正しないと、物体の実際の移動距離や移動速度が出せないという感じなんですね。
Re: (スコア:0)
#2823382ですが、
なるほど、やはり見かけ上そう見えるだけ、という事なのですね。
勉強になりました。
Re: (スコア:0)
膨張宇宙論(現在の定説)では遠くの天体ほど「速く」遠ざかるので、十分離れた天体では実際に光速より遥かに速く地球から遠ざかっている(ということになっている)。だから、これは見かけ上の話じゃないんだけど、一方で、その天体は空間上(系に対して)を超光速で移動しているわけじゃないから見かけ上そうなっているという言い方もできなくはない。
つまり、我々のいう系っていうのは、膨張宇宙を加味した系になっているはずで、イメージ的には次元を一つ落とすと風船の上にいる二匹のアリを思い浮かべるとわかりやすい。このアリはお互いに光速より遥かに遅いスピードでしか動けず、近くにいる時はどんなに速く足を動かしても互いの相対速度は光速を超えない。しかし、風船自体は凄まじいスピードで膨らんでいるので、風船の反対側にいる蟻は風船に対して全く動かなくても、自動的に風船が膨らむスピードでお互いに遠ざかっている。で、このスピードは光速を遥かに超えている(よって地球から遠い星は極端に赤方偏移した光が観測される)。
Re: (スコア:0)
例えば10光年先から光速の90%の速度で接近してくる星があったとします。
10光年先で出た光は地球に10年後に到達します。*1
一方、その間にその星は1光年先まで接近してきます。
その1光年先の光はもう1年掛けて、つまり、*1の時点から数えて11年後に地球に到達します。
地球から見ると10光年先の星が1光年の距離まで1年間で接近したように見えます。
つまり見かけ上は光速の9倍の速度で移動したように見えるのです。