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ポリマーレース 技術上の主権獲得に鎬を削る先進国

© AP Photo / Steve Helberポリマーレース 技術上の主権獲得に鎬を削る先進国
ポリマーレース 技術上の主権獲得に鎬を削る先進国 - Sputnik 日本, 1920, 08.06.2023
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大方の最新ハイテク生産の根幹をなすポリマー(重合体)。その生産に先進国は数十億ドルも費やしている。スプートニクが取材した専門家らの評価では、ポリマー市場はこれからの7年間で40%成長し、812億ドル(113兆1500億円)になる。

新たなゴールド

今やポリマーの価格はゴールドよりも高い。電子機器、自動車、宇宙機器、マイクロチップのどれをとってもポリマーなしには製造できない。このためどの先進国もどこも脆弱にはなりたくないため、自国にハイテク生産をローカライズしようと努力している。実際、どこの国よりも早く独自の産業チェーンを確保し、技術上の主権を獲得した最初の国が「ポリマーレース」の勝者となるからだ。
例えば、米国はバイデン政権の経済政策・公共政策改革案「ビルドバックベター」計画の枠内でクラスターの開発に賭けている。サウジアラビアは大量の原油に頼りにポリマーエマルジョンの生産を開発中だ。だが、最も発達速度が速いのはアジア太平洋地域。英データ分析、コンサルタント会社の「グローバルデータ」によると、2023年から2027年にかけて計画の2040の石油・ガスプロジェクトのうち、ほぼ半分は石油化学製品が占めている。
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巨大な将来性

統計によると、プラスチック生産でリードしているのは東アジアで、世界のポリマー生産量の約半分が集中している。1位は中国で、世界シェアの32%。日本のシェアは4%。EUは約15%で、ロシアは現在2.5%を占めている。
だが、「ポリマーレース」の重要なポイントは、ロシア人アナリストのニヤズ・アブディケーエフ教授の説明によれば数ではなく、質。重要なのは独自の輸出志向のポリマー産業を確立すること。なぜならポリマーの輸出はもはや原材料の輸出ではなく、ハイテク製品の輸出になるからだ。つまり、ロシア、サウジアラビア、米国のような国は豊富な原材料を有すという点で中国、インド、日本、EUのように石油製品を外国から買わざるを得ない国よりチャンスは大きい。
スプートニクは、超電導の未来がなぜロシアに大きく左右されるのか、その理由を報じている。
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