Spiral Fiction Note’s diary

物書き&Webサイト編集スタッフ。

Spiral Fiction Note’s 日記(2024年12月16日〜2024年12月31日)

12月上旬の日記(2024年12月1日から12月15日分)


12月16日
日付が変わってから上旬の日記をはてブにアップしてから、半年前の日記をnoteにアップしてTVerで『夜明けのラヴィット!』を流しながら目を閉じていたら落ちた。

と言っても二時間もしないうちに目が覚めてる。深夜2時すぎぐらいに可燃ごみを集積所に出しに行ったら、新聞配達の人が新聞を配りにきていた。こんなに早い時間に配ってるのか。
そこから『有吉クイズ』がアップされていたので見ながら横になっていた。錦鯉の渡辺さんのキャバクラでどんな会話をしているかというクイズで、「神客」と言われるほどスマートな遊び方をしていると前からオズワルドの伊藤さんが話していたのでその検証も兼ねて。
六本木のキャバクラ一回で20万ぐらいの金額になっていて、その後に違う階のお店に行ってからまた戻ってきていて、あのくらい売れるとそのぐらい遊べるぐらい稼げるんだなと、すごいなと思いながら最後まで見てから眠った。

7時過ぎに起きたら、太ももの横とか横っ腹付近とかが赤くなっていてちょっとかゆみがあった。昨日も赤くなっていたから乾燥している状態で服とかで擦れたせいでなっているのかなと思っていたけど、赤くなる範囲が広がっている。
これは夜にお風呂に入るまで続くのだけど、寒暖差アレルギー的なものなのだろう。お昼過ぎには腕の方も赤みが出たり、下半身にはどんどん赤さとかゆみが広がっていった。
家に残っていたかゆみ止めを塗って効果があったかなと思ったけど、夕方過ぎたら赤みがまた出ていた。結局、お風呂に入って血流が良くなって体温が上がったらかゆみと赤みが消えていった。
昨日夜にradikoで『川島明のねごと』『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』は聴いていたので、Spotifyのポッドキャストで『きしたかののブタピエロ』本編とアフタートークを流しながら、リモートワークを開始。
そのあとはYouTubeにアップされている『四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919』の三四郎の小宮さんゲスト回や『あのちゃんのオールナイトニッポン0』のファーストサマーウイカ、熊本プロレスの紅しょうが、遠藤憲一ゲスト回を作業用BGMとして聴きながら仕事。

スペシャルゲストも続々登場! ニッポン放送「第50回 ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」 

24日の『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』のメインパーソナリティが出川哲朗さんというのは聞いていたけど、こんなにずっと出ずっぱりなのか。あのちゃんはクリスマス大好きだからラジオやりたくないと言っていたけど、もろ組み込まれていた。相性の良い出川さんがゲストでやってきてワチャワチャするのかな。
昼休憩でスーパーに行って帰ってきたら、「mixi」の新しいSNS「mixi2」というのがリリースされていた。
「mixi」同様に招待制らしい。新TwitterことXで疲れた人たちがとりあえず初めている感じ。僕はもうSNSを増やしたくないし、どちらかというと減らしたいので今のところやるつもりはない。やるならXをやめるとかしたほうがいいだろう。

リモートワークが終わって散歩がてら池尻大橋の方へ。昨日 15日が満月だったみたいで12月は「コールドムーン」と呼ばれるとニュースで見たけど、一日経っても満月に見えるほどまんまるに光っていた。

これは俺にとってすごく悲しいというか……トラウマのような出来事がきっかけだった。俺が20代前半の頃で、アルバム『Apocalypse』を作っている時期。親友でピアニストのオースティン・ペラルタが亡くなって……彼が22歳のときだったかな。喪失感に打ちひしがれていたとき、見かねたフライング・ロータスが「日本に行かないか?」って誘ってくれてさ。彼が大阪のフェスでショーをやる予定だったから、ベーシストのデイブ(デイヴィッド・ウェクスラー)たちと一緒に大阪に行ったんだ。そこに龍一さんも出演していたんだよ。たしか、エレクトロニックな感じの、普段とはちょっと違うタイプのセットで演奏していたと思う。

「地中海のテーマ」と出会ってから、彼の音楽もYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)も全部聴いていたし、俺はもう興奮して興奮して。「うわあ」って感じで。それで「龍一さん!」って思い切って声をかけたんだ。で、自分がオースティンの親友だってことを伝えると、龍一さんはすごく悲しそうな顔をしていた。俺はすごく感情的になっちゃって、つい龍一さんを抱きしめたんだけど、彼はあの瞬間ですべてを理解してくれた気がするな。

「龍一の手を取って踊ったんだ」。サンダーキャットだけが知っている坂本龍一 

休憩中にスマホでサンダーキャットの坂本龍一さんとの関係性についてのインタビューを読んだ。こういう繋がりがあったから『千のナイフ』のカバーもやったんだなってわかるものだったし、本当に日本だけじゃなくて世界中で影響を与えていて交友関係も広かったし、真摯に人と向き合っていたのが坂本さんだったのだろう。

坂本龍一- THOUSAND KNIVES(2016 リマスター) 



THOUSAND KNIVES - THUNDERCAT REMODEL 




あおい書店で前に別の新書を買っていた野村泰紀さんの『なぜ重力は存在するのか』と先ほどのサンダーキャットのインタビューが掲載されている『ブルータス』の「わたしが知らない坂本龍一」特集号を購入。
少しだけペラペラと立ち読みしていたら、ウーマンラッシュアワーの村本さんも坂本さんとの関係について話をしていたけど、彼がNYに行けるきっかけとか面倒というか支えてくれたのが坂本さんだったというのは初めて知った。

家に帰ってきてからSpotifyのポッドキャスト番組『平均的恋愛のススメ』最新回の第8回とおまけがアップされていたので聴きながらこの日記を書く。どんどん東ブクロ&栗谷のトークやリズムが聴き心地良くなっているので、全10回で終わらずにレギュラーでやってほしいけど、どうなるんだろう。


佐藤究著『トライロバレット』を最後まで読む。帯に「新ヒーロー小説」とあったのはある意味では正しいし、ある意味ではミスリードになっている。
いわゆる「仮面ライダー」シリーズだったり、マーベル的な変身ヒーローとは違うけど、アメリカを舞台にして描くならありだろうし、佐藤さんらしい要素が随所に出てくる。元陸軍でイラク、アフガンに兵士として戦場で戦った人物の描写や精神的な部分の描写が一番の読み応えのようにも思えた。

寝る前にNetflixで配信が始まっているガブリエル・ガルシア=マルケス著『百年の孤独』のドラマ版を見る。一話の終わり近くで寝落ちしてしまって、二話の半分ぐらいのところで目が覚めた。
小説を読んでいるとわりと原作に忠実に物語は進んでいるし、描写や登場人物も正確な気がする。同じくNetflixで配信しているフアン・ルルフォ著『ペドロ・パラモ』の映画もそうなんだけど、ラテンアメリカ文学におけるマジックリアリズムって映像化するとそこまで映えないというか、やっぱり文章として読みながら脳裏で、個人のイマジネーションの中で魅力が増すものなんだなっていうのが二作品を見ているとわかる。

12月17日
どこかの温泉街の宿、近くに川が流れている。部屋の中に僕と顔のわからない知り合い(らしい)と担当編集者らしき男性の三人がいる。テーブルの上には一冊の単行本が置かれている、どうやら僕の作品らしい。
僕のスマホに着信があり、芥川賞を受賞したと伝えられる。担当と知り合いに伝えると喜んでくれるが、僕はあまり喜んでいない。視線はテーブルの上の単行本に向く、やっぱりこの装幀が気に入らない。これで有名になるのはイヤだなと担当に伝える。
という夢を見た。

佐藤究さんの小説を読んで、『百年の孤独』を見たからなのか、小説に関する内容だった。しかし、佐藤さんは直木賞だし、『百年の孤独』はいわゆる純文学とは言いにくい、からなぜ芥川賞だったんだろう。
7時前に目が覚めた。体のかゆみや赤くなっているところは治っている。寝転んだままradikoで『空気階段の踊り場』を聴いていたら、そのまま寝てしまって起きたら9時を過ぎていた。
一瞬、やっちゃった。と思ったけど、Googleカレンダーを見たらチケットを取っていた映画の開始時刻は10時50分だったので、問題はなかった。ただ、歩いて行こうかなと思っていた部分はちょっとあったけど、このままだと上映開始には間に合わないので諦めて渋谷まで歩いて副都心線で新宿三丁目駅までというルートにした。

面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女がある日突然、事実とは思えないことを叫び出した。統合失調症が疑われたが、医師で研究者でもある父と母はそれを認めず、精神科の受診から姉を遠ざけた。その判断に疑問を感じた弟の藤野知明(監督)は、両親に説得を試みるも解決には至らず、わだかまりを抱えながら実家を離れた。

このままでは何も残らない——姉が発症したと思われる日から18年後、映像制作を学んだ藤野は帰省ごとに家族の姿を記録しはじめる。一家そろっての外出や食卓の風景にカメラを向けながら両親の話に耳を傾け、姉に声をかけつづけるが、状況はますます悪化。両親は玄関に鎖と南京錠をかけて姉を閉じ込めるようになり……。

20年にわたってカメラを通して家族との対話を重ね、社会から隔たれた家の中と姉の姿を記録した本作。“どうすればよかったか?” 正解のない問いはスクリーンを越え、私たちの奥底に容赦なく響きつづける。

ポレポレ東中野で上映しているのは知っていたけど、テアトル新宿のサイトを見たら『どうすればよかったか?』も上映してるじゃんと思ってネットでチケットを取った。木曜日はTCGカードのサービスデイなので1200円とお得だった。
観客の年齢層は高かったが、八割がた埋まっていたと思う。家族についてのノンフィクション・ドキュメンタリーだから高齢者に近い人たちの方がリアリティもあるだろうし、関心も高いのだろうか。
今年観たドキュメンタリー映画だと和歌山毒物カレー事件の犯人で林眞須美死刑囚の長男をメインに追った『マミー』があったが、鑑賞している気持ちとしては近い。
『どうすればよかったか?』はある一家の中で起きたことであり、『マミー』はテレビや週刊誌で取り上げられて日本中の人が知っていたものだけど、居心地の悪さというか、やっぱり「家族」という他者が入り込めないところにカメラを向けるということ、そして「家」それぞれにだけのルールや常識があり、どちらにしろ自分の家族のことを考えることにもなっていく。カメラのレンズが向けた知らない他人の家と家族を見ていると、レンズは観客である僕らに向けられてしまう、という反転さえ起きる。
高性能なIMAX用のビデオカメラだってスマホだって、撮るという行為においては暴力的であり、その事実をどうもみんな忘れてしまっているように思える。スマホのカジュアルさによって撮影するという暴力性がないことにされているような、でも、どうしてもそこには暴力性はある。
姉と父と母にビデオカメラを向けた今作の監督は弟であり息子である。だからといってその暴力性がなくなるわけもなく、帰省のたびに家族へ向けられるカメラ、年々家族も老いていく姿が嫌にリアルで痛い。
お姉さんが最初に撮り始めた時は三十代ぐらいでまだ若さがあるのだけど、最後の方では六十代に入っていて人の時間の進み方みたいなものを目の当たりにする。ご両親も高齢になっていくので、体にも不調が出てくるし、病気も進行していく。他人事ではない、そのことがよりスクリーンに釘付けになってしまう。これは僕にも起こるし、現在進行形のことなのだと。
そして、症状が悪化しているように見える姉、医師であり常識的な人間であるという立場を崩したくない両親、やがてそれも瓦解してしまう。崩れた先には壊れてしまったように見えた姉の回復と改善が見られてもくるのだけど、あまりにも時間が経ち過ぎていたこともカメラは記憶してしまっていた。観終わると混乱する部分もあるけれど、「どうすればよかったか?」という問いのみがまさに残る。

帰り際に紀伊国屋書店本店に寄ったけど、新刊でこれというものもなかった。渋谷駅まで戻ってから家まで歩いて帰る。お昼ご飯を食べてから来年の執筆用スケジュールを再考。正直、『どうすればよかったか?』を観たから自分の家というか家族についてのことを考えたら、祖母の兄の初生雛鑑別師だった新市さんについて書くのはそれを元にしたフィクションにしちゃっていいのか、もっと時代背景とか調べた上でノンフィクションにした方がいいのか、とかぐるぐると回る。
結局、二月の開高健ノンフィクション賞は時間が足りなすぎるし、フィクションにするとしてももう少し資料を集め直したりしたいから、夏ぐらいの小学館ノンフィクション対象に出すつもりの方がいい気がしてくる。
一旦、そこを〆切にして、三月末までのスケジュールを考え直す。今月の残りと一月頭で書くものを決めたら、あとは前に考えていたものと一部入れ替えたものになったけど、一つずつ書いていくしかない。


夕方過ぎにSpotifyのポッドキャスト『アルコ&ピースのしくじり学園放送室P』(ゲスト:久田将義)、『あのと粗品の電電電話』最新回がアップされた。
「アルピーしくじり」のゲストは『実話ナックルズ』の編集長などを務めていた久田さん。チーマーが生まれたところに居た話から始まって、どんどんアウトサイダーに関する取材関連の話なんかに展開、こうやって毎週聴いているとゲストの人選的には小説家の樋口毅宏さんと弁護士の三輪記子さん夫妻どちらかがゲストで出演しても違和感ない気がする。
「あの粗品」はSpotifyの発表する「2024年に国内で最も再生されたポッドキャストエピソード」で1位、2位にランクインし、Spotifyから贈られたトロフィーを開封しながら受賞の感想を語るものになっていた。開始して一年間で80万人のリスナーがいるらしい。となるとTVerの『あのの電電電波』もけっこう視聴者いるのかな。リスナーだしファンとしてはこのコンビで末長くやってほしい。

M-1グランプリ2024×ASIAN KUNG-FU GENERATION「リライト」 


こんなもん見たら泣くわ。最後にトム・ブラウンのみちおさんが映ってるけど、本当にこのまま優勝してくれ!

 

12月18日
少しだけ中上健次著『奇蹟』を読んでいたら日付が変わったので寝ようと思って、電気を消した。わりとすぐに寝付けれたのだけど、深夜3時過ぎに目が覚めた。特に尿意があるわけでもなく、ただ目が覚めた。radikoで『星野源のオールナイトニッポン』を流しながら目を閉じていた。
来週は『ミュージックソン』スペシャルで番組はお休みだけど、二週間後になる12月31日深夜25時から、つまり1月1日元旦には生放送がある。
お昼ぐらいに『あののオールナイトニッポン0』を聴いていると来週の『ミュージックソン』の中では「あのANN0」はいつもよりも30分長めの二時間の放送になっていた。でも、元旦はスペシャル番組がするらしく、休みだとあのちゃんが喜んでいた。
来週はあのちゃんがスペシャル番組の中に組み込まれて放送し、再来週は元旦から星野さんが生放送をするという感じになっていて、二番組が続けていつも通りの放送になるのは1月7日か14日になるみたい。
前日は芥川賞を受賞する夢を見たけど、今日は夢の中に星野源さんが出てきていた。何をしたのか言われたのかはまったく覚えていないけど、ラジオ聴きながら寝たら、夢にそのまま出てくるというのはなんだろう、なんというか僕の脳というか無意識ってわりと目の前のものにすぐに影響されるのかな。

起きてからいつものルーティンをして、『奇蹟』の続きを20分ぐらい読んでからリモートワークを開始。radikoで『アルコ&ピースD .C.GARAGE』『JUNK 爆笑問題カーボーイ』『星野源のオールナイトニッポン』『あののオールナイトニッポン0』を作業用BGMとして流す。
仕事自体は詰まっていないので問題はないのだけど、寒い。部屋の中がけっこう冷え込んでる。もっと気温が下がったら暖房入れてもしんどそうだ。来月以降にはユニットバスの取り替えの工事が始まる予定なので、職人さんが作業に来る日にリモートワークだと隣の部屋を使わせてもらって仕事をすることもなるのだけど、今は誰も住んでいない部屋なので何にもない。
かといって一時的に使用するから机とかを持っていけない。毛布とかは持っていくしかないし、高さのあまりないベッド脇のテーブルを持っていてパソコンを置いて床にクッションとか置いて座って作業したら、まず腰がやられそう、そして絶対に寒い。
仕事がない日に職人さんが来たら映画行くとかなんとかして外に出ても夕方過ぎまで時間を潰すのは限界がある。この辺りの時間の使い方が今から考えるだけでも難しい。そして、職人さんが来るのがわかるのは前日ぐらいだと手配をしている不動産屋の担当さんにメールで教えてもらった。
まじで計画が立てにくい、そして寒い、時間をどう使うか、できれば集中して執筆したいがそれがどうも難しそう。年明けからどっちにしろ僕の住環境が変化するし、ルーティンとかいつもの生活リズムは変わる、外的な要因で。

「あのANN0」は田中みな実さんの自宅に週に二回呼ばれた話をしていた。最近のあのちゃんは仕事をしたことある人とかとちゃんと交流しているし、そのエピソードもちゃんと話せている。もちろん内容もおもしろいけど、本当にラジオを始めた時と比べてると他人なのかと思えるぐらい話せるようになってるし、人間的な成長しまくりなドキュメンタリーを見ているみたい。
聴き終えてからTVerで『あのの電電電波』を見たら、昨日のSpotifyの『あのと粗品の電電電話』で話していたトロフィーをもらっていた。おめでとうございます!

これは神回⁉芸人#永野 × 加賀の奇跡の化学反応!辛い時はD.Oの『悪党の詩』を聞け!【#加賀翔】J-WAVE【GURU GURU!】2024年12月9日(月)


岩井ジョニ男/チャンス大城/オラキオ/永野トークイベント『今日は渋谷で6時半』がLoft9で来年あるらしい、ああ、このメンツで前にもやっていた時に行きたかったけど、予定が合わなかったんだよなあ。チケット取れたら行きたいな。
と思っていたら、かが屋の加賀さんがパーソナリティーなラジオに永野さんが出ていたので『水曜日のダウンタウン』スペシャルが始まる21時まで聴く。
永野さんがダウ90000の蓮見さんや令和ロマンのくるまさんという下の世代と馬が合う理由について話していたけど、自覚的に状況を把握していたのも納得というか、だから今より前に出れているし、いろんなメディアに呼ばれているんだろう。

 

12月19日
7時前に目が覚めたけど、寒いのでそのまま寝転んでいたら二度寝してしまい、9時に起きた。夕方まで予定がなかったので、一旦散歩へ。radikoで『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を聴きながら歩くが、次第に太ももやお腹の辺りがムズムズしてかゆくなってきた。
数日前から始まっている寒暖差アレルギーなのか、皮膚が赤くなってきて結局かいてしまう、次第に収まってくるを繰り返している。外に出たら寒さに多少慣れれば問題はないけど、お店などに入ると暖房が効いていて、その気温差でかゆみが出てくる。
「佐久間ANN0」では先週のオズワルドゲストの際に人にプレゼントをあげない、妻にクリスマスプレゼントをあげたことがないと言ったことについて佐久間さんがその理由として、結婚する前にそもそもプレゼントはいらないと言われていたという、夫婦間でのことやあまりラジオでは話してこなかった妻がどういう人なのかという話をしていた。
まあ、確かに人に何かをもらうのが嫌いという人は実際にいるし、夫婦やカップル、パートナー毎で当たり前なことは違うので、納得はできたし、そういう部分でいわゆる世間の常識を当てはめようとしても無理が出てくるし、ズレがその人たちのリアルということなんだろう。
新刊も特にこれというものもないので、家に向かって帰ってから近所のドラッグストアでワセリンとハンドクリームを買った。冬になって乾燥肌になっていることもかゆみに関係してそうだし、とりあえず塗ってみて様子を見ることにした。結果的にかゆみはゼロにはならなかったけど、前よりもかゆみの出てくるスピードや範囲は収まっているように思えるので、冬だし乾燥してるから暖かくなるまでしばらく続けてみる。

昼間に金城一紀著『友が、消えた』を読み始める。読むなら最初の一ページから一気に最後まで休みなく読むべきだとどこかで思っていて、買ってから数日経っていたけどまだ一ページも読んでいなかった。
「ザ・ゾンビーズ・シリーズ」の13年ぶりの最新刊であり、大学生になった南方が主人公の今作はキャンパス内で彼に持ち込まれた相談を解決するために動き出すというもの。南方たちの高校時代を知っている大学の同級生の結城、彼の友人の北澤が消えたことで探して欲しいと言われた南方はその人物が入っていたサークルに潜入する。そのサークルにはカリスマ的に崇拝されている人物の志田がおり、彼が事件に関わっているかのように見えたのだが、実はもっと違う組織や団体が事件に絡んでいて、という感じ。
矢野徹というドラマや映画で大人気の俳優とも南方は関わりを持っていたりして、矢野のキャラは違うのだけど、村上春樹著『ダンス・ダンス・ダンス』で最後には悲しいことが訪れた俳優の五反田くんをもしかしたら金城さんは意識したのかもしれない。
物語の舞台設定は2005年ぐらいになっており、北澤は消えた理由にあった事件だったり、北澤が独白することになる彼自身が「男らしく」なりたいと思ったきっかけなどは実はこの数年で僕たちが見てきたニュースなどを彷彿させるものがあり、そこも他人事ではない感じがする。
南方自身の魅力もあるし、格闘技もできて頭も切れる。だが、この大学生になった彼には高校時代のような仲間たちはいない。かといって一匹狼というわけでもなく、信頼できる人たちとの交流はしており、そのことが事件の解決にも繋がっていく。
ある種、スピード感のある物語だから一気読みしてよかったと思う。過去の作品に出てきた人物に関わることも出てくるので、やはりシリーズを読み返した方がより楽しめる。
20代半ばぐらいで「ザ・ゾンビーズ・シリーズ」にハマっていたので、40代で新作を読めるとは思っていなかった。金城さん自身は『SP』以降は映像関連の脚本などを手がけるようになっていたので、この作品をきっかけにまた小説をどんどん書いてほしいなといちファンとしては思う。


17時過ぎてから家を出て表参道駅に歩いて向かう。BGMはSpotifyで星野源、Creepy Nuts、あのの曲を聴きながら。結構寒いけど、歩いていたら体が暖まってくるのでちょうどいい。
駅近くのお店でコロナパンデミック前にはたまにご飯に行っていた元バイト先の社員と同じバイトの一人と僕の三人で久しぶりな飲み。
食事自体はそこまで美味しくはなかったけど、この店を選んだ理由なんかを教えてもらったりして、この数年間で元社員さんがどういう仕事に変わったのかを聞いたりして、結局四時間以上飲んで食べていた。お店はサラリーマンとかOLとかの忘年会的な人たちが多くてすげえうるさかった。でも、あのぐらい飲んで食べてうるさいぐらい方が景気はいい。
終わってからは酔い覚ましも兼ねてまた歩いて帰った。

 

12月20日
夜中に何度かトイレで起きる。お酒をたくさん飲んだからしょうがないけど、二日酔いにはなっていない。でも、少しだけ胃から上ってくるような感じがして逆流性食道炎もどきみたいな気配は感じていた。でも、吐き気はないので水飲んで流し込んだ。
7時前に起きてからのんびりと朝風呂に入る。飲んだ翌日の朝は湯船に浸かるとあるコーリも抜ける感じもするし、体がリラックスできるのでリスタートしやすい気がする。少し早めにリモートワークの準備を始める。
radikoで『ハライチのターン!』『JUNK  おぎやはぎのメガネびいき』『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』『四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919』を作業用BGMとして流しながら。
作業自体はそこまで溜まっていないのでいつも通りのんびりと進める。昼休みの際に休憩がてら駅前に行った。スーパーの惣菜売り場にあった関西風お好み焼きが食べたくなったので作りたてを買って帰ってから、おたふくソースとマヨネーズを多めにかけて食べた。うーむ、やっぱりお好み焼きはソースとマヨネーズを食べたいという欲求が働いているような気がする。


夕方前にはradikoの番組を聴き終えていたので、TBSラジオの新しいポッドキャスト『LOOM』の二回分(「Ep.1 ライムスター宇多丸×スチャダラパーBose」「Ep.2 令和ロマン高比良くるま×DosMonos TaiTan」)を聴いてみた。宇多丸さんとBoseさんの二人は遠慮がないというか長年の付き合いで趣味嗜好や影響を受けたものがわかっているからツーカーでとてもテンポよく情報量も多い感じがした。
くるまとTaiTanはEp.1の二人とは対照的ではないけど、新しい時代を作っていて注目されているその二人の価値観、擦り合わせるわけでもなく相手の話を聞きながら、自分の意見を思っていることをちゃんと伝えている。

赤坂アカ(原作)と横槍メンゴ(作画)による大ヒットコミック「【推しの子】」の実写映画版。Amazonと東映がタッグを組んだ実写映像化プロジェクトとして、2024年11月28日からAmazon Prime Videoでドラマシリーズ「【推しの子】」全8話を配信。映画「【推しの子】 The Final Act」は、ドラマシリーズの続きとなる。

主人公の青年が、自身が大ファンだったアイドルの子どもとして転生するというファンタジックな設定や、ショッキングな描写もいとわないサスペンス要素、芸能界の闇に切り込んだ内容で話題を集めた「【推しの子】」。映画版では、物語のはじまりである、アイと雨宮吾郎(ゴロー)の出会いと転生、そしてゴローが転生した青年アクアの復讐劇の行方を描く。

産婦人科医のゴローは、かつて担当していた患者の影響で、アイドルグループ「B小町」のアイを“推し”としてオタ活をエンジョイしていた。そんなある日、突然、妊娠したアイが患者として彼の目の前に現れる。その後ゴローはある事件に巻き込まれ、理由も原理もわからないまま、アイの子どもに転生することに。アクアという名で“推しの子“として幸せな日々を過ごしていたが、ある日、アイが何者かに殺されてしまう。アクアは、アイを殺した犯人への復讐に身を捧げるが……。

リモートが終わってから20時までのんびりしていた。そこから家を出て渋谷の道玄坂にあるTOHOシネマズへ。公開初日の金曜日の21時でスクリーン1と大きなスクリーンではないが八割ぐらいは埋まっていた。客層の男女率はあまり変わらないが20代が半分近くいるように見えた。
Amazonプライムのドラマ8話を見ているだけで、原作となっている漫画やアニメは見ていない。そのため原作からどのくらい実写化するために脚色しているのかはわからなかったが、出来はいいと思えるものだった。
漫画やアニメでは2.5次元舞台だったらしい『東京ブレイド』は月9ドラマとして作中作になっているが、そこではドラマ『セクシー田中さん』で起きた問題を取り込んでおり、漫画原作者が初稿に納得がいかずに自身で脚本を書くと言い出す。しかし、現実に起きた問題をトレースしているこの出来事だが、ドラマでは脚本家と共にガッツリ組んで新しくドラマ用の脚本を書き上げる。
また、前半の方にある恋愛リアリティーショーの番組なども『テラスハウス』に寄せているなど、近年のテレビ作品や問題を持ち込みながら展開していて、スミス監督なのか脚本の北川亜矢子さんなのか、あるいはプロデューサーなのかは全員の意識が噛み合っているのか、ちょっとレベルが高いと言ってしまっていいと思えるものだった。
そのドラマから主人公のアクアの復讐する相手と対峙するのが映画版になっていた。実際ドラマ版ではアイドルだったアイの出産や相手が誰かという問題はほとんど描いておらず、子どもの双子であるアクアとルビーが芸能界に入って奮闘する(アクアは母を殺した真犯人を探すために芸能界へ、ルビーは母のようなアイドルになるために)姿が描かれている。
映画では前半部分でアイの出産における事件、彼女の担当医であり殺されてしまい子どものアクアとして転生することになるゴローと彼がかつて担当していたアイの大ファンだった病気で亡くなってしまった少女のさりな(ルビーとして転生する)をメインで描く。
そこから二人の父親との対決のためにアクアが繰り出すのが、殺された母親の物語を映画にして自分が真犯人である父親を演じ、母をルビーが演じることで、真犯人である父を炙り出すというやり方になっていた。
原作ではどうしているのかわからないけど、なぜゴローとさりながアイの子どもとして転生したのかは語られない、というか説明はない。まあ、説明しようがないし、「転生もの」っていう設定だから説明しようがないっていうのはあるんだろうけど。
映画で感動的なパートとしては、ゴローとさりなはアイの双子の子どもとしてそれぞれ、アクアとルビーとして「転生」しているが、ゴローだったアクアはルビーがさりなの「転生」した姿であることを知っていたが、さりなだったルビーはそのことに気づいていなかった。アクアの姿でルビーに「一生推しだから」と伝えるところで、さりなは兄のアクアが担当医だったゴローだということを初めて知る。そこが一番の感動できるシーンだった。

ドラマと映画の実写化は元アイドル(齋藤飛鳥や齊藤なぎさやあの)が作中でのアイドルたちを演じており、作中作があるという内容なので構造、レイヤーが重なっているのはすごく現代的だなと思った。映画版はアイの出産が描かれるので齋藤飛鳥がドラマ版よりは前面に出てきていて、アイドルとして実際にすごかったんだろうなとアイドル時代を知らない僕でも感じる説得力があった。
『あんのこと』の稲垣吾郎の週刊誌記者は加害者ではなかったけど、彼のある事件の告発によって一人の少女が拠り所をなくして絶望してしまう。その記者はその後の少女の顛末を知って、慟哭するシーンがあったけど、その程度の覚悟で真実を公表するような人間はジャーナリズムをしないほうがいいと思った。
今作でアクアたちの父親を演じることになった二宮和也だが、その演じたカミキヒカルは少年期に性的被害に搾取に合っている設定なので、正直ジャーニーズにいた人たちが性的被害や搾取に関連することが出てくる作品に出てくると別のレイヤーが、違う角度で出てしまうなと思った。
おそらくラストシーンは炎上した漫画版と同じようなものだと思うのだけど、父親に連れ去られたルビーを取り戻すために湾岸地域に一人でやってきたアクア、でも、その前に刺されているので一人で向かうのは無理だろう。そして、アクアのモノローグとともに父親を道連れにして海へ落ちていく。
わからないのは不思議なことに死体は上がってこなかったというモノローグがあるのに、眠らされていたルビーの元に事務所の社長たちがやってくる。どうやって彼女の居場所がわかったのか、そしてB小町と社長夫妻がアクアが沈んであろう海へ花束を投げるシーンもある。浮かんできてないからそもそも死んだかどうかわからないし、そこで死んだかどうか誰もわかってなくないか?という疑問が。最後の方はちょっと適当な締め方をしたように感じてしまった。その辺りのリアリティーラインはちゃんとしたほうがいい。それでも、ドラマ版と映画版の出来はすごくいいと思うし、ヒットするはず。


Spotifyのポッドキャストで『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』最新回がアップされていたのでこれを夜の散歩の行き帰りのお供に。
次回配信分では『M-1グランプリ』の結果が出ているので、優勝してしまってバカみたいなテンションとノリで収録したものが流れてほしい。

 

12月21日
前日に映画を観て渋谷から歩いて帰ったら日付が変わっていた。でも、深夜4時ぐらいに一度目が覚めてトイレに行ってTVerでバラエティを流しながらもう一度寝る。
7時過ぎに起きてからradikoで『きしたかののブタピエロ』を聴きながら朝のルーティンを。8時を過ぎてからいつもの朝散歩へ。
『三四郎のオールナイトニッポン0』を聴きながら歩く。いつも通りの放送に戻っているけど、かつて三四郎の出待ちをしていた大学生ぐらいの男の子が今芸人になっているらしく、家族チャーハンというコンビ名で吉本に所属していて、ニューヨークのYouTube番組に出ていたらしい。そのことを小宮さんがいろいろと話していた。そういう交流みたいなものが目に見えるようになって、可視化されるとまた違う関わり方や今後一緒に何かで絡んだりすることがあるんだろう、それはなんか楽しみ。
歩いていると思ったよりも寒くなくて、最近この時間に歩いていると吐く息が白かったりするけど、そういうこともなく逆に汗ばんでくるぐらい気温が高かった。

 古川 韓国のハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞して、アジア人の女性で初だと話題になりました。でも、はっきり言えばそんな枠組みはどうでもいい。僕がこの1年間に読んだ単行本のなかで、ずっと体の記憶に残り続けていたのが「別れを告げない」でした。ハン・ガンさんはこの作品で済州島の事件を書くことによって歴史的な痛みを引き受けたと思いますが、それを読んだ僕の体にまで痛みや苦しさが移ってしまった。そういう力を持った作品がノーベル文学賞に値するのは、すごくまっとうなことだと思います。

 大澤 ハン・ガンさんは朝鮮半島における暴力の問題を意欲的に書いています。身体的な痛みの描写は、目を背けたくなるほどのリアリティーがあります。

 古川 この作品にはインコが出てきます。人間は二つの目で一つの世界を見ているけれども、作中のインコは二つの目で二つの世界を見ている。だから、片方に生きているひと、片方に死んでいるひとが同時に見える。こうして死者と生者、過去と現在がつながるかたちを持ってきたところが、僕は「別れを告げない」の核心なのかなと思いました。

朝日・毎日「文芸時評」が選ぶ2024年の5作 作家・古川日出男さん×批評家・大澤聡さん対談

このお二人の対談でそれぞれの5選で共通していたのは、豊永浩平著『月ぬ走いや、馬ぬ走い』と木村紅美著『熊はどこにいるの』の二冊だった。前者はすでに読んでいるのだけど、後者は来年単行本になるみたいなので、その時に読めればと思う。


古川さんが挙げられていたハン・ガン著/斎藤真理子訳『別れを告げない』は一度購入したけど、最初の方で読み進められなくなってしまって本を売る時に一緒に売ってしまっていたので、代官山蔦屋書店で再度購入した。年末年始はポール・オースター著『4321』を読むつもりだったけど、一緒に『別れを告げない』も読もうと思う。


12時過ぎに家を出て渋谷のヒカリエへ向かう。年末恒例になっている「PLANETS大忘年会」のイベントへ。カルチャー部門というか映画やドラマやアニメや漫画についてトークする一部のみの参加だけど、よく考えたら神田川沿いのカフェでやっていたこのイベントのもっとこぢんまりとしたものから毎年来ているので、多分12年連続ぐらいか。
あの時は付き合っていた彼女さんと一緒に行って、哲学者の國分功一郎さんがいらして彼女さんがフリーターで物書き志望の彼氏と付き合っていて将来が不安なんですけど、みたいな質問をしたら「すぐ別れたほうがいいよ」と笑顔で言われて、翌年に別れたのも今や懐かしい思い出。
というぐらい月日もかなり経ったのでPLANETSの関係者やスタッフもだし、客層も入れ替わっていて宇野さんと中川さんぐらいしか面識ある人がいなかった。
トークの中で今年について話している際に宇野さんがフリップに書いていた「立花孝志に負けた」という話があった。アメリカはトランプに負けたわけだし、フィクション(虚構)がリアル(現実)に勝てなくなっている、肉薄しない時代になってきたという話題があったり、かつてならオウム真理教とエヴァの無意識ながら同時代的なシンクロがあったが、今のカルチャーにはそれがないというのも納得だった。『不適切にもほどがある!』や『虎に翼』もいい作品だったけど、かつて起きたことを語り直すだけで同時代的なものはない。
立花孝志的な存在とのシンクロする作品がないっていうには僕があまり考えていなかったことなので、けっこう衝撃というか、そういう発想をしていなかったとちょっと反省。
『虎に翼』は戦前の方は出来がいいのに、戦後はつまらないのはある種、戦後をなかったことにしたいんじゃないか、A24『シビル・ウォー』におけるトランプ現象を描けないことに通じている感じもする。あとジャンプ+のビジネスモデルはしばらく続くだろうという話とか、漫画関連がまったく疎いので聞いているとおもしろく興味深かった。


宇野さんと中川さんに挨拶をしてから家に帰ってきてから、トワイライライトヘ。柴田元幸訳『アメリカン・マスターピース 戦後篇』が出ていたので購入して、レジで熊谷夫妻とちょっとおしゃべり。
家に帰ってから遅めの昼ごはんを食べてから、宇野さんの『庭の話』を読み始めた。しかし、あまり集中力が続かずに第二章の途中で離脱。23時前には電気を消して目を瞑った。

 

12月22日
深夜4時過ぎに一度目が覚めたのでトイレに行って、Tverで『さんまのお笑い向上委員会』を見ていたら最後まで見終わってしまったので、『夜明けのラヴィット!』を流しつつ目を瞑っていたら寝落ちした。
8時過ぎに起きてからradikoで『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』を流しながら朝のルーティンを開始。トマトジュースを飲んでから家を出ていつもの散歩。普段は『オードリーのオールナイトニッポン』を聴いて歩くのが日曜日なのだけど、二部の時間帯で『ラブレターズのオールナイトニッポン0』が放送されていたのでそれをradikoで聴きながら歩く。体感としては昨日よりは寒いし、そこまで日差しも強くないので歩くのにはちょうどいい。
10年ぶりに「ANN0」をやることになったラブレターズということだったが、『キング・オブ・コント2024』優勝したことでいろんな番組に呼ばれているけど、ラジオでのトークはすごく楽しそうで嬉しいというのが伝わってくるものになっていた。
後から聴いた『オードリーのオールナイトニッポン』の中でオードリーの二人が放送前にラブレターズが挨拶に来てくれたという話があったけど、溜口の肌艶がめちゃくちゃいいみたいなことを言っていた。10年近く雌伏していた期間があり、芸人やスタッフからはおもしろいと評価もされて愛されていたけど、世間に知られるようなブレイクをしていなかったことが溜めになって、優勝という結果と共に爆発しているように見える。
レギュラーで「ANN0」をしていた時期は聴いていなかったからどういうコーナーがあったのか、テンションだったのかわからずに聴いたけど、二人が楽しんでいるし、当時のスタッフさんたちもかなり集結している同窓会的な部分もあって賑やかさがあった。なんかバカバカしいコーナーややりとりもあったけど、とてもいい放送になっていたと思う。

代官山蔦屋書店にいつもは土日の午前中は散歩がてら寄っていたけど、今日は昨日覗いても新刊とかで気になるものもなかったのもあって、ドン・キホーテ中目黒店へ。キャスター付きのイスを使っていて、フローリングが傷んでしまっていた。フローリングの表面がキャスターのコマで削れたりしていてクリアテープで補修とかをしていた。でも、これ以上ひどくなるのも問題なので、椅子の下に引く用のシートか何か買おうと思って、浮かんだのがドンキだった。9ピースセットのジョイントマットの黒を買って帰った。縦3横3で正方形の形になったけど、気持ちちょっと短い。イスが動く範囲を考えるともう縦2横3ほしいところ。
行って帰ってきたばかりだったので、ちょっと早めの昼ごはんを食べて洗濯機を回していたのを干してからもう一度ドンキへ。同じ黒のジョイントマットを買って帰ってきた。
家にいる時からドンキの行き来で「オードリーANN」を聴いていた。日付が変わって今日22日は『M-1グランプリ2024』があり、若林さんが審査員と発表されてから初めての放送でもあったのでその話を前半ではわりとしっかり話していた。一体どうなっちゃうんだろうか、事務所の後輩であるヤーレンズとトム・ブラウンに勝ってほしいという気持ちはあっても審査は公平にしないといけないし、初めてだから色々と難しいのかもしれない。
若林さんは高田文夫さんという関東芸人界における重鎮からも認められているし、萩本欽一さんとも友達ということを考えれば、彼が関東芸人の代表的な部分も担っていると思えるし、資格は充分だと思う。
マットも敷いてちょうどイスの可動域もカバーできて問題はないので、そこから夕方まで読書を少ししてからライティング作業を開始。


15時からの『M-1グランプリ2024』の敗者復活をTVerのリアルタイム配信で。「三四郎ANN0」で話題に出ていて、ニューヨークのYouTubeチャンネルにもゲストで出ていた家族チャーハンの漫才を初めて見たけど、おもしろいじゃん。コンビ結成二年目とかなら、これ来年以降決勝行くんじゃない、と思った。
敗者復活戦は二グループ目の結果を見る前に家を出た。


17時からニコラでクリスマスコースの予約をしていたので、久しぶりにジャケットも着てお店へ。いつものカウンターで特別な食事をゆっくりといただく。
前菜二品(一品目は松茸とエリンギ、二品目はカモ)、ピスタチオのペンネ(いつものよりベーコンカリカリでピスタチオのペーストも)、メイン二品(一品目の魚はカサゴ、下に敷かれたレンコンと一緒に食べると歯応えもいいしトマトが染み込んで美味しい、辛めのアラビアータも後から甘ピリリ。二品目は洋風おでん風な煮込みのお肉、部位聞いたけど忘れた。でも、モモ肉の近くだった気がするからハバキかシキンボかな、違うかもしれない。肉はホロホロでイチジクと下の黒キャベツと一緒に食べるとすごく美味しい、リンゴを煮詰めて作った黒いやつと一緒に食べるとより肉の味がより濃厚に強くなった)、デザート二品(ショコラオランジェ・ノワゼットとショートケーキ)、ワインはペアリングを頼まなかったので、白と赤は料理に合わせてユカさんに選んでもらったもの。
去年に引き続き、二回目なクリスマスコース、その前の年は皿洗いヘルプしてた。コースで曽根さんとユカさんが作ったものをゆっくりと美味しくいただく贅沢。

20時少し前に会計をしてお店を出てから、家に戻って『M-1グランプリ』決勝を。新TwitterことXで少しだけ状況を見ていたので、二年連続で令和ロマンがトップバッターでブッチぎっていて、二番手のヤーレンズはそこまで伸びず、三番手の真空ジェシカは二位につけているというところまで。TVerでリアルタイムで見始めた最初は敗者復活から上ってきたマユリカだった。どうもマユリカのネタはおもしろいと思えず、次のダイタクも爆発はなく、初めて見たジョックロックはちょっと笑った。次も初めて見たバッテリィズは声を出して笑えた。アホマックスで元気がいい、難しくなくて真っ直ぐ。これは新王者になるのかと期待をさせた。ママタルトは正直おもしろいと思える部分がなくて、決勝の中では一番つまんなかった。初めて見たエバースは内容的にはわかりにくく難しい内容だけど、わからせるし笑わせるという感じで好みだった。最後は応援しているトム・ブラウンで、一番笑ったし最高だった。でも、このネタで決勝行かないだろうなって思ったら審査員の点数が高いと低いで割れていた。うん、それでいいと思うし、そういう漫才、漫才だけど違う種目みたいなことをやっているから割れて当然だと思う。
ファイナルでは令和ロマンがファンタジーっぽいネタだったけど、笑っちゃったし他の二組よりも強かった。二連覇しちゃった。本当にすごい。前回は松本人志がいた大会、今回はいない大会でその二つで優勝してしまったことの意味とかは今後もっと大きくなってくるのだと思う。

 

12月23日
『M-1グランプリ』の打ち上げとかを見ていたら深夜2時を過ぎていた。気持ちとしては6時に起きるつもりだったけど、目覚ましで6時過ぎに眠いまま起きて朝の準備を。
7時半前には家を出て渋谷へ。久しぶりの出社だったので半蔵門線で九段下駅まで行ってから歩いて竹橋へ。



18時過ぎまで頼まれていた作業をしつつ、いつもリモートワークでやっている仕事をしていた。北の丸公園の横のお堀から見えるおおきな玉ねぎこと武道館、会社のオフィスが入っているパレスサイドビルから見える皇居とその向こうの有楽町から霞ヶ関のビル群。


昼休みは神保町まで歩いて東京堂書店で前に見かけて買わなかったら、どこの書店でも見つけられなかった春陽文庫版の甲賀三郎著『盲目の目撃者』があったので迷わずに購入。

Spotifyのポッドキャスト番組『平均的恋愛のススメ』最新回である第9回とおまけが帰る時にはアップされていたので聴きながら家路へ。あと一回で最初に言われていた10回限定に到達して終わってしまうけど、このコンビのやりとり結構好きなのでまだつづけてほしい。

星野源 – 地獄でなぜ悪い (Live at Tokyo Dome 2019)|第75回NHK紅白歌合戦 歌唱曲 


休憩の時に新TwitterことXで紅白歌合戦に出場する星野源さんが歌うのが『地獄でなぜ悪い』だという発表があった。『光の跡』は年末の歌番組で何度も歌っていて、紅白ではやらないっていうことをラジオで言っていたような気はするが、この曲をやるのかという驚きがあった。
この曲は星野源さんが出演した同名映画作品のエンディング曲だった。僕もこの作品には思い出というか関わりがある。冒頭の國村隼さん率いるヤクザが踏み込んでくる堤真一さんがいる暴力団の構成員として僕はエキストラで出ている。撮影が終わってから編集室に呼んでもらった時に、この曲ができる前に見せてもらったエンディングではある有名な曲を仮で入れて編集したものだった。権利だったり使用料とかもあったのだろうし、実際にはその曲は使われず(最初から書き下ろしを依頼していて、曲ができるまでその曲を仮で入れて編集していたのかもしれない)、星野さんが書き下ろした曲がエンディングで使用したものが公開された。
ただ、どうしてもこの曲を歌うということはその映画を撮った監督の性加害のことがあるので、いろんなところから意見が出るだろうと思った。すでに彼の性加害問題についてTwitter時代からずっと発信している俳優が星野さんのXをリポストする形で、どうしてこの曲を紅白で歌うのかということをポストしていた。まあ、そうなるだろうと予想はできる。性加害問題のある映画監督の作品のエンディング曲でさらに同名のタイトルである曲をやるということは二次加害になる、さらには彼を擁護しているのかという意見が出るのもわかる。
問題はこの曲は同名だが、くも膜下出血で死にかけた星野さんがそこから復活する際に感じたことを託している曲であり、映画にインスピレーションを受けていても別物である。そうなってくるとキャンセルカルチャーになってしまう。
その理論でいくと元ジャニーズ事務所に所属していたアイドルが歌った歌は、ジャニー喜多川のことを彷彿されるので公共の場で流せなくなるのだが、この辺りのボーダーというかどう分けるのかが難しい。
SNSで条件反射的に言葉を発して自分の立場表明をすること、少し待ってからゆっくり考えてから意見を言ってもいいはずなのに、とは思う。分断が起きてわかり合えないまま、敵か味方みたいなくだらないゲームをこのまま続けるつもりなのだろうか。
僕も星野さんがこの曲をどうして歌うことにしたのかは知りたい。きっと、元旦の生放送になる『星野源のオールナイトニッポン』でこの曲を歌った意味なんかはご本人が伝えてくれると思うのでそれを聴くまで待とうと思う。
と書いた後に星野源さんのインスタグラムのアカウントでNHKの演出の人からこの曲をやってほしいという熱い想いのオファーがあったと書かれていた。

寝る前に昨日最終回だった『海に眠るダイヤモンド』をTVerで視聴。前編と後編という形で分かれていた。『M-1グランプリ2024』を見終わってから、このドラマを見るテンションではなかったので、すぐには見れなかった。
ただ、新TwitterことXのタイムラインでもリアルタイムで結果の出る「M-1」についてのポストがどんどん流れていて、こちらをリアルタイムで見て呟いている人は多くなかったのでまったくネタバレもしていなかったのは結果的にありがたかった。
端島で鉄平と約束時間にやってきてそのあとずっと待っていた朝子。老婆となってもなぜ鉄平が来なかったのか、彼が進平に妻だったリナと子どもと一緒に端島を出て行ったことがのちに島民の間でも広がっていく。朝子は店を手伝っていた料理人とやがて結婚し、現在の自分の会社の自分の下にいる娘と息子を産むことになった。
それでも、なぜあの日鉄平が来なかったのか、来れなかったのかがドラマでは描かれていた。リナを追っていた組織、進平がリナを守るために殺した男のヤクザもの兄がやってきて、進平とリナの子どもを誘拐する。ヤクザもんの兄はやってきた鉄平に弟を殺したのは誰かと聞く。だが、殺した進平もすでに事故で亡くなっており、自分がやったと嘘をつく。隙を見て子どもを奪い返し、舟に乗ってリナと共に端島から逃げることになった。
進平が人を殺したこともだが、リナが戸籍を取りに行けなかった理由など、この二人の中ではいつか解決しないといけなかったことが、進平が死んでしまったことでそのプランは崩れてしまった。その後、ヤクザもんの弟を殺したということになった鉄平が長年ずっと日本中をその追っ手から逃げる生活をすることになってしまう。
最終回には鉄平とその幼馴染で親友である賢将にだけは事実を話すことになり、彼に端島での仕事のことについてずっと書いていた日記を渡す。これが後に賢将が亡くなった際に朝子に渡してくれという遺言があり、いづみの手に渡ったことが判明する。そして、鉄平のその後と端島を離れたリナと子どもの誠の現在についても語られることになる。

ある編集者さんがこのドラマの最終回を見た後に「叙述トリックを使っているみたい」だとポストしていたが、その気持ちはなんとなくわかる。
端島時代のメインキャラクターは基本的に下の名前だけで苗字がわからない形になっていた。それは2020年の現代版でも同様だった。それはいずみという老婆が朝子なのか百合子なのかリナなのか、三人のうちの誰かなのかわからないようにするためだった。
スリーヒロインと言われていたが、それは前半の大きな謎だった。そして、最終回で明かされた一つの謎が鉄平が命懸けで救った甥の誠の現在についてだった。現代パートにおいても基本的には登場人物は下の名前で表記されて呼ばれていた。だから老婆の「いづみ」もそれが下の名前だとミスリードしてから、朝子の旧姓が「出水」だったことでその後の姿だったことがわかるようになっていた。
神木隆之介が鉄平と玲央の二役を演じているが、彼も苗字はわからなかったが、一人だけずっと苗字で呼ばれている存在がいた。それがいづみの秘書である澤田だった。おそらくそのことに多くの視聴者は何ら疑問を持っていなかった。そして、明かされたのは澤田誠という名前だが、実は婿養子になって苗字が変わっていたが、彼こそが進平とリナの息子の誠だったという意外な真実だった。
玲央が鉄平となんらかの血縁関係にあるのでは視聴者と思わせておいたことで、実は身近にいた澤田が鉄平と関係があるという想像力が働かない、思いもしないというやり方はとてもうまかった。同時に玲央はかつての端島の映像に映っていた鉄平とはまったく似ておらず、いずみの勘違いだったということが発覚し、彼は端島とは関係のない人間だった。過去編でも神木隆之介が鉄平を演じているからこそ、視聴者は似ていないなんてことは思いもしなかった。そういう意味では玲央は『ブレードランナー2049』の主人公であるKと似ている。Kが前作の主人公のデッカードの子どもであり、救世主になる可能性みたいなものを物語中では匂わせつつ、実際はデッカードの子どもは作中に出てくるある人物で、彼は救世主ではなかった。作品においては主人公格ではあるが、血族なんかを踏まえると主人公ではないとも言えてしまう存在であるという部分が僕の中では重なった。現在パートにおいては真の主人公はいずみであり、誠であり、玲央は彼女たちの物語を駆動するために存在しているとも言える。
本当に脚本の構成が巧みであり、最後の20分ぐらいはずっと泣いてしまった。まあ、今年は涙腺が壊れているので仕方ないのだけど、歴史や人生というのは地層なんだなと改めて思えるものだった。最後の端島にいずみと玲央が渡った後に鉄平が残していたもの、彼はそれしか残せなかったけど、いずみは記憶の中でかつて一緒にいた人々と出会うことができたし、鉄平が残した景色を見ることができた。
今年は映画の『ラストマイル』にこのドラマと野木亜紀子脚本作品は他と比べても別格な気がするし、正月スペシャルドラマ『スロウトレイン』も同じくTBSで放送される。TBSと野木さんのタッグは、しばらく続いていくのだろう。でも、野木さんに朝ドラとか大河のオファーはさすがにNHKしてるんじゃないかな。本当に素晴らしいドラマでした。

 

12月24日
7時過ぎに起きてトマトジュースを飲んで体重を計って朝のルーティンがてら、『庭の話』を読み始める。radikoで『空気階段の踊り場』『JUNK 伊集院光・深夜の馬鹿力』を聴きながら、リモートワーク開始になって作業を開始。普段聴いていないABCラジオで放送している『ツギハギ~ヤーレンズのダダダ団!』を続けて作業用BGMで流す。
「M-1」後のヤーレンズのラジオということもあるし、彼らのファンを公言しているファーストサマーウイカがゲストなら聞き応えあるだろうなって思った。しっかりと客観的に「M-1」での自分たちのことを話せていたし、漫才が上手いとかおもしろいだけでは王者になれない、持ってるやつじゃないと全部持っている人が勝つんだという話になって、ウイカさんが泣き出したところでもらい泣き。
自分もそうだしほとんどの人が持っていない人だから、それでもその中でも「M-1」でそういう人と戦っている姿が尊敬できるし、感情移入もできて彼女は泣いていたんだろう。ヤーレンズの二人は大ファンである彼女が目の前で泣きながらも自分たちを信じてくれている、応援してくれることは恥ずかしかったかも知れないけど、本当に心強かったと思うし、うれしかったと思う。
新TwitterことXのタイムラインで『ラヴィット!』にトム・ブラウンがゲストで出ていて、「M-1」で決勝に行ったらやるつもりだった「剛力彩芽」のネタをやったらしい。スマホでテレビを動画で撮ったりしたものもアップされたりしていたが、やはり『ラヴィット!』毎日楽しませてもらっているファンとしては正攻法で見たかったので我慢した。

昼休憩で駅前に行って地下のスーパーに寄ったら、クリスマスモードになっていていつもよりも賑やかなフロアになっていた。関連食材ということでローストビーフとかチキンレッグとか単価も高いものがたくさん並んでいた。気持ち的は浮かれるという年末だしちょっと贅沢したいよねって感じもある。
ただ、昼飯はいつも通りの普通のものが食べたいのだけど、と思っていると選択肢がいつもよりも減っているわけで、その辺りが難しい。スーパーでエビとローストビーフの惣菜を買って、帰りに近所のお店でトリッパを買って、午前中に届いた新米を炊いたもので昼ごはんにした。

【トム・ブラウン 漫才「剛力」】(2024.10.17 ケイダッシュゴールドライブより) 

 昼ごはんを食べ出してちょっとしたら本日の『ラヴィット!』がTVerで配信された。『剛力3』というのが正式なタイトルらしい、アンパンマンが頭を新しいものと変えると元気が回復するということに剛力彩芽を使うというファンタジックすぎる展開の漫才が始まった。これを平日の午前中に普通に放送してるのもすごいし、決勝進出してこれやって欲しかったなあ。
もう、漫才とかコントみたいな区分けがあるように、トム・ブラウンというジャンルでしかないものをやっていて、唯一無二だし、他の漫才師も芸人もやれることもないし、発想もしないことを二人はやってしまっている。
もちろん、しゃべくり漫才も好きだしおもしろければ笑ってしまうけど、トム・ブラウンの漫才は意味わかんないけど、見ているともう笑ってしまっている。理由はわからないけど、たぶん理由なんかどうでもよくなってただおもしろい。そういうのって最強だし、好き嫌いがはっきりする。だから、「M-1」でも彼らだけが審査員の得点差が開いた。そういう人たちが切り開いていく先に新しいものや可能性があると思う。

仕事が終わってから火曜日のお楽しみSpotifyのポッドキャスト番組『アルコ&ピースのしくじり学園放送室P』(ゲスト:加藤隆生)と『あのと粗品の電電電話』、二週間に一回の『ランジャタイ国崎の伝説のひとりぼっち集団』が配信された。聴きながらライティング作業を開始。
「アルピーしくじり」ゲストの加藤隆生さんはリアル脱出ゲームを作った人らしく、元々は音楽をやっていて、その流れで人を集めるためにフリペを作ったりしていて、その流れでリアル脱出ゲームが好評になって今に至るみたい。ずっと音楽をやっていて、それでは成功できなかったけど他のことで成功したのだけど、挫折というよりも色々と楽しんでいた中で人に一番ウケるものがそれだったし、飯が食えるものになったという話。
「あの粗品」はテレ東音楽祭で自分たちが司会とかやれるとちょっと思っていたら、国分太一がやっていて、なんでやねんみたいなことを粗品が言っていた。冒頭は二人とも何のポケモンに似ているかという話だったけど、僕はまったくポケモンに触れていないので出てくる固有名詞がさっぱりだった。なんか外国の地名とかを言われてるような感じで、音としてはわかるけど、その単語と結びつくものがない感じ。
「国崎ひとりぼっち」は夢で富士山と熊を見た話だったんだけど、そのオチというか夢に出てきた芸人にあって、夢で言おうとしたことの続きを聞こうとしたとか中々クレイジーな話。あとリスナーからのお便りで昔映画館で席が自由席だった頃に予告編ぐらいの時に隣に座っていた女の人にブラのホックを外してと言われて、横を見たら服を捲り上げていてブラが見えていて外したらありがとうと言われて、その後何かあったというわけでもないという謎のことがあったってメールが来ていた。なかなか不思議なシュールな光景だなって思って印象に残った。
ポッドキャストを聴き終えてからはニッポン放送で出川哲朗さんがメインパーソナリティーをやる『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』を流しながら作業。とりあえず生放送で24時間とかなのでリアルタイムで追いかけるわけもいかない。すでにタイムフリーのところにあったナインティナインの岡村さんと中居正広さんゲストの時間帯と、伊集院光さんと佐久間宣行さんゲストの時間帯、バカリズムと狩野英孝と三四郎とモグライダーという出川さんの事務所の後輩がゲストの時間帯を聴いていたら寝落ちした。

 

12月25日
6時過ぎに起きてから、radikoで『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』の普段なら『星野源のオールナイトニッポン』をやっている一部の時間帯にやっていた『出川哲朗のオールナイトニッポン』(ゲスト:ネプチューン 堀内健)を聴きながら朝のルーティンを開始。ホリケンさんと出川さん仲がいいからトークも楽しそう。
鈴木杏樹さんが来たりしたけど、本当のシークレットゲストで小泉今日子さんが来てからの二人のテンションがすごくて、ホリケンさんはアルバムに入っている曲とかシングルのB面の曲も知ってるぐらいの大ファンらしくて、すごくうれしそうだった。
やっぱりキョンキョンって別格だし、僕が生まれた年にデビューしているので上の50代以上はリアルタイムでキョンキョンのアイドル時代からアイドル以後の活躍を見ているからその凄さと存在感に敬服しているし、憧れてるんだろうなってことがよくわかるやりとりだった。

リモートワークを開始してからは「ラジオ・チャリティ・ミュージックソンSP」として放送された『あののオールナイトニッポン0』を作業用BGMとして流す。
今回は出川さんがメインパーソナリティな24時間生放送『ミュージックソン』の中でなぜかひと番組だけレギュラー番組をやることになっていて、クリスマスが大好きなのに生放送ラジオで潰されたことに前の放送でキレていたあのちゃん。
実は「あのANN0」はなくて、出川さんのドッキリを仕掛けたという始まりだったが、何も知らされていなかったあのちゃんがブチギレていた。その後は出川さんとあのちゃんでクリスマスっぽいことをしながらの放送になった。途中途中でサンタに扮したレインボーのジャンボたかおがやってきたおかげでちゃんと成立していたし、あのちゃんも機嫌が直って楽しんでいた様子も聴けた。
まあ、出川さんとあのちゃんの相性の良さは前からなんだけど、隙のあるおじさんと絡んだ時にあのちゃんは抜群だし見ていて、聞いていておもしろさしかない。もちろん、ベテラン勢の懐の深さはあるんだろうけど、やっぱり彼女は選ばれし者だと思う。他の女性タレントやミュージシャンがどんなに手に入れたくても手に入らないものを持ってる人なんだなって出川さんの絡みを聞いていると思えた。

ABCラジオ【ヤーレンズのダダダ団!】#13(2024年12月23日) パートナー:ファーストサマーウイカ 


ABCラジオのヤーレンズの番組を二日前にradikoで聴いた時のことを思い出した。YouTubeにもアップされているけど、これだと48分から55分ぐらいのとこでヤーレンズとゲストのファーストサマーウイカさんのやりとりで「持っている者」と「持っていない者」の話をしていて、令和ロマンは王者になるために必要なものを「持っている者」であり、自分たちはそうではないと。その話の時にファーストサマーウイカさんが号泣しながら「持っていない者」について話をしながら、ヤーレンズに気持ちを伝えていて、それを聴いて泣いてしまったのを思い出した。


社長と1on1があったので、15時を過ぎてから出社して作業をしながらその時間が来るのを待っていた。対面での話は30分もなかったけど、今後の仕事のことなんかを話したのと、自分がやっているウェブサイトのメンバーと久しぶりに会ったので年末のご挨拶をして18時半には会社を出て家へ。
二日前に見たばかりのおおきな玉ねぎが光っていて、九段下だなって思いながら半蔵門線で渋谷駅まで帰って、人混みの道玄坂を歩きながら帰った。やっぱりあの時間帯で混んでいる電車に乗るだけで疲弊するし、疲れちゃうからできるだけリモートワークを続けたい。

「BOOKSTAND映画部!」のレビューコーナー「月刊予告編妄想かわら版」2025年1月号が公開されました。1月は『エマニュエル』『サンセット・サンライズ』『嗤う蟲』『リアル・ペイン〜心の旅〜』を取り上げました。

『サンセット・サンライズ』と『リアル・ペイン〜心の旅〜』は試写で観てどちらも素晴らしかったのでオススメできるし、公開されたら映画館でも観るつもり。

 

12月26日
7時過ぎに起きてから、グダグダしてから朝のルーティンを。10時に東京都現代美術館に着こうと思っていたので8時半ぐらいに家を出るつもりだった。渋谷まで歩いて40分以内、半蔵門線で清州白河駅まで40分ほどなので一時間二十分あればいい。でも、暇だしと思って8時過ぎに家を出た。
歩くBGMはradikoで『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を。前にも佐久間さんが話していた美味しいけど大量に出てくるフレンチのお店に行ったという話も良かったけど、娘さんと一緒に『M-1グランプリ』を見たというほんわかする気持ちになるエピソードトークも。
昨日、寝る前に日曜日放送した「M-1」後にABEMAでやっていた千鳥さんの番組『チャンスの時間』を見た。ゲストが珍しいことに佐久間さんで、ノブさんに好感度を落とそうという何度かやった企画に出ていた。
後半は佐久間さんも好感度が高いからと大悟さんが言い出して、めっちゃ好感度が下がりそうなことを若手芸人に大悟さんから支持されたことを言ってヒドい人みたいになるっていうのをやっていた。すごくおもしろいし、佐久間さんも『トークサイバイバー』でお世話になっているから千鳥の番組ならゲストで出るという関係性も伝わってきてよかった。

予定していた時間より早く家を出たので清州白河駅に9時20分ぐらいに着く感じだったので、一駅手前の水天宮前駅で降りてそこから美術館まで歩くことにした。

星野源 - ばらばら 

楽曲「地獄でなぜ悪い」は星野源の曲です。

星野は2012年にくも膜下出血で倒れ、その闘病期に病院でこの楽曲の作詞をしました。詞の内容は、星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたものです。後述する映画のストーリーを音楽として表現したものではありません。星野源の中から生まれた、星野源の歌です。
(中略)
紅白制作チームと協議の結果、今回は曲目を変更し、「ばらばら」を弾き語りします。

東京都現代美術館までは20分少し、歩いているときに新TwitterことXを見たら、紅白での星野源さんが歌うと発表されていた『地獄でなぜ悪い』から『ばらばら』に変更されたと出ていた。のちにスマホにもニュースでそのことが表示されていた。
『ばらばら』への変更と今回の事柄においては星野さんとスタッフは完璧な対応、これ以外ないと思える。でも、映画と切り離すべきだという声、切り離せずに二次加害に繋がる(大晦日に多くの人が見る番組でということも踏まえて)という声、どちらもわかる。だから、みんな混乱していると思うし、このことで曲としての『地獄でなぜ悪い』をキャンセルカルチャー扱いしていいのか、ダメなのか、たぶん、答えは出ないと思う。お互いの正義がぶつかり合って、感情がむきだしになって敵か味方という単純な思考になってあとは罵り合うだけ、本当にSNSは人類に早過ぎたんだろうと思えて仕方ない。


坂本龍一|音を視る 時を聴く

開館の10時数分前に着いたので、ちょっとだけ並んでウェブチケットですぐに入場できた。当日券の方がこの坂本さんのポスターでの後ろ姿の写真が使われたチケットになるので、坂本龍一ファンならそっちの方がいいと思う。


ここまでが一階部分。で、この先は地下一階へ。



インスタレーションと音楽なので、こうやって画像を載せても本質は伝わらない。落ちてくる水滴(雨)も映像も光も霧もどんどん姿を変えていく、音はそれらに反応して鳴っていく。だから、聴いているけど感じていく、展示名である「音を視る 時を聴く」というのもまさしくという感じ。


終わってから併設されているカフェでバドワイザーとサンドイッチを。このところ、ここに展示を観にきたら寄っている。

美術館を出てから北上する。一月末に亡くなった友だちの住んでいたマンションを目指して歩いていく。20分ほどで目的地に着いて、建物だけ見てからそこからスカイツリーへ向かってさらに北東へ。スカイツリー駅こと半蔵門線押上駅に乗れば、三軒茶屋駅までは一本だけど、渋谷駅で降りて歩いて家まで。今日はたくさん歩いた。

──「絶絶絶絶絶対聖域」や「青春謳歌」の制作については、浅野さんから何も指示はしていなかったんですか?

まったくないですね。仕上がってきたものを聴くだけで「もう最高じゃん、2人とも」って。映画のエンディング曲として狙いすましたかのように完璧な曲で、ちゃんと本人のキャラクターも出ていて。本当に素晴らしいと思います。

──「SHINSEKAIより」の歌割りも浅野さんが決めたんですか?

歌割りに関しては、あのちゃんと幾田さんの曲のデモができたあとに決めたんですけど、2人で歌う曲だから、いろいろと選択肢があるじゃないですか。完全にユニゾンしちゃう方法もあるし、サビだけ2人で歌うのもある。僕は本当に古臭い飲み屋で流れてるデュエット曲みたいに順番に歌っていくのがよくて。参考になる曲はあるかなと考えたとき、「かりあげクン」のアニメのオープニング曲(うしおと一郎「夜の銀ギツネとタヌキ」)がデュエット曲だったんですよね。あとは30年以上前にやってた「天才・たけしの元気が出るテレビ」で高田純次と兵藤ゆきがデュエットしてた曲(「CHANCE! 心ときめいて」)も頭の中にすごく残ってて。

──だいぶ意外なところですね(笑)。

その2つとは別で、僕はPUFFYとか女の子のデュオユニットも好きなんです。40年近く前におニャン子クラブから派生した「うしろゆびさされ組」というグループがありましたけど、僕はいまだに聴いていて。それもあって「女の子のデュエットソングはこうあるべき」みたいな理想が自分の中にあったから、歌割りに関しては確信を持って決められましたね。

浅野いにおは、なぜ作曲まで手がけたのか? “原作者の限界”に挑戦したアニメ「デデデデ」 - 音楽ナタリー 

劇場版は前後編どちらも劇場で観たけど、アニメ版で配信されているものはまだ見れていない。浅野さんの今回の映像化に関しての関わり方は『セクシー田中さん』の原作漫画を手掛けていた芦原妃名子さんがドラマの脚本もやった(悲劇が起きてしまった)という例もあるけど、ここまでコミットした漫画家はあまりいないと思う。
浅野さんはインタビューでも他の漫画家に自分が関わってわかったことは伝えたいって話しているから、かなりメディミックスする際の問題について自分からわかろうとしているし、それぞれのジャンルでの違いを肌で感じたかったんだと思う。


明日最終週金曜日に掲載されると思っていたのだけど、今日の『朝日新聞』朝刊に古川日出男さんの「文芸時評」が掲載されていると知って、コンビニで買い求めた。


夕方前まで今日の『ラヴィット!』が配信されず、日が暮れてから配信された。星野源さんも出演する正月のスペシャルドラマ『スロウトレイン』(野木亜紀子脚本)の主役である松たか子さんがゲストで出演していた。
普通にビリビリイスくらっていた。川島さんが「映画『告白』のときの顔や」ってすぐに言っていたのがおもしろかったし、それが瞬時にワードとして出るの凄すぎる。松たか子さんは舞台だとNODA MAP『逆鱗』でも素晴らしかったし、松尾スズキさん演出の『パ・ラパパンパン』では歌声も聴けたし、かなりおもしろかったから、舞台に出るなら観たい俳優さん。


TBSラジオのポッドキャスト『LOOM』の三回目(Ep.3 阿部裕介×上出遼平)は俳優の仲野太賀さんと一緒に『MIDNIGHT PIZZA CLUB 1st BLAZE LANGTANG VALLEY』を刊行した二人のトークになっていた。
上出さんがリードするというか話す時間は多いけど、阿部さんは感覚の人なのか、不意に出る言葉やタイミングなんかが本能で反応する人なんだろうなって思えるものだった。
二人のやりとりはもう馴染んでいて、信頼しているもの同士だからの「間」というかテンポだなって思えて、最初は少し聞き取りにくかったけど慣れてくると聴き心地よかった。

 

12月27日
6時過ぎに起きて、寝転んだままでradikoで『ハライチのターン!』を聴きつつ、ぼんやりとした頭を起こそうと思って、読みかけの書籍をめくってみるが睡魔が再びやってくるので朝読書はちょっと諦めた。
結局7時半ぐらいまで二度寝をしてしまったので、そのまま朝のルーティンをして今年最後のリモートワークを開始。
作業用BGMは『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ゲスト:出川哲朗)、『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』『四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919』を流していた。
「メガネびいき」は小木さんと矢作さんの声がちょうどいいし、内容も難しくもなくてフランクでこの二人の関係性とか生き方みたいでとてもリラックスできる。
久しぶりの「ナイナイANN」はゲストが出川さんだったというのもあるんだけど、『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』で岡村さんと中居さんが一緒にゲストに出ていた時間帯があった。僕は中居さんの報道を昨日ぐらいに知ったんだけど、あの時もだし、昨日の生放送の時にも長年の友人である岡村さんと出川さんはどう思ってたんだろうなっていう気持ちもあった。さすがに触れることもないし、微塵も出なかったけど。
「マヂラブANN0」はいつも通りだけど、さすがに「M-1」の話もありつつ、毎年年越しでナイナイの岡村さんが長いふんどしに火をつけられて走るみたいなやつがこの数年亡くなっていて、それをやれるようになりたいと野田さんが言っていた。そういう大きなイベントの時に任されるというのは売れていて、さらに人気もあって華がある人だけでしかできない。そういうところへ行きたいという野心のようなものが聞けたのはよかった。
「都築サクラバシ」は来年のイベントのグッズの話も良かったけど、掲示板で募集している草野球に助っ人として愛知や大阪に行ったエピソードが抜群で、どんどんトークが仕上がっていている。本当にネクストラジオスターとして都築さんブレイクするんじゃないかな、来年ぐらいに。一般的にもラジオがおもしろいと知られるようになるって意味で。

今年最後の営業日だったのもあったし、どうしてもみんなバタバタしていて年内に終わらせないといけない作業とか確認があったので思ったよりも仕事量があった。気がつくと時間がいつもよりも早く経っているみたいだった。
アップすべきものも間に合ったし、年末年始の間会社のPCを触れない期間にセットすべきものもできたし、2024年の仕事は終わり。

リモートが終わってから、Spotifyのポッドキャストで『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』最新回がアップされていたので休憩がてら聴く。
「M-1」終わってから初めての配信。当日よりも日が経つにつれて悔しくなっているとみちおさんが言っていた。一本目に「剛力」をやったらどうかと舞台裏で一緒に決勝に残って暫定席にいた真空ジェシカの川北とヤーレンズの出井に言われたらしい。布川さんが話しているように結果論になってしまうけど、「あの時こうしていれば」という後悔がまったくないってことはない。だけど、トム・ブラウンって名前は連覇した令和ロマンやバッテリィズ同様にお笑いに興味ある人にはより浸透したはず。

今年最後の「現在地」がこの文章である。私はいま、どのような場所に立っているのか? それはたぶん、これまで〈文学〉と呼ばれていたものの終わる場所であり、私やそれ以外の人間がそれでも〈文学〉と呼ぶものが始まっている場所である。そのことについて、批評家の大澤聡さんとしっかりと語ることができた。それが毎日新聞と朝日新聞の合同企画の「2024年 文芸回顧」企画であって、2紙の文芸時評をそれぞれ担当している大澤さんと私が、対談をするという形で、それは実現した。
(中略)
終わりは、終わった。だが悲劇はそこにはない。すでに始まりの始まりはスタートしている。もしも、このことを視野に入れられない人間なり文芸シーンなりがいる/あるとしたら、それは既得権益に縛られているからだし、既得権益の幻(それを「ああ、昔はよかった」感性という)に縛られているからだろう。
〈古川日出男の現在地〉よいお年を 2024.12.14 – 2024.12.27 東京・大阪・福島

古川さんほど小説を読んで、書いている現役の小説家って一体どのくらいいるんだろうか。

 日本に目を向けると、たとえばカンヌ映画祭や米アカデミー賞などで受賞した映画『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介監督は、受賞後も独立映画を撮り続けている。イジェさんの目にはどのように映るのか。

イジェ 「まさに韓国の映画好きたちはいま、濱口竜介監督や『ケイコ 目を澄ませて』の三宅唱監督、『本心』石井裕也監督などの作品を観ています。最近は韓国で三宅監督の最新作『夜明けのすべて』が公開されて、私も観に行きました」

 瀬尾まいこ原作の『夜明けのすべて』は、PMS(月経前症候群)に悩む藤沢(上白石萌音)と、パニック障害を抱える山添(松村北斗)、ふたりの若者の物語だ。

イジェ 「山添くんと藤沢さんの関係性が、恋人にはならないんですよね。その距離感がよかったです。また、ひとつひとつのショットが丁寧だし、俳優の演技もよかった」

「韓国の映画好きはいま日本人監督の作品を観ている」気鋭の若手作家が語る、韓国映画界の“知られざる一面” ソ・イジェ インタビュー【後篇】

前に『0%に向かって』という短編集を読んだのだけど、その著者であるソ・イジュさんへのインタビューを西森さんがされていた。
韓国の映画好きというのが若い世代なのか、僕らぐらいの中年なのか、と一瞬思ったけど、ソ・イジュさんは二十代前半ぐらいだからそのぐらいの映画好きな韓国の若者は日本映画にも興味があるってことだろう。そうなると濱口竜介監督の影響とかを受けて世に出てくる韓国の新しい才能とか出てくることもあるだろうし、なんかそういうボーダーとか国とか超えちゃうものがどんどん出てきてしまえばいい。

21時からはこの数年の年末のお楽しみになってきた『ゴールデンラヴィット!』生放送をTVerで視聴。月曜日から金曜日まで生放送では見れていないけど、配信されると見ている。そうなると出演者の人たちに親近感があるし、この楽しい番組ができるだけ変わらずに続くといいな。

STUTS × SIKK-O × 鈴木真海子 - 愛をさわれたら (Official Music Video) 

 

12月28日
7時過ぎに起きてから、radikoで『きしたかののブタピエロ』聴きながら朝のルーティンがてら、トマトジュース飲んだり読書をしたり洗濯機を回したり。
土曜日の朝散歩は本日はなし。お昼から渋谷に行くので午前中は宇野常寛著『庭の話』の続きを読んでいた。カーテンを開けて外の光も室内に取り込んでいたが、やけに明るくて今日はそこまで寒くないのかなって思える日差しだった。そのおかげもあって、あたたかくて11時過ぎには本を読みながら寝落ちしていた。そのせいで最後まで読み切ることができず、13時前にもしやと思ってセットしていた目覚ましで起きて家を出た。
宮下公園前にあるヒューマントラストシネマ渋谷まではradikoで『三四郎のオールナイトニッポン0』を聴きながら歩く。年末のスペシャル番組も去年に引き続き今年も任されておらず、今年最後のラジオで、次回は1月10日までと二週間ラジオから解放されると喜んでいた小宮さん。そのせいかリラックスしている感じが伝わってきて、忘年会をやるやらないとか、スタッフを冒頭からイジるとか終始楽しそうだった。
今年一年間は「三四郎ANN0」武道館ライブにも行ったけど、そこまでの期間も武道館に向けてみたいなことはほとんどなくいつも通りのノリで進んでいく、いつも通りで佐久間さんがいう「成長しない」二人のトークを楽しませてもらった。


2003年のカナダを舞台に、人間関係がうまくいかず、行く先々でトラブルを引き起こす映画好きな高校生を描いた青春コメディ『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』。本作は新星チャンドラー・レヴァックによる長編デビュー作で、自伝的要素を含んだ痛烈な脚本が、トロント国際映画祭を皮切りに熱狂的な評判を呼び、バンクーバー映画批評家協会賞で最優秀カナダ映画賞など4部門を受賞した。主人公ローレンスを演じるのは、若手俳優でラッパーとしても活動するアイザイア・レティネン。ローレンスがアルバイトを始めるレンタルビデオ店の店長で、問題だらけの彼とふとしたことから【奇妙な友情】を育んでいくキーパーソン、アラナ役にはトロント出身の実力派ロミーナ・ドゥーゴ。『ゴーストワールド』(01)や『レディ・バード』(17)とも比較される本作は、どうしようもなくエキセントリックで切なく不器用な高校時代を描いた青春映画であるとともに、理想と現実の狭間でもがき苦しむ若者の普遍的な成長物語でもある。

チャンドラー・レヴァック監督『アイ・ライク・ムービーズ』の主演アイザイア・レティネン舞台挨拶付き上映を鑑賞。さすがに満員でチケットも売り切れ。先月ぐらいの『POPEYE』の映画特集でも表紙になっていたレンタルビデオショップの制服でピザを食べているローレンスのポスターが印象的な作品。
舞台設定が2004年ごろなので、『レディ・バード』とかと近い時期。秘書として働きながらローレンスを育てている母のテリとの暮らしの中で、彼は親友のマットと一緒に映画を見る毎日を過ごしていた。高校生のローレンスはNYU(ニューヨーク大学)でトッド・ソロンズから映画を学ぶことが願いだった。しかし、数年前に父を失ってから情緒不安定になっていて、時折パニックを起こしてしまう彼は夢のために始めた初めてのアルバイトさきでもトラブルを起こしてしまう。
映画大好きな少年の物語なのだけど、僕はこういうタイプの作品を見るたびに自分がオタクではないと思うし、サブカルでもない(メルマ旬報以降周りがサブカル界隈筆頭な人ばっかりだった)から、こういう濃い人たちには勝ちようがないなって思う。
ローレンスはトラブルが起きると混乱してしまうので、見ながら宮下草薙の草薙っぽいなって思った。彼は番組でもたまに癇癪を起こしてしまうのだけど、特に所属事務所の大田プロの先輩芸人たちは彼の怒りや戸惑いを無視せずにちゃんと謝ったり、落ち着かせる。しかもその後に笑いにもうまく誘導している時もあり、なんというかダチョウ倶楽部から続く困った人を切り捨てない優しさがあるなって思う。だけど、ローレンスにはそういう先輩はいないし、あることで親友のマットとも距離ができてしまう。また、アルバイト先の社員であり、元々映画業界で俳優をしていたアラナも最終的には怒りが爆発してしまう。
好きだけでは夢は叶わないし、現実は思っている以上に厳しい。アラナが映画業界で働くことを夢見るローレンスに自身が遭ったトラウマになった出来事(現在、ネットで報道が出ている中居さんのトラブルを彷彿させること)を彼にだけ話すのは現実を見ていない彼への忠告であり、どこか優越感というか彼には業界に入ることが無理だと思えていたこともあったのかもしれない。
ただ、ラストシーン近くでローレンスとアラナが話すシーンがあり、そこで彼女から教えてもらったことがローレンスをそれまでの自分中心で物事を考えて行動する思春期丸出しの少年からの変化へのきっかけとなる。
僕は正直そこまでローレンスに感情移入はできなかった。僕は彼ほど映画だったり、あるいは小説に強い思いがあるわけでもないだろうし、どこか羨ましいと思えるところもある。だけど、彼と一緒にいたいとも思えない。やはり彼と自分を同化しにくい部分があった。でも、この映画が大好きで自分ごとに思える人がいるのもわかる。
上映後に30分ほどのアイザイア・レティネンのトークイベントがあり、その後に下の7階でのサイン会があった。パンフを買っていたのもあって、サインはもらった。そういう時に英語ができないからちょっとしたことも言えないのがいつも残念だなって思う。彼はトークの時に日本の音楽もかなり聴いていてナンバーガールの名前も出していたので、ZAZENBOYSは聴かないのって聴きたかったけど、無理だった。

小川公代と宇野常寛は、一見まったく異なるものについて論じています。しかし両者に通底するのは近現代の情報社会や資本主義の中で、どう人間性を回復するのかという問題意識です。言い換えればそれは情報技術に人間が「生かされている」時代をどう乗り越えるかという問題でもあります。『メアリ・シェリー』と『庭の話』。このセッションでは二冊の本を往復しながら、この巨大な問いの答えを出すのではなく、考える手がかりを対話の中で探したいと考えています。二人のアプローチの違いが、予想外の結果を生むのではないか……そんな小さな奇跡を期待したいと思います。
https://aoyamabc.jp/collections/event/products/2024-12-28

サイン会終えて、そのまま歩いて10分もかからない青山ブックセンター本店へ。今日は『メアリ・シェリー:『フランケンシュタイン』から〈共感の共同体〉へ 』『庭の話』ダブル刊行記念〈共感の共同体〉はプラットフォーム資本主義を超えられるのか? 小川公代 × 宇野常寛 トークイベントがあるので先にこちらはチケットを取っていて、『アイ・ライク・ムービーズ』はいつでも観れたけど、このトークイベントの前にある上映会がトークイベント付きだったのでそちらにしたという流れがあった。
宇野さんの『庭の話』はまだ全部読みきれていないが、年内最後のイベントはこちらにしようと思っていたのと、相手がケアについて書籍を出している小川公代さんだったのでおもしろいんじゃないかなって期待していた。
二人の新刊を軸にトークをしていたけど、どこか噛み合わないような話があり、プロレスとまでは言わないが、小川さんが仕掛けていくみたいな時もあり、ガツガツ組み合っている感じで、馴れ合いのトークイベントにはなっていなかった。
宇野さんと小川さんはある事象に対して同じ言葉を使っていなかったり、解釈が違うこともトークの中でわかるものであり、自分の考えを伝えつつ相手の認識について考えまた話し、より建設的な対談になっていた。それ故に聴いている方も脳みそフル回転になるので疲れはくるのだけど、知的好奇心や状況を把握することもやはりおもしろいし、宇野さんの書籍もだけど、小川さんの書かれているものを読みたいと自然と感じられるものだった。この二人のトークイベントがあったらまたぜひ行きたい。帰りに宇野さんに挨拶して帰る。
ここまでで「三四郎ANN0」は聴き終えていたので、音楽でも聴いて帰ろうかなって思っていたら、『ガスワンプレゼンツ 田中みな実 あったかタイム』のゲストがDJ松永回が放送されたみたいだったのでradikoで聴きながら歩いて家まで帰る。この番組は永野さんと松永ゲスト回はいつも楽しみにしていて聴いている。やっぱり、相性のいいもの同士のトークは聴き心地がいい。

【厳選】東野幸治 エンタメ報告会2024!全172作品から選び抜かれた16作品を紹介!『アンメット』『響け!ユーフォニアム3』『白と黒のスプーン』など


スーパーで買った惣菜と炊いておいたお米を晩ご飯に食べながら、年末恒例になっている東野さんゲスト回を見ていた。本当に二人とも忙しいのにインプット量が凄まじい。見ながら自分の今年の映画のベスト10を考えてみようと思った。

2024年映画マイベスト10
01:『哀れなるものたち』
02:『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション前章&後章』
03:『憐れみの3章』
04:『ラストマイル』
05:『異人たち』
06:『パスト ライブス/再会』
07:『SUPER HAPPY FOREVER』
08:『ぼくのお日さま』
09:『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』
10:『めくらやなぎと眠る女』

こんな感じだった。1、3、5位はサーチライト・ピクチャーズ作品であり、今年は本当にこの会社の映画はほぼ当たりだった。A24は『パスト ライブス/再会』ぐらいかな、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』も良かったけど、ベスト10には入らないと思った。
『哀れなるものたち』と『憐れみの3章』はヨルゴス・ランティモス監督作であり、前者はフランケンシュタインものなのだが、物語やデザインや衣装という総合的な部分で映画だなって思ったし、おもしろかったし最後のあの行為も含めて彼らしいと思った。『憐れみの3章』の三つ目の物語のラストの皮肉っぷりもちょっとそれに通じているだろうし、僕はそういう感性が合うのだと思う。『憐れみの3章』と『哀れなるものたち』は入れ替えても違和感がない。
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション前章&後章』は幾田りらとあのが声優を務めたことでも話題になっていたが、東野さんと佐久間さんもYouTubeで話していたが、凰蘭ことおんたんの声をやったあのちゃんがうますぎた。元々原作漫画の大ファンだということもあるし、浅野いにおさんが関わっていることでクオリティも素晴らしかったし、。東日本大震災以降のこの国の状況をフィクションに落とし込んでいる作品の中でもトップクラスのものだと思う。

 

12月29日
7時過ぎに起きるが、右肩がすごく痛い。前日から痛かったけど、治ってなかった。上に上げたりはできるけど、例えばズボンを少し下げようとするとかそういう些細な動きの時に筋やられてますか、これは、ぐらい痛い。自分で肩を揉んだり、脇の下を指で押したりして周辺をほぐしてみたが、そこまで痛みは引かないのでできるだけ、右手を動かすときは意識的にして痛みを回避する方向で過ごすことにした。
寝転んだままで、radikoで『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』を聴きつつ午前中のスケジュールを確認して朝のルーティンとなトマトジュースでサプリを飲んで、読書タイム。
年末年始に読みたいと思っていたポール・オースター著『4321』とハン・ガン著『別れを告げない』の続きにはすぐ入らずに併読している数冊の作品を読んでいく。BGMとしては『ヤーレンズのオールナイトニッポン0』と『オードリーのオールナイトニッポン』を聴いていた。
昨日同様に土日の午前中代官山蔦屋書店への散歩はせずに、家で本を読んでいた。お昼前には駅前のスーパーに行く。賑わい方やお客さんの醸し出す雰囲気が年末感を感じさせて、ちょっとほっこりしつつも寂しくもある。

昼ごはんを食べてから、「オードリーANN」の続きを流しながら、自分のライティング作業。若林さんが「M-1」でのエピソードトークを、ほぼ一週間前だったので他の審査員の人たちが色々とエピソードはテレビやラジオやYouTubeで話している。男性用の尿漏れパットの話を若林さんがし始めたのが、どのくらい前だったか記憶にはないけど、「M-1」で審査員をすると長時間収録でトイレに行けないため、もしもの場合に備えて尿漏れパットの話をしていたことが判明。もしかしたら、勘の鋭いリスナーやオードリーファンの一部にはこのことで審査員とかを予想していた人もいるかもしれない。僕はまったくそんなこと脳裏にもよぎらなかったけど。
聴き終わってからはTVerで再びな『ゴールデンラヴィット!』を流しながら作業の続きを。バラエティ番組の声というか賑やかさが、その雑音感は僕にはちょうどいい。作品でテーマ曲だとかあるアーティストをイメージしていたら、その曲をひたすら流してみたいなこともするけど、今やっているのはそういうものがないので、音楽は流していない。

18時半からル・シネマ宮益坂で今年の映画、スクリーン納めで観ようと思っていた作品のチケットを取っていたので17時過ぎに家を出る。もう日が暮れている。
渋谷方面に向かって歩いていくと夕方にしては道いっぱいに家族連れや友だち同士や恋人や一人様々な人たちがいて、その気配みたいなものに年末を強く感じてしまう。道玄坂を下る辺りから人がさらに増えてスクランブル交差点を渡る時には旅行客もたくさんいて賑やかだった。

キャンペーンガールのユウ(牧瀬里穂)は、スポンサーの白雪(笑福亭鶴瓶)から逃れようと自動車からとび出した瞬間、後続の車にはねられ死んでしまう。街にあふれる看板やポスターや写真や音楽をそのままに、ユウの魂は東京上空へと舞い上がる。広告代理店の担当雨宮(中井貴一)たちは、ユウの死を隠してキャンペーンを続けることにし、後始末に奔走。天国のユウは、自分の死を受け入れられず、気のいい死神をだまして地上に舞い戻る。彼女がふたたび現れたのは、うろたえる雨宮のマンションだった。もう死んでいて家にも帰れず、学校にも行けないユウ。そんなユウをかばう雨宮。どこにも帰れないふたりは、東京の街をさまよい悲しみに暮れつつも、本当の自分の人生を生きている喜びを、かつてないほどに感じていた。

相米慎二監督『お引越し』『夏の庭 The Friends』4Kリマスター版公開記念『東京上空いらっしゃいませ』

相米慎二監督監督『東京上空いらっしゃいませ』を鑑賞。お客さんはそこそこ入っていたけど、年齢層が高いとも言い切れず、若い人も観に来ていた。
僕もこの映画は初見で、相米作品をたくさん観ているわけでもなく、タイトルとかもだし、ストーリーを読んで今年は『異人たち』があったけど、ちょっと似ている部分もあって観てみようかなと思った。
偶然なんだろうけど、昨日観た『アイ・ライク・ムービーズ』と共通の部分があった。今作ではユウはスポンサーの白雪の手から逃れるために車を止めさせて、出た瞬間を跳ねられて死んでしまう。「アイ・ライク」の元俳優だったアラナは映画監督の男性と飲んだりするようになって仲良くなっていたら、ある時プロデューサーの男性の元に行かされた(あるいは最初は三人だったが、彼だが帰って二人きりにされた、記憶が曖昧)ため、性被害に遭っていた。ユウは性被害を受けそうになる前に逃げ出したことで死んでしまっている。構造としては同じであり、今報道されている中居さんのものと同じだ。
男性の権力者(プロデューサーやスポンサーの偉い人)がいて、業界に関わっている女性(俳優やキャンペーンガール)を騙す形で別の男性(映画監督や広告業界の社員)が相手をすれば悪いことにはならないと性的な接待をするように仕向ける(あるいは強要する)。
作品としては1990年公開作品なので、当時はMeToo運動的なものもなく、被害に遭った人たちは泣き寝入りしていたと思うし、そういうことが常態化している、当たり前にあった。それは「MeToo運動」が起きてからさすがに減ってきているはずだし、業界もコンプライアンス研修などもするようになっているが、過去に被害に受けた人が声をあげることに対して、やっぱり昔のことだからとか今更言うなよみたいな空気感はまだある。
どんな業界であろうがジャンルであろうが、性被害を許さないという姿勢で取り組んでいかないといけない。男性社会が続いてきたことで、ヘテロ男性は自分自身のケアのことや機嫌を女性(母、妻、娘たち)にずっとしてもらってきた。
家父長制におけるシステムは男性の家長が家のすべての権利を所有しているというものだから、昔は嫁入りの前の娘が性行為をするのを許さず、そういうことがあれば傷ものにされたという言い方がされていた。それはその女性自身の身体であるにもかかわらず、所有者である彼女たちの権利が奪われ、家長の所有物であるというものだった。その意識はやはりなくなっていないため、これらの性被害の問題も含めて起きているし、運動が大きくなってもまだ認識が変わらないのだと思う。『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』ではまさにその家父長制による犠牲を描いていた。だからこそ、あの娘のことで憤っている人たちがいたのもわかる。

その導入部分というか、ユウが死んでしまうきっかけの部分での引っ掛かりはあるけれど、それ以外はちょっと大林宣彦監督的なファンタジーさもあるようなストーリーだし、中井貴一演じる雨宮と牧瀬里穂演じるユウの秘密を共有したもの同士の時間が限られたラブストーリーだけど、コメディ感もあるという楽しい作品だった。
白雪とコオロギ(死神的な)の二役を笑福亭鶴瓶さんが演じているので、よりコメディ色が強くはなってたと思う。今だとさすがに脚本としても通らない部分もあるし、ご都合主義ではあるのだけど、90年というバブル後でまだ日本が景気の良かった時代の景色や雰囲気がわかるのも見どころだし、スマホ以前にまだネットも普及していないし、携帯電話をまだみんな持っていない時代のある種のんびりとした最後の時代は今の混沌とした時代から見ると羨ましくもある。
牧瀬里穂さんはこの作品でデビューらしいけど、美少女として売り出してそりゃあ、大ブレイクするはというビジュアル。僕はこの映画の二年後に放送されたドラマ『二十歳の約束』とかで認識したんだと思う。
観終わってから歩いて帰ろうと思ったら、スクランブル交差点付近で暴走族みたいな連中が何十台かバイクでやってきて、エンジン音とか吹かして走っていた。東京ではなくて埼玉とか群馬とかのヤンキーなのかもしれないが、こういう年末に渋谷にやってきてイキっている辺りが可愛くも見える。海外から来た旅行者がスマホで撮っていたりしたが、彼らの目にはどう映っていたんだろう。


ニコラが年内最後の営業日なので歩いてそのまま家に荷物だけ置いてお店へ。22時に通常営業は終了して、そこから常連だけ残っていつもの賑やかな最終日の風景、僕は家が一難近いけど、深夜の二時には帰宅。今年も一年お世話になりました。

 

12月30日
8時前にセットした目覚ましで起きる。右腕の痛みは残っているので、今日が年内最終日な近所の整骨院へ40分過ぎに行って整えてもらう。痛みはだいぶ薄らいで可動域も広がった。原因はわからないけど、四十肩とかで腕が上がらないとかではないのでそこまで日常生活に困らないのは助かる。
今日は特に予定もないので、のんびり読書しながらダラダラ。中上健次や大江健三郎の読みかけのものの続きを。駅前のスーパーに昼ごはんの買い物に行ったりして少し外出もしたけど、あとは家で本を読んだりウトウトしたりを繰り返しながら気がつけば夕方。


昨日の『チャンスの時間』スペシャルをABEMAで見る。永野さんがキレッキレだった。来月のLoift9でのトークイベントはチケットを取ったのでたのしみ。

夜にはライティング作業はせず、ハン・ガン著『別れを告げない』を最初から読み直す。

 

12月31日
radikoで『空気階段の踊り場』を聴いていたら寝落ち。8時前に起きて朝のルーティンをしてから家を出る。今年最後の朝の散歩へ。いつもの代官山蔦屋書店までを『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン』を聴きながら。

ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン | ニッポン放送 | 2024/12/30/月 25:00-27:00 

「ANN0」レギュラー時代を聴いていたので、大河女優として「ANN」こと一部に帰還したのはアツい展開だった。レギュラー時代のハガキ職人たちもメールを送ってきていたし、実際にいろんな場所で彼らと会っている話もしていて、ウイカさんらしい人柄も伺えた。
初夏という名前から、それを英語にして終わりに読み方を繋げた「ファーストサマーウイカ」っていう芸名にしたのがすごいし、ブレイクすればセンスがあるように思えてくるネーミング。寺門ジモンやモロ師岡系統ではあるが。
月曜日の昔は第二部と呼ばれていた「ANN0」枠はフワちゃんがパーソナリティーだったが、あの出来事ですぐに降板させられてからは月替わりのパーソナリティーが担当するという形になっている。ファーストサマーウイカが月曜日のこの枠に戻ってきてくれたらいいなと思う。実際、来年の4月の改編期に誰がその枠でレギュラーをやるのか、そもそも今やっている「オールナイトニッポン」ブランドのパーソナリティも続くのか新しい人に変わるのかはその頃にならないとわからない。
ずっとラジオを聴いていたのもあるので、ちゃんとフワちゃんにラジオで時間なり枠を与えて欲しかったなと今でも思うけれど。


前から気になっていた荒木飛呂彦著『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』(集英社新書)と阿部和重著『ブラック・チェンバー・ミュージック』文庫版上下巻を購入。
前者に関しては「ジョジョ」シリーズはまったく読んでおらず、ドラマ化された『岸辺露伴は動かない』は見ているぐらい。「悪役の作り方」という部分に惹かれた。悪役と言っても創作物に関しては、著者の感じていることや考えていることが反映はされる部分はある。
僕が小説とかを書くときにわかりやすい敵とか悪役みたいなものを設定しないけど、人間の中には正邪が入り組んでいて、個々人の中に悪意やそういう敵とされるようなものはある。物語の展開もだし主人公にとって乗り越えるべき壁として配置することはやっぱり必要なので、参考にしたいと思った。

大麻取締法違反で起訴され、初監督作品はお蔵入り。
四〇を前にキャリアを失い派遣仕事で糊口をしのぐ横口健二に舞い込んだ〈極秘任務〉。
「謎の雇い主ハナコと一冊の映画雑誌を探し出せ」――蠢く陰謀、ヤクザの抗争、
明かされた女の正体に、横口は後戻りできないことを悟る。
一触即発のリアルな世界を背景に繰り広げられるスリルと愛の物語。

『ブラック・チェンバー・ミュージック』は単行本で読んでいるが、すでに手放していて久しぶりに読みたくなった。単行本と比べると文庫版の装丁デザインは酷いものだけど、好きな作家さんだし、新刊で買おうと。
3月末までに完成させたい小説の一つはおそらくこの作品にちょっと近しいものがあるので参考にしたいし、わかっていれば違う展開や流れも僕が想像できるかもしれない。という考えで今年最後の読書として上下巻読めるところまで読むことにした。

帰りにスーパーで今日のご飯用の天ぷらを買う。海老好きとしては海老の天ぷらはマストなんだけど、大晦日の年越しそばと一緒に食べられる天ぷらの一番人気な海老、日本中で食べられていると思うと、今日1日だけでどのくらいの海老が消費されているんだろう。
外に出て歩く度にNIKEのランアプリを使ってずっと記録していた。毎月の目標が300キロだったので、2024年の目標は達成。村上春樹的なランナーの視線(姿勢)ではなく、古川日出男的なウォーカーの視線(姿勢)で東京を歩こうと思っていた。実際に受けてる影響もそうだしね。
歩くお供としてラジオを聴いて、あるいはラジオを聴くために歩いていたのか。歩いている時がいちばん自由だ。

昼はどん兵衛のうどんと天ぷらを食べてから、Spotifyの配信ポッドキャスト『きしたかののブタピエロ』の本編とアフタートーク、『平均的恋愛のススメ』の本編とおまけを聴きながら、この日記を16日から加筆修正。
「ブタピエロ」で話していたけど、今年はきしたかのはブレイクした年だろうし、高野さんのキャラの印象が変わった一年だったという話をしていた。『水曜日のダウンタウン』で後輩が楽屋泥棒していることをモニタリングで知ってしまった高野さんが泣きながら後輩の頭を叩く姿があったりして世間の印象も変わっていった。一年で露出も増えたし、このラジオも本編の方はTBSラジオでレギュラーになったのも売れているということなんだろう。来月末の草月ホールでのこの番組のイベントもたのしみ。
「恋愛のススメ」はこの数回で匂わせていたカカロニ栗谷に恋人ができて道程を卒業したという報告も兼ねてのラストの10回目のトーク。前日に『BSノブロック〜新橋ヘロヘロ団〜』で佐久間さんに栗谷さんが報告していたので、今がちょうど公表するタイミングだったんだろう。童貞キャラとして売っていたから、そうじゃなくなったらどうしていくかということも考えていたようだし、相手の女性もそのことを考えてくれる人みたいなので良かったと思う。マッチングアプリでの出会いだと話していたけど、彼が芸人だからというわけでもなく、会いにいったら男二人と女一人がいてその様子をずっとスマホで撮られていたというイタズラも何度もされていた。でも、七十、八十人ぐらいの女性と会って、今の彼女さんと出会えたということらしいので、すごい努力もしていて行動もしているからこその結果。10回限定の番組だったけど、違う形で継続するみたいなのでそちらも始まれば聴きたいなって思う。

いつもこの日記を書いているブログは上旬のものは16日に、下旬のものは翌月1日にアップしていて、それと同時に半年前の日記をnoteでアップしている。毎年大晦日には12月下旬の日記をアップして、元旦にはしないようにしているので、その流れで7月上旬の日記をnoteの方にアップ。


お昼からは『ブラック・チェンバー・ミュージック』を読み始めて、夜はNHKプラスで星野源さんが紅白に出るところぐらいは見ようかなと思う、そのぐらいな大晦日。途中で昨日放送された『クイズ☆正解は一年後 2024 1年前に収録した「2024年予想クイズ」を答え合わせ』を見る。この番組は1月に収録して、12月に答え合わせをする、というその時間の中で動いていくものを楽しむ、答えでボケておもしろがるという部分。こちらも毎年のおたのしみの一つ。

今年は東京に上京して最初に出会って、そこからずっと22年近く付き合いのあった友だちが急に亡くなったことが一番大きかった。そのことで感傷的なモードのまま、いろんなものに甘えて過ごしてしまったし、何かを新しく始めることもなく、創作したい欲望も薄かった。
大晦日、元旦という一年の区切りはないよりはあったほうがいい。別に2024年が2025年になったからリセットされるわけでもないし、ずっと僕は僕としての人生を継続しているだけで、それはいつか終わる。でも、人間というのは地面に棒でここからここまでは自分のものだみたいな所有欲があるように、途方もない時間や空間の前では何か自分ごととして考えられるように、区切れるようにしておかないと人間は巨大すぎるものの前でいつしか狂ってしまう。だから、リセットはできないけど、区切ることで進めることや考え直すことができる。
来年がどんな一年になるのかもわからないけど、1月27日の友だちの命日まで喪に服すそうという考えもあって、6月末にはヘアドネしようと思っていた髪も切らずにその日以降に切る予定。
今年一番聴いたのは星野源さんの『光の跡』だった。『Hello Song』を今年の日記の最後にしたのは来年歌詞みたいなことがあるといいなという願望を込めて。

皆さま良い年をお迎えください。

今回はこの曲でおわかれです。
星野源 - 光の跡 (Official Video) 



星野源 – Hello Song (Live from “Gratitude” 2020) 

Spiral Fiction Note’s 日記(2024年12月1日〜2024年12月15日)

11月下旬の日記(2024年11月16日から11月30日分)

 

12月1日
日付が変わる前にこの日記の上旬を加筆修正していた。そのままはてぶにアップして、noteに半年前の日記の再録をアップ。新TwitterことXは「プロモーション」というていで課金しているフォローのポストが、フォローしていないのにタイムラインに出てくるようになって、もう潮時感がMAXなで峠を越えて感じがするけど、習慣として日記をアップした旨をポストして寝る。


昨日空いている時間にAmazonプライムで配信が始まったドラマ『推しの子』を三話まで見ていた。漫画もアニメも触れていなかったので、なんとなくタイトルとかを知っているぐらい。実際のところ映像化するために原作漫画からどのくらい脚色をしているのかわからないけど、初見として楽しく見れた。
内容的にも芸能界のダークな部分だったり、双子の主人公の母親である伝説のアイドルだったアイを殺した犯人だとか、なぜアイのファンだった二人が彼女の子どもとして「転生」してしまったのかという謎も散りばめながら、日常パートはわりとポップなやりとりを多くしている印象を受けた。
アイドルグループ「B小町」の一人であるインフルエンサーの「MEMちょ」をあのちゃんが演じているのが見ようと思った一番のきっかけ。そもそも、この役を演じるために急に金髪になっていて、『あののオールナイトニッポン0』でも情報解禁ができるまでは黙っていながらも、ドラマの撮影のスケジュールがかなり厳しいことは伝わってきていた。
MEMちょはポジション的にも他の二人に比べると少しお姉さんであり、明るい役どころなのでラジオを聴いているリスナーとしてはちょっとだけ違和感というか、あのちゃんがんばって明るい役を演じたんだなと思う。同時にこの役をやっていたことで、『民王R』みたいなポップなコメディ的な要素がある作品も入りやすかったりしたのかもしれない。
あの率いるパンクバンド「I’s」のメジャーデビュー作でラストシングルとなる『Past die Future』は四話の主題歌らしいので、このまま現時点で配信中の六話まではすぐに見てしまいそう。
「I’s」は2024年で解散が決まっているので、ドラマで初めて知った人たちはライブを観たくても観れないという状況にはなる。

ano feat. 幾田りら 「絶絶絶絶対聖域 」Music Video 

夕方にアップされたニュース。豊洲ピットのライブ後にオフィシャルサイトでNHKホールの先行が始まっていたので、すでに申し込んでチケットを取っていた。
ano×幾田りらは現状では『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の映画で二曲、再構築した連続アニメ版で一曲とコラボしている。今年の紅白歌合戦に二人が出演したらこのコラボが見れるかなと期待していたが、どちらも出演はしないみたいなので、このNHKホールで二人がデスボイスでシャウトするのが見れるのは新年早々うれしい。
今年は特にあのちゃんのドラマやバラエティなどの活躍だけでなく、ライブで話している本音だとか思いを聞くとこちらにも届いたし沁みた。長年の友だちが急に亡くなったことでどうにもならない悲しみを感じていた僕には癒しではないな、なんというか生きていようと思えるものだった。

7時前に起きてからradikoで『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』を聴きながら、横になっていたらいつの間にか8時半を過ぎていた。
いつも通りのルーティンで日曜日の午前中は散歩がてら代官山蔦屋書店へ。radikoで『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら歩いていく。思ったよりも寒くはない。12月に入ったけど、まだ着込まなくても普通に外に出れるし、手袋もしなくてもなんら問題もないぐらい風も冷たくない。このぐらいが歩くのにはちょうどいい。
新刊コーナーを見たりしたけど、今日は特に買うものもないので、そのまま家に戻る。途中でオオゼキに寄ってトマトジュースとかポットボトルのアイスコーヒーを買って帰る。
前日に11月に行った健康診断の結果がメールで届いていた。ログインして検診結果を見てみると今年2024年は前年2023年よりもほとんどのものが数値は良くなっていた。体重が減ったのも大きいかもしれないが、トマトジュースのおかげか血液検査も良くなっていたし(タバコを吸うようになったのに)、肝機能もギリギリ要注意だったりするけど、前年よりはかなり数値も危険域から安全な領域に入りかけていた。
血液に関してはやっぱりトマトジュースを毎日飲んでいるからだと思っているので、できるだけかかしたくない。一年以上ほぼ毎日飲んでいるけど、美味しいとは思えない。けど、飲んでいる。

1947年、ユダヤ系の家庭に生まれたアーチボルド・ファーガソンの、驚くべき仕掛けに満ちた成長物語。ドジャースLA移転、ケネディ暗殺、ベトナム反戦運動。50~70年代のアメリカを生きる若者の姿を、緻密で独創的な四重奏で描く。「この本を書くために一生待ち続けていたような気がする」というポール・オースターの、作家人生の総決算となる大長篇。

家に帰ってから洗濯とかをしてから12時にオープンのトワイライライトに行って、取り置きしてもらっていたポール・オースター著/柴田元幸訳『4321』(柴田さんのサイン入り&手書き翻訳原稿一枚付き)を購入。
分厚くて重くて二段組って最高だな。年末年始の読書のお楽しみ。柴田さんの翻訳原稿(裏表)もすごい。購入してから店主の熊谷くん夫妻と小説のこととかを話したりした。幼稚園児ぐらいの女の子がお母さんと一緒に来ていて、そのお母さん(といっても僕よりは年下だと思うが)も『4321』を購入していた。小さな女の子がこのまま大きくなって、トワイライライトで一人でくるようになっていろんな本を読んでいく、何かを書いたりするような未来もあるんだろうねって熊谷夫婦と話していた。なんだかひだまりみたいなあたたかい空間になっていた。

今日は文学フリマみたいでXのタイムラインでは出版社関係の人の知り合いが、「みんな行ってるの?」と思えるぐらいの勢いで本を作って参加しているみたいだった。
なんだろうな、なんか参加したいって思えないし、思わない。もちろん自分たちで本を作って売るのも楽しいだろうし、そこで知り合いの人たちのブースに行って買って話をするという交流がしたいという人も多いのだろうし、そういうのはなんとなくわかる。
でも、興味がわかないし、なんか嫌なんだよなあ。その「なんか」が共有できる人はどのくらいいるんだろうか。こういう書き方をしたら文フリに行くことを否定しているみたいだけど、そうではなくて、そう思わない人もいるってことを参加している側の人は許容できるんだろうかっていう。なんかリベラル(左翼)側が負け続けていることと関係してるような気がする。

『4321』は最初の「1」のパートだけ読んだ。主人公の祖父がアメリカに移民としてやってきたところから始まって、両親それぞれの家庭環境などを描いて、30ページぐらい過ぎて主人公のアーチボルド・ファーガソンが生まれるところまで。これ以降は「1.1」「1.2」「1.3」「1.4」と成長していくアーチボルド・ファーガソンの四つの可能性というか人生が描かれていくみたい。つまり一人の人物の四つの人生を描いていくという試みのよう。

先週日曜日に参加した『三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブin日本武道館』の動画配信を購入したので、やっと四千頭身の都築による超絶スピン副音声を見た。
三四郎の二人がステージ上にいてゲストを呼んでトークをしている裏で「指令室」にいる都築が副音声を同時にやっているのだが、そもそも三四郎の二人とゲストの音声も出ているし、そこに都築の声も重なっていくので本編を一度は見ていないと混乱してしまうし、言葉が重なっていて状況が掴みにくいし、誰が何を言っているのかがわからなくなる。三四郎とゲストのレイザーラモンHGが武道館のステージにいて、副音声で都築と先にゲストで出ていたはんにゃの金田と不良(KAƵMA)が話をしていると同時に六人の声が重なる。
トイレに行くといって消えてずっと帰ってこなかった金田が着物から私服に着替えて帰ってきて「転生」したとか盛り上がりもあったりしたけど、副音声配信の方は本編の音をできるだけ小さくして副音声をもう少しメインにしたほうがいいと思う。それだともっと楽しめるはず。

夕方からライティング作業を開始。昼間のリモートワークに関して年末年始は思ったよりも長い休みになるのがわかった。その期間に『4321』を読み終わりたいし、来年の一月終わりにある〆切がある新人賞用のものを書く時間を作れそう。どうせ散歩に行くか小説を読むか映画を見るかぐらいだし、そこにできるだけ小説を書くというのを増やせればいい。

 

12月2日
7時前に起きる。なんとなく右手首が痛い、右の指も指だけで獣の手みたいなイメージで動かしているとポキポキと鳴らせる。右肩が固まっているのかもしれない。きっと肩甲骨がまた良くない状態になっているサインなのだろう。整骨院に行った時に重点的にやってもらうことにする。
昨日夜にradikoで『川島明のねごと』『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』は作業中に聴いていたので、Amazonプライムで配信中のドラマ『推しの子』の続きを見る。今回の配信分は六話までで、結局リモートワークが始まっても残りを流して現在見られるところの最後まで見た。
作中作が展開もされているのだけど、その作中作『東京ブレイド』という漫画を実写ドラマ化した際に主人公のアクアは俳優として参加している。そこで漫画家であり原作者の鮫島アビ子が脚本を無しにして自分が書くと言い出すシーンがあり、その後最初に脚本を書いた脚本家のGOAと共同で脚本を書くことになっていく。という記憶に新しい原作者と映像化における問題も入れ込んでいた。
個人的にはアイドルに門外漢なこともあるからか、普通に楽しめる内容になっていた。原作漫画が好きな人はドラマ(映像化などのメディミックス)にどういう反応を示すのか、ということについてもドラマの中でアクアが普通に話していて、ちょっとメタ感もあった。

リモートワークは引き継ぎもあったりして、あっという間にお昼休憩になってしまった。駅前に行って書店を覗いたが特に気になるものもなく、スーパーで惣菜を買って帰って食べた。
休憩の時に昨日放送していた『海に眠るダイヤモンド』六話を見始めた。現在と過去を描いている重厚な人間ドラマだが、謎の一つである「鉄平」の行方を老婆になったいづみも知らないことなどが最後に明かされ、端島で起きた何かの事件に彼が巻き込まれて消息が不明になったのであろうと予感させる次回の予告編まで。
今回で鉄平の兄の進平とリナの間には男の子が生まれた。一話の冒頭でおそらくリナを追いかけてきた連中から逃げるためか、進平一家は端島から船で逃げていたので、その男の子がどうなったのかも含めて今後描かれるのだと思う。
現在でホストをしている玲央も苗字は明かされていないし、この物語はあえて関係性に謎を作るために登場人物たちには苗字がない。いづみも五話まではいづみが苗字であることがわからないようにしていた。玲央が進平の孫なら鉄平とも血が繋がることになるのだけど、こちらも最後まで楽しみ。

クラファン「アーティストを支援する、地域と音楽をつなぐ滞在型音楽スタジオを作る。」がGotchさんの誕生日の今日、目標金額を達成していた。すごいめでたい! 
僕は微力だけどちょうど昨日支援していたのだけど、誕生日に合わせて支援したらよかったかなって思わなくもないけど、何はともあれ達成してよかった。

さらば青春の光の東ブクロとカカロニ栗谷の10回限定恋愛ポッドキャストの第6回目とおまけ。女性の街頭インタビューが流れている間もほとんど二人が聞かずにトークをしている感じ、栗谷が話を聞いてくれるからどんどん話していて、そう考えると東ブクロが話を受けるのが、聞くのがうまいんだろうな、だからモテるのか。毎度おなじみ状態になっているけど、本編よりもおまけの方がおもしろい。

夜はライティング作業を進めてから、寝る前に土曜日にKAATで上演中の『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』を観にいくので、原作となっている村上春樹さんの短編『品川猿』と『品川猿の告白』を読んでおこうと思ったら、『品川猿』を読んでいる時に寝落ちしていた。

 

12月3日
何度か目が覚めたけど、どうも起きようと思えずまた目を瞑って少しだけ寝る、を繰り返して8時前に起きた。何か夢を見ていて、『ラヴィット!』っぽい人たち、田村アナウンサーとか他にも何人かそういう有名な人たちが出てきた気がするけど、何をしていたのかは覚えていない。
radikoで寝るときに途中まで聴いていた『空気階段の踊り場』の続きを、そのまま『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』を。ビデオテープの「2025年問題」というのを伊集院さんが話をしていた。ビデオテープの劣化やビデオデッキの生産終了でこの先、ビデオテープの再生やダビングができなくなってしまい、見れなくなるというものらしい。
DVDでもすでに起きているみたいだが、ビデオテープやDVDで自分の撮ったものを保存している人もだし、趣味として映画関連のものを集めていた人たちは画像データにしないとこの先見ることが不可能になってしまう。デジタル化が進んだことで今ではローテクな機器が使えなくなってしまうのって、結局多様性とは違うかもしれないけど、データにできなかったもの(遺産)は失われてしまうということになる。なんだかな、と思うしネットに補完できなかったものは無かったことにされていくのだろうか、僕らの一回性しかない肉体みたい。

10時前に家を出る。radikoで『田中みな実 あったかタイム』のゲストが永野さん回を聴きながら渋谷へ。永野さんは年に二回ほどゲストでこの番組に出ていて、田中さんとのやりとりも聴いていると価値観や考え方に共通項がいくつかあるみたいで話に華が咲いていて、いいコンビだなって思う。
今回も永野さんが売れてきたことを最初に田中さんがイジったけど、売れ切っていないのに売れたみたいな感じでテレビとかに出たくないって話とかで意思疎通ができていた。

株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区/以下、パルコ)は、パルコ開業55周年特別企画として、今年デビュー55周年を迎えた細野晴臣氏×今年生誕88年である田名網敬一氏×田名網氏の一番弟子である宇川直宏氏による「HAPPY HOLIDAYSキャンペーン」広告を2024年10月28日(月)に公開し、多方面から多くの反響を頂いております。

渋谷PARCOを通ると細野晴臣さんの大きな広告が出ていた。

日本中を震撼させた凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。潜伏し逃走を続ける鏑木と日本各地で出会った沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)そして彼を追う刑事・又貫(山田孝之)。又貫は沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人のような姿だった。間一髪の逃走を繰り返す343日間。彼の正体とは?そして顔を変えながら日本を縦断する鏑木の【真の目的】とは。その真相が明らかになったとき、信じる想いに心震える、感動のサスペンス。

何年かに一度ぐらいの頻度になるのだけど、すごく久しぶりな気がする渋谷HUMAXシネマで藤井道人監督『正体』を鑑賞。
渋谷だとここだけだし、新宿だとピカデリーだったが、時間帯的にも余裕があるこちらで。お客さんは平日だけど20人近くは入っていた。8割ぐらいは女性だったけど、主演の横浜流星ファンなのかなって思える僕よりも上らしい女性二人組の会話も聞こえた。
主人公の鏑木が自分の無実を証明するために逃亡犯になって、各地を転々としながらある目的のために動いていたことがわかるという内容になっている。
藤井監督の前作である『青春18×2 君へと続く道』は台湾から初恋の女性に会いにやってきた主人公が日本各地を旅していくものだったが、その意味では共通していた。主人公が移動する(今作では逃亡する。脱走などのシーンはドラマ『未成年』を僕には彷彿させた)ことを描くのが藤井監督の核にあるのかもしれない。移動していく度に訪れる場所、主人公にとって大切な場所だったり、誰かにとっての大切な場所だったり、約束の場所だったりする。つまり、居場所を巡る物語になっており、それはアイデンティティに繋がる問題でもある。
今作は原作小説もあるサスペンスだが、鏑木は自分の無実を証明するために動き続ける。そこで出会った人たちと交流し心を通わす。そうやって彼と時間を過ごした人たちは彼が逃亡犯だったことを知っても、彼の優しさを知っていて無実を信じるようになる。
また、別のラインとしては刑事の又貫と警察組織の問題も描かれていく。警察は自分の言うことを信じてくれなかったからこそ脱走をした鏑木、しかし、逃亡先で出会った人たちは自分を信じてくれた。そのことだけでも彼には生きる意味になり、外に出て良かったと思えるものだった。
物語はある意味では思ったような終わり方になるのだけど、ずっと興味を惹きつけるようなストーリーだった。あと宇野祥平さんが出ている映画はたいてい当たりだなって思えるようになってきた。今年は『ラストマイル』もあったから余計にそう思えるのかもしれないけど。


映画を観ているときに、ふと観終わったら明治神宮にお参りに行こうと思った。映画が始まる前に友だちと来年になったらどこかにお参りに行って飯でも食べようという話をしていたから、その連想だったのだろう。
映画館から歩いても20分もかからない場所なのでそのまま歩いて向かった。明治神宮ってたぶん一度も中に入ったことはなくて、今回が初めての参拝だった。思ったよりも広くて本殿までに辿り着くまでに時間がかかった。平日だけど海外からの旅行者も多かったし賑わっていた。これが初詣とかになると広い道幅にいっぱいの人だかりになるのだろう。
お参りが終わってからそのまま歩いて家まで歩いた。昨日はあまり歩けていなかったので今日稼いだ形になった。

帰ってから自分のライティング作業を開始。太宰治賞に応募する予定の作品のうち一つは友人Tにアドバイスをもらったのがきっかけで、今年読み始めた木山捷平作品と自分の日記を組み合わせたものにしてみようと思っていて、読み返してどこを引用するか決めたのでそれを書き写したりしていたらあっという間に時間が過ぎてしまった。
木山捷平が書いている太宰治と井伏鱒二との関係性もだし、中央沿線や彼の地元の笠岡とか僕にも馴染みがある場所が出てくるので、それを現在東京に住んでいて散歩がてらよく歩いている僕の日常がミックスというか、混ざり合ったり、何か意味を持つとおもしろいかなって思う。
もう一作品の方が思ったよりも進みが悪いのでそれが心配。昨日読めなかった『品川猿』と『品川猿の告白』を読むことにした。お昼ぐらいから微妙な頭痛がするのは気圧のせいなのか、品川猿が何か僕に悪さをしているのか。

書き写している時にSpotifyのポッドキャスト『アルコ&ピースのしくじり学園放送室P』(ゲスト:KEI後編)、『あのと粗品の電電電話』を聴く。
「アルピーしくじり」では、アメリカで麻薬関連で逮捕されて刑務所に入れられると大変らしいというのはなんとなく知っているのだけど、その前の段階でアメリカの警察やFBIが本気で捕まえるために裏でさまざまな工作をしているのがKEIさんが話していた。映画とかってそれを参考にしているわけだけど、現実の方が逃げようがないよなっていうのがわかる。
「あの粗品」ではあの率いるパンクバンド・I'sのメジャーデビューシングル&ラストシングルであり、ドラマ『推しの子』四話の主題歌でもある『Past Die Future』について粗品が絶賛していた。うん、わかる。あのちゃんが演じている「MEMちょ」の視線や彼女自身の思いみたいなものが込められているような歌詞になっている。ただ、年内でI’sが解散するのでこの曲をライブで聴けることがないのが残念。

日付が変わってradikoで『アルコ&ピース D.C.GARAGE』を聴きながら寝落ち。平子さんの誕生日ということで酒井さんからお祝いでお寿司を職人さんにきてもらってブース内で食べさせるというすごい豪勢なことをやっていた。

アルコ&ピースがTBSラジオ年越し特番「D.C.GARAGE」3時間生放送  

TBSラジオの今年の年越しはアルピーらしく、25時までらしいからそのあとはニッポン放送に移動して『星野源のオールナイトニッポン』にいくのが良さげ。

 

12月4日
寝ている深夜帯に韓国では尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が緊急談話を発表し、野党が多数の弾劾を試み、「国政がまひ状態にある」などとして、1987年の民主化後初めて「非常戒厳」を宣言していた。しかし、金龍顕国防相は軍に警戒、態勢強化を指示し、国会に軍が進入した。約6時間で解除表明された。
新TwitterことXでは韓国の国民が不当な「非常戒厳」への抗議などもあり、集まっている様子の画像もいくつか見れた。やはり、その景色は国民が動くことで政治を変えられたという経験があるからだとも思えるし、日本だったらやはりそういう風にはなっていなかったと思ってしまう。そう思えるのであれば、やはり政権与党に過剰な力や権限を持たせてしまったら止めることは難しい。

右の顎が痛い、噛み合わせが悪いのか、口を開くとちょっと耳の下が痛い。昨日普通に歩いていただけなのに、風邪の時みたいな節々の痛みとは違って、単純に筋肉痛とか普段動かさない部位を使った後の痛みみたいなものが体のいくつかにある。なんだろう、寝ている間に何かしているのか、昨日変な夢を見たけど関係あったりするのか、と思ったりしつつ、ちょっとずつ頭を日常モードに。
radikoで『JUNK 爆笑問題カーボーイ』を聴きながら掃除機をかけたりしてから朝のルーティンで読書を。『千年の愉楽』はやっぱり文章が艶かしいところがあって、ちゃんと確認するために谷崎潤一郎作品を読まないとなって思う。そうやって、どんどん連なっていく、読みたいものがたくさん、読みきれないけど読みたい。読んでいくと書いてみたいという欲望もまた強くなる。

リモートワークを開始。今日は引き継ぎ作業がないのでいつも通りの感じで作業が進んでいく。先方からOKが出たものを流し込み前に自分でチェックしていたら、僕が記入していたものが準備稿の時のもので、最終稿のPDFデータを見ながら確認していたら、ちょこちょこ語彙や単語が変わっていたので、その差異を見つけながら微修正。めんどくさいけど、さすがに世に出るものと違うのを記事に載せているのはヤバいし、自分の作業として嫌。先方が確認したから大丈夫と思いたいが、向こうも細かいところまで見ていないこともある。信頼関係みたいなもので抜けてしまうことはある。とりあえず、自分しかわからないけど、最終稿の文章のものに修正できた。
「爆笑カーボーイ」が終わってから『星野源のオールナイトニッポン』『あののオールナイトニッポン0』を作業用BGMとして流していた。
「星野源ANN」は先週放送後に発表になった来春のニューアルバム発売とアリーナツアーに関しての話題、あとハガキ職人だったリスナーが関連会社に就職していてADとして番組に参加するなど、なんというか長年やっていたものが今目に見える形になっているように思える。こういう繋がりや時間を感じられるのがラジオの良さだと思う。

I’s - Past Die Future 


「あのANN0」は冒頭は前回のメイプル超合金の安藤なつ宅にご飯を食べに行ったら、友だちのヤバTのありぼぼだけでなく初対面な佐藤栞里がいて、という話の続きをそのまま始めるという展開だった。その後は番組のパジャマができたということで、作成の時にゲストでいろいろとアイデアをくれた紅しょうがの熊本プロレスがゲストで登場した。ゲストで来る期間が過去一で短いターン。
聴いている時に佐川さんがやってきて注文していたI'sメジャーデビューシングル&ラストシングル『Past Die Future』が届いた。TwoCD、One Blu-rayというパッケージ、シングルはバージョン違いが三曲、もう一枚のCDは「2024.08.31 I's Final Anniversary「Past die Future」at 下北沢SHELTER」のLIVE音源、Blu-rayはそのLIVE映像となっていた。
正直、シングルとBlu-rayのLIVE映像のセットだったら買わなかった。 Blu-rayは家で見れる環境ではないし、でも、LIVE音源がついているとなればパソコンに取り込んで聴けるし、やっぱりストリーミング時代におけるフィジカルの価値をどうするかという問題はあるので、こういう感じでSpotifyとかでは聴けない音源をつけるというのはファンビジネスとしては真っ当だと思うし、正しいんじゃないだろうか。このパッケージ、デザインもとてもパンクバンドらしくていい。

休憩になって駅前のキャロットタワーへ。書店に寄ったけど新刊で気になるものは特になし。地下の東急ストアが今日からリニューアルオープンしているので見に行ってみた。前よりも惣菜や弁当が豪華になっている感じもするし、あと実際に惣菜とかを作っている作業がガラス越しに見えるようになっていた。見られている方は緊張感もあるだろうけど、お客さんとしてはちゃんとここで作っているという安心感を得られるのかな、僕としてはそういうのはどうでもいいのだけど。惣菜と晩ごはんにしようと思ったエビとアボカドのサンドを購入した。さすがに初日ということもあって混み合っていた。
家に帰ってからは昼ごはんを食べてからリモート作業の続きを。椅子に座っている間は特に何もないのだけど、何かを食べたりすると顎が痛いし、動くと腰とか体の部位がいくつか痛い。本当にどういう理由の痛みかわからない。
あと口の中で舌を動かしていると、この前虫歯になっていた奥歯の親知らずを治してもらったところがちょっと尖っているような、削って詰め物をしたから噛んでるうちに圧力で外側の自分の残っていた歯が欠けたか割れたような気がする尖り方を舌で触ると感じられる。とりあえず、前に歯石をそろそろ取った方がいいよ、と言われたのでアプリで歯石除去の予約をした。その時に欠けているか割れているか、問題ないかわかるだろう。
予約した日は今書いているものの応募の〆切日で、郵送なのでお昼過ぎまでには送るしかないので、終わった後に歯医者に行くつもりで予約を入れた。

リモートワークが終わってからは『FNS歌謡祭』をTVerのリアルタイム配信で。最初の方は知らないアイドルとかばっかりだが、仕方ない。僕としてはanoちゃんと星野源さん、そして赤えんぴつの歌うところがみたいだけ。他の人たちについてはなんとなく聴いてみる感じで、それで気になるものがあったらラッキー。
聴きつつ、ライティング作業を進める前にちょっと読んでおきたいものがあったので本棚から取り出して読む。理想というか、今書いているものが目指す一つの可能性としてそれが一番僕の中でしっくりくる。真似するわけでもないし、登場人物も物語展開も違うけど、なんというかそこで描かれている空気や雰囲気に近づけたい。それが一番難しいというのも書いているとよくわかる。

 

12月5日
『THE PENGUINーザ・ペンギンー』の六話を見てから寝た。が、深夜3時過ぎに目が覚めた。トイレに行って用を足して木曜日になったから可燃ごみを外に出しに行った。
翌朝、起きて家を出る前に集積所の近くにカラスが止まっていた。嘴が細く感じられたのでハシボソガラスのようだった。個体としては若そうで一羽でいた。カラスよけのグリーンネットはそのままで下にあるゴミ袋も破られたりしていなかった。餌があると本能ではわかっているが、どうしたらいいのかまだ若くてわかっていないのか、人が通る場所なので勇気を出してゴミ袋を漁ることができなかったのか。

7時過ぎに起きてから朝のルーティンを。併読中の読書の中の一冊、中上健次著『千年の愉楽』は読めば読むほど、この時の中上は谷崎潤一郎を目指していたのではないかと思える文章がよく出てくる。

 新一郎はオリュウノオバが訊いても多くを話したがらず、「なんなよ、自分一人で楽しむんかよ」と言うと、ラプラタは銀の河だが、そこもやはり路地と同じように人間の住むところで、羽根の生えた天女も臭い女だったしイーグル男もみにくい奇形のアル中にすぎなかったと言う。或る時新一郎が石畳を渡って狭い両側に窓を開けた淫売宿がある中を丁度手ごろな女をさがしていた。髪に花をつけた女を見つけてあっち向け、こっち向けとためつすがめ つしていると、フランスとスペインとインディオの混血の女は新一郎を見つめて涙を流しはじめ、スペイン語で兄妹だ兄妹だと言いはじめた。新一郎は戸惑い、そんな馬鹿な事はない、俺は日本人でおまえは丁度その反対の国の人間じゃないかと、昔、南米から戻った女と住んでいた時に習った言葉で言うと、女は涙を流して早口でしゃべる。どうにも仕様がなく、漁業組合の事務局にいって通訳の女をだまして、大喧嘩で困っているので救けてほしいと淫売宿に連れて戻って来て通訳してもらうと、女は噛みつくように手振り入りで通訳に話す。あんたとはきょうだいだよ。嘘ではない証拠に顔に刃傷がある。何できょうだいじゃないの。新一郎は分かった、分かったと言い、逆に今度は淫売宿に入りこんだ通訳の女を綺麗だ、月の光当てるとマリア様のような、羽根が生えているだろうと撫ぜまわしているときょうだいだと淫売に言われて思いをとげられない可哀そうな男だと同情され、月の明りの中でひっぱり出し、なめてくれる。そこでなにもかも銀だと思って来た意味がはっきり分かった。確かになにもかも銀だと二人で体をなめあい、吸いあい、こすりあっていると、きょうだいだと言った女はそばに来て裸になり自分も入れてくれと言う。通訳の女をなめ淫売になめられ、そうして楽しんでいると、さえぎる物のない空にかかった月が次第に傾き、彼方には路地の闇から反対側のそこへ地球をひとめぐりして来た日が昇り、新一郎は赤らんだ空を見ながら淫売の喉に精をまき、自分がそこにいて限りもなく自由な気がする。

 新一郎はきょうだいだという淫売と通訳の女と一緒に暮らし、盲目のバレリーナ、喉の潰れた歌手、ホラ吹きの女スパイ、その国の射殺された元首の妾と次々会ってみた。広場では可能な限りの物が売られていた。綱渡りがあり、皿まわしがあったが誰も見向きもしなかった。

中上健次著『千年の愉楽』収録「ラプラタ綺譚」P199-201より

引用の上の方もだし、他の箇所も谷崎的な官能表現や艶かしい性行為の表現などがある。下の方の引用はなんとなく、ラテンアメリカ文学を読んでいる時に出てきそうな文章だなって思った。
9時過ぎまでライティング作業をしてから、家を出た。radikoで『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を聴きながらいつもの代官山蔦屋書店へ散歩がてら歩く。佐久間さんが今週のオススメで藤井道人監督『正体』について話をしていて、おお、見たばっかりでリアルタイムすぎるって思った。


Spotifyで今年2024年のまとめというのができていた。星野源さんの『光の跡』は本当に何度も何度も聴いたし、Creepy Nutsの『のびしろ』も同様。どちらも22年来の友だちが亡くなってから聴く回数も増えたし、歌詞の意味も前よりも僕の中におりてきたし、沁みてきた。『のびしろ』は『東京03 FROLIC A HOLIC feat. Creepy Nuts in 日本武道館「なんと括っていいか、まだ分からない」』をその友だちと一緒に観に行った時に聴いている曲だというのもあるし、歌詞の中に出てくる「隅田川」と「東京スカイツリー」の近くに彼女が住んでいたこともあって、前よりもその友だちと結びつきが強くなった。
ano feat.幾田りら『絶絶絶絶対聖域』もかなり聴いているけど、ano自体の楽曲も聴いているから、トップ5に入っていないのは意外だった。
トップポッドキャストは『バナナの天ぷら』は最初から最後まで全部聴いたのでかなりの時間かかったし、そこから地上波というかTBSラジオで昇格した『きしたかののブタピエロ』も話数はそこそこあった。『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』も同様に一回目から現在配信中のものまで追いついているけど、時間としてはこちらの方が長かったということなのだろうか。4位の「佐久間ANN0」はradikoで毎週普通に聴いてるし、こちらではほとんど聴いている記憶がないから、不思議。


夕方まで作業をしてからニコラに行って、アルヴァーブレンド(お代わりで届いたばかりのクリスマスブレンドを)と苺とマスカルポーネのタルトをいただく。苺の赤さがクリスマスっぽいから師走だなって感じがよりした。

『M-1グランプリ』決勝進出発表をYouTubeで見た。去年の優勝者である令和ロマン、二位だったヤーレンズは順当に、トム・ブラウンも進出していたが、オズワルドは落ちていた。そう考えるとヤーレンズとトム・ブラウンというオードリーの事務所のケイダッシュというそこまで大手ではないところから二組も決勝に進出している。
今年はオードリーの東京ドームというドデカいイベントがあったわけで、これでヤーレンズかトム・ブラウンが優勝したら、というストーリーも浮かんでくる。
個人的には毎週ポッドキャスト番組を聴いているトム・ブラウンがとんでもないネタで優勝をかっぱらうのが見たい。でも、去年二位だったヤーレンズが再び最終決戦に進んで令和ロマンに勝つというのがすごく感動的なストーリーなんだろうな。実際にヤーレンズもおもしろいから可能性は高い。

23時からradikoで『四千頭身 都築拓紀サクラバシ919』を聴いていた。先週に引き続き、「三四郎ANN武道館」についてのトーク。本家の三四郎のラジオで二人が全然ちゃんと話してねえ、という叫びと共により詳しい裏側を話していく都築。ありがたい。
今回も結局、二時間のうち大半が「三四郎ANN武道館」に関するものだったし、次のスペシャルウイークは三四郎の小宮さんと他局の番組だけど、ずっと「三四郎ANN」についてという感じになっている。
都築がこの番組を始めるきっかけが「三四郎ANN」でのゲストでの活躍だったりするし、構成の福田さんはどちらもやっているし、とか姉妹番組とも言える。まあ、それにしても超絶スピン副音声もがんばっていたがトークおもしろすぎる。

 

12月6日
6時に目覚ましをかけたが、もう少し寝たいと思って二度寝。8時前に起きたが、昨日から痛かった箇所プラス首筋も痛い。肩甲骨付近や腰も痛いままだが、なぜか右半身が痛みが出ている。
リモートワークを始めてから、休憩を半分使って近所の整骨院へ。今週二度目だが、先日行った時にはなかった痛みなので先生にそれを伝えて動かしてもらって調節してもらう。顎の痛みから始まったこともあるのだけど、どうも頭蓋骨が前よりも安定してない、ズレているような感じらしい。固くなっている筋が引っ張ることでより固さを増している体をほぐして伸ばしてもらう。いつもは最後に電気を流してもらうが、時間がないので諦めて首と肩付近に湿布を貼ってもらう。
再びリモートワーク、radikoで作業用BGMとして『ハライチのターン!』『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』を聴いていた。
先月と今月になってからの引き継ぎでやっていたことは滞りなく、いや、ちょこちょこミスはありつつもフォローしながら進んでいっていてなんとかなっているっぽい。
昼過ぎには起きた時と比べてもだいぶ体が楽ちんになってきた。それでも、やっぱりまだいつもの状態ではない。これってなんのせいでこうなっているのかがわからないので、それが怖いというか心配。また、悪化する可能性があるわけだし。

昨日買ったままで食べていなかった惣菜を昼ごはんで食べながら、TVerで『ラヴィット!』を見ていたら田村真子アナが好きな女子アナの一位になっていた。この番組がどんどん評判になっていく中で、川島さんというすごいMCがいるけど隣でサポートしてずっと笑顔で楽しそうに番組をやっている姿は好感度も人気も上がるのも納得。
テレビがなくてTVerで好きな番組や気になる番組しか見なくなったこともあって、朝のニュース番組とかも見ないし、正直この数年で出てきたアナウンサーの人をほとんど知らない。やっぱり環境によって知れる範囲というのは決まってくる。たまたま『ラヴィット!』を見ているから田村アナを知っているし、関わっているTBSのアナウンサーの顔と名前が一致する。

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』特報 


ひらがな「おたく」第一世代の庵野秀明さんが全部もっていくのは、もはやおもしろい。宮崎駿監督―庵野秀明監督という師弟関係があるとして、庵野さんの弟子筋というのは思い浮かばないけど、下の世代で言えば新海誠監督や細田守監督が筆頭株になるだろう。彼らもオリジナル作品を作っているけど、庵野さんクラスではないというか、庵野さんが「おたく第一世代」の夢を全部(正式ではあるが二次創作的なことを)やっている。
なんか庵野さん世代が正社員でいるために僕たちロスジェネが煽りをくらった部分もあるだろうし、そのことによって中間層がいなくなって引き継がれなかったことがどこのジャンルでも起きてしまっている。「おたく第一世代」にとっては孫世代ぐらいに引き継いでいくしかないと思う。そもそも庵野さんたちはまだ逃げ切れるんだから、そのぐらいはしてほしい。

リモートが終わってから一息。Spotifyのポッドキャストで『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』最新回がアップされていた。前回同様にクリープハイプの尾崎世界観さんがゲストだった。二週分収録しているから、昨日の『M-1グランプリ』ファイナリストになった話はなかった。
聴き終わってから自分のライティング作業へ。

 

12月7日
起きると腰や背中の痛みは和らいでいたが、喉が風邪を引き始めた時の違和感があったのでとりあえず風邪薬を飲んでおいた。
radikoで『JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』を流しながら、ライティング作業を。13時に神奈川のKAATで待ち合わせしていたので、中目黒駅まで歩いて電車に乗ろうと思っていたけど、気になっている本が出ているかもしれないと思って予定よりも一時間ぐらい早く家を出た。

『三四郎のオールナイトニッポン0』を聴きながらいつもの代官山蔦書店へ向かう。武道館ライブから二週間近く、都築みたいにずっとガムを噛み続けることもなく、『サザエさん』に39年ぶりの新キャラの星宮くん登場したから、そのことをイジりながらなぜか『サザエさん』のネタから『梨泰院クラス』へ繋げていくという小宮さんのノリトーク、いいね、この適当な流れとノリで続けていくことが三四郎のラジオの醍醐味。
あと去年に引き続き今年の大晦日も年越しの番組をしないことがわかって、やってもいいんだけどさみたいなことを言っていた。新年明けて25時から『星野源のオールナイトニッポン』が生放送でやるのは発表していたし、それはそれで楽しみだけど、三四郎が一年ぶりに年越しやってはほしかった。


後藤正文&藤原辰史著『青い星、此処で僕らは何をしようか』が人文系のところに積まれていたので一冊手に取ってレジへ。

ASIAN KUNG-FU GENERATION- 惑星(Wakusei) 


冒頭をチラッと読んだら、この曲の中の歌詞が書籍のタイトルになっているらしい。


早いのは分かっていたがそのまま東横線に乗って横浜中華街方面へ。各駅にしてのんびりだけど、それでも一時間ほど。ずっと『青い星、此処で僕らは何をしようか』を読んでいた。後藤さんと藤原さんの生年月日が同じということもあり、二人が生まれた日の新聞を見ながら、当時の状況とそれがどんなふうに現在に繋がっているのか、などの対談も興味深い。
また、女性に対する言葉なんかは今ではアウトなものもあるにしても、政治的なことに関しても今よりも多様性があるし、一極集中しないように首相によって苦手だったり派閥が違う人を官房長官にしていたりと、馴れ合いになれないようにしているところなんかは今の政治状況を見ていたら全く違うなと感じた。

「カイハツ」プロジェクトを経てKAATと劇団ヴァニシング・ポイントが日英国際共同制作で贈る、村上春樹原作の叶わぬ恋の物語

本作は、世界でも知られている著名な日本人作家である村上春樹の短編小説『品川猿』、『品川猿の告白』を原作とした幻想的なコミック・ミステリーです。人間の女性に恋し、思いを遂げるために、その名前を盗んでしまう「品川猿」の叶わぬ恋の物語をベースに、他者への強制、罪と救済、記憶、そしてアイデンティティといった多層的なテーマを内包しています。
この魅力溢れる物語を、「カイハツ」プロジェクトのワークショップやプレリハーサルからクリエイションに参加してきた那須凜、伊達暁、田中佑弥、家納ジュンコら4人の日本人俳優と、劇団ヴァニシング・ポイントのクリエイティブ・アシスタントも務めるサンディ・グライアソンをはじめとするエリシア・ダリ、サム・ストップフォード、アイシャ・グッドマンと人形遣いエイリー・コーエンの5人の英国人俳優により、日英二カ国語が飛び交うダイアローグと独特な視覚的言語を用いて描きます。空間造形の中に字幕を組み込み、多言語での上演を可能にした新たなスタイルで、観客を物語の世界へ誘います。
日英の俳優とクリエイティブスタッフで贈る、比類のない夢のような世界をどうぞご期待ください。

ある旅行者が日本の山奥にある寂れた旅館で、温泉の番をしている猿と出会い驚愕する。そして猿が人の言葉を話すと、さらに驚いた。背中を洗ってもらいながら会話が始まり、猿は品川猿と名乗る。その後、ホテルの客室に戻りビールとスナックを楽しみながら、猿がどのようにして「人間の言葉」を習得し、ブルックナーやリヒャルト・シュトラウスの音楽を鑑賞するようになったか、そして今、衝撃的な告白をしようとしている。一方、東京では、若い女性が自分の名前を忘れ、深刻なアイデンティティの危機に陥る。そして2つの物語が絡み合う。

KAATに着いたのが12時すぎだったので、エスカレータで二階に上ったところにある椅子に座って先ほどの読書の続きを。13時過ぎに友人Tがやってきたので上の階にある
大スタジオへ。
『品川猿』『品川猿の告白』という短編二作品は予習で読んできていたが、作品としてはそれらをうまく組み合わせて物語を展開しているなと思えた。始まる前に風邪薬を飲んでいたのでところどころでウトウトしてしまったが、追いつけないということはなかった。原作に忠実な部分が多くて見当がついた。
短編『品川猿の告白』の方が発表されたのも遅かったし時代設定としても、『品川猿』よりも後の時代だと思うのだけど、舞台では『品川猿の告白』で主人公の男性作家が裏さびれた旅館に泊まった時に品川猿と出会って、どうして話せるようになったのか、そして猿の性癖を聞かされる。
ホテルで出版社の女性からインタビューを受けている男性作家の前で、前日にカバンを盗まれたその女性に電話がかかってきて、名前を答えるシーンで彼女は自分の名前を答えられない、それで男性作家に「あたしの名前ってなんでしたっけ?」と聞くことになる。盗まれたカバンからは免許証だけが取られていることがわかる。
品川猿は人間の女性にしか性的な興味がわかず、その人物にネームプレートなど名前が書かれているものを盗る。そうするとその女性は自分の名前を忘れてしまう、ということを告白していた。そのことを思い出した男性作家、そして、他にも名前を忘れてしまう女性も現れて(『品川猿』に出てくるホンダプリモで働いている)、そこでの夫婦関係や母親との関係性などは原作にはなかったものがあったけど、思ったよりもそのシーンは多くなくて、その辺りがうまくできなくて原作に忠実な作りになったんじゃないかなって思った。


友人Tとビールを飲みにいく。一軒目は店員さんもフランクで海外からのお客さんにたくさんいて騒がしかった。二軒目は横浜ビールを作っているところらしくて、落ち着いていた。茄子のビアフリットが美味しくて二回頼んでしまった。
五時間近く飲んでいて、かなり酔いが回ってしまったのでTには弱音を吐いたりとちょっと迷惑をかけてしまった。
馬車馬駅から中目黒駅まで電車に乗ったけど、なんとか吐かないように耐えていた。中目黒駅で降りて、酔いどれのままで歩いてなんとか帰れた。

 

12月8日
ビールしか飲んでいない時は酔っ払っていても、二日酔いになりにくいし、ウイスキーとか赤ワインとかを飲んだら二日酔いになって頭がガンガンに痛くてお昼過ぎまで辛いって状況になるのだけど、ビールはならない。
7時すぎに起きてから、TVerで『さんまのお笑い向上委員会』『ゴッドタン』『ボクらの時代』を見てから、家を出る。radikoで『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら日曜日のルーティンである散歩へ。昨日も行った代官山蔦書店へ。
昨日、本も買ったし気になるものはなかったけど、「TACOMA FUJI RECORDS」のパーカー、最近はフーディーっていうようになってきたけど、とかが展示されていたので手に取ってみた。去年スウェットフーディーを購入していたので、普通のスウェットも欲しいなって。値段もそこそこするのでちょっと考慮。


【推しの子】B小町「サインはB(ドラマver.)」ライブパフォーマンス映像 


家に戻ってから昼ごはんを食べてから、Amazonプライムで配信中のドラマ『推しの子』のエピソード7と8を鑑賞。6話までが最初に配信されてこの二話の配信が先日始まった。二十日公開の劇場版でラスボス的な存在になるらしいカミキヒカル役を嵐の二宮和也さんが演じるということも発表された。ドラマの方ではアイの墓参りに来たルビーとすれ違う場面に出ているだけで数秒ほどしかなかった。
ドラマも原作漫画を読んでいないので、キャラと役者の違和感もなく楽しめた。ラストがどうなるのかも見たいので映画館で観ようと思うぐらいの出来ではある。

夕方にドラッグストアに行って、喉と痰用の薬とのど飴を買って帰ってからファンクラブサイトで『三四郎のオールナイトニッポン0』先週分を聴きながらライティング作業開始。文量自体はクリアしているので〆切までは読み返しながら削っていって、もらったアドバイスを活かせるような文章になればいいのだけど、
休憩の時に今やっているものを応募した後のスケジュールも再考した。どうせ年末年始は仕事もないし行くところもないから、一月、二月〆切の新人賞用のものをできるだけ進めたい。

 

12月9日
6時すぎに目が覚める。右半身の痛みはまだ残っていて、ちょっと咳が出始めた。その咳の破壊力によってなのか、背中の真ん中とか肺の辺りに痛みがあるような感じ。咳き込むとけっこうきつい。喉の痛みほとんどなくなったけど、最後は咳っぽい。
昨日の夜の時点でradikoで『川島明そもそもの話』(ゲスト:清水ミチコ)『川島明のねごと』(ゲスト:空気階段)『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』を聴いていたので、リモートワーク始める前にTVerで『海に眠るダイヤモンド』第七話を鑑賞。
軍艦島、かつては端島と呼ばれていた炭鉱の島で起きた地下火災を食い止めようと炭鉱夫たちが動くものの、最後は海水を注入することが判断されてしまう。そのことは炭鉱で成り立っていたこの島の終わりを意味していた。
鉄平の兄の進平が最後に取り残されている場面で終わったが、彼は助かるのだろう。しかし、2018年現在の場面ではその後に鉄平の行方がわからなくなっていて、いずみも消息を掴めていないので来週以降に鉄平の身に何かが起こるのだろう。そして、それを彼そっくりな現代の玲央が手がかりを見つけるみたいな流れなのだろうか。

リモートワークはいつも通りの作業でそこまで忙しくはなかった。体調があまり良くないのかしんどいぐらい。仕事が終わってからは太宰治賞応募用原稿をチェックして、セブンイレブンでプリントアウトして、レターパックに入れた。
10日〆切なので、普通にポストに投函しても問題はないのだけど、毎回応募するときには世田谷郵便局に行って投函しているのでそのまま夜の世田谷通り沿いの世田谷郵便局へ。
応募できたのはよかったけど、日記を元にしたかなり変な作品になってしまった。でも、私小説的なものであり、ある期間のことをまとめたものになった。カルチャーについて色々と浴びてバカみたいに東京を歩いている僕のある種の狂気というかおかしさが作品にすることで出ているといいのだけど。

夜食を買って家に帰ってくる頃にはSpotifyのポッドキャスト番組『平均的恋愛のススメ』最新回とおまけがアップされていたので聴きながら、ちょっとだけライティング作業。栗谷の恋愛話をずっと聴いているけど、制服でディズニーデートしたいと話していて、ディズニーに興味もないから理解できないけど、自分が高校生の頃にできなかったことに恋焦がれ続けるんだろうなと他人事だが思った。

寝る前にU-NEXTで『THE PENGUINーザ・ペンギンー』7話と最終回8話を見た。いやあ、マフィア映画でもあるけど、最後にオズが起こしたあの行動は予想できなかった。でも、悪人である彼だからそうするのも理解できなくないけど、最初から見ていた中でそういうことは起こらないと視聴者である僕が勝手に判断して油断していた。マフィアにとって「家族」とは何かを示した恐ろしい終わり方だった。

 

12月10日
6時過ぎに寒くて目が覚める。用を足してからradikoで『空気階段の踊り場』を聴きながらそのまま横になっていたら寝てしまい、8時過ぎに再び起きた。体の痛みは前日よりもマシになっているが、やっぱり固くなって引っ張られているのか痛いし、咳も出る。
9時前になってから代官山蔦屋書店へ散歩がてら向かう。『JUNK 伊集院光・深夜の馬鹿力』は家で聴く感じなイメージがあるので、Creepy Nutsに星野源にanoの楽曲を聴きながら歩く。
宇野常寛著『庭の話』が明日発売なので、早めに出ていないかなって思ったけど、やっぱり出ていなかった。ぐるりと見てから特に買うものもなかったので、そのまま手ぶらで家に帰った。
「月刊予告編妄想かわら版」の原稿はちょっとずつ進めていたので、四作品分の予告編をもう一度見てから文字数も合わせて揃えながら最終稿に仕上げていく。確認してから、昨日応募原稿と一緒にプリントアウト捺印した請求書のデータと一緒に担当さんに送る。
『青い星、此処で僕らは何をしようか』を最後まで読んでから、今後の執筆予定のものの執筆準備をしようと思ったら睡魔がやってきて少し寝てしまった。


17時から歯石除去の予約をしていたのでゴリラビル方面へ。早く着いたので歯科クリニックを通り越して、太子堂八幡神社まで行ってお参り。
来た道を戻ってから歯石除去のクリーニングをしてもらう。前に虫歯を治してもらったときにそろそろ歯石除去したほうがいいねと言われたので素直に従って予約をしていた。たぶん、初めてだと思うのだけど、歯石を取るときの音とか歯茎もどうしても当たるので、口をゆすいだときに血の混じったものが出てきた。でも、最後までやってもらうと歯の表面が下で触れたときに除去する前とまったく違う。次は半年後ぐらいに、と言われたのでちゃんと行こうと思った。金額も思ったよりも高くなくて、これなら虫歯のチェックも兼ねて歯医者に行く理由にもなるぐらい。

NHKで新しく始まるドラマ『東京サラダボウル』のメインビジュアルがA24のポスターやパンフも多く手がけている大島依提亜さんで、劇伴は王舟だし、主演二人のスタイリングは(anoもやってる)神田百実さんだった。これはいいビジュアルだし、ドラマも見てみようかなって思う。

火曜日のお楽しみSpotifyのポッドキャスト番組『アルコ&ピースのしくじり学園放送室P』(ゲスト:森功)と『あのと粗品の電電電話』、二週間に一回の『ランジャタイ国崎の伝説のひとりぼっち集団』が配信されたので聴きながら夜のライティング作業という名のこれから執筆する作品のキャラクター表を作成する。
「アルピーしくじり」はノンフィクション『地面師』などを執筆している森さん、平子さんは森達也さんのゲスト回のときもそうだったけどわりとノンフィクションものが好きで読んだり観たりしているんだなって思える質問をしているみたいだった。
「あの粗品」はあのちゃんが元いたグループであまり仲の良くなったのか、意地悪をされていたメンバーのエピソードを粗品がちょこちょこ入れてきている感じで、ワイワイといつも通りしていて、この収録の時期は二人とも心身ともにダウナーな時期ではなさそう。
「ランジャタイひとりぼっち」はFUJIWARAの藤本さんと夢の国に行った話のエピソードトーク、芸能人が数人したらバレるだろうけど、国崎さんの視線って今回は藤本さんだったり語り対象者をバカにしているわけではないけど、好きすぎたり現象としてのおもしろさがあったことが嬉しいのか笑いながら話していて、その塩梅が嫌味にもならず人間味が出ているように感じる。

 

12月11日
6時過ぎに目が覚めた。二年ほど前に電気毛布のコードが壊れてから使っていないし、新しいのを買っていないのだけど、このぐらいの寒さになると暖房を入れるよりも電気毛布を使いたいし、そっちの方が長く眠れる気がする。
寝転んで朝のルーティンの読書をしながら、radikoで『アルコ&ピース D.C.GARAGE』をBGMに。そのまま『JUNK 爆笑問題カーボーイ』を聴いていたらリモートワークの時間になった。
椅子に座って会社のPCを立ち上げたのだけど、寝転んでいるか座っていたらそこまで体は痛くないけど、起き上がったり少し移動すると足腰とか右手の痛みを感じる。なんというかこれは歩きすぎて疲労骨折ではないけど、そういう動きすぎて体が痛い状態なのかもしれない。そこに肩甲骨が固まったりして体のあちこちの幅やゆるみがないから引っ張りあって痛みが出ているのが最悪なことにプラスされているような。
だとしたらこれを治そうとしたら、まずは体の固さをゆるめていくしかないのかもしれない。

作業BGMはそのままradikoで『星野源のオールナイトニッポン』『あののオールナイトニッポン0』を流しながら作業。前にやった引き継ぎ関係のこともしつつ、引き継ぎで覚えた作業は来年以降もちょこちょこやっていくみたい。作業が増えたら週三から週四になるのかなあ、その辺りは今度のミーティングか1on1で話をすると思う。
「星野源ANN」はスペシャルウイークゲストとして松重豊さんが生放送に出演。『孤独のグルメ』映画版の監督をしたり、俳優以外の仕事も増えている松重さんがそういう風になっていったきっかけが星野さんとの共演の時だったという話もよかった。二人とも伊丹十三監督作品が好きでその話題も出ていた。松重さんが「今は伊丹さんみたいな人がいない」と言っていた。伊丹さんは僕は映画監督として晩年の頃を知っているぐらいだけど、元々デザイナーで俳優をしてからマルチタレントを経て、映画監督になったという多彩する人だったりする。他には松重さんが若かった頃に下北沢の珉亭で同時期にバイトをしていた甲本ヒロトさんを主演にして自主映画を撮っていたけど挫折したけど、今回の映画で主題歌を歌ってもらったことなんかの話など、ワクワクするというかすごくいい関係性を築いていかれているんだなって思えるものだった。
「あのANN0」もスペシャルウイークゲストが遠藤憲一さんで、こちらは事前収録したものだったけど、あのちゃんとエンケンさんの噛み合い具合がすごい。トークのリズムとか話すスピードとかもだけど、発想とか考え方も似ているんじゃないかな。あのちゃんもかなりリラックスして話していた。
二番組続けて、松重豊さんに遠藤憲一さんとバイプレーヤーとしても知られていて、さらに近年では主演も張ったりするような俳優さんたちがゲストなのもすごいことなんだけど、そもそも星野さんが俳優でありミュージシャンとして第一線で自己表現を追求してきた人だし、あのちゃんもミュージシャンだけど近年は俳優としても活動していて、『民王R』や『推しの子』を見るだけでも俳優としても素晴らしいキャリアを築けそうな人だと思える、そういう人たちがパーソナリティーだからこそのゲストであり、そこでのトークなんだな。すごいな、しかし。


昼休憩で外出して駅前のTSUTAYA書店で本日発売になった宇野常寛著『庭の話』をGET。棚に差し込んであって一冊だけだったからすぐに購入したけど、その隣も本のサイズよりちょっとぐらいの空間が空いていた。二冊入荷していて、僕よりも前に誰か買って行ったんじゃないかな。
『群像』連載時に読んでいたけど加筆修正されたとのことで、一冊としてまとまって読むのが楽しみ。『母性のディストピア』同様に表紙がグラデーションしていることに意味がありそう。

『庭の話』が100倍面白くなる自己解説テキスト|宇野常寛 


夕方前にradikoで『ナイツ ザ・ラジオショー』の14時台放送のものをタイムフリーで流す。メイプル超合金の安藤なつさんがナイツのパートナーの日だからなのだろうけど、あのちゃんがゲスト。やっぱり、ラジオもテレビもどんどん出ていて芸人さんと絡んでいるからナイツとのトークも賑やかで楽しいものになっていた。やっぱりすごい成長をしている、この三年ぐらいで。

仕事が終わってから体の痛みはまだ残っていたので、湯船に浸かる。入っている時が一番気持ちよくてこのままだったらなと思うのだけど、出てしまうと血流が良くなったことで身体中の痛みがよりわかりやすくなる感じ。うーむ、明日整骨院に行こうか悩む。
夜のライティング作業をする前に佐藤究著『QJKJQ』を少しだけ読む。何年か前に読んでいるのだけど、江戸川乱歩賞受賞作でもあるので読んでちょっとは参考にしたい、という気持ちもあるし、数日以内に佐藤さんの書き下ろしの作品が同じく講談社文庫から出るのでそれに繋がる流れを作ってみた、ということもあったりする。

STUTS×SIKK-O×鈴木真海子 - 愛をさわれたら (Official Audio)

 

12月12日
寝る前にTVerで『全領域異常解決室』最新話の第09話を見る。おお、そうくるかって展開ではあるのだけど、見る前に新TwitterことXでこのドラマに出ているある役者さんの名前がトレンドに上がっていたので、その人が実は、みたいなことなんだろうなってわかってしまったのが残念。
何も情報を入れずに見たかったとは思う。来週で最終回みたいだけど、この展開でどう終わらすのか、予告編でも最後にもう一回視聴者を驚かすような、驚愕の展開になるみたいな煽りをしていたので次回はなんの情報も入れないで見る。
そもそも、リアルタイムで見てなかったのは同時間帯で放送していた『水曜日のダウンタウン』を見ていたからで、こちらは途中から「名探偵津田」第三弾が始まった。
『全領域異常解決室』見終わってから、『あちこちオードリー』のキングコングゲスト回を見ながら寝る。この二組は数年に一回、この番組で話しているけど、その時の距離感や温度感は他の芸人さんたちと絡む時とは違うものがあって、おもしろいのもあるけどとてもいい関係性だなって思う。寝落ちしたから起きてから途中から見直した。
深夜の3時過ぎに一度目が覚めたので、可燃ごみを出しに行ったけど風が強くてかなり寒かった。このぐらいの寒さの風だともうコートはいるぐらいの温度。午前中とか夕暮れ前に歩いているときはまだ行けるけど、日が暮れたらもう厚手しないと無理だ。

7時すぎに起きてから朝のルーティンをしながら、『あちこちオードリー』を流していたけど、やっぱり肩や腰の痛みは消えていなかったので8時半を過ぎてから準備して近所の整骨院へ。週に二回も通院するのが二週連続というのは珍しいし、最初にびっくり腰みたいになって動けなくなった時は毎日通っていたけど、それに続くぐらいの頻度。終わってからちょっと楽ちんになったので、一旦家に帰って動きやすいズボンから普段用のものに履き替えて散歩へ。
radikoで『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を聴きながら、代官山蔦屋書店へ。今回はオズワルドがゲストだったけど、「M-1グランプリ」決勝に彼らは進んでいない。色々とタイミングがずれて今回のゲストになったみたいだけど、コンビの悩みとか出方とかについて普通に佐久間さんにオズワルドの二人が相談しているみたいな感じになっていた。そういう回もあっていいと思うけど、どっちかというと『佐久間宣行のNOBROCK TV』の方が合っているかもって思った。
代官山蔦屋書店に行った時には講談社文庫が出てるかなって思ったけど、やっぱり明日発売でまだ出ていなかった。そのまま家に向かって帰っている時に銀行に行かなきゃと思って最寄駅の方まで戻ってから、用事を済ませてキャロットタワーに。

目的なんて後付けでいい。
ただ胸が躍って、気づけばここまできていた。

降り立ったのはネパール、挑んだのは「世界一美しい谷」。
俳優・仲野太賀を被写体に、写真家・阿部裕介が撮り、TVディレクター・上出遼平が綴る!
見て、読んで追体験するクレイジーなトラベル・レコード、ここに爆誕!!

「ミッドナイト・ピッツァ・クラブ(MPC)」――真冬のニューヨークで天啓がごとく授かった名に導かれるようにして旅立った3人。ネパールはランタン谷を歩く一週間がはじまった。カトマンズを爆走する四輪駆動車、激痛を生む毒の葉、標高2440mにあるホットシャワー、地震で一度壊滅した村で韻を踏み続ける青年、ヒマラヤの甘露「アップルモモ」、回転するマニ車、見え隠れする陰謀の影(!?)数々の危機を乗り越え、出会いと別れを繰り返した先、3人を待ち受けていた光景とは――?

これは、食って歩いて歌って寝て、泣いて笑って怒り狂う男たちの、汗と泥と愛にまみれた旅物語。

仲野太賀&上出遼平&阿部裕介著『MIDNIGHT PIZZA CLUB 1st BLAZE LANGTANG VALLEY』がエッセイとかの新刊コーナーにあったので手に取った。
家に帰ってから洗濯したり掃除をしたり昼ごはんを食べたりしてから、「MIDNIGHT PIZZA CLUB」の冒頭を読んでみる。被写体としての仲野太賀、撮影者としての阿部裕介、物書きとしての上出遼平という風に分かれていると言えなくもないけど、阿部さんが他の二人を写した写真もあるし、阿部さんも二人のうちどちらからか撮られているものもあるし、文章としての書いているのは上出さんということになっているけど、三人で歩いたネパールのノンフィクションというか旅の記録というものになっている。

仕事先で被写体だった上出さんとその撮影者である阿部さんという出会い、上出さんと仲野さんはスタイリストの伊賀大介さんが引き合わせたのだと冒頭でわかる。
『群像』でも伊賀さんが聞き手でこの本のことを阿部さんと仲野さんが話している記事が出ているけど、北村道子さんもスタイリングの書籍が数冊出ているけど、伊賀さんも映画(やドラマや舞台、CMも)とファッションを繋ぐ非常に重要なスタイリストなので、『群像』とかで連載でもいいし、何か書籍とか残る形にしてほしい。


夕方過ぎて、ニコラに行ってクリスマスブレンドとシュトーレンをいただく。カウンターにはだいぶお久しぶりな常連さんが先にいらしていたので、少しお話をさせてもらう。
予約していたシュトーレンを取りに来たついでに久しぶりにお茶をされていた。僕はシュトーレンをオススメされたので頼んだ。この時期になるとニコラのデザートで食べているので、季節ものだし、年末って感じがする。レーズンとかからはアルコールは飛んでいるけど風味は残っていて口の中で広がった。
家に帰ってから自分のライティング作業をする。このまま来年まで続けていく感じだけど、キャラ表もできているので最後までちゃんと書いていく。

23時からはradikoで『四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919』(ゲスト:三四郎 小宮浩信)をほぼリアルタイムで聴きながら読書をしていたが、冒頭の一人話の後に小宮さんがゲストで出てからは普通にラジオだけを聴く状態で寝転んでいた。
今回判明したのは、この前のスペシャルウイークの時に菅田将暉さんがゲストで出た時に、実は小宮さんが断っていて、ダメ元で聞いたら菅田将暉が出てくれたということ。そして、今回はCreepy NutsのR-指定にオファーしたらダメだったので小宮さんにオファーがいったという話。
前に断ったら菅田将暉がゲストで出ていてビックリして、今回は断れないと思ったらしい。武道館ライブもあったからさすがに何か話せるだろうということもあったみたいだけど、菅田将暉よりも上だみたいなよいテンションになってから、R-指定がダメだったからオファーされたという、なかなかにおもしろい状態になっていた。
やっぱり都築は先輩を迎えてのトークは本当におもしろいし、ゲストの味もちゃんと出ているけど、都築の世界に少し染まる感じもいい。

 

12月13日
7時すぎに起きてからダンボールを集積所に持っていく。書店で本を買った時に入れてもらうビニール袋とか、代官山蔦屋書店は紙袋だけになっているのだけど、それももしかしたら使うかもしれないと貯めていた。そういうものも数枚残して燃えるごみの日に出したので、大小様々な大きさのもダンボールも何かの機会に使うかもと取っておいたけど、この機会に回収に出した。
radikoで『ハライチのターン!』を聴きながらの朝のルーティンがてら、体を起こす。そのまま『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』を作業用BGMとしてリモートワーク中に流す。
年末年始が近づいてきたので、ちょっとずつ忙しなくなっている感じはSlackを見ていてもする。会社に出社するのは最終週ぐらいだけど、今年もなんとか終わりそうだし、自分が手伝っているサイトもまだ続いている。
個人での出版も増えてきたし、投稿サイトも人昔とは立ち位置も存在感も変わってきたように思える。大きな出版社と個人という対比だけではなく、それぞれのやり方や意識が違うからその分、市場というかどんどん細分化している。行き来は自由なんだろうけど、自分にとって心地よいところに居続けるだろうから、そのうち移動する理由もなくなっていくのだろうし、そうするとより大きなムーブメントは生まれないし、生まれても他のところまで侵食しないようになっていくのかも。
芥川賞と直木賞候補作が発表されていたけど、乗代雄介さんってまだ芥川賞取ってなかったっけ、と思うぐらいで、もっと早く取っていてもおかしくない人に受賞させてないからなんか一人浮いてるような感じになっているように思えてしまう。歌人と詩人が候補になっているのも最近の流れなのかな。永方佑樹さんは前に慶應大学でのイベントで古川日出男さんと対談されていた人だと思うけど、小説も書かれているのか、ちょっと気になる。直木賞候補の人たちは名前は知っているけど、ちゃんと読んだことない作家さんたちばかりで、唯一何作か読んでいるのは月村了衛さんぐらい。


休憩中に駅前のTSUTAYA書店に行くと本日発売だった佐藤究著『トライロバレット』が出ていた。佐藤さんの作品では珍しく文庫書き下ろしということで非常にたのしみ。そして、この装丁もカッコいいし物語が溢れてる。『QJKJQ』読み直しているので、その流れで読むつもり。


そのまま歩いて池尻大橋のスーパーに向かったので、なんとなく駅のところにあるあおい書店に寄ったら、週明けぐらいに発売日の金城一紀著『友が、消えた』がすでに並んでいたので迷わず購入。20代前半の時にハマった「ザ・ゾンビーズ・シリーズ」最新作を40代になってまた読めるとは思わなかった。僕にとって青春小説といえば、ザ・ゾンビーズの物語。

こういう日々にありながら、しかし『あるこうまたあおう』のための取材は続けていて、日帰りで福島県の某地に入ったりもした。もちろん移動中はずっと本を読んでいる。とはいえ、ある土地に「実際にいる」ことは、そこを「そこにはいないでリサーチする」こととは決定的に異なる。こういうのはたぶん、「本の粗筋を知っている」ことと「本を実際に読む」こととおんなじように違う。そして、さらに掘り下げたことを言うと、単に「粗筋を追いながら読む」ことと「その土地(とは本の内側の世界だ)を旅するように読む」こともまた決定的に違っているのだ。

〈古川日出男の現在地〉近況報告 2024.11.23 – 2024.12.13 東京・埼玉・福島

古川さんのブログが更新されていた。『ゼロエフ』に続くノンフィクションである『あるこうまたあおう』も継続されていて、来年3月11日が来る前には『群像』で新しいものが掲載されるのかなと思うので待っていたい。ここで書かれている決定的に違っていること、それを自分の身体を通して体験しているかどうかで、言葉も変わるし世界との関わり方も見え方も変わってくる。僕ももっと歩いていたい。

あらすじ:派遣社員のマリは、会社員のヨウと共に暮らしている。マリは現在うつ状態にあり、休職中。そんな中、ヨウが1カ月ほど海外出張へ行くことが決まる。
気分転換にもなうるしうつもよくなるかもしれないからとヨウに誘われ、マリは一緒に行くことにする。しかし、滞在先のホテルは少しおかしなホテルだったーー。

リモートワークが終わってから、歩いて数分のシアタートラムへ。贅沢貧乏『おわるのをまっている』を鑑賞。新TwitterことXやInstagramで友人知人の何人かが観ているのをポストしていて気になった作品。贅沢貧乏も名前や作・演出をしている山田由梨さんの名前を聞いたことがあるぐらいで、今回の作品についてもあらすじみたいなものは読んだぐらいで、近いし観てみようという軽い理由。
見えないものが見えてしまったり、部屋に現れる穴に落ちるというか入っていくという描写など、村上春樹作品を彷彿させるものがあったように思えた。
うつになっているマリの周りで起こる不思議な現象や見えてしまう幽霊、やってきた国で起きる騒乱などの影響で日本にいた時よりも慌ただしい環境に置かれることになってしまう。すれ違いコントではないけど、どこかドタバタであり、認識の違いなどで生まれる誤解や感情の差異が笑いを誘っていた。最後にはマリに小さな変化が起きていたので、慌ただしい環境の中でもゆるやかな変化が起きたのだとわかる。
僕自身はうつになったことがないので、想像しかできないけど、なったことがある人はよりマリの感情やその日常のしんどさが伝わってきたのだろう。ただ、僕としてはそこまで響くものがなかった。きっと会話のテンポとかやりとりが合わないというのが大きそう。


鑑賞後にSpotifyのポッドキャスト番組『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』の最新回がアップされていたので聴きながら、帰る。そのまま家でも聴きながら読書をした。
『M-1グランプリ』決勝進出が決まってからの初めてのポッドキャストだったけど、最初の方はいつ通りというかいつもより激しい口喧嘩みたいな感じになっていた。このまま優勝しちゃってください。
中上健次著『千年の愉楽』を最後まで読み終わった。続編となる『奇蹟』をこの後読むことにしたが、しかし、この『千年の愉楽』の方が『岬』『枯木灘』『地の果て 至上の時』の三部作よりも語り口調もいいし、中上健次が描きたかった方面に深く入り込めているように思える。最後の方にアイヌの人物が出てくるとかは、『異族』とかに繋がっていくんだな。

 

12月14日
日付が変わった頃には寝たのだけど、深夜3時ぐらいに目が覚めて、radikoでほぼリアルタイムで『三四郎のオールナイトニッポン0』を聴きながら目を瞑っていた。スペシャルウイークのゲストである阿諏訪泰義&バッドナイス常田が出てくる前に寝落ちしていた。
7時過ぎに起きてからradikoで『きしたかののブタピエロ』を聴きながら、心身ともに起きる準備。しかし、寒い。もう暖房を入れないと寒くて寝れないし、部屋の中で作業するのもしんどくなってきた。一時間ほど経ってからいつもの散歩へ。途中で寝落ちをした「三四郎ANN0」をお供に代官山蔦屋書店へ。阿諏訪泰義&バッドナイス常田コンビはなんというか、裏武道館ゲスト、いや武道館に呼ばれなかったファミリーなのだけど、今回ゲストに呼ばれたことは喜んでいた。二人の噛み合わせが微妙な感じでうまくいかない感じ、次第にどんどんおもしろくなってくるのが三四郎のラジオっぽいしゲスト回だなって感じがして、するめを噛んでるみたいな放送になっていた。
書店では昨日一昨日で欲しい本は買っていたので、『群像』に掲載されている仲野太賀&上出遼平&阿部裕介著『MIDNIGHT PIZZA CLUB 1st BLAZE LANGTANG VALLEY』に関する記事を立ち読みした。仲野太賀&阿部裕介と聞き手が伊賀大介という対談で、書籍においては文章を書いたのが上出さんなので、書いてない二人が誌上で反論みたいなことができたらという入りだったけど、最初から上出さんに感謝はしていても特に反論とかもなく旅についてのことだった。次のアメリカ編も三人で一緒に行っているので、今後第二弾として書籍の形になるみたいでそちらも楽しみ。

Extremely Short 山村浩二監督短編集『とても短い』

「監督週間」短編部門に選出された『とても短い』は、米国人の翻訳家が企画者となり、古川日出男の原作を古川本人が熱く朗読し、東京を舞台に、ある男の一生と「だ」という音から始まる言葉の数々が縦横無尽に画面を駆け巡るアニメーションと日本文学の合体作である。その他、山村監督の名を国際的に知らしめた『頭山』(03)や、フランス童話作家を原作とする『年をとった鰐』(05)など、珠玉の短編作品7本を特集上映する。

上映作品: 頭山/年をとった鰐/こどもの形而上学/マイブリッジの糸/サティの「パラード」/ゆめみのえ/とても短い<2024年/71分/日本>

16時15分からヒューマントラストシネマ渋谷のシアター1で上映される山村浩二監督短編集『とても短い』を観ようと一時間ほど前に家を出て渋谷へ。
古川さんの原作をアニメ化した『とても短い』は一度観る機会があったのだけど、体調を崩したりして観れていなかった。週末に何か観に行こうかなと映画館のサイトを色々と見ていたら、ちょうど「カンヌ監督週間 in Tokio 2024」という企画の中で『とても短い』が上映されることを知ってチケットを取っていた。おまけにこの日は山村監督とカンヌ監督週間の現アーティステック・ディレクターであるジュリアン・レジ氏のトークイベントも行われる回だった。
山村監督の作品はキャラクターの境界線というか、肌の表面と内側を分ける皮膚や膜のようなものが自由に動いているような動きのものがあったりして、身体性を拡張して世界に溶け込んでいるような、あるいは飲み込もうとして飲み込まれているように思えて、自分が寝ている時に見ている夢に近いのかなって思える動きだった。
『とても短い』自体は本当に長くはないけど、主人公の体と文字が交わったり取り込まれたりしながら、漢字自体が象形文字だから絵にそのままなりやすいみたいで、躍動感がすごかったし、そこに古川さんの朗読がのることで見たことがないアニメ、何かを突き破っているようだった。
始まる前に客席に古川さんご夫妻がいらしたので、ご挨拶だけはしていたのだけど、山村監督とジュリアン・レジ氏のトークの途中で、客席にいた古川さんに原作について話が振られるシーンがあり、原作自体は東京を舞台にした短編集だったこともあり、例として渋谷という現実の場所とここに来ている人それぞれが思い描いてる渋谷はズレている。そのズレが絶望であり救済であると話されていた。そのことを聞けただけでもよかったと思えたし、終わってから帰る前に古川さん夫妻に来年もよろしくお願いしますとお伝えできて、なんというか偶然なんだけどとてもうれしい日になった。


帰りはradikoで「三四郎ANN0」をもう一度聴きながら歩いて帰る。さすがに土曜日の夕方過ぎの渋谷は人混みでごった返していて、歩いている人たちの隙間を縫うようにすり抜けながら家路を急いだ。僕にとっていつも歩いているルートとかそのことで認識している「渋谷」は僕の中にある「渋谷」であって、他の人とは全く同じということにはならない。そのズレについて考えながら歩いた。

 

12月15日
何かの夢を見ていたのだけど、起きて少し経ったらもうどんな内容か忘れてしまった。radikoで寝転んだまま『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ』を聴いていた。その後に『FUJIWARAのオールナイトニッポン0』を聴きつつ朝のルーティンがてら読書を。FUJIWARAぐらいのベテランがなぜこの深夜枠に、と思ったけど過去の話もおもしろいし、最近起きたことで話せないことが多いのも頷けるのでその辺りの二人の空気感ややりとりは新鮮だった。やっぱり普段ひな壇とかに藤本さんがいてガヤを言っていて、原西さんはひたすらギャグをやっている印象だから、コンビでの会話を聞いたのも久しぶりな気がした。

14時からの映画を観るために渋谷に出るなら一時間前で充分なのだけど、久しぶりに青山ブックセンターに行こうと思って12時ぐらいに家を出る。radikoで『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら歩く。場所的には昨日映画を観たヒューマントラストシネマ渋谷の横の坂を上って青山通りなのでほとんど同じエリアではある。
「オードリーANN」はスペシャルウイークのゲストとしてすがちゃん最高No.1(ぱーてぃーちゃん)&Den(リンダカラー∞)の二人で、春日さんと三人でカリスマ対決するというものだった。若林さんに突っ込まれたりするとすがちゃんとDenの人間としての地の部分みたいなものがポロリと見える感じがして、そこに可愛げがあって、やっぱり世に出て売れたりする人ってそういう部分がないとダメなんだろうなって思った。この組み合わせはとてもよかったし、また絡んでほしい。

青山ブックセンター本店について店内を見る。資生堂の企業文化誌「花椿」があったので一冊もらう。最近は見かけていなかったのだけど、こういう置いてある書店に来ていなかったのか、そもそも発行されていなかったのかはわからないけど、前とはデザインとか紙の感じも変わっていた。

~その前身となる『資生堂月報』から100年~ 資生堂企業文化誌『花椿』が2024年秋、「アートブック」スタイルに進化 

検索するとこのPR TIMESのものが出てきた。「アートブック」スタイルの誌面に変わって、今後は年に一回のペースになるらしい。お金がかかるから前みたいに季刊毎ぐらいに出すのは体験なのだろうけど、企業文化誌として辞めるという選択肢はないのであれば、年一でいいから続けていくというのを言わないとダメなんだろうな。


誰もが発信できる時代だからこそ「校正」が必要?… SNSをやる上で身につけたい「校正」能力とは | 集英社オンライン 

校閲者の牟田都子さんの新刊『校正・校閲11の現場 こんなふうに読んでいる』が先行発売らしく平台に積んであったので購入した。会計しようと思ったら無人レジが置かれていたので使ってみた。うちの近所のTSUTAYA書店はまだ無人レジないけど、よく行く書店は大抵無人レジ導入しているもんなあ。これは好き好きだったりするし、カバーも店員さんにしてもらった方が助かるけど、自分でもやりたい人は無人レジで支払ってやればいいし、これはなんというか本屋好きとしたら選べれば助かるって感じかな。

Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下 12/13(金)より限定上映『ミュージック』予告編 

本作は、悲しみを抱きながらも、やがて音楽と出会い、歌うことでその悲しみを乗り越えようとする男・ヨンを主人公にしたドラマ映画。
「悲劇の最高傑作」として名高い「オイディプス王」に着想を得つつ、舞台を現代ヨーロッパに置き換え、大胆かつ自由に翻案した本作は、2023年開催のベルリン国際映画祭のコンペティションに出品され見事銀熊賞(最優秀脚本賞)を受賞。その後もトロント国際映画祭、ニューヨーク映画祭、ロンドン映画祭、そして東京国際映画祭と世界中の主要映画祭に選出・称賛された。

監督はアンゲラ・シャーネレク。すべてを美しく厳粛に映す類まれなイメージメーカーであり、そこに表れる人々の感情を静謐に、しかしエモーショナルに掬い上げるそのスタイルから、「ロベール・ブレッソンやシャンタル・アケルマンを思い起こさせる」と評される、現代ヨーロッパ映画の最重要作家のひとりである。シャーネレク監督は1962年ドイツで生まれ、舞台女優として活動したのち、95年から映画製作を本格化。小津安二郎の『生れてはみたけれど』に作品名でオマージュを捧げた2019年作『家にはいたけれど』で第69回ベルリン国際映画祭の銀熊賞(最優秀監督賞)を受賞。そして本作『ミュージック』で同映画祭での2作連続の銀熊賞受賞を果たした。

嵐の夜、ギリシャの山中に置き去りにされた赤ん坊は、救出した夫婦に引き取られヨンと名付けられる。青年となり、悲劇的な出来事に見舞われた彼は刑務所へ送られ、看守として面倒を見るイロと出会う。ヨンを気遣うなか、イロは彼のためにテープに音楽を吹き込み、ヨンはその音楽に癒しを見出す。やがて刑務所を出たヨンとイロは特別な絆で結ばれるものの、ヨンはふたたび運命の歯車に翻弄される。しかし、彼が悲しみと向き合うその先には、優しく鳴り響く美しい音楽があった。

第73回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(最優秀脚本賞)受賞作であるアンゲラ・シャーネレク監督『ミュージック』をル・シネマ宮益坂下で鑑賞。なんとなく映画館のサイトを見ている時に見かけて気になった一作。ポスタービジュアルもいいし、銀熊賞受賞作ならもしかするとすごくいいかもしれないという期待があった。
お客さんは日曜日の14時の回でも半分とはいかないけど三割近くは入っていたと思う。シネフィル系の人なら銀熊賞受賞作ならチェックしているだろうけど、わりと年代もバラバラだったし、男女比もさほど開いているようには見えなかった。
ほとんど動きのないロングショットが冒頭から何度か続いていて、すぐに眠気に襲われた。二度ほど寝落ちしそうになったけど、持ち堪えて最後まで鑑賞。それでも説明をかなり排除していて、セリフも関係性とか時系列がわかるものも少ないため、正直なんでそうなったのか、なんでそこにいるのか、その人誰だっけ?みたいなことが連続していくようで、正直何が起きてるかわからなかった。人を殺めてしまうシーンでも、殺してしまった人の気持ちも感情もわからないし関係性もいまいち伝わらない、他にも事故だったり自殺だったりと登場人物が亡くなるシーンがあるけど、詳細がわからないまま進んでいく。ル・シネマのサイトに書かれている文言を読んでなんとなくそういうことなのかなってわからなくもないけど、これはちょっといい作品だったとは言い難いかなあ。僕の理解力のなさというのもあるんだろうけど、感情が動かされなかった。終盤の歌を歌っているシーンとかはエモーションはあるんだけど、その前のことが把握できてないから乗れなかった。

星野源 - Orange (feat. MC. waka)


渋谷駅前は昨日同様に混んでいて、なんとか道玄坂を上ってしまえば落ち着く。帰り道にヤフーニュースを見たら、『M-1グランプリ2024』の審査員が発表されていて、オードリーの若林さんが入っていた。事務所の後輩であるヤーレンズとトム・ブラウンが決勝に進出しているから、審査がやりにくいかもしれないけど、その目の前で優勝しちゃってほしい。
二組とも今まで決勝に出たことがあるのは一回で、その時には事務所の先輩が審査員に座っていたことがなかったし、尊敬もしている若林さんだと緊張するだろうけど、若林さんや春日さんが売れない頃に面倒見てくれていたはなわさんと原口あきまささん、亡くなった前田健さん、そういうものが今回結実するといい。

日記を書いてからは佐藤究著『トライロバレット』を読み始めた。文庫書き下ろしの新作でアメリカが舞台、どうも変身するヒーローものっぽいというのは帯文からわかっていたけど、まだヒーロー的な部分は出てきていない。イジメというか、金持ちのボンボンに何故かターゲットにされている三葉虫オタクな高校の主人公バーナムと、イラク・アフガンの戦場に行った元陸軍兵士のパートが交互に展開されている。
バーナムのパートではカフカの小説『変身』のことが出てきたので、それが今回のキーワードというか大きな役割になりそう。これはすごく好きなタイプの小説だ。
昨日今日とライティングもあまり真面目にやらなかったので、明日の16日から下半期に入ってから次の〆切のためにちゃんとやろうと思いながらページを進める。
キリがいいところまで読んでから宇野常寛著『庭の話』を読み始める。第一章というか最初のチャプター、50ページほど読む。この本の前提となる部分が書かれているから重要であり、かつての「政治と文学(物語)」から現在の「市場とゲーム」と世界をとらえるようになってしまった私たち、「Anywhere」と「Somewhere」な人たち、ということをわかっていないとアフタートランプ以後の世界がなぜこうなってしまっているかが分かりにくい、その上でそこから脱するキーワードとしての「庭」の話が次章から展開されていく。
23時前にTVerで『海に眠るダイヤモンド』最新話をリアルタイム放送から遅れて視聴。一話冒頭のリナと抱いた子どものシーンがどういうことだったのか、過去と今を結ぶフィルムとその持ち主など次回の最終回二時間スペシャルへの流れ、端島の再興を願っていた若きいずみ、兄の代わりにリナと甥っ子の面倒を見る鉄平と思いがすれ違っていく、誤解が生まれていくことで二人が一緒になれなかったのがわかってくるのはさすがの展開。そして、現在の玲央が選んだ行動に自然と涙が出てしまった。お金、資本主義にまみれていた、いやそこにしか居場所がなかった彼がいづみとかつての端島の人々のことを知っていく中での成長が描かれていた。来週最終回なのはさみしい。

今回はこの曲でおわかれです。
アナ - じつはね。 feat. 岩崎桃子(Official Music Video) 

Spiral Fiction Note’s 日記(2024年11月16日〜2024年11月30日)

11月上旬の日記(2024年11月1日から11月15日分)


11月16日
日付が変わる時にはAmazonプライムで配信が始まっていたリドリー・スコット監督『グラディエーター』を観ていた。16日になってからこの日記の11月上旬のものをはてブにアップして、半年前の日記をnoteにアップしてから映画の続きを最後まで観た。

主人公のマキシマスを演じたラッセル・クロウがひげの生え方もあるのかもしれないけど、すごく妻夫木聡さんっぽいなって思いながら見ていた。まだ二十代半ばのホアキン・フェニックスが彼の敵となるローマ皇帝コモデゥスを演じていて、ここから彼の俳優人生が輝き出したのがわかったような気がする演技だった。


7時に起きてからすぐに家を出る準備をする。寝る前に『グラディエーター』を観ていたのは10時から上映される『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』のチケットをとっていたので前作のおさらいだった。
土曜日の朝に日比谷まで歩く時はradikoで『三四郎のオールナイトニッポン0』を聴く。他の曜日の「ANN0」は深夜3時から4時半までの放送だが、「三四郎ANN0」だけは5時までの二時間放送になっている。家からTOHOシネマズ日比谷が入っているミッドタウン日比谷まで歩いて約二時間前後と行きの時間のお供にちょうどいい。
武道館ライブが24日と一週間と少しになってきたのもあって、ちょっとずつイベントで何をやるのかみたいな話も出てきた。番組でやっているコーナーもやるみたいだし、配信もやることになっていてその副音声は四千頭身の都築さんということも発表された。これは当日武道館に行くけど、配信も買って副音声も聴きたい。
と都築さんの「サクラバシ919」も聴いているリスナーとしては思う。そうか、だからゲストに彼は入っていなかったのか、ちゃんとビジネスやってるじゃんニッポン放送。ラジオイベントでマネタイズする際にリスナーが何を求めているのかよくわかっている。


『グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声』IMAXでTOHOシネマズ日比谷にて鑑賞。客入りはそこそこ。前作が20年ほど前なのもあってか客層の年齢は少し高め。
『グラディエーター』から十数年後を描く物語。ローマ帝国は傍若無人な双子の皇帝が支配しており腐敗が蔓延していた。前作の主人公のマキシマス(ラッセル・クロウ)同様に今作の主人公であるルシアス(ポール・メスカル)も戦士だったが奴隷になってしまい、コロシアムでの決闘で勝ち上がっていく(鯨の胎内or象徴的な死〈奴隷になって〉から剣闘士として勝ち続けていきやがて民衆に尊敬される真の王となる)という英雄神話構造そのままのシナリオだった。
この作品では腐敗したローマ帝国で先々代の帝王の娘であり、ルシアスの母であるルッシラとその夫で現在のローマ軍の英雄的な戦士であるアカシウスを中心として、昔を知る元老院たちがクーデターを企んでいるのだが、合言葉のように「かつての偉大なるローマ帝国を」みたいなことを言っている。これはトランプ大統領の言うところの「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」と実は変わらない意味にも取れる。そう思うとこのフィクションのローマ帝国(史実ではない)の物語が今の時代とシンクロしてくる。
コロシアムに決闘を見にきている市民たちは暴政に対して不満を持っているが、それが皇帝に向かわせないように巧妙に仕組まれていることに気づいていない。いや、知らないフリをしているのかもしれない。そして、市民は血を見ることで興奮して冷静さを失う。
映画を観ているとこれは現在のSNSにおける炎上にも似ている気がしてきた。彼らは自分たちよりも下の存在を欲しがっている、生贄を欲しがっている。それに不満や怒りを発散することで不満があるけれど、その生活、統治している現状は続いてしまう。

ルシアスは前作の主人公で英雄であるマキシマスと皇女ルッシラの子どもなので、実は正当な皇位継承者。その意味で前作よりももろに英雄神話構造そのものだといえる。だが、その物語の定番すぎる設定もふと思うのは、皇位継承者は王の系譜であるエリート中のエリートであるということ。
ルシアスを奴隷として買って剣闘士として戦わせる人物がマクリヌス(デンゼル・ワシントン)。彼は元奴隷で剣闘士から成り上がっており、ルシアスの祖父だった皇帝と共に戦争に行ったりしていたが、皇帝の所有物だったようだ。
マクリヌスは政治的な人間で皇位継承ではない自分がローマ帝国を統治しようと成り上がってきた人物であり、出自も含めて彼の野心の方がいわゆる大衆に近い(日本でもアメリカでもスタートアップ企業を立ち上げて成り上がった若いのに金を持って横柄な態度の人間とかいるけど、どちらかというとそういう人たちをイメージさせる。
ただマクリヌスは非常に策略家であり知的な人物なので横柄な態度などを取らずに皇帝たちの王座を話術と情報を用いて手に入れようとする。この映画でマクリヌスがどんどん王座に近づけるのは金と情報を持っているからに他ならない。それは現在のこの世界でも変わらない)。だが、英雄神話構造に慣れていて当たり前になっている僕たち観客はルシアスという皇位継承者が奴隷から王の座につくことを期待してしまう。
母の現在の夫であるアカシウスは殺すべき象徴的な父ではなく、その態度と姿勢によって尊敬すべき戦士だと認めることになる。最終決戦はルシアスとマクリヌスとなるが、奴隷を所有していたマクリヌスはルシアスにとってはある種「父」のような存在であり、倒すべき最後の敵になりえる。
ということは頭ではわかるんだけど、奴隷からのし上がってきた人物を皇位継承者が倒さないといけないし、偉大なローマ帝国を再びというのもあって、2024年現在のこの世界に生きている人間としてはめっちゃいい作品でした、とはストレートには言いにくいなって思ってしまった。
フィクションのローマ帝国でしょうと言われるかもしれないが、作っている監督やスタッフや演じている役者は僕たち同様にこの混沌とした世界を生きている。それが反映はされている。ゆえに諸々と浮かんでくる事柄をどう捉えるべきなのか、考えるべきなのかという問いが観客に示されているように感じた。

帰る時には銀座線から半蔵門線に乗り換えて渋谷駅で降りて家まで歩く。radikoで『きしたかののブタピエロ』を聴いていたら、来年一月末に草月ホールで番組イベントを開催するらしい。自主でやっていた『バナナのてんぷら』初回からレギュラーになった今の番組まで全部聴いたし、会場が草月ホールだから帰りに青山一丁目駅にある銀座ライオンで一杯やりたいとかそういう流れも含めて行きたい。
30分番組なので渋谷に着く前には終わったのでそのまま『バナナマンのバナナムーンGOLD』に移ると、生放送ではなく今回は収録だったがゲストにラブレターズが出ていて、ほんわかとした雰囲気でトークが進んでいた。
本当に『キング・オブ・コント』王者になってよかったと思えるし、芸人の先輩やスタッフの人たちが本当に喜んでいるのがいろんな番組から伝わってくるのもかなり珍しいことだと思う。
彼らがずっと挑戦し続けてきたこと、もっと売れてもおかしくないと思えるほどおもしろいということを知っている人たちからすれば、やっと報われたという気持ちがあって、二人もそのことをありがたく感じている。そういう人間的なやりとりもだし関係性はとてもうらやましい。


家に帰って夕方前に佐川急便で頼んでいた『ニッポン放送開局70周年 三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブ in 日本武道館』のグッズが届いた。トートバッグとステッカーとホタルイカペンライトの三つ。
公式パンフレットはイベント当日に販売される。事前に注文していても当日引き渡しになるので、その時の気分次第でトートバッグに付けられる十手キーホルダーと一緒に買いたいと思っている。並ぶのは諦めるしかないが、一人で行くから時間をどう潰すか。


晩御飯を買いに出たついでに駅前のTSUTAYA書店によって、最近ちくま文庫から出ていて気になっていた生島治郎著/日下三蔵編『悪意のきれっぱし 増補版 』を購入。生島治郎という作家は今まで読んだことがないけど、この装幀デザインがいいなと思っていた。
生島治郎は早川書房の編集者から作家になって直木賞も受賞している人物で、日本に正統ハードボイルドを移植した功労者と紹介されている。僕があまり触れていなジャンルだし、知らないからこそ読むのが楽しみ。

夜からはライティング作業を開始。〆切まで時間がさほどないけどそれが問題というわけではなく、ユニットバスの工事とかがいつ始まるのかということ、その日程によっては応募〆切が近づいた時にいつものような執筆環境ではなくなっている可能性がある。

寝る前に読書。中上健次著『鳳仙花』に収録された二編目『川』を読む。この短編はフサが主人公で年の離れた兄と奉公先というか働いているところにいる少し年上の女性との交流を描いているのだけど、『地の果て 至上の時』や『異族』を読んだ後だとすごく読みやすいし正直出来がいいと思える。偉そうなことを言うと中上健次短編うまいじゃんって。
『岬』『枯木灘』『地の果て 至上の時』三部作の主人公である竹原秋幸の母、フサを軸にした連作短編集。サーガの一つでもあるが、この形で『地の果て 至上の時』も書いた方が良かったんじゃないかな。

 

11月17日
7時過ぎに起きてTVerで昨日深夜前後に放送された『さんまのお笑い向上委員会』と『ゴッドタン』を見る。朝のルーティンの一つであるトマトジュースを飲もうと思ったらなくなっていて、昨日買うのを忘れたことに気づく。そういえば、ブルーベリーと肝臓エキスのディアナチュラのサプリもあと数日で切れるぐらいになっていた。なぜかいつもこういうものは月末まで持つと思っているけど、給料日前には切れて新しいのを買いに行く羽目になる。
8時半ぐらいまで作業をしてから朝の散歩へ。radikoで『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら代官山蔦屋書店まで。
僕はゲームをほとんどやらないけど、若林さんがリメイクで出た『ドラクエⅢ』の話をしていて、同学年の春日さんがすぐに食いついた。二人は兄と同じ年か一つ下の学年だろう、うちの兄も『ドラクエⅢ』を親に買ってもらってプレイしていた。その時はまだ小学一年とかぐらいだったから僕にはRPGなんかできるわけもなく、ファミコンを独占されていたような記憶だけある。今の40代後半に入りかけの人たちがリアルタイムで小学生の時に『ドラクエⅢ』を体験して遊んだはずだ。
僕は「ドラクエ」や「FF」もいくつかプレイしたけど、そこまでハマらずにRPGは小学三年生の時に発売になった『MOTHER』がリアルタイムだったし、衝撃的だった。それもあって僕の中でRPGといえば『MOTHER』ということになっている。あとはゲームボーイとかで遊んでいたから『聖剣伝説』の第一弾とか、『半熟英雄』とかは好きだったけど、PRGの正統派的な二大タイトル「ドラクエ」「FF」には何も思い入れがない。

現在話題となっているエッセイがある。小原晩の『これが生活なのかしらん』(大和書房)だ。小原氏が自らインディー出版として発行した『ここで唐揚げを食べないでください』が独立系書店や読者家たちの口コミによって話題を集め、1万部を超えるヒットとなり、ついで発表された本作も話題を集めて、重版につぐ重版で着実に部数を伸ばしている。 そんな小原氏の2冊の書籍に注目しているのが佐久間宣行氏だ。

佐久間宣行のYouTubeチャンネル「NOBROCK TV」や自身のXでも小原氏の書籍を紹介。その才能を高く評価している。今回はそんな佐久間氏と小原氏によるリモート対談が実現。小原氏の書籍の魅力に触れながら、2人が思う「言葉」と「創作」について語り合っていただいた。

佐久間宣行が注目する若手作家・小原晩対談 話題作『これが生活なのかしらん』と「創作」について 

ちょうどお店に着いたら9時でオープンしたので、お客さんもほとんどいないし、店内も静かだった。新刊が平台に置かれているコーナーに以前から気になっていた小原晩著『ここで唐揚げを食べないでください』があった。前にもトワイライライトにもあって読みたいなと思っていたエッセイ集。
小原さん個人によるインディーズ出版されていたものが今回は実業之日本社から17篇を新しく加えて商業出版という形で出ているものになっていた。
YouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCK TV』でダウ90000の蓮見さんが嫉妬する同世代ということで小原さんの名前を出してこのエッセイを紹介していた。その後ぐらいにトワイライライトに寄って話をしていたら、動画が公開された後に問い合わせもあったり20代ぐらいの若い人たちが買っていくのが増えたと言っていた。
佐久間さんに蓮見さん、今回の商業出版では又吉直樹さんとオススメしている人たちがすごいし、彼らのファン層はこの人が言っているなら読んでみようかなという人が多いと思う。そうやってどんどん広がっていき、一気にメジャー(普段本とか読まない人たちにも届くという意味合い)になる機会を得るという流れになりそう。

夕方までは長嶋有著『ルーティーンズ』とソ・イジェ著/原田いず訳『0%に向かって』を読んでいた。
前者は単行本の時に読んでいるし、文字数もページ数も多くないのでわりとすぐに読み終わった。コロナパンデミックの中でのある夫婦と幼い娘の三人の暮らしを描いた作品で、家庭、家族で生活するというのはこういうことの積み重ねというかルーティンを続けることなんだなって思うし、一つ一つのエピソードが何気ないものだからこそより彼らの生活が立体的に感じられる。やっぱり長嶋有という作家が描いているものを読むと誰かのことを好きになって想いたいなとか、誰かと一緒にめんどくささも楽しみながら生活してみたいなとか思わされる。

ミドリって名前も素敵ですよね。ミドリサワーが飲みたくなる名前だし。あの娘は首を振った。シンガーソングライターYozoh の名前は太宰治の『人間失格』に出てくる葉蔵で、わたしは村上春樹の『喪失の時代』に出てくるミドリなんです。小説を読まない俺には何言ってるのか一切分からなかった。けど、名前が文学的ですねと言っておいた。
『0%に向かって』収録『SoundCloud』P186より

え? 今何て言いました? そう聞くと、あの娘は答えた。『喪失の時代』、元々の題名は『ノルウェイの森』なんですよ。ビートルズの曲からとったタイトルです。だから、音楽はいつか小説になるんです。俺は頷きながら耳を傾けた。ところでハルキって誰ですか? 金持ちスワッグをプンプンさせた日本の小説家です。スワッグ? 俺は首を傾げた後、すぐにその言葉を理解した。ああ、swagのことか。でも、文学とヒップホップ に何の関係があるんですか? あの娘は、スワッグという言葉はシェイクスピアの戯曲から出てきたもので、だから文学はいつかヒップホップになるんですと言った。
『0%に向かって』収録『SoundCloud』P187より

後者は前にジャケ買いに近い感じで買った韓国の若手小説家の短編集。二編目の映画にまつわるものが思ったよりも長くて、エピソードごとに主人公視線が変わりながら展開していくというもの。著者のソ・イジェさんは映画を学んでいたということもあってか、日本と韓国で違うところもあるけど、どこか馴染み深いものがある。日本だと映画学校出身で小説家として書き続けている第一人者というと阿部和重さんになるのだろうけど、彼女も韓国でそういう存在になっていくのかもしれない。
引用したのは三つ目に収録されていた『SoundCloud』から。他にも松田龍平という名前が出てきたりと日本人の名前が出てくるのは、ネットとかで気になっていれば検索して知ることができるというのも大きいのだろう。
前に韓国小説の翻訳者である斎藤真理子さんにインタビューした際に、80年代ぐらいに村上春樹や吉本ばなななどの作品が韓国語に翻訳されて韓国でも読まれていて、訳が直訳のような感じだったらしく、その影響を受けた韓国の作家も出てきていたと言われていた。韓国の人でも小説好きなら上の世代が村上春樹とかは読んでいたり知っていたりするし、近くの日本の一番有名な作家という認識なのだろう、たぶん。

ユニットバスのことで担当してくれている方からメールが来た。取り替えるユニットバス自体は三週間ほどで届くのだが、それを取り付ける業者さんのスケジュール等が確保できないので今調整をしているけど、場合によって年内は難しくなるかもしれませんというものだった。
僕としては来年でも問題はないけど、工事中は仕事をする時には空室になった隣の部屋を日中は使わせてもらうことになっているので、工事が終わるまでは新しい住居人を募集できない。大家さんがそれでもいいというのであれば僕は特に言うことはない。
文面からするとおそらく年内は業者さんのスケジュール的に難しいのだろう。届くのが三週間となると今から注文しても12月上旬でそこから工事となると、一つの業者さんだけでなくいくつかの業者さんに頼まないといけないと言われていたので下手すると工事が終わらないまま年末年始になってしまう。それなら年始以降ということにすると思う。だから、今書いている新人賞の〆切まではユニットバスの工事はないだろう。今のうちに書くしかない。

 

11月18日
I's - Past Die Future 


日付が変わって配信されたI's最後の楽曲、あのちゃんも出演しているドラマ『推しの子』の何話目かの主題歌になっている。

寝る前に小原晩著『ここで唐揚げを食べないでください』を読み始めて最後まで読み終わった。読んでいてこれは評判になるしどんどん作品が広がっていくわ、と思えた。その肌触りというか読み触りのようなものは小原さんの見て聞いて食べて飲んで感じたものを虚飾せずストレートに描いている、エモいというのとまた違う。だけど、センシティブさはある。たぶん、近しいのは燃え殻さんのエッセイなのだろうと僕には思えた。
二人とも飲んだり食べたりするシーンだったり、誰かと一緒に居た時の記憶のことを描いていて、他人事なのにどこか自分の記憶を照らされているような、君は誰と時間を過ごして居たのと聞かれているような気持ちになる。
僕の世代だと燃え殻さんが描いている固有名詞や時代背景、もう若さもなくなって四十代を越えて中年になって人との別れも嫌でも増えていく日常にリアリティを感じるし、自分ごとだと感じる。
燃え殻さんのエッセイを若い世代の人が共感したり近しいものと思ったり、小原さんのエッセイを僕だったり彼女の親に近い世代の人が読んで優しい気持ちになったり、誰かのことを思い出すということはあると思う。
ダウ90000の蓮見さんが佐久間さんのYouTubeでオススメしていて、彼らの舞台やコントを観ている二十代の人が買って読んでみたらドンピシャだという気持ちになっているところもあるだろうし、出てくる場所の名前は僕も知っているところだったりするし、帯文を又吉さんが書いているけど、彼の小説『劇場』に出てきた場所がこのエッセイにはいくつか出てくる。
きっといいエッセイというのは読んだ人の記憶の扉を開けて、少しだけ時間旅行ではないけど、かつての日々や誰かとのことを蘇らせる。それだけだと過去を懐かしむだけになってしまうけど、今をこれからも生きていこうと思えるちょっとした何かも読者に感じさせるものなのだろう。

昨日夜にradikoで『川島明のねごと』『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』を聴いていたので、起きてからのリモートワークのお供はSpotifyで配信されているポッドキャスト番組『平均的恋愛のススメ』を初回から流した。
さらば青春の光の東ブクロとカカロニの栗谷の二人が一応恋愛についてトークするという内容だけど、本編の街頭で女性百人にインタビューを取ったものなんかを元に話すのもいいのだけど、おまけということでやっているアフタートークみたいな後編は恋愛のことではなく栗谷が芸人の先輩である東ブクロに普通に芸人としての悩みを話して聞いてもらっていて、そっちの方がおもしろいしドキュメンタリー感があってよかった。


昼休憩で池尻大橋駅の方に歩いていたら緑道のところの電線に青鷺かなと思ったけど小さいから小鷺なのか、止まっていた。
たまに緑道沿いを歩いていると大きな青鷺がいるのだけど、こういう鳥ってそこまで数がいないと思うのだけど交配するためのオスならメス、メスならオスを見つけるのすごく難しそう。どうやって見つけているんだろう。

【超VIP】ハリウッド俳優ポール・メスカルとデンゼル・ワシントンにインタビューしたら、寿司屋の話で盛り上がった 


リモートワーク終わってから「NOBROCK」のサブチャンネルを見る。『グラディエーターⅡ』の宣伝を兼ねた動画で、この裏側を「佐久間ANN0」でも話していたのでラジオを聞いてから動画を見るとより楽しめる。
大事なのは寿司屋をたくさん知っていることではなく、一流店は予約が取れないけど、そこに近い味なのに予約が取れるようなお店を知っていること、そういう情報を教えてくれるような食通の知り合いがいることだとよくわかる。これはデンゼル・ワシントンが寿司屋のことをかなり聞いていていて、本当に日本に来たのは美味しいものを食べるためなんだろうなとわかるし、それに応えられたことがデカい。
ただ情報を知っているだけだとデンゼル・ワシントンには教えるのは躊躇してしまうが、佐久間さんが色々と食べるのが好きで知り合った信頼できる人からの情報だから伝えることができている。
海外の人と仕事をする際にはただ高級で予約困難な美味しい店を知っている以外にも、ふらりと行ける美味しい店をたくさん知っているとか、情報を持っていることが信頼に繋がってくるんだろうなって思えた。

明日は朝から健康診断なので19時台で晩御飯を食べ終えて、あとは水だけに。今年からはバリウム検査ではなく胃カメラにしたので、今から憂鬱だ。今年ピロリ菌の検査のために初めて胃カメラをしたけど、かなりきつかった。結局、見つかったピロリ菌の除菌が失敗して、除菌を継続しなかったので健康診断の時には胃カメラにしてくださいと言われていた。胃カメラをするということだけが憂鬱だ。

Spotifyで最新回が配信された『83 Lightning Catapult』を寝る前に聴く。次回が最終回という話があって、そういえば半年の限定で復活したのだった。それを毎週普通に聴いていたからか忘れていた。スポンサーがついたりとか諸々の条件が揃ったら続くみたいだったけど、どうも難しいらしい。やっぱりもったいないなって思ってしまう。

 

11月19日
6時前にセットしていた目覚ましで起きてから第一と第三週火曜日はペットボトルの回収日なので集積所にペットボトルの入った袋を持っていく。かなり肌寒くて風も冷たくて強い。
検便と検尿を採取して6時半前には家を出る。渋谷駅まで歩いていくつもりだったけど、ギリギリになってしまうそうなので池尻大橋駅から電車に乗って渋谷駅で副都心線に乗り換えて新宿三丁目駅で降りる。新宿ゴールデン街近くの地上出入り口から出て歩いて10分以内のところにある日本健康管理協会新宿検診プラザへ。
7時30分からの健康診断を予約していたので、そのまま6階へ。早く来たので四番目ぐらいだった。20分過ぎぐらいに受付で説明を受けてから着替えて身体検査から始めていくが、僕の前に一人いたのかいないのかぐらいだったためどんどん進んでいった。
毎年胃はバリウム検査をしていたが、去年ピロリ菌があるかもしれないと言われて今年初頭に胃カメラをしたらピロリ菌があった。そこから除菌をしたが薬疹が出て失敗してしまい、続けて二次除菌をする気は起きなかった。先生にはそれなら毎年の健康診断では胃カメラを受けてくださいと言われていたので、今年はオプションで胃カメラにしてもらった。
ありがたいことに会社が健康診断の費用を持ってくれるので、追加のオプション検査は自費だけど、最後に会計したら胃カメラはプラス二千円だった。
今年二回目の胃カメラはもちろん慣れるわけもなく、口から胃にカメラが入っていくと吐きそうになるし、知らないうちに涙が流れていて本当にきつかった。産卵している海亀が涙を流しているシーンを思い浮かべるように、涙がずっと出ていた。
胃カメラが終わったら9時過ぎだった。早すぎる。口の中と喉がまだ麻酔がかかっている状態だったけど、それ以外は問題なく、予定も入れてなかったからとりあえず暇つぶしも兼ねて渋谷まで歩いて帰ることにした。
行き来ではradikoで『空気階段の踊り場』『JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力』を聴いた。


明治通りを歩いているときにちょっとトイレ行きたくなってきて、途中で『PERFECT DAYS』にも出てきたこちらに寄った。めちゃくちゃキレイではなかったけど、そこまで汚いわけでもない感じ、清掃が入る前だったのかなあ。
結局、そのまま家に帰ることにしたけど、途中で昨日夜から食事を抜いていたのでご飯はちょっと豪華にしようと思って成城石井に寄ってパクチーと海老入り餃子とえんがわキムチと焼いて食べる用のお肉を買って帰った。えんがわキムチは『佐久間宣行のNOBROCK TV』のサブチャンネルである『BSノブロック』の方でおつまみ選手権というのをやっていて紹介されていたのでこの前買ってみたらすごく美味しかったのでまた買ってみた。美味しいけど、量的には多くないので気持ち割高に感じるところはあるので、少し贅沢をする気持ちで。



家についてから駅前のTSUTAYA書店で野崎まど著『小説』と中島佑著『巡る遊星』を購入。野崎さんは『know』『タイタン』ぐらいしか読んでいないけど、この『小説』は装幀もいいなと思っていたのと小説に関する話みたいなので読もうと思った一冊。『巡る遊星』はとなりのヤングジャンプで連載中らしいが、この著者の漫画を読んだことがないものの、芸人が主人公というので気になった。
昼ごはんを食べたら眠なってしまったので夕方まで寝る。体調が悪いわけではないけど、そこそこ歩いたので疲れもあったのだろうけど、時間が空いてご飯を食べたこともだし、白米をちゃんと食べたので血糖値が上がって眠くなったのだと思う。


夕方過ぎまで寝てから、晩御飯の買い物に行ってからSpotifyのポッドキャスト『アルコ&ピースのしくじり学園放送室P』(ゲスト:野村泰紀)、『あのと粗品の電電電話』最新回がアップされていたので、聴きながら『巡る遊星』を読む。
「アルピーしくじり」のゲストの野村さんの宇宙に関する話もおもしろかったのだが、平子さんがそちらの分野かなり好きらしく、どんどん質問していくので話が高度な内容になっていった。野村さんの書いた『なぜ宇宙は存在するのか』『なぜ重力は存在するのか』という新書を読んでみたくなった。
「あの粗品」は粗品のライブにあのが行こうと思っていたライブはドラマの収録とかで行けなくなったので花を出したということなんかを話していて、粗品も今度は花出すわって返していた。豊洲ピットのanoのライブに彼から花が出ていたのはこの流れだったんだなってわかった。
今日はもう夜は読書するモードにすることにした、休日モード。野崎まど著『小説』は小説を読むという行為についての物語みたいなのだが、今はまだ小学生時代で少し時代が経って高校時代に入ったところだが、主人公の二人がどうなっていくのか今のところまったく想像ができない。

 

11月20日
寒さで目覚める午前6時前。昨日の健康診断から歩いて帰ったからかちょっと疲れている気がする。横になったままradikoで『アルコ&ピースD.C.GARAGE』を聴きながら布団の中で丸くなる。
続けて『JUNK 爆笑問題カーボーイ』を聴いていると太田さんが忌野清志郎さんにことでかなり熱く話をしていて、本当に清志郎さんが好きだったんだなってわかる勢いと声だった。太田さんは自分が読んだり見たりしておもしろかったものについて、損得関係なくただ伝えたいというモードの時や今回は清志郎さんだけどサザンの桑田さんとか好きで影響を受けてきた人について話す時のモードは聴いていて、他人事なのになぜか嬉しくなるようなものがある。好きという気持ちがちゃんと伝わってあたたかい気持ちになるからなんだと思う。
「爆笑カーボーイ」の途中ぐらいからリモートワークを始めるが、部屋が冷えている。外は雨が降っていて、起きてちょっとした時に洗濯物を取り込んだけどTシャツやパーカーの右肩や右袖が少し濡れてしまっていた。家の中に入れ込んでサーキュレーターで風をおくって乾燥させているせいで、冷たい空気が回っているからこの冬はじめてエアコンの暖房を入れた。秋らしい秋はほとんどなかったけど、もう冬だ。この寒さは。

作業中はそのままradikoで『星野源のオールナイトニッポン』『あののオールナイトニッポン0』をBGMとして流していた。「星野源ANN」で2025年1月1日元旦になると水曜日だけど、ラジオ的には火曜日深夜ということで普通に紅白出場終わりの星野さんがラジオを生放送でやると話していた。
去年の年末はそれまでずっと三四郎が何年か続けて年越しラジオをやっていたのに担当しなくて、今年の年末はどうなるんだろうと言っていたけどないみたい。その後の番組である「あのANN0」でも生放送で元旦からやるの?ってあのちゃんが言っていたが、星野さんがやるって言い出すとやらないと行けなくなっちゃうじゃんって言っていて、これは星野源―あののラインは間違いなくやるのだろう。
来年の元旦はどうしようかなって思っていたけど、せっかく生放送をやるなら深夜1時からの『星野原のオールナイトニッポン』と続けて『あののオールナイトニッポン0』聴きながら歩いてみてもいいかもしれない。毎年元旦は起きてから神田川沿いを歩いたり、今年は目黒川沿いを歩いて天王洲アイルまで行ってからレインボーブリッジを渡って豊洲に行ったりしていたけど、深夜のうちに歩いてどこかで初日の出を見てもいいかもしれない。雨が降らなければ、の話だけど。
リモートワーク終わってから、ご飯を食べたり風呂に浸かったあとから自分のライティング作業をする。そのあと金曜日に原カントくんさんがパーソナリティーをしている「渋谷のほんだな」というラジオに出してもらうので、その時に紹介する書籍のことを考えたりしていたらあっという間に時間が経ってしまった。寝る前に併読している読書の続きをしていると寝落ちした。

 

11月21日
木曜日は基本的にはリモートワークはない日だけど、明日金曜日に有給を使ったので代わりに木曜日出勤という形になった。起きてから仕事だと思いつつも寝転んだままでTVerとかを見ていたら、すぐに8時を過ぎた。
昨日寝る前に読んでいた小説の気になったところをスマホでメモがわりにページを撮っていた。それをGoogleフォトからGoogleレンズで文字を指定してコピペしたものが下記の文章。

 赤ん坊は決して虫と同じものではないが、生命は水たまりにわいてくるボウフラのようになんの大仰な手続きもなく甘い香りを放つ白い夏芙蓉の一夜の夢のような路地の中に次々とわき出し、その度にこれが食う事もかなわぬ親たちによって昔の事ならつかの間の明りを見ただけで闇にもどされたのだと思い、何よりも手足を振って泣く赤ん坊そのものが貴い小さい仏の化身のような気がし、虫のようにわく生命そのものが有難いものだとオリュウノオバは手を合わせたかった。
 人の生命は消えるもの、うたかたの夢はさめるもの、と知り、礼加さんにも教えられ、死んだ者を畏れうやまう気持に変りはなかったが、オリュウノオバは時々、自分が万年も億年も生きてきたように思え、路地に息をし生きる者が生きつづけ増え続けてせきを切ったようにこの地上にこぼれ散らばって朝鮮にも中国にもアメリカにもブラジルにも増え続けるのを想い描いた。オリュウノオバにその事を言ったのはブラジルのサンパウロにつてを頼って子供を二人連れて移民した藤一郎だったが、サンパウロというどこまで行っても山の形も見えないところで、同じようにうたかたの夢の中にいて生命が増え続けているのを想うと、オリ ュウノオバは何者か大きなものが自分を救けてくれている気がして気持が安らぐ。
中上健次著『千年の愉楽』P62-63より

今併読している何冊かの中で中上健次の小説は『千年の愉楽』と『鳳仙花』なのだけど、前者は性的な描写が本当に生々しくてエロティックでどこか谷崎潤一郎のような艶かしさを感じられる。
後者は『岬』から始まる三部作の主人公の秋幸の母のフサが主人公なのだけど、サーガの始まりでもあるが、連作短編集のように15歳のフサが故郷から出ていき成長していく姿を描いている。この短編は見事だとしか思えない。『地の果て 至上の時』や『異族』みたいな作品で失われてしまったエッジというか中上健次の文章の鋭さがある。

リモートワークを開始。寒いので暖房を入れるが、足元が冷たい。でも、家の中や部屋でソックスを履きたくない。履けばいいのだろうけど、なぜか昔から部屋の中でくつろぎたい時はソックスを脱いでしまう。
radikoで『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を作業をしながら聴いた。今年の紅白出場者の話から、初出場になったCreepy Nutsの話題に。日曜日の三四郎の武道館ライブに普通にゲストで稼働しているR-指定のことを言っていたけど、おそらくRさんは今の奥さんと初めてデートする時に相田さんに教えてもらったお店に連れていったということがあるので、その辺りで恩を感じているんじゃないかなって思う。
佐久間さんが入ったバーでの常連さんとマスターのやりとり、そしてその後にきた二人組の女性とのマスターの会話からアンジャッシュのすれ違いコントみたいになっていた話とか出来すぎだと思うけど、語りはうまくて聞き入ってしまう。


昼休憩の時に駅前のスーパーに行って惣菜を買ってきてから、昨日TVerのリアルタイムで見た『水曜日のダウンタウン』の「電気イスゲーム」の劇団ひとり対岡野陽一をご飯を食べながらもう一度見た。正直この下半期で一番笑ったと思う。
岡野さんの読みとかギャンブラー気質がすごいのだけど、劇団ひとりさんが普通ならすべきことをまったくしない、できていないためにありえない展開になってしまい、最後の方でお互いの読み合いではないところでの勝負になっているのがバカバカしくもあり、謎に感動しかけてしまう爆笑を生んでしまっていた。この二人だからこそできたものだと思う。この後には千原ジュニア対FUJIWARAフジもん、今田耕司対東野幸治という豪華すぎる対決もある。この一回戦の後の二回戦以降はスペシャルでやってほしいぐらい、いや、スペシャルで一気に見たい。


リモートワークが終わってからニコラに行って、アルヴァーブレンドをば。平日だけどテーブル席の方はほとんど埋まっていて忙しそうだったので、曽根さんたちとはあまり話はできなかったけど、ファッションブランド「oira」をやっている高橋雄飛さんがカウンターにいたので相手してもらった。

「僕はその瞬間に、一歩も外に出られなかった学生時代の時のことも思い出して。僕は、音楽は人を救えないと思っているし、今日も救うつもりでは(ステージに)立ってないんですけど、僕は自分が鳴らす音楽に救われたというか、スプーンで掬うみたいに心が軽くなった感情になって。音楽はやっぱりいいなと思った瞬間でした」

「ムカつくこと、全部、音楽でぶち壊したいなと思ってて。もう、それしかできないんですよ」「音楽だったら負けない。音楽だったら、僕が僕であることを許してくれるから」と、その思いはどんどんあふれていく。そして最後に、「あのちゃんがついてるからって思ってほしい。それは僕にとっての音楽がそうだから。みんなも、音楽でもいいし、僕でもいい。なんでもいいから、次に会う時までも必ず生きててほしい。それだけです。今日は来てくれてありがとうございます」とまっすぐに伝えた。

<ライブレポート>ano「次に会う時まで必ず生きて」――ツアー追加公演完走、音楽でたどり着いた“絶対聖域”

先日の豊洲ピットでのanoのライブレポート、15時過ぎに来年1月にNHKホールで開催されるライブチケットの先行が取れたメールが来ていた。
今年の紅白はanoと幾田りらで『絶絶絶絶対聖域』をやってくれると思っていたのだけど、二人とも出場ではないので残念だが彼女たちのシャウトは大晦日に響かないらしい。

 

11月22日
有給を使ったのでいつものリモートワークはお休みだったので、radikoで『四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919』が終わる午前1時まで聴いてから、TVerでバラエティを流しつつ眠る。
「都築サクラバシ」では日曜日の「三四郎武道館ライブ」のゲストではないが、配信の副音声をやることになった話なんかをしていた。あとは三四郎が第二子が生まれて紅白出場も決まった今回のゲストであるCreepy NutsのR-指定の扱いが雑という話をしていた。みんなそう思っているよ。当日は武道館に行くけど、やっぱり都築の副音声があるなら配信も買っちゃうだろうし、楽しみではある。
8時前に起きて、野崎まど著『小説』を読みながら『ハライチのターン!』『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』を流していた。
10時前に友人Sから連絡があって、前に小原晩著『ここで唐揚げ弁当を食べないでくささい』を貸してほしいと言われていて、最寄駅に用事がある時に取りに行くと言われていた。でも駅前のデニーズで仕事をしているというので届けに行った。少しだけ話をして家に戻ってからちょっと掃除とかをしてから再び家を出た。


家から歩いて池尻大橋の方で246沿いをマクドナルドの前の信号を渡って反対側に、そのまま渋谷方面にまっすぐ歩いていくとセルリアンタワーが見えてくる。その通りを進んでいくと新しくできたサクラステージがあるけど、そのまま横の歩道を歩いていくと渋谷川が見えてくる。川の方に折れると渋谷ストリームがあって、川沿いにあるのが「渋谷のラジオ」、ここには二年ぶりぐらいにきた。

『水道橋博士のメルマ旬報』で編集をしていた原カントくんさんがパーソナリティーを務めるラジオ「渋谷のほんだな」に出演してきた。
生放送だけど昼間から少し早めの忘年会ということでビール飲みながらのトーク。あっという間だった。選んでいた四曲のうち二曲しかかけられなかったぐらい、話もどんどんしていたけど時間が足りないぐらいだった。そういえば、今回で二回目の出演なんだけど、一回もスタジオ内の「渋谷のラジオ」のマスコットの犬の前で写真を撮ったことがない。他の人たちの記事とか見るとたいていそのマスコットのところで撮ってるんだよなあ。
上記のnoteの記事はちょこちょこ誤字脱字ありますが、スタッフさんが時間がない中で早く仕上げてくれたのでご愛嬌ということで。

星野源 - 光の跡 (Official Video) 



Childish Gambino - Lithonia (Audio) 


四曲リクエストで選んでいたけど、この二曲はトークが盛り上がって流せなかった。


ラジオが13時に終わって、原さんも次の予定があったのでストリーム前で別れて、そのままヒューマントラストシネマ渋谷まで歩く。
A24制作のクリストファー・ボルグリ監督『ドリーム・シナリオ』を鑑賞。お客さんは十人ちょっとはいたかな、公開日だけど平日のお昼だし、満席に近く入るような作品でもないし。
ニコラス・ケイジ演じる主人公の大学教授のポール・マシューズは平凡な生活を送っていたが、ある日、何百万人ものの夢の中にポールが現れるという不思議な現象が起こり、一躍時の人となるのだが、夢の中でポールが悪事を働くようになって現実のポールは大炎上して嫌われ者になってしまうのだが…というストーリー。
昼間からビールを飲んでいたのもあるけど、夢の中の話とかが展開されていくので途中で思いっきり寝てしまった。おそらく中盤ぐらい、だから終わりの方は見たけど、それだけだとおもしろくないし、起きて観ていてもそこまでおもしろくなった可能性があるようにも思えなかった。でも、寝ていたから最初から最後までちゃんと観ていたらいい作品だったと思えるのかもしれない。でも、もう一回観に行きたいか、観に行こうと思うかと言われたら別にいいかなって。


映画を観終わってから歩いて家まで帰る。行き来では「おぎやはぎメガネびいき」の残りと『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』を聴いていた。
家に帰って一時間ほどしてから再び「渋谷のラジオ」に向かった道順で日が暮れた中歩き始める。友人Tと南平台にあるネパール料理屋のネパリコ渋谷店で晩御飯を食べる約束をしていた。
18時半から始まって、たくさん飲んで食べて話をした。ネパール料理というのは初めてだったけど、けっこうスパイスの効いたものが多くてビールが進んだ。Tが渋谷に用事があったのでお店に二時間ほど滞在した後に歩いて渋谷へいき、用事を済ましてから中目黒のドンキ近くまで一緒に帰って、そこでコンビニで買ったビールを路上で飲みながらさらに話をした。
創作のこともだし、個人的なことを踏み込んで話ができる、他の人には言わないようなことをお互いに言えるという関係性だから、話し出すと止まらない。
ラジオでも映画も映画館で観たいし、本も読みたいからまだ東京にいたいですねって言ったけど、こういう話ができる友達も東京にしかいない。まあ、人生の半分以上をこちらで過ごしているのだから自分のホームはもう東京になっているし、二十代以降の季節はここで見てきていて、多くはないけど知り合って気の許せるような友達とも出会って、未だに飲んだりしながら話ができる。そういうことをありがたいと思いながら、実家に帰ることになったら肉体は年相応で老いていくだけだろうけど、精神的には一気に弱りきるなってわかる。それだけは間違いなく。だから、東京にいれるようにやっていかないとなって。

23時前に解散して家に向かって帰る時にはSpotifyのポッドキャストで最新回がアップされていた『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』を聴きながら歩く。風は冷たいけど、ネパール料理屋で食べたものに使われていたスパイスが効いているのか、お腹の中はあったまっているというか、自分の吐く息にも少しスパイス的な香りがあった。

 

11月23日
7時過ぎに起きて、横になったままradikoで『きしたかののブタピエロ』を聴く。来年1月31日の草月ホールでの番組イベントの先行申し込みが千件を越えているらしい、これはヤバい。申し込んだけど、草月のキャパを考えたら一般販売も多少残すとしても抽選になる。取れるかなあ、取れると思うんだけど、ちょっと心配。
でも、そのぐらいこの番組もきしたかのの二人も人気があるんだな。『水曜日のダウンタウン』とかでもドッキリ仕掛けられて高野さんの好感度が上がっていたりするし、有名な番組にも出る機会が増えたことで知名度も前よりも高くなっているのも相乗効果になっているんだと思う。ちゃんとブレイクする人のいい流れに入っているように見える。
夕方から東京ガーデンシアターでトム・ヨークのソロライブがあるから、午前中の散歩に行かないままライティング作業と読書を。いつもは散歩のお供な明日日曜日に武道館ライブがある『三四郎のオールナイトニッポン0』を作業用BGMとして流す。また、テニスプレイヤーのナダルの話、そして都築も話をしていたR-指定のことをトーク。明日の武道館が楽しみすぎる。


渋谷まで歩いて、埼京線に乗って直通だったので大崎からりんかい線でお台場方面へ。国際展示場駅までは思ったよりも早く着きそうだったので、一つ手前の東京テレポート駅で降りて東京ガーデンシアターが入っている有明ガーデンを目指して歩く。地図アプリでは三十分ほどだが、それでも17時の開場よりもかなり早く着く計算だった。着いたら16時半前だったけど、すでに開場を待っているお客さんがたくさんいた。
元旦に目黒川沿いを歩いて天王洲アイルまで行って、そこから北上してレインボーブリッジを渡って降りた場所がお台場のエリア。そこから豊洲前を通って晴海客船ターミナルがあった場所、オリンピック選手村があった場所まで行った。
かつての夢の島という名の埋立地がお台場、フジテレビの凋落とともに存在感と魅力がなくなってしまう場所でもある。江戸時代から東京湾を埋め立てて人が住める場所を拡張してきたのが東京の湾岸地区、かつては海だったところを歩いているのが現在の僕ら。


今日、23日と翌日の24日に『Thom Yorke: everything playing work solo from across his career』が行われる東京ガーデンシアター。ここには初めてきたけど、かなりデカいのだけど、場所がすごく中途半端な印象を受ける。国際展示場駅から10分ほどだと思うけど湾岸地域って行くのはまだいいけど帰りがどうしても混み合う時に都心部に出る選択肢がないので混雑が避けられない。
S席だったが、下のアリーナではなく二階席だけど、ここは「第一バルコニー」という名称になっていて、上に上がるにつれて数字が増えるので「第三バルコニー」まである。S席はアリーナと「第一バルコニー」の真ん中よりも前でそれ以降はA席という区分になっていた。
「第一バルコニー」のBブロックの一列目だったので見やすいといえば見やすい。実際にライブが始まってからはアリーナの人たちはほとんどスタンディングになっていたが、バルコニーは着席したままの人がほとんどだった。角度や距離的なものがあるし、前の方が立つと後ろが見えないので、遠慮してしまう。
ここの座席はなんというかそこまでいいものに思えなくて、前に舞台を観に行った新宿にある歌舞伎タワーに入っている「THEATER MILANO-Za」の時にも感じたけど、そこそこの出演者を呼んでチケット代も一万とか越える箱のわりに椅子がしょぼくて座っているとケツが痛くなる。
商業施設に入っているから採算とか予算の問題もあるんだろうけど、本当に舞台やライブを観るのが好きな人が設計したのかな、影響受けたり人生を変えるような体験をした人たちが関わっているのかな、と思えるものだったりする。ここの東京ガーデンシアターもとりあえず大きな箱物を作ってそこに観客たくさん入れられるイベントホール作ればいいか、と思っている人たちが作っているように思えてしまった。

radiohead自体は『Kid A』『Amnesiac』リリース後の武道館ライブの初日、サマソニ2003と『In Rainbows』リリース後の2008年のさいたまスーパーアリーナでライブを観ているので、トム自体も16年ぶりに観ることになった。
個人的にはこの数年彼がやっているプロジェクトというか新バンド「The Smile」の曲がすごく好きなのでバンドで観たかったという気持ちが強かった。
今回のトムの今までのキャリアを総括するソロライブでは「The Smile」の曲はやっていなくて、radioheadやAtoms For Peaceとソロでリリースしたものとサウンドトラックなどで提供した曲を演奏している。
二曲目が『OK computer』収録の『Let Down』だったりして驚いたし、本当にステージにはトムしかいなくて演奏も歌もすべて一人で行っていた。一曲かな、新曲があったものの他の曲は知っているものばかりだし、最初に観に行った武道館では聴けなかった『Fake Plastic Trees』もやってくれた(あの時は代わりに『Ture Love Waits』を演奏していて、今思うとレアだった)し、終盤の『Idioteque』『Everything In Its Right Place』が続いたのはうれしかったし、踊っているような動きのトム・ヨークもなんかかわいかったし、音も低音が効いていてよかった。アリーナだったらスタンディングで踊っていたのになって思うけど、あっという間に終わってしまった。
ソロアルバムの一枚目に収録されていて『Cymbal Rush』がライブで聴けたのも満足。会場だけもっと違うところで観たかったというのが本音。

終わってからは導線が良くないので会場の外に出るまで時間がかかる。そこから国際展示場駅まで歩いてとりあえず大崎駅へ。埼京線に乗り換えて渋谷に出ようと思ったら、人身事故の影響か何かで電車が遅れていた。その辺はどうしようもないから待つしかない。
行き来で『JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』と本日二回目の『三四郎のオールナイトニッポン0』を聴いた。バナナマンの二人は割と食に関するトークが多い気がする。聴いていると食べてみたいなとか思うし、そういうものがあるんだなって知れるからリスナーの人も聖地巡礼ではないけど、行ったりしている人もいるみたいで、やっぱり人生の一部になっているんだろう。

春に『現代詩手帖』のために短詩を書き下ろして以来の詩作を行なった。また、この期間は同時に3府県を短期間に移動するという行動も採った。それらふたつは似ていた。私は今回は長詩を書いて、それは「水霊」という題名を具えているのだが、この「水霊」のためにビジョンを見つづけることは、そのビジョンの〈内側〉を旅することだった。

簡単に説明すると、ある詩作にダイブしようと願いながら、しかし適当に「こんな感じのイメージでいいや……」と思った途端、私が幻視する世界のリアリティは崩れるということだ。すなわち、真の〈詩的イメージ〉とは徹底的にリアリティを有したものである、と、これは私に限定される文学観かもしれないけれども、いずれにしても明確に言い換えられる。

〈古川日出男の現在地〉腰を据えること≒移動しつづけること 2024.11.09 – 2024.11.22 東京・大阪・京都・福井

家に帰ってから古川さんのブログの最新回を読む。来年の二月、デビュー27年目突入の時期にこの長詩を発表されるのだろうし、プラス何かのアート的なものと一緒に展示なのかアクションがあるっぽいので楽しみ。

 

11月24日
『THE PENGUINーザ・ペンギンー』は何が画期的? DCの時代到来を予感させる傑作ドラマシリーズを解説【宇野維正のMOVIE DRIVER】 


宇野さんの動画を見て、Paravi勢だったけどU-NEXTに買収されてからプラットフォームが使いにくくなって契約を切っていたけど、再加入した。
一話だけを見たが、確かに映像もカッコいいしマフィア映画っぽさもある。主人公のオズと彼の車のホイールを盗もうとしていた少年たちの一人だったヴィックのバディ感は、『ブレイキング・バッド』のウォルターとジェシーのコンビも彷彿させる。彼ら以降な感じの年の離れた男性同士のバディは父と息子にも近いし師弟関係のようでもあるし、今っぽいのかもしれない。

7時過ぎに起きる。今日はようやく待ちに待っていた三四郎の武道館イベント、気持ちとしては休み。昨日もほとんど休みみたいなものだったけど。
一日前の23日は勤労感謝の日で祝日だった。Googleフォトで11年前の画像が出てきて、当時の彼女さんの誕生日のお祝いの時のものだった。
前日にライブ前に実家に電話した際に、母が病院に行った時に小学校の時の僕の同級生の女の子と会って話をしたと言っていた。その子はお父さんを連れて病院に来ていたらしいが、「学くんのお母さんお久しぶりです」みたいな感じで話しかけてきたみたい。家も近いし彼女のお父さんやお母さんは実家にいるけど、結婚して福山かどこかに住んでいるらしい。で、興味深かったのは母がその子のことをおばちゃんになっていたと言っていて、可愛くて男子からモテていたような子だったけど、同級生で早生まれじゃなかったら43歳だから、当然だ。元カノさんも同学年だから昨日で43歳だ。僕もおじさんだし、中年だ。人生は折り返してる。元カノさんも43歳かあと思うとなんか不思議だ。10年以上会っていないから正直今の顔もどんなふうになっているかわからない。会うこともないだろうけど、会うことがあったらお互いに老けたねって笑ったりするんだろうか、と昔の画像を見て思った。きっと、彼女は僕に気付いても無視して通り過ぎるだろうけど。

8時半過ぎに散歩がてらいつもの代官山蔦屋書店までradikoで『オードリーのオールナイトニッポン』を聴きながら歩く。新刊コーナーも他のアートとかのエリアも見たけど気になるものはなかった。
午前中だけど、歩いてみてそこまで寒すぎるという感じではなかったのと天気予報を見る限りではそこまで気温も上がらなさそう。昼からの武道館は待ち時間があるからどのくらい着込んでいくかを考えながら家に帰った。


『三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブin日本武道館』は15時開場で16時開演になっていた。
事前にトートバッグとホタルイカペンライトはネット通販で購入していたが、公式パンフレットはこのライブ当日販売か受け渡しだった。パンフは記念にやっぱり欲しかったので、当日販売の物販に並ぼうと思っていた。
14時前には武道館について当日物販の列に並んでradikoで『星野源のオールナイトニッポン』を聴いていた。日差しを遮るものがなかったので、最初並んでいた時は暑くて汗が出てき始めた。紅白出場する12月31日から新年になってからの深夜一時に生放送をするとアナウンスを番組内で星野さんがしていた。来年ラジオは10周年だし、新年早々に生放送をするから、何かしらの発表があるんじゃないかなと期待している。
30分近く並んだと思うけど、順番が来たので公式パンフと十手キーホルダーとランダムのアクリルキーホルダーを購入したらちょうど5000円。ラジオができるだけ続いてほしいし、イベントは祭りだから多少はお金を使わないとなって思う。知り合いも誰もいないし、SNSとかでも三四郎のリスナーと交流もしていないので一人で開場を待っていた。
番組のファンクラブ先行で最初にチケットを取っていたのでアリーナ席だったが、 A11の一列目6番という席番で「A11」ってどこだよって思っていたら一番右のエリアで、しかも僕の席が一列目の右から一番目、つまり一番端っこだった。



一番下の画像が僕が座った場所から見えるステージの様子。三四郎の二人とゲストが座っているブースみたいな場所は首を左に45度回したら見える感じ。前なのに、これだったらもう少し後ろで真ん中寄りがよかったと思ったけど、どうにもならない。まあ、ステージ上にある巨大なモニターも見えるし、真ん中にある花道も見えにくいがライブを楽しむしかない。そのために初めてペンライトも買っていたわけで、ホタルイカペンライトはホタルイカみたいな青白く光るライトで、一色しかないのだけど、これが会場にいる人たちの多くが購入していて最初から光らせていた景色はとてもキレイだった。

三四郎(小宮浩信、相田周二)がパーソナリティを務める、ニッポン放送『三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』(毎週金曜27時~29時)。番組開始10周年を記念したイベント『ニッポン放送開局70周年 三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブ in 日本武道館』が11月24日(日)に開催された。ゲストに金田哲(はんにゃ. )、KAƵMA(しずる)、レイザーラモンHG、R-指定(Creepy Nuts)、なかやまきんに君、大木祥資を迎え、「超絶スピン副音声配信」を都築拓紀(四千頭身)が担当。9,000人のリスナーが集結した武道館が“爆湧き”した。
9,000人のリスナーが集結! 武道館がバチボコに爆湧き! 「三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブ in 日本武道館」 

最初は大河俳優になった金田が登場して、しばらくしてから不良ことKAƵMAが自転車で登場するというこの組み合わせ楽しいなって流れから、副音声をやっている続きのところに不良が向かってステージに連れてきて、ゲスト三人と三四郎の組み合わせ。ラジオで聴いていたようなくだらなくてダメなところもあるけど、もうリスナーとしてはたまらない組み合わせ。都築がいるからこそ成り立っている気もする、いや、いなかったらたぶん成立していない。
そこから三人と入れ替わりで番組にはゲストで今年一回出ただけなのに今回呼ばれているレイザーラモンHGさんが登場。ガタイがいいから舞台映えするし、「フォー」ではなく「フィー」をホタルイカペンライトを持ったまま会場のみんなでやるという謎の光景、ホタルイカペンライトはこのためにあったわけだが。
古典トーク3選で「鳥人間コンテスト」の年に一回以上は話しているミスター鳥人間こと大木祥資さんの「飛び降りろっ!」ネタから、ご本人登場。シークレットゲストだけど、一般人なのにこの日一番に近い歓声。
忙しい中、断ってもいいのにちゃんと来てくれたCreepy NutsのR-指定が最後のゲストとして登場。ビルボードで一位になろうが、世界的な大ヒットを飛ばそうが、紅白出場が決まろうが三四郎とは彼らが「オールナイトニッポン」をやっていた時の関係性と変わらないまま、雑な扱いをされている今や世界的なラッパー、この温度感は三四郎とCreepy Nutsと菅田将暉がオールナイトニッポンにいた時のもので懐かしさもあるし、三四郎だけが残っているというのも彼らっぽい。そこからシークレットゲストの二人目として毎年年末にゲストで来ては噛み合わないトークしかしてくれないなかやまきんに君が登場して、R-指定とも噛み合わず、『クリスマスキャロル』を急に歌い出し、ラジオで聴いていたいつも通りのノリだった。最初からずっと笑いっぱなしだったけど、やっぱりきんに君が出てきてからはより加速度的に笑いまくってしまった。結局、今年一番笑ってしまったのがすぐに更新されてしまった。
最後はアリーナに作られていた花道の先にある場所で三四郎の二人がノリだけのどこに着地するかわからないトークを。いつものラジオみたいに小宮さんのノリに付き合わされる相田さん。これだね、これが三四郎のラジオだ。
もし、五年後もラジオが続いていて、二人の気が向いたら15周年イベントやってほしい。それにも行きたいし、そこまで元気でいたいし、生きていたいなあ。できれば三四郎のラジオの話もできる友達とかもほしい。

武道館を出てから九段下駅までは大渋滞をかましていたので、あえて一駅歩こうと思って半蔵門駅まで15分くらい歩いた。半蔵門駅から電車に乗ったけどすでに乗客も混み合っていなかった。九段下駅からいろんな方面に行けるからバラけているのだろうか。
池尻大橋駅で降りて帰り際にスーパーに寄って晩御飯を買って帰る。
『川島明のねごと』を聴いてから、『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』をといういつもの日曜日だったけど、「サンドリ」を聴き始めた頃には22時を回っていたので明日に回して、TVerで『海に眠るダイヤモンド』最新回を視聴。
ようやく現代で会社を経営している老婆のいずみの正体が最後にわかった。僕はずっといずみは初回の冒頭で端島から船で逃げているようなシーンがあったリナが抱いていた子どもだったと思っていた。
1955年に大学を卒業して端島に鉄平たちが戻ってくるところから始まるから、彼らは1933年前後生まれ、現代は2018年だから現在は85歳前後のはず。いずみを演じている宮本信子さんがまだ80歳ではないので、もう少し若い設定で子ども世代かと僕は思っていたがそれが勘違いだったみたい。
となると鉄平にそっくりな現在のホストであり、両親のこともよくわからない玲央(神木隆之介一人二役)といずみは血縁関係にはないと出ているが、鉄平の兄の進平とリナの距離が近づいていることもあり、その二人の子どもが玲央の父か母であれば彼は鉄平の血筋になる。という感じなのかなあ。

 

11月25日
深夜3時に目が覚める。トイレに行った後に先週木曜日に出し忘れていつもよりも重くなっている可燃ごみを集積所に出しに行く。誰もいない深夜の道路の上、まだ息は白くはなっていないけど、吸い込む空気は心地いいぐらいに冷たさ。
「サンドリ」を聴きながらまた眠る。6時前に起きてから寝落ちしたぐらいのところから「サンドリ」を聴きながら朝のルーティン。
リモートの方の給料日なのだが、前に構成をやった書籍の原稿料というか印税が入ると編集の人に言われていたのだけど、リモートワークを始めてから給料の方は振り込みのお知らせメールが届いたもの、そちらの入金のお知らせが来ない。
ネット上で覚書のサインしてるけど、先月出版されてから何日にいくら入金されるかというお知らせすらない。本来であれば原稿料(印税)に消費税が足されて、源泉徴収でいくら引かれるので実際の振込金額はこの額ですって伝えていないこと自体が意味わからない。そもそも発注書もないからこちらも請求書を出すこともない、言いたいことはたくさんあるけど、出版社自体の問題だし、そこで働いている人はそれが当たり前になっているので言ったところで意味がないのはわかっている。
昨日放送の聴いているラジオはすでに聴いてしまっていたので、自分のMacBook Airの方で何かを流したかったけど、何にしようか迷う。U-NEXTで『THE PENGUINーザ・ペンギンー』を二話から、という手もあったが字幕で見ているので音声が拾えないというか、英語を聞いても僕はセリフを理解できない。今週中に見ておきたいと思っていたドラマがもう一つあった。

フジテレビでは、10月9日(水)22時スタートの水10ドラマ<毎週(水)22時~22時54分 ※初回15分拡大>にて、藤原竜也さんが主演を務める完全オリジナルドラマ『全領域異常解決室』を放送することが決定しました。藤原さんがフジテレビ制作の連続ドラマで主演を務めるのは本作が初となります。完全オリジナルとなる本作は、脚本・黒岩勉さん、演出・石川淳一さんによる実力派スタッフでお贈りする、手に汗握る本格ミステリードラマです。身近な現代事件×最先端の科学捜査では解明できない“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」という捜査機関が解決していく1話完結型ドラマです。その扱う事件の対象は、まさに“あらゆる領域”におよび、「神隠し」「シャドーマン」「キツネツキ」といった“超常現象”など、現代科学の常識では考えられない“異常”に挑んでいきます。そして、全話通して描かれる“ある大きな事件”は予測不能で、ハラハラドキドキの展開で描かれるので最終話までお見逃し無く。これまで『ガリレオ』(2007年ほか)や『ミステリと言う勿れ』(2022年)など、数々のミステリードラマを手がけてきたフジテレビが、2024年の秋、全く新しい上質なミステリードラマをお届けします。ミステリー作品をはじめ、コメディーやシリアスな社会派ドラマなど、数々の作品で定評がある演出・石川さんと、サスペンスミステリーの名手である脚本・黒岩さんが紡ぐ独創的な世界観と予想のできない展開や衝撃のどんでん返しに是非ご注目ください。

『全領域異常解決室』という今フジテレビの水曜日22時から放送中のドラマ。なんか変なドラマらしいというのはネットで見ていたが詳しくは知らず、先週オンラインミーティングをした際に世間話の中でこのドラマをオススメされた。
『TRICK』『SPEC』あたりが好きならきっと気にいると思うと言われて、そこは大好物なので作業用BGMがてら流し始めた。確かに『TRICK』『SPEC』のいいところが組み合っているような設定、キャストはフジっぽい感じだけど内容的にはフジっぽくないというか。
『TRICK』では主人公のマジシャンの山田奈緒子と物理学者の上田次郎のコンビが超常現象や奇妙な事件に隠されたトリックを暴いていくというミステリーだったが、シリーズが増すごとに山田自身が本物の能力者だということがわかるという展開になっていった。その本物の能力者同士が戦ったりするのが『SPEC』だったわけだが、その要素が入っていると言えるし、近年の時事ネタや実際に起きた事件などもドラマに組み込んでいるけど、ポップさもちゃんとあるのが『全領域異常解決室』というドラマだった。
世紀末や終末感があった90年代後半やゼロ年代前半辺りを今にバージョンアップしているし、五話まで見たら山田的な「本物」だという設定も明かされたりして、これは好きな人はどっぷりハマるだろうなって。
脚本の黒岩勉さんという人は『ストロベリーナイト』とかミステリーものもいくつもやっているけど、『グランメゾン東京』や『TOKYO MER』などの最近のヒット作だけでなく、映画『キングダム』『ゴールデンカムイ』シリーズも手掛けている凄腕だった。だからこそ、この設定のドラマでしかもオリジナルを書いているのがちょっと不思議だけど、本当はこういう作品がやりたかったのかな。

「BOOKSTAND映画部!」のレビューコーナー「月刊予告編妄想かわら版」2024年12月号が公開されました。12月は『冬物語』『はたらく細胞』『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』『私にふさわしいホテル』を取り上げました。

 

リモートが終わってから自分のライティング作業をするまでSpotifyで最近聴き出したポッドキャスト番組『平均的恋愛のススメ』の本編とおまけを聴いたら、さらば青春の光の森田さんがちょっと出演というか話に入ってきていた。この番組は10回限定ということらしいけど、東ブクロとカカロニ栗谷コンビのトーク聴き心地がいいから、何かの形で続けてほしい。

毎週月曜日配信していた『83 Lightning Catapult』は前回、次回が最終回という話をしていたが、配信さえしなければ最終回は来ないし終わらないとか、納得いくものが録れるまで出さないとか言っていたけど、本当に最後の回を先伸ばしたのかって思わなくもないけど、実際は相田さんが「三四郎ANN」武道館ライブがあるからスケジュールがなかっただけなんじゃないかなって思うけど、どうなんだろう。

入社して初期の頃に、『出川とWHYガール』という番組で出川(哲朗)さんとご一緒させてもらったのですが、出川さんが収録をすごく面白がってくれて、その後もいろんな人に会うたびに私のことを「この子イカれてるんだよ!(笑)」って紹介してくれたんです。ずっとテレビの第一線でやって来た人が、自分と仕事をして面白いと言ってくれたことで、「テレビで頑張ろう」とちょっと自信を持てた最初の機会でした。出川さんとの出会いは結構大きくて、それが今番組をやらせてもらってるホリケンさん(ネプチューン・堀内健)との縁にもつながってる気がします。

特に加地さんは、スタッフと演者さんの両方から信頼されていると思います。大げさかもしれないけど、自分のチームだけでなく、関わった人全員に信頼されているのを感じますね。自分のコンテンツだけでなく、テレ朝全体を、業界をもっと良くするためには、という広い視点でいろんな物事を考えていて、なおかつ『アメトーーク!』や『ロンハー』で次に何をやろうかと考えていて。それでずっと現場に立って、いまだにオフライン(編集)もして、そんな忙しさの中でも私の番組を見て毎回アドバイスをしてくれる面倒見の良さも含め、改めてすごい人だなと思います。超人です。

一緒に地下アイドルをやっていた子が、(アイドルグループ・)ゆるめるモ!に加入するというのでデビューライブを見に行ったら、そこで新メンバーとして一緒に踊っていたのがあのちゃんだったんです。ゆるめるモ!の曲もパフォーマンスもすごく良くて、友達が入ったということもあって、そこからどんどんゆるめるモ!に箱推しでハマっていくんですけど、あのちゃんって当時から変で(笑)。MCとかでもポツンと言った一言がもうキレキレで面白くて、ライブパフォーマンスも目を引く異端な存在。動物的で衝動のままに生きているような危なっかしさもあって、どうしても気になっちゃうんですよ。

あのちゃんはもちろん最初から特異な存在で面白いんですけど、どんどん進化しているんです。私はずっとそばで一緒に番組を作りながらそのドキュメンタリーを見ているようでもあって、彼女の生き様を感じて自分ももっと頑張ろうって奮い立つし、彼女が発表する音楽や映画、今出ているドラマ『民王R』もそうですが、忙しい中でクリエイティブで毎回最高を更新していくタフさがあるので、すごくリスペクトしています。

『あのちゃんねる』小山テリハ氏、番組を守り続けて異例の地上波復活 あのちゃんとの“物語”で受ける刺激とリスペクト - テレビ屋の声

『あのちゃんねる』レギュラー復帰の第一回のゲストが出川さんだったのを見た。出川さんテレビ好きで見て面白かったものを人に伝えているという話は聞いていたけど、やっぱり自分のセンサーで感じたものを人に損得関係なく勧めている。そして、出川さん自身も好かれているしその意見を聞いた人たちも注目するようになるといういい波状効果を生んでいるみたいな感じかな。
加地さんも下の世代のスタッフに尊敬されている、仕事もできるしちゃんと業界のことを考えている視野もあるんだろうけど、面白いものを作り続けているということが信用を生むし、小山さんが『アメトーーク!』でスタッフしていたのは大きなことだったのもよくわかる。
あのちゃんとの出会いは「ゆるめるモ!」時代から知っているというのもすごいし、確かにそこから顔見知りだったのは大きかったんだろう。でも、小山さんがあのちゃんの個性を楽しみながら面白いことができないかなって思っていたからこその『あのちゃんねる』なんだと思うとあの面白さはちょっとした時間なんかではできない時間の結晶なんだなって。あとあのちゃんの成長をドキュメンタリーで見ているというのは、ラジオも単発から聴いているだけでもそう感じるのだから、近くで見ている人はより強く感じているのだろう。

 

11月26日
昨日昼前にネトフリで見始めた『全領域異常解決室』を最新話の七話まで見終わってしまった。深夜1時半を過ぎていた。最新話で明かされたのはどんでん返しとは言えないだろうけど、主人公の一人である雨野小夢(広瀬アリス)に隠されていたこと、物語の一話が始まる前に何が起きていたのかが明かされる展開だった。
今まで説明されていなかったこと、裏側で起きていたことが一応明かされており、辻褄が合わない、説明がなかった箇所が捕捉された。これはやり方としても上手いと思う。また、小夢が新しく配属されたことで、「全領域異常解決室」という部署の仕事だったり特異なことが何も知らない彼女の視点からの質問や疑問を興玉雅(藤原竜也)たちメンバーが答える形で視聴者にも説明されていくのは複雑な設定なんかがあるドラマでは正しいし王道でもあった。やっぱりこのドラマは見応えがあっておもしろい。
この数年は熱心にドラマを見続けるということから離れていたけど、今クールは『海に眠るダイヤモンド』『全領域異常解決室』を見ているし、U-NEXTで『THE PENGUINーザ・ペンギンー』も見ていて、自分の中では久しぶりにドラマを楽しめている。

朝7時過ぎに起きてからradikoで『空気階段の踊り場』を聴きながらも、完全に目が覚めないままウトウトしていた。気がついたら8時を過ぎていて目を覚ますために散歩に行くことにした。
昨日単発というかスペシャル的に放送されていた『仲野太賀のオールナイトニッポン』を聴きながらいつもの代官山蔦屋書店まで歩く。寒いけど、厚手のコートとか着込むほどではない。歩いていたらどうせ汗かくし体も暖まるのでそこまで厚着はしないほうが散歩には向いている。
「菅田将暉ANN」なんかにゲストで出ていた仲野太賀が単独でラジオをやっていたが、旅行が好きみたいでその話や今度出る旅行でネパールとかに行った時に話題、「二世なめんなよ!」みたいな今の彼にしか言えないようなワードも何度か出ていた。この辺りはトークも普通にできているのもすごいけど、やっぱり東京生まれ東京育ちのシティボーイ的なスマート感がありつつも、持ち合わせている無邪気さと都会的な陽気さがある一定の人にはそれが憧れであり嫉妬の対象になることも客観的にわかっているような頭の良さも感じる。


代官山蔦屋書店に行くと新刊のところに海猫沢めろん著『海猫沢めろん随筆傑作選 生活』が出ていたので購入。めろんさんとは『文化系トークラジオ Life』で知り合ったが、「monokaki」でも連載してもらったりと直接的に飲みに行ったりという付き合いとかはないけど、お世話になっている。この装幀はいいよね。

25日振り込みされるという原稿料が10時を過ぎても入っていなかったので編集さんに何日に入るか聞かないといけないと思って帰り際にメール。確認してもらったら28日に振り込みとの連絡が返ってきた。とりあえず、何日かわかってホッとしたけど、なぜ振り込み日と実際に入金する金額の詳細が届いていない、というかそういう手続きがないのかが謎でしかない。

『安部公房 消しゴムで書く』刊行記念 安部公房生誕100年企画 3回連続トークセッション ABE工房(KOBO)への誘い 第三弾「文学篇」(鳥羽耕史さん&古川日出男さん)を観に、聞きにジュンク堂書店池袋本店へ。
渋谷駅まで歩いた時は曇り空だったが、池袋に着くとぽつりぽつりと雨が降ってきた。こちらの書店には古川さんのイベントがある時ぐらいで、前に来たのも古川さんと角田光代さんのトークイベントだった。池袋は映画をグランドシネマサンシャインか舞台を東京芸術劇場に観るときぐらいしか来ていないから年に三、四回ほどで未だに馴染めない。
お客さんは三十人ぐらいで満席になっていて、客層も普段古川さんのイベントで見る人は少なかった。やはり今回のメインである『安部公房 消しゴムで書く』を書いた鳥羽さんと安倍公房ファンの人が大多数だったのだろう。
著書の『安部公房 消しゴムで書く』で安倍工房がデビューしてから10年ぐらいのディケイドごとに彼の創作スタイルなどの変化を書いているようで、その説明から。
最初は詩を書いていたこと、実存主義の影響もあったこと、それがやがて小説に変化していったこと、満州で父親が病院を開いており長男である彼は跡取りとして期待されていたこと、満州という場所と日本、戦争で亡くなってしまった親友のことなど、彼の軸にあるものの話も興味深かった。
安部公房は初期に書いた作品を後にリライトというか加筆修正して語り直しているということから、安部公房の師匠である石川淳は一度出版したものは書き直すことはしないというスタイルだったらしい。さらに石川が師匠的に思っていた本居宣長のライバルだったという人物(誰かわからなくなってしまった)が本居のように弟子を作り、本として残すということをしなかったため、後世にちゃんと残らなかったことを安部公房は知っていたから、自分は師匠の石川とは違う形になったのではないかと古川さんがコメントしていた。
半分以上は安部公房のことで、彼の文章の変化であったり、後に戯曲を書いて舞台などに向かっていくことも触れていたが、最後の方の『カンガルー・ノート』とかで病院が出てくることはかつて安部公房が離れようとしていた故郷のようなもの、父が自分に求めていたものが老齢になって嫌でも病院に行かないと行けなくなってしまったことで、それが近づいてくるということを描いていた部分もあるのではないかという話もあったりして、安部公房作品はあまり読んでいないけど読みたくなった。彼が小説家として実験的なこともしていながら多くの読者に読まれていたのは60、70年代という時代もあったのだろうけど、それゆえに未だに読まれ続けているようにも思えた。
そこからは古川さんの作品について鳥羽さんが初期作品からピックアップしたものを聞いていくみたいな感じで、古川さんは初期の作品を今の経験を重ねた状態でリライトというか書き直したいと思えるようになったと言われていた。昔だと表現できなかったというよりは、書いていてもっと深くや奥に今ならいけるからそれを描くことができるというのが大きいみたい。あと初期の作品の方だと最初の一行とかに詩的な文章、まさしくポエティックなものがあるというのは安部公房の初期にも通じる部分だったりした。
古川さん自身も演劇の戯曲から小説に移行したので、安部公房が詩から小説に移行したのはわかるそうで、どちらも小説も戯曲も詩も書いているので小説家だけど、いろんなジャンルに小説を拡大させていった部分もあるし、精神的にはどちらも詩人の部分があると僕には思える。
終わってからサインに並んで古川さんに『超空洞物語』に名前を入れてもらって、少しお話をさせてもらう。今年はイベント登壇がこれで最後らしいで、良いお年をとお伝えしてお店を出たら、けっこう雨が強くなっていた。


帰りはSpotifyのポッドキャスト『アルコ&ピースのしくじり学園放送室P』(ゲスト:KEI前編)、『あのと粗品の電電電話』に二週間に一回のお楽しみな『ランジャタイ国崎の伝説のひとりぼっち集団』が配信されたので聴きながら帰る。
池袋駅から副都心線で渋谷駅まで出て、そこから大雨ではない雨粒は大きめだけど小雨な感じの中で歩いて家路に。
「アルピーしくじり」のゲストの人はアメリカの刑務所に10年以上いて、アメリカ最大のギャング集団にも認められたというKEIさん、最初は話声がちょっと聞き取りにくいと思ったけど、話が進んでいくとすごく聞きやすくなっていったし、アルピーの二人は素人の人や普段そこまで人前で話さない人を乗せるのが上手いなって思う。
「あの粗品」は粗品が愛の告白ではないけど、あのちゃんには音楽が必要だし、音楽にはあのちゃんが必要だと真剣に話していて、ちょっと感動してしまった。「国崎のひとりぼっち集団」は帰りにお金がなくてタクシーに乗れなくてお笑い芸人のしんいちと一緒に長距離を歩いた話で芸人のちょっといい話&青春の続きみたいでこちらもよかった。
家に帰ってから近所のコンビニで買った晩ご飯を食べてから横になって、『THE PENGUINーザ・ペンギンー』三話を見ていたら寝落ちしてしまった。

 

11月27日
で、目が覚めたのが深夜1時で一時間も寝ていなかったのだけど、前日から星野源さんのSNSで早朝4時に何らかの発表があるとアナウンスがあったので、そのままradikoで生放送中の『星野源のオールナイトニッポン』を聴いていた。そのまままた寝落ちするだろうなって思っていたら最後まで聴いた。再来週のスペシャルウイークのゲストが松重豊さんだった。

そのまま眠れずに『あののオールナイトニッポン0』もリアルタイムで聴いた。四時になった時にSNSを見たら星野源さんのニューアルバムと6年ぶりの全国ツアー決定のお知らせだった。「あのANN0」のスペシャルウイークゲストは今一緒にドラマ『民王R』で共演している遠藤憲一さんで、番組グッズのパジャマを作るぞってトークした時にゲストで来ていた紅しょうがの熊本プロレスさんがパジャマ完成&販売が始まったので来週のゲストになっていた。
フリートークでは親友だと思うけどメイプル超合金の安藤なつの家にご飯を食べにいったら、もう一人友人であるヤバイTシャツ屋さんのありぼぼ以外に佐藤栞里がいて、どう接したらいいんだみたいな話を、しかも今回の放送では最後まで行かずに来週も話みたいな感じだった。その友達とのやりとりや過ごし方みたいなものも含めて、あのちゃん自身にとって大切な場所だし、彼女がすごく人間として成長しているのを感じる。結局、最後まで聴いてしまって、8時に目覚ましをセットして寝た。

起きてから朝のルーティンをやっている余裕はなくて、そのままリモートワークを開始。いつも聴いている「星野源ANN」「あのANN0」は深夜にリアルタイムだったので、radikoで『アルコ&ピースD.C.GARAGE』『JUNK 爆笑問題カーボーイ』を流しながら作業。
先月終わりから退社する人の経理関連の引き継ぎがあって、それをやるようになったのだけど、さらに派遣の人に引き継ぐという無理ゲーが発生しており、自分が引き継いだ経理関係の処理なんかでパニくるし、ちょこちょこミスしているのが発覚。それでもやった部分を新しい人に引き継ぐという混乱の中、あっという間に時間が過ぎていく。
今日はラジオの音声もあんまり入らないし、TVerとかで映像を流しても把握する余裕もない。のんびりできる時がそれなりにあるからやることが多い時はなんとかこなすしかない。
ただ、思うのは辞めた人は派遣からやってきていて6年ほど会社のある作業に関することを一手に引き受けてやってくれていた。その人がやりたい仕事があって、転職しようと決めていたから早めに会社には辞めると伝えていた。だったら、もっと早く次の派遣の人だったり引き継ぎができたのに、ギリギリまで新しい人を会社が入れなかった。で、入ってもらったらその人が引き継ぎをされても苦手なことが判明して、さらに新しい人を、その人に僕らが引き継ぎみたいなことになっていて、もう後手後手。
これって会社のことでもあるけど、転職した女性は僕と世代が近い。要するにロスジェネ世代の派遣社員とかがずっとそのままの状態で雇われていて、仕事はめちゃくちゃできるし、正社員で入ってきた下の世代よりも色々知っている、けど給料は安いまま。その人たちに任せっきりで安心しているから、いなくなったらその業務誰もできなかったり、普通に一人で正社員の二、三人ぐらいの仕事をやっていたが判明したりする。
たぶん、今僕らが巻き込まれているのはそういうことの一環なんだろうし、いろんな会社で仕事はできるけどずっと派遣だった人が個人のことや家族のことだったりして仕事を急に辞めると危機が訪れる。
いやあ、うんざりするな、転職した人には何にも思わないというか、やりたい仕事に就けたし最高じゃんって思う。ムカつくのは組織やシステムとかで人を安く飼い慣らしていくことで損なわれていくもの、なんか派遣とかを増やして潤った奴らや会社とかそのおかげで正社員でいられた上の世代、でも、ここで書いても何も変わらないし、こんな状況や社会で人に優しくできるかってことになる。優しい世界がいいんだけどなあ。
リモートワークが終わったのが19時半を過ぎていた。ここまでずっと作業をしていると夜に自分のライティングをやるぞって気持ちになれない。

22時からTVerで『淳×ジュニア×有吉 40歳-50歳 〜10年観察〜』をリアルタイムで見る。三人のこの10年を追ったバラエティー、芸能界で勝ち続けてきた人たち、お金や家族のことも出てくるけど、こうなりたくてなれない芸人さんたちが九割九部九厘ぐらいいる。ピラミッドの頂点にいるわけだけど、四十代に入って三人とも結婚して子どもを持ったという共通点とか、そうなれない、結婚もしないだろうし子どもも持たないだろうなって気持ちで見ていると何か悲しいような、でもそういう人生を選んでるしなみたいな諦めも感じる。たぶん、今日はそういう一日。

寝る前に『全領域異常解決室』最新話の8話を見た。主人公の一人である興玉(藤原竜也)の正体も判明したり、メンバーである宇喜之民生(小日向文世)と怪しい男の寿正(野間口徹)が最後に話したことなんかは、もしかすると『沙粧妙子-最後の事件-』のように身内がラスボスみたいになる展開なのかなって思ったりした。
7話まで一気に見るほどおもしろかったけど、今回はそこまで楽しめていないのは終わりが近づいてどんどん秘密が明かされているからなのかな。

 

11月28日
7時過ぎに起きて、radikoで『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』を寝転んだまま聴きつつ、30分ぐらい過ぎてからベッドから起き上がってトマトジュース飲んだり朝のルーティンを。
一応休みの日なのだけど、朝の執筆するモードにはなれず、10時20分からテアトル新宿での映画のチケットを取っていたので、地図アプリで歩いてどのくらいか検索すると一時間四十分ほど10時前に着けばいいやと思って8時を過ぎてから家を出た。


近所の広場は子どもの三輪車とかがそのまま何台も置かれていた。こういうものって家に持ち帰らないものなのだろうか、盗まれるということもないってことなんだろうけど、朝の広場に放置されたそれらを十数台ぐらい広場の至る所に置かれているのを見ると子どもの三輪車たちの墓場みたいだった。
家から北上する形で池之上を通過して東北沢を通り過ぎてそのまま甲州街道の方に歩いていく。甲州街道に出ると幡ヶ谷駅を少し過ぎたところで、そのまま初台から西新宿法目にまっすぐ歩いていくとルミネ新宿に出るので、そこからは伊勢丹方面に向かっていくとテアトル新宿に辿り着く。9時50分前に着いたら映画館は10時からだったので暇つぶしがてら花園神社に。


ちょうど酉の市の時期らしく神社の周りには屋台がたくさん出ていて、演技クマでも売っていた。ちょうど現金がないので露天にもあまり近づけなかったけど、以前『三四郎のオールナイトニッポン0』で相田さんが毎年買いに来ていて、ウエストランドの河本とあともう一人いたと思うのだけど、河本さんお金がほとんどなかったから相田さんに借りたのか小さな熊手をそれで買ったら「M-1グランプリ」で優勝してしまったというトークがあった記憶がある。
今書きながら銀行でお金を下ろして買いに行けばよかったかな、と言いたいところだけど、ここに来る前に銀行に寄って家賃を振り込んでいたのだった。こういう時はタイミングなんだろうな。

川沿いの芝生の真ん中に一つのベンチが佇んでいる。ある日の夕方、そのベンチには久しぶりに再会する幼馴染の男女が座っている。彼らは小さなベンチで、どこかもどかしいけれど、愛おしくて優しい言葉を交わしていく。

この場所には他にも様々な人々がやってくる。別れ話をするカップルとそこに割り込むおじさん、家出をした姉とそんな姉を探しにやってきた妹、ベンチの撤去を計画する役所の職員たち。

一つのベンチを舞台に、今日を生きる人々のちょっとした日常を切り取るオムニバス長編作品。

TCGメンバーカードの割引になって1200円で観れる日だったのもあるのかもしれないが、平日にしてはそこそこお客さんは入っていたが、年齢層は高かった印象。
以前、Vimeoで今回の映画のエピソード1と2が配信されていたのを見ていた。そこに三編が追加されたオムニバス長編映画『AT THE BENCH アット・ザ・ベンチ』として劇場公開。
カメラマンとして著名な奥山由之さんが監督を務めており、実弟の奥山大史監督『ぼくのお日さま』も今年公開されている。兄弟揃って映画監督として劇場公開されているのってかなりレアなんじゃないだろうか。
エピソード1は広瀬すずと仲野太賀の二人のみが出演。ずっと前から好意を持っている二人の会話で、途中アンジャッシュのすれ違いコントみたいな感じでセリフがいれ違うが、お互いに実はちゃんと聞いているのでほのぼのとした終わりになる。最後のエピソード5もこの二人で締めていて、この1の後に関係性が変わった二人もほのぼのとかわいらしい。
エピソード2は岸井ゆきのと岡山天音と荒川良々の三人が出演で脚本はダウ90000の蓮見翔、個人的にはこのエピソードの会話劇が一番おもしろかった。ずっと彼氏の小さな嫌なことを我慢してきた彼女がそのことについてベンチで昼ごはんを話していると、いつもそのベンチに座ってパンを食べているおじさん(荒川)が彼女の肩を持つように会話に参加してくるというもの、蓮見翔のセンスが光っている。
エピソード3は今田美桜と森七菜の二人が姉妹として登場、最初から喧嘩している場面であり、どうも姉の今田美桜が好きな人を追いかけて仕事を辞めて東京にやってきてベンチがあるところでほぼホームレスのような生活をしており、妹の森七菜が大丈夫かとやってきたというもの。姉のファッションがちょっとファンシーというかポップな感じがしてどこかゆるさがあり、年齢よりも下に見えるような色使いなのは彼女の性格なんかが出ている、思いたったら後先考えずに動き出してしまう、ある種の幼さが出ているように思えた。妹はほぼスーツみたいにちゃんとしている。監督の奥山さんと同じ事務所に所属しているスタイリストの伊賀大介さんがこの映画では衣装を担当しているので納得というか、やっぱり伊賀さんのスタリングって人間性がちゃんと出るし観てる人に伝わるなって。
エピソード4は草彅剛と吉岡里帆と神木隆之介の三人なのだが、草彅と吉岡がベンチを撤去するかどうかを確認に来た市役所の職員ということでやりとりをしていくが、二人は実は宇宙人で兄と妹であり、そのベンチが父が姿を変えたものだった、とわかる。と思いきやそういう撮影をしており、監督が神木であるという展開に。このエピソードは奥山さんが脚本を書いているみたいだが、一番こんがらがっているように思えた。でも、こういうのがやりたかったんだろうな。だからこそ何か他と温度感が微妙に違って伝わってきた。

帰りは紀伊国屋書店本店に寄って新刊コーナーを見てから副都心線に乗って渋谷駅まで戻って、そこから家まで。寒過ぎず歩くのにはちょうどいい気温だった。

Scene♯2(後編) トーキョー・シネマテック 「来てるね、未来 デザインにシビれるSFコスチュームから、技有り着こなしSFルックまで」


昨日宇多丸さんと伊賀大介さんの第二弾後編がアップされていたようだが、ちょうど伊賀さんがスタイリングした映画を観たばかりだからタイムリー。

アルファ55周年特集 村井邦彦インタビュー|YMO、ユーミンを世に送り出したポップマエストロの美しい矜持 - 音楽ナタリー

お気づきだろうか、チャイルディッシュ・ガンビーノ『This is America』MVやドナルド・グローヴァーと組んで『アトランタ』を監督しているヒロ・ムライさんが村井邦彦氏の息子だということを。
YMOが成功して、村井父がアメリカに渡らなかったら『アトランタ』が存在していないということに。


夕方までライティング作業と読書をしてからニコラに。アルヴァーブレンドを飲みながら一服。お店もオープンしてからわりと混んでいて曽根さんたちも忙しかったのでほとんど話す余裕がなかった。
もう一杯アアルトブレンドをおかわりしてから18時過ぎた頃にちょっと忙しさがおさまった時に二人と色々と話ができた。去年も食べたクリスマスコースの予約をお願いした。

 

11月29日
四千頭身都築拓紀のサクラバシ919 [ 2024年11月28日放送 ] 


寝る前にradikoで『四千頭身 都築拓紀のサクラバシ919』をほぼリアルタイムで聴いた(大阪の地方局なのでYouTubeで見れるようにもしている)。23時から25時までの二時間だが、日曜日に開催された『ニッポン放送開局70周年 三四郎のオールナイトニッポン10周年記念 バチボコプレミアムライブ in 日本武道館』に配信用の副音声を担当し、途中にも武道館のステージに出ていた都築が金曜日深夜の三四郎のラジオ前に当日のことを話しちゃうぜ、みたいなスタイルで最初から最後までトークを。
「三四郎ANN」リスナーにとっても武道館に行ったり、配信を見た人にも楽しめる内容になっていた。最後は相田さんと金田さんと打ち上げに行った話をしようとしたら時間切れになった。「三四郎ANN」でももちろん武道館について話すだろうけど、一週では語り足りないだろうから何週ぐらい引っ張るのか、でもノリでやっている番組だから、来週以降は通常運転に戻りそうな気もする。


6時過ぎに起きたけど、寒くて布団から出る気がしない。横になったまま『ハライチのターン!』を聴きながらネットを見ていた。朝風呂に入ろうと思ってユニットバスに湯を張ってあたたまる。風呂に入っている時が一番落ち着くかもしれない。でも、すぐに熱が冷めてしまうので長居しにくい、あと長い髪が濡れるとより寒くなるので10分ほど浸かったら外へ出て長い髪をタオルドライしていた。その時に今日は最終金曜日だから『朝日新聞」に古川さんの「文芸時評」が掲載されるんだと思って、朝食を買うついでに近所のコンビニへ。
今回取り上げている小説はどれも読んでいないものだった。ウクライナの作家で『ペンギンの憂鬱』を書いたアンドレイ・クルコフの新刊『灰色のミツバチ』のことも取り上げられていたので、それはちょっと気になった。

11月の最終営業日なのでちょっと早めにリモートワークを開始。『JUNK おぎやはぎのメガネびいき』『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0』をradikoで作業用BGMで流し、お昼前には二つを聴き終えたので、前に料理研究家の友人にオススメされていたJ -WAVEの『GURUGURU』という番組で福留光帆とティモンディの前田コンビがレギュラーの日のものを聴いた。この二人のトークのリズムとか声の大きさとか、若いというのも大きいと思うのだけど、長く続きそうなコンビネーションだなって思う。
仕事は思ったよりは立て込んでいなかったけど、やっぱり忙しいし他の人も作業が詰まっているから確認とかに時間がかかる。月末って感じだ。部屋に一人なのにそれがPCから伝わってくる。

昼休憩で駅前に出る。キャロットタワーの地下の東急のスーパーは改装中で来週までお休み。この数ヶ月ぐらいで利用するようになったけど、惣菜とかが美味しいしボリュームもある。
反対に駅前の西友の惣菜がしょぼくなっているような気がするし、種類も少なくなっているような、なんかうまく行っていないのかなと比べるところがあると感じてしまう。揚げ物も前はもう少し季節ごととかのレパートリーがあったけど、最近は定番のものばっかりだし、なんだろう。客目線で感じる惣菜売り場の物悲しさというか、体力落ちているような雰囲気は。


TSUTAYA書店で真造圭伍著『ひらやすみ』8巻と荒川洋治著『ぼくの文章読本』を購入。『ひらやすみ』最新刊はゆっくりだけど、主人公の生田ヒロトと従姉妹のなつみはそれぞれの人生に進み始めているし、恋愛的なこともちょっぴり展開があったりといつも通りのほのぼの感もありつつ、どこか終わりに向かっているんだろうなっていう謎の寂しさもある。
ヒロトの恋敵になるかもしれない小説家の石川リョウが彼の俳優時代のファンだったことで、もう一度役者をやってみないかと誘われるものの、もう未練はないと、やりたい気持ちがないヒロトは素直にその気持ちを伝えて断る辺りとかも無理にドラマを作ろうとしていないのも好感が持てる。
『ぼくの文章読本』は来月応募したい太宰治賞の選考委員の一人が荒川さんというのもあるが、この前ネパール料理を一緒に食べに行った友人Tに荒川さんの前の書籍をオススメされていて、まだ読んでいないのもあって目に入った新刊から読もうと思った。

休憩から帰ってきて寝る時に一度聴いていた「都築サクラバシ919」を再び流してBGMに。先輩である三四郎が10年ラジオをやって武道館に立った姿を見たこと、出演している芸人の中で唯一若手であり、一番の後輩である都築がその光景を見れたことは彼の中でラジオをがんばっていきたいというモチベーションがさらに増しただろうし、オードリーの東京ドームも目指したいだろうけど、三四郎が立った武道館というのは自分がイベントに関わったことでリアリティは増してるはず。ニューラジオスター都築は今回のことをきっかけにしてより意欲的になっていくと思う。


リモートが終わる前にはSpotifyのポッドキャストで『トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画』最新回がアップされていたいので聴きつつ、思ったよりも終わらない作業をしていた。ゲストにクリープハイプの尾崎世界観さんがきて、番組のテーマソングを作ってきていた。トム・ブラウンの二人とも仲がいいし、三人でのやりとりも聴いていて賑やかでいい。

まあ、そうやって東京での生活が始まったわけやね。そしたらある日、EMIの部長だった子安(次郎)さんという方から、話したいことがあると連絡が入った。みんなで会議室に集まって、デビューにあたってのレクチャーを受けたね。子安さんが作った手書きのパンフレットみたいなのを渡されて。そこには「EMIへようこそ!」って書いてあった。コピー用紙で全部手書きよ(笑)。「EMIへようこそ! 君たちはこれからデビューするにあたって十分にその才能を発揮して我らと一緒に新しい音楽を作り上げよう」みたいなことが書いてあった。あとCDが世に出るまでの仕組みとか、CDが発売されたらミュージシャンがどのように収益を得るかとかの仕組みを教えてくれた。「音楽出版社とは」「著作権とは」とかね。お金の配分も、わかりやすく円グラフで書いてあった。最初にそういう説明があったね。

──面白いですね。デビュー講義みたいな。

社風というより、子安部長がそういう方だったんだと思う。非常に真摯にバンドのことを考えてくれた。そして全然偉そうじゃない。これも大きかった。

──まさにそこにメジャーっぽさに対する抗いがあった。

EMIスタジオの音はすっきりしすぎていた。音の分離がよすぎるといいましょうか。薄いなと思った。もっと渾然一体となった音像を求めていたんだね。まあ、それしか知らないから。ライブハウスやリハスタで鳴らしているときって音がグチャグチャですからね。そっちのほうがリアリティを感じるわけですよ。すっきりさせて聴きやすくすればいいだろうというものに対して、我々は「いやこれは足らない」と。空気を全部音で埋め尽くすようなあのドキュメント感、あの混乱状態のロックサウンドをドキュメントしたいと思った。メジャーのプロダクションじゃ無理だと思ったわけよ。そして、それを了承したわけですよ、当時のEMIは。

──加茂さんが決断した?

子安部長も含めて全員が。なぜ了承したかっていうと「Automatic」予算があったから。

──あ、宇多田ヒカルの特大ヒットの。

そう。東芝EMIに余裕があった。その恩恵でね。普通に考えたら、そんなこと許されるわけないんですよ。なんの実績もない福岡のローカルバンドがリハスタで録らせてくれって。「メジャーの言いなりになってなるものか!」という反抗期みたいなことではなく、単純に音を録ってみてスカスカだなって思ったわけですよ。絶対に俺が福岡で録ったほうが生々しくなると思ったし、結果的にそうしたことで今がある。宇多田さんには本当に感謝してます(笑)。

向井秀徳が振り返る上京~メジャーデビュー | あの人に聞くデビューの話 第6回 後編 

リモートワークが終わって一息ついているとZAZEN BOYSのライブにいつも一緒に行く友人Aからこの記事のURLとコメントがラインで送られてきた。
タイトルはチラッと見たけど読んでいなかったものだったので、最初から最後まで読んだ。
CDの収益のこととかをデビュー前のバンドマンを集めて話をするってすごく大事なことだし、そういう会社の人がいたらクリエイターも安心だなって。90年代末のことだけど、こういう当たり前のようなお金の話もちゃんとしないレコード会社や出版社が多いだけにここを読んでちゃんとしているなって思えてしまった。
あと宇多田ヒカルの大ヒットのおかげで会社に余裕があったからナンバーガールというか向井さんのわがままも通ったし予算も使えたというのは落語じゃないけど、メジャーなもので大ヒットしたものがあるおかげで潤った分、実験だったり挑戦できる余裕が生まれた。そして、その結果ナンバーガールはB’zとか見たいな大ヒットを生んだり、ミスチルやスピッツみたいに世間的に知られるような存在ではなかったけど、のちに多くのフォロワーや影響を与えた。ミュージシャンズミュージシャンみたいな存在になった。それも宇多田ヒカルという日本の音楽シーンを変えた存在がいたから、というのは実際には言われないとわからない世界の理というか、つながりのように見える。

NUMBER GIRL - 透明少女 

 

11月30日
6時過ぎに目が覚めて、radikoで『きしたかののブタピエロ』を横になったまま聴く。来年の1月末の草月ホールのイベントの先行抽選は1300件を超えていたらしい。抽選で一緒に行く友達(彼はこのラジオを聴いていないが、聴いていないラジオのイベントに行ったら楽しめるのか観てみたいというノリ)と自分のチケットは無事取れていた。
先行抽選で全席を出すわけではないので、実際にどのくらいの席数を出したのかはわからないけど、多くの人が落選しているのであれば一般販売は発売開始後にすぐに売り切れるはずだ。
朝のルーティンをしてから、ライティング作業を始めて『JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』を作業用GBMがてら流す。『2024 FNS歌謡祭』に今年2月に武道館で2Daysライブを行ったバナナマンこと赤えんぴつが出演するという話題に。初めてのライブイベントが武道館で、初テレビがFNS歌謡祭というのがすごいけど、一般的には知られていないだろうけど、バナナマンだとわかれば問題はないのだろう。この出演が決まった時に武道館ライブに一緒に行った亡くなった友達のお母さんにメッセージを送ったら、お母さんもニュースを見てテンションが上がっていた。
それからバナナマンの二人が最近流行った、一般的になったクリスマスソングって何があるんだろうとトークをしていたけど、実際どうなんだろう。Back numberの曲が流れていたが、その曲もたぶん10年以内だと思うけど最近の曲とは言いにくい。
クリスマスを恋人と過ごすという昭和的な価値観がなくなっている昨今、バレンタインデー同様に男女のカップルであったり、異性愛者同士のイベント毎が年々影を潜めていく時代においては、世代を超えて知られるようなクリスマスソング自体は存在しにくく、かつて流行ったもの定番のものだけが残っている状況なんじゃないだろうか。


(お昼過ぎにファンクラブの方から『バチボコプレミアムライブ in 日本武道館』に関する「振り返りクイズ企画」を実施中というメールが来て、何度か挑戦して10問正解したら出てきた画像)
8時半過ぎに家を出ていつもの散歩へ。金曜深夜放送の『三四郎のオールナイトニッポン0』をradikoで聴きながら代官山蔦屋書店へ。武道館ライブが終わって最初の生放送だけど、木曜日に副音声担当の都築が大抵のことを話している。このことに最初から二人が触れていて、副音声の評判が良すぎると怒っていた。
プラス武道館での開始前のバッドナイス常田のアナウンスで静まり返っていた観客、三四郎が「軍人」と呼んでいるリスナーは騒がないということをずっと言われていたのもあって、ワーキャーいう人が皆無に近かったことにも苦言というか雑魚どこが、といつもの小宮節。都築がタクシーで武道館に着いたときもだし、相田さんがマイカーで武道館に着いた時もグッズに並んでいたファンが数名気づいたがまったく騒がずに、すぐに目を逸らしたということもあり、そういう時は騒いでテンション上げてくれよって言っていた。
今回のメインである相田さんを見ても騒がないファン、異質ではあるがしっかりラジオを聴いてきた結果だけど、二人とも震えた、コロナって終わっていないのかなって思ったというぐらい落ち着いている「軍人」リスナー。まあ、武道館という大きさにみんな緊張していたというのもあったのだろうけど。
都築サイドはまさしくサブの視線なので三四郎サイドのメインではどんな風に武道館ライブが見えていたのかを素直に話していて、大きなイベントが終わってホッとしているんだろう。打ち上げの話とかも含めて、二時間では足りないかなって思える内容だけど満足。

あと武道館でライブが終わって帰る時に「はて?」と思ったのがスクリーンに映っていた今回のライブの「紙版DVD」が来年発売というもの。「紙」なのか「DVD」なのかなんなのか、と思っていたが、DVDケースをあしらったパッケージの「本」でイベントの書き起こしで、さらに三四郎の副音声(これから収録するらしい)の書き起こしになるらしい。
まあ、僕としては映像よりは読める方がありがたいのだけど、映像版にすると何か権利問題とかあってめんどくさいからこっちの「紙」にしたんじゃないかなって思わなくもない。


代官山蔦屋書店に着いて新刊のところデビュー作『貝に続く場所にて』(群像新人文学賞を受賞して芥川賞を受賞している)を読んでいた石沢麻依さんのエッセイ集『かりそめの星巡り』があった。
ドイツに住まれている石沢さんがどんな日常のことを描かれているのかが気になったし、僕の何かに引っ掛かる装幀は名久井直子さんだった。

家に帰る前に近所のセブンイレブンでアイスコーヒーを買おうと思って寄った。カップルや家族連れが時間帯のわりに多く感じられたのだけど、レジ前に置かれているカップ麺をほとんどの人が手に取っていた。どうもYouTuberのヒカキンのカップ麺が発売らしくて一人一個らしい。
ヒカキンという名前も顔もわかるけど、彼の動画は一度も見たことがないし、これは興味がないのでどうにもならないが、世間的にはカップ麺が発売になったらこのぐらい反応される知名度だし人気なんだなって。そういう無邪気さというか、どこかでそういうものへの反射とか反応みたいなものを僕は捨てたんだろう、でもそういうものがあるから裾野が広がるしジャンルが拡大していくとおもしろいこともロクでもないことも起きるのは頭ではわかっているつもり。
ヒカキンという人は僕みたいな門外漢のところに届くぐらいにはちゃんとしている人格者らしいし、フロントランナーとしてずっとYouTuberの第一線にいるのだから歴史に名前を残すような人という印象。で、彼が本気で作ったらしいカップ麺、マネタイズの夢、自分が好きなものにはお金は使いたいけど、知らないものへはどこか胡散臭さを感じてしまう。
iPhone(スマホ)自体がキリスト教をはじめとする三大宗教の次に現れた人類が帰依してしまった新しい宗教、神だと思うのだけど、それがあるからこそYouTubeやTikTokなども広まって資本主義としてお金が回っている。そう考えるとヒカキンはその新しい宗教の大天使とか使徒のひと柱に数えられていいのかもしれない。もちろん、天使や使徒がいれば闇堕ちしたり資本主義に染まって悪魔とかになってしまう者もいるだろう。なんか『ビックリマン』とかもYouTuber版作れそう、もうコラボしてそうだけど。

お昼ご飯を食べてから、「三四郎ANN0」を聴いたことにより、もう一度「都築サクラバシ919」が聴きたくなったのでYouTubeで再生しながら読書タイム。夕方にスーパーに買い物に行って帰ってきてから、今書いている自分の作品は説明だったり、余計に感じる部分が多いのですでに書き終わった箇所や簡単なプロットに記入していたパートなんかを削除して整頓した。もっとシンプルな方がいいというのが書いているとわかる。だけど、一回書いてみないといるかいらないかわからない。
それから『かりそめの星巡り』を少しだけ読んでから、この半月分の日記を加筆修正していたらあっという間に時間が経ってしまった。

今回はこの曲でおわかれです。
秦 基博×草野マサムネ「ringo」Music VideoÂ