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絵本が1,000冊以上ある我が家で、子どもが繰り返し読んだとっておきの絵本たち

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こんにちは! はじめまして。絵本が大好きなフリーライター、甘木サカヱです。Twitterでは「よく眠りたまに色々考える主婦」という名前で、絵本や猫、ワーキングマザーの日常についてなど日々呟いております。

私の趣味で、絵本が1,000冊以上ある家

もともと絵本が好きだった私。2人の子どもが産まれ成長するごとに蔵書は少しずつ増え、いつしか1,000冊を超えました。1,000冊を超えてからは恐ろしくて数えることを止めました……。

しかし、毎日違う絵本が読めるほど蔵書がある環境でも、子どもは自分のお気に入りの本を見付け、同じ本を繰り返し「読んで!」と持ってきます。

我が家の子どもたちは、もう12歳と9歳。絵本を読む頻度はだんだん少なくなってきましたが、これまで浴びるように絵本を読んできた2人が、成長の過程で何度も何度も読んだ本を「子どもの“相棒”となった絵本」「読むとほっとする絵本」「図書館では借りられない絵本」「若手作家の絵本」の4つの切り口で紹介します!

※それぞれの対象年齢は公式のものではなく、私の独断です。また、全て大人が子どもに読んであげる場合を想定した年齢となっています※

【1】子どもの“相棒”となった絵本

まずは我が家の「一冊の選び方」を紹介します。

私は絵本の読み聞かせボランティアもしており、小さい子どもがいる親御さんに「絵本を買いたいのですが、おすすめはなんですか?」と聞かれることがよくあります。

お子さんの興味や関心に沿ったテーマの絵本はもちろんですが、私は「お子さんが図書館や園から何度も借りてくる本があれば、ぜひそれを買ってあげてほしい」と返します。

こう言うと「何回も読んでるのに……」「借りられるのにわざわざ買わなくても……」とおっしゃる方が多いのですが、ちょっと待ってください。

子どもにとって絵本は、友達や、お気に入りのおもちゃと同じくらいに親しみのある存在です。一度読んで内容が分かれば終わりではなく、いつもそばにいて、毎日でも一緒に遊びたいんです。もしお子さんが同じ本を何度も何度も借りてくるならば、すでにお子さん自身の力で自分の大好きな相棒を見付けている状態なのです。

また、Twitterで古い絵本を紹介すると、必ずと言っていいほど「この絵本、子どもの頃に大好きでした!」という内容のリプライをいただきます。大好きだった絵本がご自宅にあれば、成長してからもたまに取り出して眺めたり、もしかしたらお子さんがパパ、ママになった時、自分の子どもに読んであげるという贅沢な経験ができるかもしれません。

大好きな絵本があれば、それがどんなに何度も読んだものでも、ぜひ買ってあげてほしいな、と思います。

我が家ではこの4冊が子どもの“相棒”でした。

『りんごがドスーン』作・文・絵:多田ヒロシ/文研出版

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対象年齢:1歳〜

娘が2歳の頃に大好きだった絵本です。

登場するのは、大きくておいしそうなりんごと、そのりんごを食べる親しみやすくてユーモラスな表情の動物たち。短いお話ですが、シンプルで気持ちの良い起承転結で、読み聞かせの定番絵本として知られています。

ちなみに、娘があまりに何度も読んで! とせがむので、一度とことん付き合ってみよう、と思ったら、なんと連続13回も読む羽目になりました。読み終わったあとの子どもの嬉しそうな顔といったら。

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「わにわに」シリーズ 文:小風さち 絵:山口マオ/福音館書店

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対象年齢:2歳ごろ〜

息子が幼い頃、夢中になって何度も読んで! と持ってきた絵本です。主人公の「わにわに」は木版画で描かれており、ごつごつしたうろことギロっとした目つきで、見た目はちょっと怖め。でもそんなわにわにが、ちょっと懐かしい昭和な雰囲気の家で生活しながら、いろんなことに挑戦したり、失敗したりする様子に、子どもたちは不思議なほど熱狂するのです。「ずる ずり ずる ずり」「じょろろーん!」など、擬音の面白さも折り紙つき。

ちなみに、写真に写っている「おふろ」「おでかけ」「あかわに」「ごちそう」のほかに『わにわにのおおけが』というシリーズもあるのですが、なぜか本棚に見当たらず……。ぜひ、全シリーズ読んでみてください。

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『ぼくのくれよん』作・絵:長新太/講談社

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対象年齢:2歳ごろ〜

絵本作家として数々の名作を残されている、長新太さんの一冊で、子どもになじみのある「クレヨン」をテーマにしています。大きなゾウが、大きなクレヨンで大きく描く池やバナナを、本物だと思い勘違いするジャングルの動物たち。文章やイラストから、長さんらしいシュールで独特な世界観が感じられます。

のびのびと白い紙に絵を描く楽しさは、きっと子どもの方がよく知っているのでしょう。読んでいくうちに、幼い娘がまるでクレヨンでお絵かきしているように、夢中で手をぐるぐると動かしていたのがとても印象に残っています。

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『かん かん かん』文:のむらさやか 制作:川本幸 写真:塩田正幸著/福音館書店

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対象年齢:0歳〜

かんかんかん、と警報機が鳴って、初めにやってくるのはおいしそうな「んまんまれっしゃ」……?

踏み切りは、電車が大好きなお子さんにとって夢のようにエキサイティングな場所。電車の絵本は数あれど、これはちょっと変わった踏み切り絵本です。粘土や毛糸、ビニール袋など、身近な素材で作られたキャラクターたちが、かんかんかん、の音に合わせて次々と踏み切りを通ります。

こちらの絵本は厚紙でできている「ボードブック」なので、小さなお子さんが多少手荒にめくってもびくともしない丈夫さが嬉しいところ。電車が大好きだった2歳ごろの息子のお気に入りで、何度読んでも目を丸くして見入っていた姿を懐かしく思い出します。

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【2】疲れた日も、読むとほっとする絵本

育児に家事に仕事に……。毎日があっという間に慌ただしく過ぎていくパパママはもちろん、子どもたちだって笑って泣いて、毎日忙しいんです。

ああ疲れた、という1日の終わり、寝る前の時間。ぐったり疲れた心をほぐしてくれて、親子の距離がぎゅっと縮まる“心の潤滑剤”のような絵本を集めました。

『はぐ』作:佐々木マキ/福音館書店

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対象年齢:1歳~

静かな海辺に、年齢も種類も関係ないいろんな生き物たちが現れ「あいたかったよー」と駆け寄って「はぐ」し合う作品です。登場するのは、女の子、ペンギン、タコ、おじさんなどなど。仲良しさんと出会って「はぐ」する様子に、なんともいえない多幸感があふれる愛の絵本です。

読みきかせをする時は、キャラクターたちがはぐを繰り返す度に、私と子どももぎゅっと「はぐ」し合います。子どもとのスキンシップが足りないな、と感じている日に、ぜひ読んで「はぐ」してあげてほしい一冊です。

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『おやすみ、ぼく』文:アンドリュー・ダッド 絵:エマ・クエイ 訳:落合恵子/クレヨンハウス

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対象年齢:2歳ごろ〜

かしこそうで、やんちゃそうな目をしたオランウータンの男の子。眠りにつく前に、自分の体に一つずつ、おやすみのあいさつをします。

おやすみ、ぼくのあしさん きょうも うーんと はしったね

おやすみ、ぼくのはなさん ねむたい においが してきたかい?

今日一日の楽しかったことも悲しかったことも、ゆっくりと眠りの世界に溶けていくような一冊です。読んでいると体の力がふうっと抜けるのか子どもの寝付きがよく、読んでいる私までいつもよりぐっすり眠れる気がします。

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『マルマくんかえるになる』文:片山令子 銅版画:広瀬ひかり/ブロンズ新社

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対象年齢:5歳ごろ〜

おたまじゃくしの頃のおっぽが邪魔をして、なかなか上手に泳げないカエルのマルマくんたち。他の子たちはみんな上手に泳げるのに、どうして僕たちだけ……? そんな切ないカエルたちの気持ちに、ゆったりと優しく寄り添ってくれるのが、がませんせい。マルマくんたちのために特別授業を開いてくれ、泳ぎ方を教えてくれます。

決して焦らず見守り、子どもたちのペースに合わせて大切なことを教えてくれるがませんせいの言葉は、子どもだけでなく親の心にもじんわり暖かく染み渡ります。小学校に入ってからいろいろと気苦労が多く、しょげることが多かった娘にこの本を読んだら「ゆっくりでも いいんだよ」というメッセージを感じ取り、嬉しそうに頬を緩ませていました。

鮮やかな銅版画の色合いもとても美しい一冊です。

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『みんな あかちゃんだった』作:鈴木まもる/小峰書店

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対象年齢:4歳ごろ〜

お父さんもお母さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、みんな誰でも最初は赤ちゃんだった!

赤ちゃんが産まれた直後、まだへその緒が付いている頃から、赤ちゃんの生態を月齢を追ってユーモアたっぷりに描く絵本です。自分が赤ちゃんの頃、どんなに小さくて、どんなに一生懸命に生きていて、どんなに周りに愛されて育ってきたか……。この本を読めばきっと分かります。

「わたしも3カ月の頃にはヨダレがあふれてた?」「初めてしゃべった言葉はなんだった?」

子どもたちにこの本を読むと、自分の赤ちゃんの頃にがぜん興味がわいてくるみたいです。親子の会話も弾む、愉快でやさしい絵本です。

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【3】図書館では借りられない!ちょっと変わった絵本たち

さてお次は、図書館ではなかなか見かけないちょっと変わった絵本や、小さいお子さんが破ってしまいそうで借りにくい「しかけ絵本」を紹介します。

借りた本だと気を使うけど、思い切って買ってしまえば、ちょっとくらい破れても落書きされてもへいき。成長してから見返せば、かえって懐かしい子育ての記録に思えるから不思議です。

『フェリックスの手紙 小さなウサギの世界旅行』作:アネッテ・ランゲン 絵:コンスタンツァ・ドロープ 訳:栗栖カイ/ブロンズ新社

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対象年齢:6歳ごろ〜

ウサギのぬいぐるみ・フェリックスは、持ち主の女の子・ソフィーと大の仲良し。でも夏休みの旅行中、遠い外国ではぐれてしまいます。しょげかえるソフィーに、なんとフェリックスから手紙が届きます。海外を旅しながら家に近づくフェリックス。ロンドン、パリ、ローマ、ケニア、ニューヨークなど、いろんな都市の様子を手紙で伝えてくれます。

この絵本のすごいところは、フェリックスからの本物の手紙が、各ページに貼り付けられた封筒に入っているのです! さまざまな都市から届く手紙は、フェリックスの発見と冒険、それにソフィーへの愛でいっぱい。しかけと工夫と愛が詰まった、宝箱のような絵本です。

最後のページのトランクの中には、世界旅行のおみやげまで! 何が入っているかは買ってのお楽しみです。

ページをめくるたび本当にフェリックスからお手紙を受け取っている気持ちになれるようで、娘の大のお気に入り。何度も封筒から手紙を取り出して、嬉しそうに眺めていました。ちょっとした地理や歴史のお勉強にもなりますよ。

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『しゅっぱつしんこう!』文:シンディ・チャン 絵:シャロン・ホウム 訳:かがわけいこ/大日本絵画

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対象年齢:1歳ごろ〜

伸びる伸びる、ながーく伸びる! 電気機関車がいろんな車両を引っ張り、一つの長い列車になるという作品で、横に広げると約170cm(!)になる、折りたたみの絵本です。

客車や食堂車はもちろん、粉などを運ぶホッパー車に、液体を運ぶタンク車、車を運ぶ車運車といった珍しい貨車たちが登場するので、乗り物好きのお子さんは熱狂間違いなし。

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それぞれの車両には窓がついていて、めくると楽しい小さなしかけも。息子が幼い頃、これでいつも電車ごっこをして遊んでいたお気に入り絵本です。

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『アニマリウム ようこそ、動物の博物館へ』著:ジェニー・ブルーム 絵:ケイティ・スコット/汐文社

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対象年齢:5歳ごろ~(絵だけを楽しむ場合。文章量が多いため、自分で読むなら小学校高学年〜)

この絵本はとにかく大きい! まずは手にとってそのサイズ、重量感にびっくり。サイズは約38✕28cmで、102ページあるので重量も約2kg近くあります。そしてページをめくれば、緻密に描かれた動物たちの美しさに二度びっくり。文章をじっくり読んで、その内容の深さ面白さに三度びっくり。

絵本というよりは「図鑑」で、原始の生命誕生から今日の多様な生き物の姿まで、160種類を超える動物の進化の歴史を辿ることができます。図書館によっては大型本扱いとなり貸出不可のところがあるほか、本棚の場所をとるからかそもそも蔵書にない場合も多く、なかなか借りられない一冊です。

娘が初めてページを開いた時は、あまりの圧倒的な内容に「ちょっとこわい……」と。それでもどうしても気になるようで、何度もページをめくっていました。生物分類学についてやさしく丁寧に解説してくれるこの本は、大人になってもきっと何度でも読み返せる本棚の中の宝物になることでしょう。

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【4】親子の「いま」が詰まってる! 若手作家の絵本

定番の絵本、名作ロングセラー絵本は図書館にもたくさんあるけれど……。なかなか図書館で見かけない、最近の日本の若手絵本作家たちの作品も素晴らしいものが目白押しなんです!

これからの絵本界を担う若い作家を応援する意味でも、ぜひご家庭に一冊、いや二冊三冊買ってほしい……。どれもハズレ無しの作品ばかりです。

『くるみのなかには』作:たかおゆうこ/講談社

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対象年齢:4歳ごろ~

くるみのなかには なにがある? 「りすの裁縫箱」「ちいさなちいさなおじいさんと、ちいさなちいさなおばあさんの家」など、小さくて硬い一粒のくるみの中に宝物がぎっしりつまっている様子が描かれています。幻想の世界から枝を広げ根を伸ばし、大きく成長するくるみの木。絵の表現力、お話の展開、発想力全てが素晴らしい絵本です。

この本を読んだとき、うちの子どもたちはくるみの中身を食べたことはあっても、殻付きの実を触ったことがないのだと初めて気付き、慌てて殻のまま売っているくるみを探して見せてあげました。実際にくるみの実を手のひらでころころと転がしながら読むと、2倍も3倍も楽しめましたよ。

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『やきそばばんばん』作:はらぺこめがね/あかね書房

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対象年齢:3歳ごろ~

出てくる食べものがおいしそうな絵本は数あれど、こんなにヨダレがたれそうな、それでもって一癖も二癖もある絵本は、ご夫婦イラストユニット・はらぺこめがねさんの専売特許だと思います。

おばあさんの作りかけの焼きそばに、通りすがりのコックさんがステーキを、いたずら坊主がお弁当のピーマンを、寿司屋の大将が寿司ネタを……。「おいしいものは美しく、人と人をつなぎ合わせる力があると信じています」との言葉の通り、この「やきそばばんばん」は、いろんな人がリレー形式でおいしく美しくダイナミックにやきそばを完成させていくゆかいなお話です。

これを読むと、必ず娘から「今度焼きそば作って!」とリクエストされる、お腹の空く絵本です。

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『ぱーおーぽのうた』作:きくちちき/佼成出版社

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対象年齢:1歳~

「のっち のっち うたお ぱーおーぽ」
「もしゃ もしゃ ぐるりん ぱーおーぽ」

子どもも思わず一緒に口ずさむ、唇に心地よいリズミカルな言葉が特徴です。小さな子ゾウがどんどん歩き、大きなゾウもずんずん歩く。地面をドコドコ踏み鳴らし、ハイエナもライオンも鼻息で吹き飛ばす! 強くたくましいのに、どこか脱力感があってユーモラスな動物たちが、歌うようにダイナミックに命を謳歌(おうか)する絵本です。

親も子どもも「ぷーおーぽーおーぱーおーぽ!」と一緒に口ずさめば、サバンナの動物たちの仲間入り。生きる命全てに捧げられた賛歌のような、豊かでまぶしい一冊です。

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『ピアノはっぴょうかい』作:みやこしあきこ/ブロンズ新社

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対象年齢:4歳~

初めてのピアノ発表会を迎えたももちゃん。舞台袖で「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と自分に言い聞かせながら出番を待っていると、小さなねずみに声を掛けられ、ねずみたちの発表会へ招待されることに……?

自分の出番を待つドキドキ感、舞台袖から見る舞台のまぶしさ……。まるで自分がそこにいるかのような臨場感のある描写は、少ない色数で鮮やかに光と影を描き出す、みやこしあきこさんの手腕あってこそ。主人公の女の子・ももちゃんの、緊張でこわばりながらも、はつらつとした表情がとっても魅力的です。

ももちゃんと同じように発表会を控えて緊張しているお子さんに、そっと手渡してあげたいファンタジックで素敵な絵本です。

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◆◆◆

我が家の子どもたちが何度も読んだお気に入りの絵本たち、いかがだったでしょうか。

繰り返しになりますが、対象年齢はあくまでも私の独断です。また、年齢が小さい子向けだからといって、大きな子が楽しめないというわけでもありません。

いつでもどんな時でも、たとえ何歳になっても、ページをめくれば寄り添ってくれるのが絵本の良いところです。ぜひご家庭で、お子さんと一緒に絵本を開き、ゆったりとお話の世界に浸ったり、言葉のリズムに合わせて踊ったり、笑い転げたり、思い思いの方法で楽しい時間を共有してみてください。

きっと子どもだけでなく、大人の心まで柔らかくほぐれる時間になると思います。

著者:よく眠りたまに色々考える主婦(甘木サカヱ)

よく眠りたまに色々考える主婦(甘木サカヱ)

「よく眠りたまに色々考える主婦」の名前で、Twitterフォロワー数は約86,000人(2018年6月現在)。主な話題は育児・家事と仕事の両立、義理の両親との三世代同居、絵本や猫についてなど。2018年からフリーライターとしての活動をスタート。現在の悩みは、絵本棚の重みで床が抜けそうなこと。

Twitter:@toppinpararin

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