水樹奈々 LIVE GRACE 2013 -OPUS II- さいたまスーパーアリーナ(2013-01-19/20)

同じライブなんだから,片方だけでいいじゃんとか思ってたんだけど,外れたらやだなと2日FCで応募したらうっかり2日間ともあたってしまったので,覚悟を決めて2日参戦。

まず,初日の心拍数グラフ。

1日目は,水樹奈々の登場の意外性に盛り上がった残光のガイアと,それに続くSCARLET KNIGHTがピーク。後は,演出が面白かったDiscothequeで上がったり,Orchestral Fantasiaで上がったしてるけど,最初の盛り上がりを超えられてない。

この日は最初から散々で,8:00頃に物販待機列に到達して12:30くらいに財布を忘れていることに気がついて,自宅に一旦戻るはめに。なんとかTシャツは買えたけど,友人から頼まれてたカーディガン(L)が購入できず。もっとも,カーディガン(L)は戦列を離れるときにはもう売り切れてたから,財布を忘れてなくてもダメだったのだけど,どちらにしろ,翌日も朝から物販に並ぶはめに。全然どうでもいいけど,列離脱直前に白杖持った人が物販列に並んでるのに気がついて,引いた。全盲でも弱視でもどっちでもいいんだけど,障害を持ってる人は並ばずに買えるんでいいんじゃないかなあ。申し訳ないし,行列の経路に不意に段差とかあるから何かと危険。

初日の席は200Lvの左側かなり前方。見切れといえば見切れ感がある。そういう席。いつもは,本人確認とかをしてるわけでもないのに,開場から開演まで2時間ってのは長いよなあと思ってたけど寒いこの時期は助かる。で,ダラダラっと詰将棋を解きながら待ってると,だんだんと席も埋まってきて開演。隣の席が最後まで空いていてラッキーと思ってたら,開演直前になんか金属音のするポリ袋を持った人が座る。結果だけ言うと,この人かなり強烈な厄介だったんだけど,この時は周りの人と友人っぽく話してたり,いたって普通。

開始の登場シーンからSCARLET KNIGHTまでのくだりは素直に良かった。前提としてSCARLET KNIGHTが水樹奈々の曲の中でトップレベルで好きな曲だというのは大きいのだろうけど*1,その上で,ストリングスが全面に出てくるSCARLET KNIGHTはやはりオーケストラで映える。
その次のジュリエットで,全く知らなかったので周りのコールにちょっと引く。今時,「L・O・V・E Lovely ななちゃん」はない。ってか,1日目のこの位置の方が,2日目のアリーナよりもコールの密度が高かったので,なおさら引く。ちなみに,この辺りで,隣がプレミアムモルツ500ml缶をガンガン飲んでることに気がついて唖然とする。意味がわからない。

Lovely Fruit。演出とコールは楽しかったけど,フルオケでやる必要あるの?って曲の筆頭。ストリングスの人がクラップを煽ってくるけど,クラップしてると,コールとかち合ってかなり混乱する。今から考えると,ストリングスの人たちはすることなくて手持ち無沙汰だけど,なんか曲に合わせて動いたら,ああなっただけなのかなと思う。
星屑を挟んで,instrumental。つまんない小芝居ビデオで流す暇あったら,オーケストラの曲をもっと聞かせてよと思ってたら,突如チュルパヤで開場がピンクに染まる。こちらがコールを入れる所で,指揮者の藤野さんがこちらを向いて合図してるのが面白かった。
この辺りから,次のアヴァロンの王冠に備えてコーラス隊が勢揃いなんだけど,コーラス隊はハモリのパートを入れるだけで,メロディーラインは奈々さんの歌をスピーカーで流してたのが少し不満だった。別にどっちもコーラス隊が入れてしまってよかったんじゃないかなあと。この後も,特に一日目は本当にいるのかいないのかわからないような微妙な感じで,実質アヴァロン要員となってしまったのを考えれば,もっと目立たせても良かったと思う。

アヴァロンの王冠は,まさにフルオケライブのための曲なわけで,さすがの迫力。そして,シェリルの白軍服を思わせる衣装もかっこよくて好き。
で,ここからセンターステージに移ってアコースティックコーナーになるのだけど,あまりアレンジを変えずに演奏するので,いかにもアコースティックというありがたみを感じない。茅原実里のそれが,ほとんど別の曲のレベルでかなり派手にアレンジを変えてくるので,それが普通と思ってたのだが違うらしい*2。なので,1日目のダーリンプラスティックのトラブルも,種を明かせば単なるイヤモニのトラブルらしいけど,聴いてる時は,水樹奈々はゆっくりめに感情込めて歌おうとしてるけど,バンドがちょっと速すぎてあってないのかな?というくらいに思っていた。
なんか納得行かないアコースティックコーナーが終わり,transmigrationで一旦退場。この時に自分の席の前を水樹奈々が横切るのだけど,隣の人がいきなり携帯で写真をパシャリ。モラルってどこ?

で,この次の登場からあたりから何を思ったのか,チェリーボーイズも壇上に。別に悪いとは言わないけど,ドラムやギターの音がかなり前に出てしまってて,フルオケの必要性ってのが,かなりよくわからない状態に。実質的にLIVE CASTLEのストリングス隊と何が違うのかよくわからない状況。
そこら辺のことにげんなりしてた上に,隣の人が,アコースティックの古参ファンホイホイの選曲にヒートアップしたのか,プレモル500ml缶2本を消化して酒が回ってきたのか知らないが,奇声を発するようになってきて,かなりげんなり。恋の抑止力とかかなり好きな曲なのに,ほとんど盛り上がってない。
隣で奇声を発したり,咲クラップをする人間がいても,変わらず盛り上がればいいだろうと思うのだけど,一歩間違えばこんなかんじの痛い人なんだろうか?と自分を客観視してしまって急速に気持ちが冷めてしまった。一度冷めた気持ちは,最後までこのままで,Orchestral Fantasiaとか演出的にも,もっと盛り上がっていい曲なのに,さほど盛り上がらず終了。

最後の門Dと大先生が競演した約束は,2日目のアレがあったからかもしれないけど,思ったより印象に残っていない。つか,演奏してる間この二人本当に同い年なのかよ!って考えこんでた感が。大先生はアルバムのジャケットに載ってる時とか憎らしいレベルでかっこいいんだけど,なぜかステージに立ってるとそこまでかっこ良くなくて不思議。なんか白鳥のお面つけて旗振ってるイメージが抜けない。

初日が色々と散々だったので,2日目のチケット売って寝てようかとも一瞬思ったけど,2日目の席がアリーナ最前ブロックのA6と圧倒的に良かったので,捨てるに捨てられず参戦。というか,初日買えなかったカーディガンを買わないといけないし…初日より早く7時に会場着。
2日目の心拍数グラフはこんな感じ。

2日目は演目が1日目と大半かぶってるので,感想も似たようなものなのだけど,自分の心構えの問題なのかPAの問題なのかわからないけど,コーラスがちゃんと聞こえるようになってきた。せっかくのフルオケなんだからフルオケを生かしたアレンジすればいいのにってか,コーラス隊って存在価値が…みたいな事を1日目は思ってたけど,2日目はそこそこコーラスが聞こえたので,CDとアレンジを大幅に変えないという前提で出来るだけのことは全部してるんだなあというのがよくわかった。
アコステコーナーに関しては,もっとアレンジ大胆にきかせればいいじゃんという不満はそのままだけど,1日目のダーリンプラスティックのような変なトラブルはなく,完璧だった。
まあでも,妙な奇声を上げる人がいなかったせいか,オケが絡むセトリは余り変わらないと確信が持てたせいか,1日目よりもtransmigration以降の後半の盛り上がりは高い。特に,2日目はETERNAL BLAZEもあって,そこでの盛り上がりはさすが。ってか,Orchestral Fantasiaで炎演出ってやっぱ変だから,2日目でETERNAL BLAZEあって逆に安心した感じ。

で,その後のアルパ弾き語りはやはり衝撃。まあ,純粋に完成度だけ見れば落第点なんだろうけど,弾くのが難しくなるあたりで,ちょっとゆっくり歌ってるのがわかるのが面白かった。聴きながら,せっかくの生バンドなんだからチェリボで普通に歌う時もこのくらいリズムに緩急つけてもバチは当たらないんじゃないかってか,「正しく歌う」ということに自分で弾き語りをするという物理的な制約をかけない限り解けないほど強く縛られているんだなあという思いを強くする。
いや,そもそも「正しさ」って何よ?って感じはかなりあって,「正しさ」を完璧にこなせるのが「今の」水樹奈々の強さでもあり,「正しさ」にとらわれて過ぎているのが壁だと,最初のフルオケライブ(LIVE GRACE)を経てもっと自由に歌ってもいいんだとわかったというMCと裏腹に強く感じざるを得なかった。

1日目と2日目の心拍数を比較するとこんな感じ。

厄介がいないとこんなに盛り上がりに差があるのかと,まとめてて逆にびっくり。

奥華子と中島みゆきの参戦記はどうした?と言われると,圧倒的すぎてあまり書くことがないというか,予習の要らないライブってすごいねという。
声優ライブって,コールをする関係から予習が必要と思われがちだけど,それ以上に,歌唱が安定しなかったり,現場の音響がどうよ?って感じで予習なしに歌だけ聞いてると何を歌ってんのか分からなくて楽しめません。という状況を避けるためという要素のほうが大きい気がする。
勿論,水樹先生の場合には歌唱の安定感は抜群なので,何をやってるのかわからないってことは音響が大チョンボしない限りないんだけど*3,外さないを超えたパフォーマンスは出来ないものかねとかなり強く思った。そこら辺の心の壁を崩すためのアルパ弾き語りだとすると,なんか納得がいくようないかないような。
まあ,夏からのツアーは楽しみではある。愛媛は多分行かないけど,去年のUNION福井のような2000人クラスのホールはどっか遠征したいなあと。

追記(2013-02-15)

そうだ,レーザー演出について書くのを忘れてた。
今回結構レーザー演出が多かった。普通にスモークで軌跡を魅せるだけじゃなくて,壁を利用して文字を書いたりと結構多彩だった。着弾点は場所の問題で*4,あまりきちんと確認できなかったんだけど,きちんと壁に着弾させてたように見えた。

*1:Dog Daysは一期は2話で切って,二期はOP,ED以外見すらしないのだけど

*2:アコースティックのアレンジをしている,なおやんが優秀すぎるのか,全く違う曲調での演奏を許す斎藤滋Pの度量が深すぎるのか知らんが,これは幸福なことなんだなとしみじみ理解した

*3:東京ドームは酷かったですね

*4:初日は厄介が横にいてそれどころではなく,二日目は完全に後ろを振り向かないと着弾点の確認ができない