SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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CEATEC 2009見てきた

1.3Dに見えたテレビ(ソニー

  • 来年に出るというソニーの3DTV(メガネかける奴)を見てきた。こういう奴にありがちなチラツキがなく、きちんと3Dに見えた。立体映像を見ていると、目の筋肉が動く様な感じがした。そういう意味で、立体テレビだと近視になりにくいのかもしれない。

 
2.黒かったUV2A液晶(シャープ)

  • シャープの新型の液晶は、黒がきちんとしまっていて、なかなか良かった。視野角も十分あった。高速表示も出来る様なので3Dも出来るだろう。透過効率もいい液晶らしいので、省エネだしね。是非、フィールドシーケンシャル液晶を出してほしい。

 
3.蛍光管は、LED管に取り替えれば省エネ(インバーターつきは駄目)

  • 蛍光管をLEDを並べてつけられたものに取りかえる事でLED照明に変わる。インバーターがついているものだと駄目らしいのだが、普通の点灯管のついている様なものだといいらしい。これで温室効果ガス25%削減もスムーズにいけそうだ。蛍光管の寿命が切れたら、LED管に取り替えれば、発光効率アップで省エネにできる。2015年以降(2009年:80lm/w→2015年:200lm/w)に管を取り替える。5年以内に蛍光管の寿命が切れた時、LED管しかなかったら、ほぼ全ての蛍光管が交換されるだろうから、大幅な省エネ(60%オフ)になるだろう。

 
4.来年は発色のいいLEDバックライトで液晶の色が鮮やかになる。

  • 従来のLEDバックライトは、青と黄色の蛍光体を混ぜていたため、赤が朱色になってしまったという、しかし、来年に量産されるRGB蛍光体(三波長)を使ったLEDバックライトは、奇麗な発色になるという。サンプルを見たが、確かに赤が鮮やかだった。某メーカーの人も、赤が朱色になってしまう状況が改善されれば、うちもLED液晶モニタを出すと言っていた。

 
5.衣服用3D CADで立体ファッションショー

  • 業務用の衣服の3DCADが面白かった。衣服の型紙から立体の服を作りだし、それに反射率や透過率(透過率は開発中)を加える事で立体3Dモデルに服を着せて歩かせていた。ただ現在はリアルタイムレンダリングは出来ないみたいなので、将来の話になるが、着々と衣類の世界にも3Dの波が訪れていると言えよう。これが面白いと思ったのは、3Dテレビを見たからだ。女性は服が好き、色々な服が着たい。その夢を直接的かつ直感的にかなえられるのだ。立体映像のリアル感も分かったし、これでリアルタイムレンダリングできれば、凄いなと思った。要するに人の欲望をかなえるものに私は注目するのだ。自分には興味なくてもね。

 
6.非接触の電極で車を充電するデモ

  • 非接触式の車両充電のデモを見た。大体10cm離れていても送電効率は92%らしい。20cmは?と聞いたら、20cmでも大して変わらないらしい。問題は5cm位ずれてしまうと送電率が落ちてしまうそうなので、位置決めがちょっとシビアという事かな。複数の送電ユニットで近い奴が送電するという形が望ましいだろう。また、道交法の絡みで現状では道路に設置するのは難しいのと、スマートグリッドのために車の電池から送電は出来るのかと聞いたら、車の充電方向のみだという。送電にはやはり、ソケットに繋ぐ必要があるという。

 
7.強誘電チップ(不揮発プロセッサ;ローム

  • ロームで不揮発プロセッサを見てきた。普通のプロセッサと違う所は、電源が切れても、不揮発なレジスタに情報が保持されるので、アイドル消費電力が極限まで低くできる事だ。しかも、この仕組みを巧く利用すると、プロセッサの挙動を動的に切り替え出来るので、汎用チップでありながら専用チップの様な高速な処理が可能となる事だ。メーカーの人に聞くと、そういう事は可能だと言っていた。是非ともOpenCLに対応して高速なチップを作ってほしいものである。

 
8.超解像を使った圧縮法方式を見てきた(日立)

  • H.264の後継のH.265に提案されるという超解像を使った動画圧縮方式を見てきた。なかなか見れる画質だった。圧縮率はMPEG2の1/10だという。

 
私は電子都市が21世紀の都市の形だと思っているので、モニターを重視して見てまわった。3D液晶モニタを見て、眼筋が動く様な感じがしたのは良かったと思う。人々がモニターの中の都市でモニターばかりを見ていたら、多くの人が近眼になってしまうのだが、3Dモニターを見たときの私の眼筋は奥行きに追従する為にぴくぴく動いていたので、近視になりにくいと考えられる。通常、近視になるのは同じ距離に目が固定されてしまうからなのだが、3Dだときちんと焦点が動くので普通の風景と同じになり、モニターを見ていても目が悪くならなくなりそう。
 
そして、UV2Aなどを見ると、きちんと黒がしまって見えるので、非常にコントラストの高い高品質な映像が見れて、省エネになるところにも期待が持てた。また、高色域のLEDバックライトが美しい赤を表示できているデモを見て、2010年は、色が奇麗で立体のテレビが見れそうだと期待が持てた。それに省エネ。
 
私はこういう立体テレビの普及には、女性の意見が大きいと思うので、立体の3D衣類の登場は非常に興味を持った。やはり、財布を握っているのは女性、その女性に訴求できるサービスの登場が3DTVの普及を促し、それが電子都市に繋がって行くと考えているので、早くリアルタイムレンダリングの出来る衣類のサービスをユニクロあたりなんかが始めて欲しいと思う。そのためには、超高速なGPUが必要なので、ロームあたりが出している不揮発チップでダイナミックリコンフィギュラブル技術で高速なGPUをどこか出してくれないかな〜と思ったりもする。しかし、どうして日本のメーカーはGPUを作らないのかと思う。これがこれからの要の技術なのに...
 
電車で幕張メッセに向かう途中、女性の会話をつぶさに聞いて、立体テレビよりも立体音響の方がいいという言葉を聞いて、「なるほど」と思った。つまり、眼鏡をかけるのが嫌だというのだ。でもそれは恐らく、女性にとって魅力的な3Dコンテンツがないからだと思う。もし、衣類が立体的に見れて、自分そっくりのモデルに着せ替えられるようであれば、評価は180度変わるだろう。
 
要するに単に立体では駄目で、立体で何の役に立つの?という事が大事なのだ。立体映像でファッションが表現できたら、女性は飛びつくと思う。古来から女性は見た目のマニア(あまりにもメジャーすぎてマニアとはいわれないのだが...)である事は証明済みなので、立体映像が美しく見えれば、かなりいい線いくだろう。そういう意味で高色域の三波長LEDや黒がしまったハイコントラストなUV2A液晶には期待が持てた。
 
こういう液晶が早く安くなって、沢山のテレビに採用され、そして、高速なグラフィックチップで衣類を動かして表現できる様な演算性能を手に入れたら、それで立体テレビが普及して電子都市の始まりという事になる。そういう時代が見えてきたCEATECだった。