つれづれぶらぶら

なんで厄投げの記事が急に上がってきたん?皆さんそんなに諏訪の行事に関心をお持ちなの?

映画『はたらく細胞』

こちらの記事の続き。

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で、品川から立川に移動してきたわけです。なんで立川に来たのかって、そりゃあ、既にお察しの方もいらっしゃると思いますが「立川シネマシティ」に映画を観に行ってきたんですよ、ええ。いつものことながら。

ついでに言うと、息子のほうも「アーマードコア」のプラモデルでどうしても欲しいのがあるらしくて、「コトブキヤ」の立川本店に行きたかったんですな。お目当てのプラモデルを見つけて喜んでおりました。へぇ、メカニックデザインが河森正治なんだ。かっこええねぇ。買えて良かったねぇ。

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ところで、息子がコトブキヤでプラモデルを物色している間、私はといえばお向かいの「AMEKAZE」でクラフトビールを物色しておりました。ビールも買ったけど、こんなのも買ったのよ。見て見て。

国産ホップで作ったシロップ。1年前に自分でもホップシロップを作ったことがあったけど、煮込んだり鍋を洗ったりするのに手間がかかったもんで、今年はやんなかったんです。こうやって既製品で手に入るのは嬉しいやね。炭酸水で割ればノンアルドリンク。コーラで割っても美味い。ほほう。

 

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ま、そんな感じでお買い物を楽しんでから、立川シネマシティ(シネマワン)に向かったのです。で、何を観るのかといえば『はたらく細胞』。


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『はたらく細胞』は、人間の体内で働くたくさんの細胞たちの働きを擬人化して描くコメディ漫画。漫画として面白い上に勉強にもなるということで、シリーズ化され、アニメは海外でも公開されて好評を博しています。

そんな『はたらく細胞』がついに実写映画化されると聞いて、最初は、どうなっちゃうんだろう?と心配したのですが、白血球(好中球)役が佐藤健くんと聞いて、ああ、まぁ、たけるんなら大丈夫か、と少し安心したのでした。アクション特撮映画におけるたけるんの信頼感たるや、そらもうぼくらの仮面ライダー電王ですもの。

そうそう、電王といえば、マクロファージ役が松本若菜さんっていうのも嬉しかったですねぇ。野上愛理と野上良太郎の姉弟共演!「あらあら~、りょうちゃ~ん」っていうあのホワホワ声に癒された特撮ファンがどれだけいたことでしょう。

ところで、事前に告知された内容で、原作と最も違う部分は「からだの【外側】の世界も描く」ということ。原作漫画は体内の世界だけを描いていて、外の世界で何が起きているのかはまったく分からない仕様になっているんですね。いきなり大爆発が起きて細胞たちがパニック状態に陥っているのが「すり傷」だったりして、外の世界を描かないことによる面白みがこの漫画の核の部分だったりもするもんだから、ええー、それは興醒めになりゃしないかしら、とこれまた不安になったものですが……。

結論から言うと、この「外の世界を描く」という展開が、この映画ではとても良い効果をもたらしていました!

まだ公開直後なのでネタバレは避けますが、健康体の娘と不健康な父親という対極的な2人を見せておいて、その体内の様子がどれぐらい異なるかを見せる展開はとても分かりやすかったです。原作との関連で言うと、娘の体内のほうが『はたらく細胞』、父親の体内のほうがスピンオフ作品の『はたらく細胞BLACK』を原作としていて、2つの原作の対比がとても面白く描かれていました。

また、娘を演じるのが芦田愛菜ちゃん、父親役が阿部サダヲさんという『マルモのおきて』コンビの再結成。娘が恋する先輩役に、同じく子役出身の加藤清史郎くんを配置するあたりも憎いキャスティング。

そうそうそうそう、キャスティングっていえばさ、いっちばん興奮したのはアレよ、キラーT細胞役に山本耕史さん、NK細胞役に仲里依紗さんっていう組み合わせよ!キラーT細胞とNK細胞は原作でもバチバチのライバル関係として描かれていて、顔を合わせば悪態ばかり、でも強い敵に立ち向かうときには背中を預け合う……っていう尊い関係性の2人なんだけれども、仲里依紗&山本耕史って言ったら、NHKドラマ『大奥』の徳川綱吉&右衛門佐じゃありませんかキャーーーー!!!この映画の中でも、バチバチに火花を散らしつつも実は……って感じの展開が繰り広げられるので、『大奥』ファンの皆さんもどうぞお楽しみに!(`・ω・´)b

 

映画自体は、前半は原作漫画と同じようにドタバタコメディのタッチで、それぞれの細胞の役割や特性、細菌たちの行動を楽しく描き、その合間合間に「外側の世界」の様子が挿入されるという内容。娘が恋をすれば体内はいきなりサンバフェスティバル状態になり、父親が便意を催せば肛門の括約筋たちが臨戦態勢に入る……といった感じに。父親の体内のブラックな様子が戦後昭和のアングラっぽいタッチで描かれているのが面白かったです。

ところが、後半は一転してかなりのシリアスモード。深刻な病気が進行していく中で、体内の細胞たちは疲弊し、傷つき、美しかった風景はみるみるうちに荒廃していきます。病気と闘うための「治療」が、体内の細胞たちにとっては恐ろしい脅威となることが視覚的によく分かります。それぞれの治療法の意図については、外の世界において医者の口からきちんと説明されるのですが、それをどういった映像で観客に示すかは監督の腕の見せ所。この映画では、そのあたりが実に上手いと感じました。終盤にある、ビジュアル的に素晴らしく美しいシークエンスは、見どころのひとつですよ。

そして、やはり素晴らしいのがアクション!アクション監督は『るろうに剣心』と同じ方だそうで、この映画でも、縦横無尽に駆け回るハイスピードアクションが楽しめます!たけるんとFukaseさんのバトルはものすっごい迫力でハラハラしちゃいました!

 

ネタバレを避けてお話しするなら、こんな感じかな。とにもかくにも、原作ファンの皆さんには「大丈夫だから、観て!」とお伝えしたいです。もちろん『はたらく細胞』を知らなかった方々にもオススメしますよ。非常に分かりやすい映画ですので、ファミリーで鑑賞しても楽しめると思います。思わずうるっと涙が滲みそうになるシーンもいくつかあります。役割とは、使命とは何か?自分にはいったい何ができるのか?

ラストシーンで、あなたもきっと、自分自身のからだの中を思いやり、深く感謝することになるでしょう。そんな映画です。この年末年始、どうぞ劇場に足をお運びくださいね!