この度、N高等学校/N予備校のプログラミング入門コースで授業した内容の最初の3か月の部分が本になりました!
表紙や中の扉絵がソードアートオンラインなのは、中高生の皆さんにとりあえず興味を持ってもらえるようにそのようになっています。川原礫先生、本当にありがとうございます。(あと一応キリトくんの趣味はプログラミングだそうです。そして、最近映画見に行きました。)
内容は、初めてPCを触る(最近はタッチデバイスしか触ったことがない生徒さんが多い)、中学卒業程度の英語と数学を持つ方を対象としたガチのプログラミング初心者本となっています。具体的に言うと、一番最初はGoogle Chromeのインストールからスタートし、Webプログラミングを通じてプログラミングの基礎を学んでいきます。
目次はこのような感じです。この本で学ぶと、プログラミング経験ゼロの初心者が、Twitterに投稿可能な診断メーカーのような動くWebページをゼロから作れるようになります。
なおこの内容は、 この本の内容はN高等学校の生徒約2200名のうち700名以上が学んだものです。この一年間で授業やQ&Aで生徒から出てきた疑問や質問が解消されるよう、内容を加筆/修正したものとなっています。
- キーボードのキー配置、文字ごとの入力方法など操作法の説明
- ブラウザやエディタのインストールから利用方法までの環境構築の手ほどき
- WindowsやMacのファイル操作の説明
- 中学数学範囲外の内容である論理(かつ、または)などの説明
- 登場する英単語の説明
上の写真のような内容です。学習は、コードを読み、書き、改変するということをプロダクトを作りながら学んでいくようになっています。実際に手を動かして物を作り、反応を見ながら、最終的にオリジナルのプロダクトを作る。プログラミングを楽しみながら学ぶ内容になるよう心がけました。
作るもの一覧はこのようになっています。
この教材はPC、それも5年以上前のPCでも十分にプログラミングを学べます。
最近プログラミング教育ブームとなっており、小中学生にはScratchやProcessing、ArduinoやRaspberry Piといったプラットフォームでのプログラミング教育が盛んにおこなわれています。本書はそういうものとはちょっと違い、かなり実践的ではありますが、中高生がWebプログラミングを通じて普段利用しているサービスの仕組みの一部を知り、プログラミングを体験できる教材になっています。
またこの内容を学ぶと、例えばブログなどでHTML編集の機能を使ったり、Webページのチェックボックスをすべてオンにするスクリプトを書いたり、HTMLとJavaScriptで抽選プログラムを作ったり、そんなことができるようになります。
そしてそれは、Webがあらゆるところで使われている現代において、中高生が学んで実生活において決して損にはならない内容であると思います。
最近「中高生にプログラミングの教育をしてくれ」と頼まれるWebエンジニアもいたりするのではないかなと思います。 そういう時にこの本は教科書として最適です。ぜひこの本書を活用し、中高生へのWebプログラミングを通じたプログラミングを教えていただければ幸いです。
本当に初心者で、特に何かやりたいことが決まってはないけれどプログラミング入門してみたいというみなさんも、ぜひこの本でプログラミングを楽しんでもらえると非常にうれしく思います。どうぞよろしくお願いします 。
- 作者: 吉村総一郎
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/04/14
- メディア: 単行本
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追伸
この内容も含め、続くLinux開発環境構築、Node.jsを使ったWebセキュリティ、フレームワークを使ったWebアプリ開発、Scalaを使ったオブジェクト指向プログラミング、関数型プログラミング、Androidアプリ開発の教材は、N予備校にて月額1000円で一般向けに提供されています。なおiOSアプリは2017年4月、並行処理プログラミングは7月には公開予定です。この本を読んで、続きが気になるよって状態になった方、ぜひ N予備校 プログラミング を体験してみてください。
またこのN予備校の教材を作ったコンセプト、背景などは、Qiitaの記事「高校生にWeb上でプログラミングを教え始めたエンジニアがこの8ヶ月間で得た気づき」 にまとめてありますので是非ご覧ください。