2013年04月15日

Androidスマホ好みな私が見つけたiPhone 5の5つの良さ


iPhone 5には使い続ける上で必要な「良い」点が無い…の?

先日書いた「iPhone 5を併用して分かったAndroidスマホの5つの良さ」や「iPhone 5を併用して分かったAndroidスマホのもう5つの良さ」を読んでいただければ一目瞭然ですが、自分としては、iPhone 5よりもAndroidスマートフォンの方が「便利」だと思っています。

しかし、iPhone 5(iOSデバイス)にもAndroid端末と比べて良い面はあります。前の記事でも書いたとおり、10個書く予定ですが、ひとまず5個、iPhone 5の良いところを書いてみようと思います。キーワードは「メリットはデメリット」、そして「デメリットはメリット」です。

■ハードの差を「考慮」する必要がない

確かにAndroidスマホはよりどりみどりだけれど……

前の記事では「Android端末は様々なメーカー、様々な特徴の中から端末から自分に合っているものを選べる楽しさがあります」と書きました。これはその通りで、iPhoneには無い楽しみであることは確かです。

しかし、それは見方を変えると、何を買ったら良いのか分からない、となってしまう可能性があります。色々と違いがありすぎて、ベストな選択肢を選ぶのが困難なのです。

例えば、上の写真にAndroidスマホを3機種載っけてみました。ELUGA X P-02E(パナソニックモバイルコミュニケーションズ製)、REGZA Phone T-02D(富士通製)、ARROWS ef FJL21(富士通モバイルコミュニケーションズ製)です。一見すると、大きな違いが無いように見えますよね…。


「メニュー」キーと、「戻る」(バック)キーの配列が逆

P-02EとT-02Dでは、システムキーは同じ機能を持つものが用意されていますが、メニューキーと戻るキーの配列が逆になっています。これだけでも、混乱する人が結構いるんですよね…


同じメーカー(ブランド)でも登場時期によっては…

更に、同じメーカー(ブランド)でも登場時期によってシステムキーの配列や実装方法が異なる場合があるのです。T-02DとFJL21は、メーカーが異なりますが、会社としては親子関係にあって、ハード・ソフトともに開発基盤は事実上統一されています。富士通ブランドのAndroidスマートフォンのシステムキーは去年の夏モデルまではボタンキーを搭載していましたが、昨冬モデル以降では、画面上にバーチャルキーを表示する形式にした上で、メニューキーと戻るキーの配列が逆になりました。これだと、余計に混乱する人もいるんじゃないでしょうか


バーチャルキーにも差が…

Android 4.0以降では、Googleはシステムキーをバーチャルキーにすることを推奨しています。これによって、多くのメーカーがバーチャルシステムキーに移行しました。富士通も、その例に漏れなかった、ということです。

しかし、バーチャルシステムキーの機能にもメーカー間の差が出ているのです。上の画像は、2種類のバーチャルシステムキーをまとめたものです。上は、Google推奨通りの「戻る」、「ホーム」、「最近のアプリ」(Recent)、という配列にしているパターンです。NECカシオやソニーモバイルなどは、この通りにしています。一方、下は、富士通ブランド端末のもので、「最近のアプリ」キーの代わりに「メニュー」キーを配置しています(ホームキーを数秒タッチすれば「最近のアプリ」が表示される)。富士通のカスタマイズぐらいならかわいいぐらいで、シャープはもっと「いじって」います(手元にキャプチャーなくてごめんなさいorz)。富士通やシャープのカスタマイズは、Android好きな人からすると、「いじってもしょうがないよねー」と、納得できる面も少なくない(つまり、Google推奨通りだと使いにくい面が出てしまう)のですが、これが更なる混乱を招くこともあるのです。

同じブランドで、操作性に一貫性が無いのはどうなんでしょう…。ちなみに、Androidスマートフォンでボタンまわりに一貫性があるのは、自分が知る限りサムスンぐらいです。


iOSデバイスなら基本操作はどれでも同じ!

一方、iPhone 5を含めたiOSデバイスであれば、機能差分はあれど、同じ操作体系で使うことができるのです。iPod touch、iPhohe、iPadと、どのデバイスでも同じように操作できる、というのは結構大きいアドバンテージです。何しろ、ボタンの有無・配列とか考えなくても良いのですから。


■「顔」がひとつしかない

Android端末は色々顔があって大変なんですよ…

前の記事でAndroidの良いところとして挙げたホームアプリの切り替え。これは、翻ってみると、Androidのデメリットでもあります

デフォルトで基本的にdocomo Palette UIで統一されているドコモ向けのAndroid端末はさておき、基本的にはメーカーによって異なるホームアプリをプリインストールしています。これが、メーカーごとに重視している点が異なり、操作も案外違っていて混乱の原因になってしまうのです。じゃあ、ホームアプリを変えれば、ということになるのですが、これもハードルが意外と高いのです。同じAndroidだからと言って、同じように使える訳ではないのです。


同じよ設定項目でも、メーカーによって差異が…

顔だけだったらまだ良いです。設定画面の項目がメーカーによって場所や言い方がまちまち、ということは、もっと大きな問題だと思います。Android系のTipsは、Aという機種では通用するけど、Bという機種では通用しないか、操作方法が異なることも実際少なく無かったりします国内メーカーは、意外なことにOS標準からあまり設定画面を変えていませんが、海外メーカーは設定画面まわりをかなりいじくり回す傾向にあるため、このような傾向が強くあてはまります。


iOSデバイスなら、端末による機能差分はあれど、設定メニューは基本同じ(左:iPhone 5・右:iPod touch)

それに対して、iPhoneを始めとするiOSデバイスは、端末による機能差分こそあれど、同じ設定ができるのであれば、項目の場所は変わりません。そういうこともあり、操作を「教え合う」ことが非常に容易です。恐らく、日本でiPhoneがよく売れる要因のひとつとして、教え合えることがあるんだと思うのですが(逆に、自力で何でも何とかする人がiPhoneをあまり好まない理由もここにあるのかも)、どのメーカーのどんな機種を使っているか、っていうのを深く考えないでアドバイスできるのは本当に良いです。


■完全な「グローバルモデル」である

違いは色と容量だけ。

Android端末が好きな人の中には「グローバルモデル」が好きな方もいます。簡単に言うと、日本で販売されているものではなく、海外で販売されているモデルです。グローバルモデルは、日本向けモデルには仕様上無い機能が搭載されていたり、余計なプリインストールアプリが無いことが多かったりといった利点があるとされています(逆に、日本向けモデルにしかない機能がもあります)。このことは、国によって端末の仕様が異なる、という欠点を抱えます。

例えば、とあるグローバルモデル用のケースがA国で売っていたとしましょう。「あ、これいいな」と思って土産として買ってみたところ、A国向けのものと日本向けのもので寸法が異なっていて入らない、というケースが充分想定できます。特に、サムスンやLG電子は、同じ名前の端末でも、仕向け国・オペレーターによって仕様がかなり異なることが結構あるので、注意が必要です。

また、ソフトウェアの不具合が発覚した際の更新に関しても不利です。少し前だと、ソニー・エリクソン(現ソニーモバイル)のXperia X10において、アメリカのAT&T向けモデルでAndroid 2.2へのバージョンアップがかなり遅れたり、日本のNTTドコモ向けモデルではAndroid 2.3へのバージョンアップが実施されなかったりと、いったことが起こりました。仕向け国・オペレーターに合わせて更新データを用意しなければいけないため、同じシリーズの端末なのに、仕向け国・オペレーターによっては、アップデートが遅れたり、そもそも提供されなかったり、ということが起こり得ます

一方、iPhone 5は、何と、世界中で実質たった2機種しかありません。実質アメリカ・カナダ限定モデルであるA1428と、全世界で販売されるA1429です。両者の差は、LTEの対応周波数帯(A1428はアメリカ・カナダのみ採用している特殊な周波数帯に対応)と、CDMA2000サポートの有無(CDMA2000対応A1429のみ)だけで、それ以外の部分で差はありません。アメリカ・カナダの一部以外で販売されているのは、全く同一である完全な「グローバルモデル」なのです。そのため、外国で買ったケースが合わないとか、国によってアップデートが遅れたりされなかったり、ということはありません

全世界のAppleサポート取扱店でサポートを受けられるのも、徹底してハードウェア仕様を絞っているためです。これも立派な利点ですよね。Android端末ではこうはいきませんから。


■ケースがよりどりみどり



GALAXY S IIIの10倍少々の検索結果差…

先ほど完全な「グローバルモデル」であると書きましたが、それが有効に機能している証拠は、サポート面だけではありません。周辺機器、特にケース類が豊富であることが、それを示しています。

筐体が1種類しかない端末が、世界のあらゆる国で販売されるとなると、世界の色々な会社が様々なケースを作って、世界中で売ろう、と思ってもおかしくありません。スケールメリットがあるのです。そのため、Androidスマホでは見受けられないような個性的なケースも登場しやすく、選ぶ楽しみがあります。iPhoneを始めとするiOS端末そのものは「選べない」だけに、ケースを選べるということが非常に大きいのだろうな、と思ったりもします。


■アプリをApp Store以外からインストールできない

Android端末はGoogle Play以外から配布されたアプリもインストールOK(要設定)

Android端末のうち、Googleから認証を受けたものについては、Googleが用意した"Google Play"を利用することができます。ここからAndroid用アプリのインストールだけでなく、電子書籍や映画の購入もできます。決済は、クレジットカードのほか、オペレーターの電話料金との一括請求も選べます(一部購入形態では非対応)。

このほか、Android端末では、設定を変えればWebサイトやSDカード上にあるアプリファイル(apkファイル)から直接アプリをインストールすることもできます個人が作ったアプリや、Google Playでは審査を通りそうにないウフフなアプリも、自由に配布することができます

しかし、そんなアプリが端末内のデータを「抜き取る」ようなものだったり、端末内のデータを「削除」してしまったりする悪意のあるものだったらどうなるでしょうか…? Google Play上に掲載されているアプリも一応審査を行っているものの、このようなアプリを完全排除するに至っていません

もしも、様々なリスクを事前に回避したいなら、パソコン同様にセキュリティソフトをインストールしないとやってられない感じかもしれません(完全に自分でコントロールできるなら、その限りではないですが)。


iOS端末はAppStore経由じゃないとアプリをインストールできない

一方、iPhoneを始めとするiOS端末は、AppStore経由でないとアプリをインストールできないようになっています。また、アプリも、事前審査をGoogle Playより厳密に行っているため、悪意のあるアプリに遭遇する確率がグッと低い(ただし、全くゼロではない)のです。Android端末だと考えないといけない色々なリスクを考えなくて良いだけでも、いいですよね。


端的にまとめると、「選べない」こと、「不自由」なことが、むしろiPhoneの魅力に繋がっているんだろう、と改めて思った次第です。他にも良いところはありますが、ひとまず5つ挙げてみた次第です。また反響次第ではもう5つ……


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この記事へのコメント
ロクに使ってないのが丸分かりだし、無理して底の浅い良い点探しをして記事にしなくても良いのでは?
前の記事のフォローかもしれないけど、なってないし。
Posted by 両刀使い at 2013年04月15日 13:35
言われてみればわかり切ったことのように聞こえるけど文字にしてもらうと改めて違いが認識できたし、こういう記事は必要だと思う。是非残り五つも紹介して下さい。
Posted by ぽんかん at 2013年04月15日 14:01
>>両刀使いさん
>ロクに使ってないのが丸分かりだし

どこから判断できました? 参考に聞かせて下さい。

>>ぽんかんさん
個人的には、こういうネタもあえて書く必要があると思って始めた次第です。ありがとうございます。

残り5つは、どうでしょうねぇ。
Posted by せうせう at 2013年04月15日 20:49
Androidのカスタマイズ性の高さはガジェヲタからすれば良いのですが、大多数の一般人さんにはどうなんでしょうね。
正直今のAndroidにスマートさを感じられません。
バッテリー持たす為にゴチャゴチャ設定弄るとか。
Posted by まろれん at 2013年04月17日 20:02
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