虫歯・歯周病予防で笑顔を守る:予防歯科のいろは

彩り豊かな人生を送るための口腔ケア(デンタルケア)ブログ

当ブログの目次

当ブログ「予防歯科のいろは」について
しきの自己紹介:教育業が教えるオーラルケア

オーラルケア全般

オーラルケア全体像 - 7つの口腔トラブルを解説
口内環境を整えるための唾液の役割
オーラルケアに必要な1つのマインドセット
オーラルケアの重要ポイント総まとめ

虫歯

虫歯予防の重要性を知ろう:虫歯の怖ろしい5大デメリット
砂糖と歯の関係: 虫歯の原因と予防法
虫歯予防の最重要テクニックとステファンカーブ
虫歯予防における歯磨きの効果について
フッ素の虫歯予防効果を初心者向けに徹底解説
最重要な虫歯予防テクニック:糖質制限がカギ
効果的な虫歯予防:フッ素の理想的な使用法
歯磨きのデンタルフロスによる虫歯予防の真実
虫歯予防Tips:効果的なノウハウ
フッ素洗口液の重要性と効果
予防法まとめ:虫歯と歯周病の対策

歯周病

歯周病の意外な危険性・デメリット
歯周病の原理と予防法を徹底解説
歯周病の予防法: ブラッシング5つのポイント
オーバーブラッシングの予防法3選
歯周病予防のデンタルケア(デンタルフロス、糸ようじ、歯間ブラシ)
セルフケアの限界:専門家による定期検診の必要性
歯周病予防の最強殺菌成分:クロルヘキシンの有効性
歯周病予防成分の効果的な選び方
免疫力を高める:口内の健康と歯周病予防
マウスウォッシュの効果とデメリット
予防法まとめ:虫歯と歯周病の対策

口臭

口臭の重要性を理解しよう
口臭の4種類と具体的な対策
口臭対策5つのポイント+おすすめ殺菌成分

ホワイトニング

ホワイトニングの原理と歯が着色する9つの原因
歯科医と市販品のホワイトニングの違い
歯医者で行うホワイトニングの基本情報
歯磨き粉の研磨剤(清掃剤)について徹底解説
歯磨き粉の研磨剤(清掃剤)の危険性について
ホワイトニングの補助成分:ポリリン酸ナトリウムなどについて解説

知覚過敏

知覚過敏の深刻性について
知覚過敏の原因と治療法
知覚過敏ケア:歯磨き粉4つの成分と効果

酸蝕歯

若者に増える酸蝕歯の原因と対処法
酸蝕歯2つの予防法とポイント

TCH

TCH予防のコツとは?口腔トラブルを防ぐ

歯ブラシ

歯ブラシの種類と選び方
歯ブラシのおすすめ商品3選
歯ブラシの選び方とおすすめ歯ブラシ
オススメのデンタルフロス3選

歯磨き粉

歯磨き粉の代表的な成分を一気にご紹介
歯磨き粉「歯科専売品」の特徴とは?
虫歯・歯周病・口臭ケアのオススメ歯磨き粉
市販品の歯磨き粉選び:オススメ3選
効果的なホワイトニング歯磨き粉3選
知覚過敏ケア歯磨き粉のオススメ5選
歯周病予防システマシリーズの歯磨き粉を比較
コンクールF、ジェルコートFの歯周病予防効果は低い?
GUMシリーズの特徴と比較
口臭ケアブランド「NONIO」のレビュー
オールインワン系歯磨き粉の効果とデメリット
オーガニック歯磨き粉おすすめランキングTOP3
オーガニック歯磨き粉の注意点3つ
子供向け歯磨き粉のオススメ5選
中高齢者のオーラルケア:おすすめ歯磨き粉4選
危険な成分:ラウリル硫酸ナトリウムの真実
ホワイトニング効果に特化した歯磨き粉:オーラツーシリーズのレビュー

マウスウォッシュ

マウスウォッシュの効果と選び方:おすすめマウスウォッシュ5選

オーラルケアの重要ポイント総まとめ

今回はいままでの総まとめです。

あらゆる口腔トラブルを防ぐ
ポイントをまとめていきます。

細かいケアや新しいグッズを買わなくても、
ここに書いてあることを守れば、
必要最低限はクリア可能です。

ぜひ、頭に入れておいてください。

虫歯予防

1.糖分の摂取頻度を減らす
2.フッ素を摂る
3.ブラッシングする

虫歯予防はとにかく糖分の摂取頻度を減らすことです。

加えて、乳歯の子どもと、歯茎が下がってきた
中高齢者は虫歯リスクが高いので、
フッ素の使用をオススメします。

(子ども、中高齢者以外でも
フッ素は万人に推奨できるものです)

ブラッシングは最後のオマケ程度です。

歯周病予防

1.丁寧なブラッシング
2.歯医者の定期健診(クリーニングと歯石取り)
3.免疫機能を高める

1日1回は、時間をかけて丁寧な
ブラッシングをしましょう。

これに加えて国際的に推奨されているのが、
クロルヘキシジンです。

しかし、日本では超・低濃度でしか
クロルヘキシジンを使えないので、
残念ながら実践はできません。

代わりに日々のセルフケアと、
定期検診でのケアを行いましょう。

知覚過敏予防

1.原因の特定→生活習慣の改善(ブラッシング圧や歯ぎしり、噛み圧など)
2.歯医者での治療
3.硝酸カリウム、乳酸アルミニウムでのカバー

知覚過敏は必ず原因があります。

その改善が最優先です。

すでに知覚過敏を発症している場合や、
歯ぐきが下がって慢性的な知覚過敏になっている場合は、
知覚過敏ケアの歯磨き粉を使いましょう。

硝酸カリウム、乳酸アルミニウムが含まれていれば、
痛みを防ぐ効果があります。

口臭予防

1.水分摂取
2.鼻呼吸
3.日ごろのブラッシングやフロス

口臭は大きく分けて4つ原因があります。

詳しい原因はこちら

中でも多いのが、口内の乾燥によるものです。

よって、乾燥を防ぐため水分補給と、
鼻呼吸を意識しましょう。

 

また、口臭ケアと書かれている歯磨き粉には、
大抵LSSという殺菌成分が配合されています。

これで口臭菌を殺菌できるので、
使ってみてください。

ホワイトニング

1.審美治療(歯医者でのホワイトニング)
2.歯医者でのステイン清掃
3.ホワイトニング歯磨き粉の使用

ホワイトニングは大きく分けて2種類あります。

歯そのものの色を白くする
→審美治療を受ける

歯の着色(ステイン)を除去する
→歯医者での清掃
→ホワイトニング歯磨き粉

ステイン除去だけなら、
ホワイトニング効果を謳った
歯磨き粉を使えば十分です。

口腔トラブルを防ぐシンプル習慣

以上が、各トラブルのケア方法です。

限界までシンプルにしてしまえば…

1.糖分の摂取頻度を減らす
2.適切な歯磨きを1日2回

これだけで、あらゆる口腔トラブルを解消できます。

これ以外のケアも必要なら
取り入れていただきたいのですが、
逆にこれらが不十分だと他を頑張っても
虫歯や歯周病にはなります。

よって、基本をまず徹底しましょう。

+αで力を入れるなら、

1.フッ素の活用
2.フロスの活用

2.酸性の物を飲み食いし過ぎない
3.三ヶ月に一度の検診

をすればOKです。

ブログ管理人のケース

私は虫歯リスクが高いタイプなので、
糖分の摂取頻度には気を付けています。

基本は1日3回。

たまに4~5回の日もありますが、
毎日連続しないようにしています。

(この回数は食べ物だけでなく飲み物も含みます)

加えて、歯磨きのタイミングは以下の通りです。

朝食後:歯磨き(3分で簡単に)
昼食後:歯磨き(3分で簡単に)
夕食後:歯磨き(10分ほど丁寧に)+デンタルフロス

これだけで、あらゆるトラブルは解消できています。

 

なお、この習慣は私のケースなので、
絶対の正解ではありません。

朝食後と寝る前に歯磨きとフロスをし、
1日2回のケアで済ませる人もいます。

ぜひ、あなたに合った習慣を見つけてください。

オーラルケアに必要な1つのマインドセット

ここまでで、一通り「予防歯科のいろは」に
書きたい記事は9割書けました。

今後も新情報をつかんだり、
新しい歯磨き粉をテストしたときは
更新すると思います。

が、ブログ開設当初に書きたいと思っていた
記事のほとんどは、ここまでです。

今回からは全体のまとめや、
ちょっとした細かいTipsを話します。

今日伝えたいのは、予防歯科の考え方。

いわゆるマインドセットというものです。

予防歯科はやることをやれば結果が出ます。

 

ただし、私たちは予防歯科のために
生きているのではありません。

あまりに予防歯科を重視し過ぎると、
お金・時間・労力がどんどん
飛んでいきます。

しかし私たちは予防歯科をキッカケとして、
人生の充実度や幸福度を上げないといけないのです。

そのための心構えを今回は解説します。

収穫逓減の法則(ベルカーブ)

私が予防歯科に限らず、
あらゆる物事の目標達成において、
必ず意識している考え方です。

収穫逓減の法則は一言で言うと、
「やり過ぎてはいけない」
ということです。

物事を、

時間や費用 vs 効果

という構図で考えたとします。

そして多くのケースだと、
最初は時間や費用をかければかけるほど、
効果が上がるのです。

しかし、だんだん時間や費用をかけても
効果が上がらなくなってきます。

それどころかあるラインを境に、
かえって効果が下がっていくのです。

これが収穫逓減の法則です。

たとえば、筋トレをするとします。

腕立て伏せは1日50回なら
どんどん筋肉が育つのです。

それで50ポイント分の効果を得られるとします。

では、1日100回やったら100ポイント分の
効果を得られるかと言うと、効果は
80ポイント程度に下がるのです。

最初に50回は効果が高くても、次の50回では
リターンが下がってしまうんですね。

さらに、150回やっても100ポイント、
200回やっても110ポイントなど、
ピークを越えるとどんどん
リターンがなくなります。

それどころか1日300回などやり過ぎると、
体がエネルギー不足に陥ります。

すると体は自身の筋肉を分解し、
運動のエネルギーに当て始めるのです。

そのため、かえって筋肉が萎みます。

最悪、関節を痛めてしまい筋トレ自体が
できなくなるケースもあるのです。

 

これが収穫逓減の法則(ベルカーブ)

物事はピークを越えると効果が
ほとんど伸びなくなる上に、
越え過ぎると逆効果になります。

だから結果を出したいなら、
ベルカーブがちょうどピークに達する時点で
止めてしまうのがもっとも効率的です。

100の努力で100の結果を出すよりも、
40の努力で80の結果を出すほうが、
時間・労力を節約できます。

すると余った60の時間・労力を使い、
他のことができるのです。

予防歯科もこの法則に当てはまります。

知識を細かく学び過ぎたり、
いろんなグッズを使い過ぎたり、
ケアをやり過ぎたりしても、
ほとんど効果は伸びません。

それよりは基礎をキッチリやれば、
虫歯・歯周病・知覚過敏・着色・口臭など、
一通りカバーできるのです。

私たちは、オーラルケアのために
生きているのではありません。

時間・労力・お金を取られ過ぎないよう、
バランスを取りましょう。

そのためのポイントは3つです。

オーラルケアの秘訣1.細かく考えなくていい

医学を学ぶと、私たちは細かく勉強し過ぎてしまいます。

「フッ化ナトリウムとモノフルオロリン酸ナトリウムはどっちがいい?」

「このオーラルケアグッズが新しく出たけど必要?」

「このマウスウォッシュはどう?」

が、そこら辺を細かく考え過ぎても、
結果はほとんど変わりません。

一般人は基本をやるだけで良いのです。

虫歯、歯周病になってしまうのは、
細かい部分ができていないのではなく、
基本ができていないせいです。

 

逆に言えば、基本さえできていればOKとなります。

その上で、自分がこだわりたいところを
深掘りするだけでいいんです。

オーラルケアの秘訣2.ケアし過ぎなくていい

ブラッシングの回数や時間はほどほどがいちばんです。

歯磨きはやり過ぎても、ほとんど効果は変わりません。

なんなら、やり過ぎると歯が削れて
知覚過敏の症状が出てきてしまいます。

マウスウォッシュもやり過ぎると粘膜がただれたり、
口内が乾燥したり、悪影響が出るのです。

「ここまでやればOK」というラインまでをやりましょう。

その適切なラインはすべて当ブログで教えてきました。

・ブラッシングは1日1~3回
 時間は5分前後が適度
・マウスウォッシュは使わなくてもいい
 使いたいならブラッシングと合わせて1日1~3回程度

これを目安にケアしましょう。

オーラルケアの秘訣3.とことん探求しなくていい

オーラルケアは学ぶことがいろいろありますが、
勉強はあなたが望む結果が出るまででOKです。

が、多くの人はマニアックになってしまいます。

すでに虫歯、歯周病はケアできているのに、
もっといろんな歯磨き粉を試し、
いろんなケア方法をやり、
いろんなグッズを買ってしまいます。

が、あなたの困っている症状を予防できれば、
もう十分なのです。

 

ただし「ベルカーブを超えていること」を自覚した上で、
こだわりのためにやるのはいいと思います。

私も25種類を超える歯磨き粉を持っていますが、
そんなに要りません(笑)

極論、歯磨き粉は使わなくてもいいわけです。

ただ、好きなのでオタク気質としてやっています。

 

そう割り切ってやるのはいいのですが、
「強迫観念のように徹底してしまう」
「やらなければならないと思ってしまう」
「完璧主義になってしまう」
は不健全です。

「いま結果が出ていればOK」

と考えましょう。

 

そう考えると予防歯科でやるべきことって、
非常にシンプルです。

そんなわけで次回、総まとめとして
オーラルケアのために最低限、
必要なことをまとめます。

そこだけやれば口腔ケアでは、まず困りません。

なので次回話すことだけ徹底しましょう。

ホワイトニング効果に特化した歯磨き粉:オーラツーシリーズのレビュー

今回はサンスター社から出ている歯磨き粉、
オーラツーシリーズのレビューをします。

GUMシリーズと並んで人気が高い歯磨き粉です。

オーラツーは一言で言うとホワイトニング特化。

研磨剤がたくさん配合されることにより、
ステインとプラークの除去率が高くなっています。


そして、サンスター社の特徴は、
「歯周病予防はGUM、ホワイトニングはオーラツー」
という棲み分けがハッキリしていることです。

ライオン社だと、虫歯予防のクリニカシリーズ、
歯周病予防のシステマシリーズにも、
それぞれホワイトニング版が出ています。

昨今のホワイトニング需要に応えているのです。

 

対してサンスターだと、GUMシリーズには
ホワイトニング版がありません。

ホワイトニングはオーラツーを使いなさい
と、完全に棲み分けしているのです。

歯磨き粉選びとして、とても分かりやすいですね。

逆にライオンはいろんなシリーズで
いろんなバージョンが出過ぎて
分かりづらくなっている嫌いはあります。

 

ただし言い換えれば、オーラツーは
ホワイトニングができる反面、
虫歯・歯周病予防の効果は低いです。

基本はホワイトニング特化の歯磨き粉として使いましょう。

 

今回はそんなオーラツーシリーズの
各歯磨き粉のご紹介をします。

大きく分けるとオーラツーは以下の5種類です。

  1. オーラツー ストライプ
  2. オーラツーミー ステインクリア
  3. オーラツーミー アロマフレーバーコレクション
  4. オーラツー プレミアム ステインクリア
  5. オーラツー プレミアム クレンジング

では、順番に見ていきましょう。

歯磨き粉1.オーラツー ストライプ ペースト

オーラツー ストライプ ペースト│オーラルケア│サンスター製品情報サイト

・清掃剤:無水ケイ酸、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム
・モノフルオロリン酸ナトリウム(1,000ppm未満)
・口臭予防のラウロイルサルコシンナトリウム(LSS)

もっとも安くオーソドックスな歯磨き粉です。

3種類の研磨剤で、プラークやステインを
除去しやすくしています。

口臭予防もできる、お手ごろな歯磨き粉ですね。

値段は140gで200円~250円です。

歯磨き粉2.オーラツーミー ステインクリア ペースト

オーラツーミー ステインクリア ペースト|Ora2(オーラツー)

・無水ケイ酸(シリカ)
・ステインを付きにくくするPOEアルキル(12~14)スルホコハク酸2Na液
・タバコのヤニを落とすPEG-8
・フッ化ナトリウム(1,000ppm未満)
・歯周病予防のイソプロピルメチルフェノール(IPMP)

清掃剤は無水ケイ酸(シリカ)のみですが、
3種類のシリカが配合されています。

大きなサイズのサポートシリカと、
小さなサイズの高清掃シリカが2種類です。

そうしてホワイトニング効果を上げています。

さらに、着色を防ぐ
POEアルキル(12~14)スルホコハク酸2Na液
により、ステインを溜まりづらくしてくれます。

値段は130gで385円です。

3.オーラツーミー アロマフレーバーコレクション ペースト

オーラツーミー アロマフレーバー コレクション ペースト|Ora2(オーラツー)

・無水ケイ酸(シリカ)
・ステインを付きにくくするPOEアルキル(12~14)スルホコハク酸2Na液
・タバコのヤニを落とすPEG-8
・フッ化ナトリウム(1,000ppm未満)
・歯周病予防のイソプロピルメチルフェノール(IPMP)

成分は上記のステインクリアペーストと同じです。

が、香料にアロマエッセンシャルオイルが
配合されています。

よって、とにかく味や香りがいいです。

使い心地重視ならオススメできます。

価格は130gで418円です。

4.オーラツー プレミアム ステインクリア ペースト

オーラツー プレミアム ステインクリアペースト|Ora2(オーラツー)

・無水ケイ酸(シリカ)
・酸化アルミニウム(アルミナ)
・ステインを付きにくくするPOEアルキル(12~14)スルホコハク酸2Na液
・タバコのヤニを落とすPEG-8
・モノフルオロリン酸ナトリウム(1,000ppm未満)
・イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
・酢酸トコフェロール(ビタミンE)

研磨剤に酸化アルミニウム(アルミナ)が
追加されています。

アルミナは清掃剤の中でも硬めの成分です。

よってステイン除去力が高いと言われています。

 

また、歯ぐきの血行を良くし、
歯周病を予防する酢酸トコフェロールも
配合されています。

値段は100gで495円です。

5.オーラツー プレミアム クレンジングペースト

オーラツー プレミアム クレンジングペースト|Ora2(オーラツー)

・無水ケイ酸(シリカ)
・酸化アルミニウム(アルミナ)
・ステインを付きにくくするスルホコハク酸(C12-14)パレス-2Na
・口臭ケアのシクロデキストリン

週1回だけ使う、集中的な美白ケアという
位置付けの製品です。

清掃剤の濃度が他のオーラツーより高くなっています。

が、他のオーラツーシリーズでも
通常のステインは除去できるので、
そんなに必要な人はいないと思います。

長年蓄積したしつこいステインがあるなら、
使ってみるといいでしょう。

値段は17gで700円です。

こうして見ると非常に高額ですが、
使うのは1回ごとにパール粒くらいなので、
長持ちします。

オーラツーシリーズまとめ

・ホワイトニング効果に特化
・フッ素濃度はどれも1,000ppm未満
・歯周病予防の成分もIPMP、酢酸トコフェロールくらいで少ない

分かりやすくホワイトニング特化ですね。

虫歯や歯周病予防を徹底したいならGUMシリーズ、

ホワイトニング特化ならオーラツー、

ホワイトニングしつつ、
虫歯や歯周病も予防したいなら、
他社の製品を使ってみましょう。

(ライオン社のクリニカやシステマシリーズの
ホワイトニング版がおすすめです)

マウスウォッシュの効果と選び方:おすすめマウスウォッシュ5選

今日まで歯磨き粉のオススメをご紹介してきました。

主な歯磨き粉特集は以上です。

これからも○○シリーズを紹介などはすると思いますが、
一旦、私の紹介したい歯磨き粉はすべて紹介できました。

 

今回はマウスウォッシュのオススメです。

以前話したように、マウスウォッシュは
サブのサブに過ぎません。

歯周病予防におけるマウスウォッシュの効果・メリットデメリット

無理して使う必要はありませんし、
コスパも優れているとは言えません。

が、効果はたしかにあるので、
補助で使いたいという人向けに
オススメ品をご紹介します。

オススメのマウスウォッシュ5選

1.歯周病予防のマウスウォッシュ:システマ SP-T メディカルガーグル

Systema SP-Tメディカルガーグル | 一般のお客さま向け情報 | ライオン歯科材株式会社

・殺菌成分CPC(塩化セチルピリジニウム)
・抗炎症作用グリチルリチン酸二カリウム(GK2)
・清涼感を与え、消炎症作用のあるL-メントール
・殺菌・鎮静作用チョウジ油

歯周病、口臭をケアしてくれるマウスウォッシュです。

(正確にはうがい薬に分類されます)

歯科医が顕微鏡でSP-T メディカルガーグルの
殺菌の様子を観察したところ、瞬く間に
歯周病菌が退治されたという動画が
YouTubeにあります。

即効性は非常に高いマウスウォッシュでしょう。

 

価格は100mlで1,300円です。

高いと感じますが、希釈するタイプなので
100mlあれば200回は使えます。

よって市販のマウスウォッシュより、
コスパが圧倒的に優れているのです。

 

また、透明なので着色しません。

マウスウォッシュは物によっては
歯の着色を招くことがあります。

SP-T メディカルガーグルはその心配がないのです。

 

ちなみに地味なメリットとして、
私はSP-Tメディカルガーグルを使ってから
排水溝がぬめらなくなりました。

2.歯周病予防のマウスウォッシュ:モンダミン ハビットプロ

モンダミン ハビットプロ | 製品情報 | 一般のお客さま向け情報 | EARTH 医科歯科専売品 | アース製薬

・殺菌成分CPC(塩化セチルピリジニウム)
・抗炎症作用グリチルリチン酸二カリウム(GK2)
・出血予防トラネキサム酸

有名なマウスウォッシュ、
モンダミンの歯科専売品です。

歯周病、口臭をケアしてくれます。

歯周病予防としての成分はシンプルですが、
鹿児島大学の研究では17種類の菌がほぼ
死滅するなど、非常に高い効果を有します。

成分濃度がとても高いのでしょう。

 

ただしその分、値段は1Lで3,450円と高いです。

1回の使用量は10~20ml。

10mlずつ使っても100回でなくなります。

ただし、それに見合った効果は
期待できる逸品でしょう。

3.虫歯予防のマウスウォッシュ:モンダミン リセットコート プロ


モンダミンリセットコートプロ | 製品情報 | 一般のお客さま向け情報 | EARTH 医科歯科専売品 | アース製薬

・pH調整剤の炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム
・殺菌成分CPC(塩化セチルピリジニウム)
・抗炎症作用グリチルリチン酸二カリウム(GK2)
・成分が長く留まるコーティング剤、白色セラック

珍しい、虫歯予防のマウスウォッシュです。

pH調整剤が食後の口腔内を中性に戻してくれます。

 

以前、虫歯の原理で話したように、
食事をすると虫歯菌が酸を生成します。

それにより歯が溶かされていくのです。

通常、この酸性は30分~1時間ほどで
自然に中性へ戻されていきます。

そのスピードを速めてくれるマウスウォッシュが、
モンダミン リセットコート プロです。

虫歯リスクの高い方にはオススメできます。

4.虫歯予防のマウスウォッシュ:クリニカ フッ素メディカルコート

クリニカ フッ素メディカルコート|製品ラインアップ|ライオン

・フッ化ナトリウム(225ppm)

シンプルにフッ素だけが配合されている、
フッ素洗口液です。

濃度は225ppmと低いです。

が、フッ素洗口液は濃度が低くても、
高い虫歯予防効果が認められています。

それでも、せめて450ppmほどは欲しかったところですが、
濃度を上げると市販できなくなるので仕方ないかと思います。

寝起きや寝る前にフッ素を塗布したい人や、
「添加物が嫌いだからオーガニックの
歯磨き粉を使っているけど、フッ素はほしい」
という人にオススメです。

5.歯磨き代わりのマウスウォッシュ:クリニカ クイックウォッシュ

クリニカクイックウォッシュ|製品ラインアップ|ライオン

・プラークを分解する酵素デキストラナーゼ

クリニカアドバンテージやクリニカPROに含まれる、
プラークを分解する酵素デキストラナーゼが
配合されたマウスウォッシュです。

通常、マウスウォッシュは歯磨きなしで
使っても効果が薄いです。

マウスウォッシュの薬用成分は
プラークに阻まれてしまうので、
歯磨きをしないまま使っても、
十分に作用しません。

よって「歯磨きせずマウスウォッシュで済ます」はNGです。

あくまで歯磨きをした上での補助となります。

 

が、クイックウォッシュだけは、
歯磨きできないときの代替として使えます。

デキストラナーゼでプラークを分解できるのです。

もちろん、だからと言って歯磨きが
要らなくなるほど万能ではありません。

が、ある程度はカバー可能です。

1本持っておいてもいいでしょう。

オススメのマウスウォッシュまとめ

以上が効果の高いマウスウォッシュです。

私は習慣的にはどれも使っていません。

が、SP-T メディカルガーグルだけは
1本ストックしておき、歯磨きできないときに
口臭ケアとして使っています。

他にも気になったものがあれば使ってみてください。

危険な成分なのか:ラウリル硫酸ナトリウムの真実

今回は歯磨き粉でよく危険と言われる成分、
ラウリル硫酸ナトリウムについて話します。

ラウリル硫酸ナトリウムは検索すると、

・口内炎やドライマウスを招く
・味覚障害を引き起こす
・発がん性がある

など怖い話がたくさん出てくるのです。

これが本当なのか?という検証を今日は行います。

 

まずシンプルに結論から言いますと、
ラウリル硫酸ナトリウムは
安全か危険かで言えば、危険です。

ただし。

歯磨き粉に配合されている量なら安全です。

発がん性や味覚障害は、まずあり得ませんが、
軽度なドライマウスや口内炎はあり得ます。

以上が今回のポイントです。

ここについて詳しく掘り下げていきますね。

ラウリル硫酸ナトリウムとは?

ラウリル硫酸ナトリウムは界面活性剤の1種です。

シャンプーや洗剤、洗顔料など、
日常用品に配合されています。

分子量が小さいため皮膚に浸透しやすく、
シャンプーや洗顔料、歯磨き粉だと
刺激が強いのが特徴です。

ラウリル硫酸ナトリウムのメリット2つ

次に、なぜ歯磨き粉にはラウリル硫酸ナトリウムが
配合されているのか見ていきましょう。

ラウリル硫酸ナトリウムのメリット1.洗浄力が強い(汚れを落とせる)

ラウリル硫酸ナトリウムは界面活性剤なので、
泡により口内の汚れを落としてくれます。

だから歯磨き後は口内がサッパリするのです。

 

一方、発泡剤がまったくない歯磨き粉だと、
脂っこいものを食べたあとだと、
ブラッシングしても少しギトギト感が残ります。

(焼肉、中華料理、ミートソース、カレーライスなど)

よって洗浄力が大きなメリットです。

ラウリル硫酸ナトリウムのメリット2.成分が行き届く

泡が細かいところへ届くことで、成分も広がります。

フッ素や殺菌成分などの働きがより増すのです。

総じてラウリル硫酸ナトリウムは、
歯磨き粉の性能を引き上げてくれます。

ただし、デメリットも少なくありません。

ラウリル硫酸ナトリウムのデメリット5つ

ラウリル硫酸ナトリウムのデメリット1.細胞毒性がある

先ほど言ったようにラウリル硫酸ナトリウムは
皮膚に浸透しやすい特徴があります。

特に細胞膜(油分)を壊すデメリットがあるのです。

そのため歯磨き粉でも、
舌の味覚細胞が破壊されてしまいます。

それにより歯磨き後は味覚が変わってしまうのです。

一応、舌は新陳代謝(ターンオーバー)が
非常に早いので30分ほどあれば回復しますが、
毒性があることには変わりありません。

ラウリル硫酸ナトリウムのデメリット2.乾燥や唇の荒れ、口内炎を招く

ラウリル硫酸ナトリウムは先述の通り、
発がん性や味覚障害のリスクが指摘されています。

が、こちらは拡大解釈で、
よっぽど大量に飲み込んだり、
口内に長時間キープし続けたりしない限り、
そこまでの重篤な副作用は起こりません。

 

ただし、口内炎や唇の荒れ、ドライマウスを
訴える人は多いです。

私も高発泡の歯磨き粉を使うと、
その後ややドライマウスを感じます。

また、数ヶ月くらい無発泡の歯磨き粉を使ってから
ラウリル硫酸ナトリウム入りの歯磨き粉に戻すと、
ややヒリヒリ感も覚えるのです。

 

実際に、最近はさまざまなガイドラインで、
「ラウリル硫酸ナトリウムの刺激が
気になる方は避けるように」という
記載を見るようになりました。

その点でも、多少の刺激はあると考えられます。

 

よって、明らかな大きい害はないが、
小さなデメリットはあるというのが
私の見解です。

ラウリル硫酸ナトリウムのデメリット3.泡立ち過ぎて磨き残しができやすい

以上、人体に対する害について言いましたが、
ここからは口腔ケアにおけるデメリットを話します。

ラウリル硫酸ナトリウムは、
「泡立ちが凄いと磨いた気になって、
ブラッシングが甘くなる」
と主張する歯科医師が多いのです。

実際、泡だったからと言って、きちんと
ブラッシングができているわけではありません。

が、詳しくない人はそこを混同しがちです。

 

私もシャンプーや食器洗剤などが全然泡立たないと、
「ちゃんと汚れ落ちてるのかな?」と不安ですし、
泡立ってくれたほうがキレイになっている
印象を覚えます。

同じことが歯磨きでも起きてしまうわけです。

それでブラッシングが甘くなると、
歯周病や口臭リスクが上がります。

よって無発泡や低発泡が歯科医の間では
よく推奨されるのです。

ラウリル硫酸ナトリウムのデメリット4.長時間ブラッシングしづらい

上記のデメリットと被りますが、
高発泡の歯磨き粉は磨いている間に
どんどん口の中が泡でいっぱいになります。

なので長時間のブラッシングをしづらいのです。

よって時間をかけて丁寧に磨きたいなら、
低発泡~無発泡のほうが使いやすいです。

ラウリル硫酸ナトリウムのデメリット5.大量洗口に繋がる

歯磨き粉が大量に泡立つと、無洗口では
口の中が気持ち悪く感じることがあります。

ちゃんとうがいしたくなるのです。

よって、無洗口が推奨されている現状を考えると、
大量に泡立たないほうが使い心地はいいでしょう。

ラウリル硫酸ナトリウムがあるとしても、
歯科専売品などの低発泡なら、
無洗口でも違和感は少ないです。

ラウリル硫酸ナトリウムの害について結論

以上を踏まえて私の結論です。

・ラウリル硫酸ナトリウムにデメリットはあるが明らかな危険性はない
・ネットで言われているほどの心配はない
・低発泡~無発泡のほうが歯磨きはしやすい
・気になる人は無発泡や、天然の発泡成分を選ぶ

ここまでの説明を聞いて、
「なら別に気にしなくていいや」
と思ったなら市販の歯磨き粉を使いましょう。

丁寧にブラッシングしづらくなるという
デメリットはありますが、ここは使用者の
意識次第なので、ちゃんと歯磨きするなら
高発泡でも問題ありません。

 

逆に高発泡のものを避けたいと感じたら、
歯科専売品の歯磨き粉やジェルタイプのものを選ぶと、
ほとんど発泡しないので使いやすいです。

「わずかなラウリル硫酸ナトリウムも避けたい」

という場合は、完全に無発泡の歯磨きジェルや、
天然の発泡成分を使った歯磨き粉を選びましょう。

 

それでは最後に「天然の発泡剤」について解説します。

天然の発泡成分「石鹸」について

たまに誤解されますが、界面活性剤そのものが
体に悪いのではありません。

名前のイメージから、
「界面活性剤はすべて体に有害!」
と思い込んでしまっている方をたまに見ます。

が、100%天然由来で、飲み込んでも
害のない界面活性剤もあります。

 

そもそも界面活性剤とは何かと言うと、
水と油を溶け合わせるものです。

食器洗いで考えると分かりやすいですが、
水だけで食器を洗っても油汚れが
上手く落ちません。

が、洗剤を使うとキレイに落ちます。

このように、水で油を落とせるようにするのが
界面活性剤の役割です。

 

そのうち、合成して作られた界面活性剤が洗剤です。

一方、「石鹸」は天然成分で作られています。

油とミネラルから構成されるため、
仮に飲み込んでも害がありません。

(添加物が混ざった石鹸もあるのですが、
"純石鹸"と呼ばれるものは無添加です)

そして石鹸は洗剤と違い、
細胞毒性がありません。

洗剤は油分でできた細胞膜まで洗浄してしまうので、
手荒れや口内炎を招いてしまうのですが、
石鹸は細胞膜までは壊さないのです。

よって、基本的に手荒れや口内炎は招きません。

 

時折、
「天然成分だからと言って体にいいとは限らない」
という主張もよく見ます。

たしかに天然、自然、植物と言っても、
猛毒となる成分もあるわけですから、
天然成分だから安全とは言えません。

が、そんな猛毒は市販されないので(笑)

考える意味がない、非現実的な話だと思います。

 

こと洗剤と石鹸に関して言えば、
「洗剤だと手荒れや口内炎を起こしたけど、
石鹸ならそれらが起こらなかった」
という体験談を多く見ます。

しかし、その逆は見ません。

このことから界面活性剤については、
石鹸のほうが人体に対し安全と言っていいでしょう。

そして、そんな石鹸を配合したものが、
先日もご紹介した「せっけんハミガキ」です。

発泡剤により汚れを落としつつ、体に害がありません。

そのため自然成分が好きな方から人気が高いのです。

あなたも、自身の体質やラウリル硫酸ナトリウムに対する
考えを踏まえ、避けるべきかどうか決めましょう。


私は避けてはいませんが、
前述のようにややドライマウスになるので、
低発泡(配合量の少ないもの)の
歯科専売品を選んでいます。

クリンプロやハグキプラスEXなら、
ドライマウスはまったく感じません。


低発泡も嫌なら、完全に無発泡か、
石鹸成分の歯磨き粉を選びましょう。

ただしその場合、歯磨き粉の
選択肢はかなり減ってしまいます。

現状、9割近い歯磨き粉には
ラウリル硫酸ナトリウムが
配合されているためです。

もし、ラウリル硫酸ナトリウム完全ゼロがいいなら、
以下に無配合のものをピックアップしておくので、
歯磨き粉選びの参考にしてください。

ラウリル硫酸ナトリウムなしの虫歯・歯周病予防

コンクール ジェルコートF
チェックアップ ルートケア アルファ
クリニカアドバンテージ ジェルハミガキ
システマ ハグキプラス ジェルハミガキ

ラウリル硫酸ナトリウムなしのホワイトニング

ルシェロ歯磨きペースト ホワイト
シロクデンタルペースト ver.2

ラウリル硫酸ナトリウムなしの知覚過敏ケア

メルサージュ ヒスケア

ラウリル硫酸ナトリウムなしのオーガニック歯磨き粉

オススメ商品はこちら

中高齢者のオーラルケア:おすすめ歯磨き粉4選

前回はオーラルケア子ども編を話しました。

今回話すのは中~高齢者向けです。

おおよそ40代~60代までを想定しています。

要介護者になると自力で歯磨きしづらかったり、
嚥下能力が落ちて歯磨き粉を飲み込んでしまったりと、
違うリスクが出てきます。

そのため今回は、
「自分で歯磨きができるレベル」
を想定した記事です。

まず、中高齢者にある特有のリスクを先に解説しますね。

中高齢者のオーラルケア注意点

中高齢者のオーラルケア注意点1.虫歯リスクが高い

歳を取ると歯ぐきが下がってきます。

すると歯の中に埋もれている
象牙質が露出してしまうのです。

(歯はエナメル質の内側に象牙質があるのですが、
歯ぐきに元々埋もれていた部分にはエナメル質がなく、
表面が象牙質となっています)

この象牙質は、虫歯リスクが高いのです。

 

というのも、歯のphは7という中性を指しています。

そしてエナメル質(ハイドロキシアパタイト)はpH5.5、
フッ素を塗布したエナメル質(フルオロアパタイト)は
pH5で溶け始めます。

対して、象牙質は6.0~6.2で溶け始めるのです。

つまり、少し口内が酸性へ傾くだけで、
象牙質は溶けてしまいます。

よって、エナメル質よりかなり虫歯になりやすいのです。

 

象牙質は、エナメル質以上に
フッ素での虫歯予防が重要と言えます。

※こうして歯の根元が虫歯になることを、
 根面う蝕(根面カリエス)と言います。

中高齢者のオーラルケア注意点2.知覚過敏リスクが高い

歯ぐきが退縮して象牙質が露出すると
そこが知覚過敏になりやすいのです。

(象牙質には歯の神経へつながる管があるため)

よって知覚過敏ケアの成分である
硝酸カリウム、乳酸アルミニウムの使用が大切です。

中高齢者のオーラルケア注意点3.唾液の分泌量が減る

加齢と共に唾液の量が減ります。

すると虫歯、歯周病、口臭、知覚過敏と、
あらゆる口腔トラブルのリスクが上がるのです。

そのため唾液の分泌量を増やす工夫が大切となります。

・水分を多く摂る
・鼻呼吸をする
・部屋を加湿する

などですね。

また、ウエルテックから出ている保湿剤、
コンクール マウスリンスもオススメしています。

コンクール マウスリンス

それでもカバーしきれない分は、
虫歯、歯周病、口臭、知覚過敏などを
まとめてケアしてくれる、
高齢者向け歯磨き粉を使いましょう。

中高齢者のオーラルケア注意点4.研磨剤は原則気にしない

ここまでお話してきたように、
象牙質はエナメル質より脆いものです。

よって虫歯、知覚過敏リスクが高くなっています。

それに加えて、
「象牙質は歯磨き粉の研磨剤で傷つきやすいので、
低研磨や無研磨のものがいい」
とよく言われます。

が、研磨剤までは気にしなくていいというのが私の見解です。

と言うのも以前、研磨剤の記事でお話したように、
いまの日本は歯を傷つけるほど研磨性の
高い歯磨き粉は販売できません。

研磨剤の記事はこちら

このRDAは「象牙質研磨力」という名前の通り、
象牙質を傷つけないという基準で判断されます。

つまりRDA150以下の歯磨き粉であれば、
気にしなくていいでしょう。

ただしブラッシング圧に不安があるなら、
低研磨・無研磨のものを選ぶのもいいと思います。

中高齢者向けオススメ歯磨き粉4選

それでは、ここから中高齢者にオススメの
歯磨き粉を4つご紹介します。

中高齢者向けオススメ歯磨き粉1.チェックアップルートケアα

Check-Up rootcare α | 一般のお客さま向け情報 | ライオン歯科材株式会社

・フッ素1,450ppm
・フッ素の滞留を良くするピロリドンカルボン酸、カチオン化セルロース
・歯周病予防のCPC(塩化セチルピリジニウム)
・知覚過敏ケアの硝酸カリウム
・低発泡、無研磨、低香味

虫歯予防の代表である
チェックアップスタンダードが
中高齢者向けになったバージョンです。

フッ素による虫歯予防をMAXにしつつ、
CPCで歯周病も予防してくれます。

さらに硝酸カリウムで知覚過敏もケアできるのです。

 

また、ジェル状だと口内の隅々にまで成分が行き渡りつつ、
歯や歯ぐきに長時間、滞留します。

総じて、先ほど挙げた中高齢者のリスクを
一気にカバーしてくれるのです。

ルート(根っこ)ケアの名の通り、
象牙質のガードをMAXでやってくれます。

価格は90gで950円です。

 

余談ですが、チェックアップルートケアαは以前、
「チェックアップルートケア」という名前でした。

ルートケアにはフッ素の滞留を良くする
カチオン化セルロースが非配合だったのですが、
それが新しく配合されたことにより、
ルートケアαになったのです。

よって、以前より虫歯予防効果もアップしています。

 

ただしデメリットとして、
ルートケアαにはホワイトニング効果がありません。

着色を気にされるなら定期検診をこまめに受けるか、
別でホワイトニング歯磨き粉も使いましょう。

中高齢者向けオススメ歯磨き粉2.おとなのトータルケア歯磨きジェル

おとなのトータルケア歯みがきジェル | 株式会社ジーシー

・高濃度フッ素1,450pp
・歯周病予防としてIPMP、CPC、グリチルリチン酸ジカリウム
・知覚過敏予防として硝酸カリウム
・ホワイトニング効果としてポリリン酸ナトリウム
・低発泡、無研磨、低香味
・高リリース機能(成分が口の中へ素早く行き渡る独自処方)

チェックアップルートケアαと同じジェルです。

成分はルートケアαよりも優れており、
歯周病予防としてIPMPとグリチルリチン酸ジカリウム、
ホワイトニングとしてポリリン酸ナトリウムが
配合されています。

フッ素の滞留を良くする成分は含まれていませんが、
高リリース機能により薬用成分の効果が
底上げされているので十分でしょう。

値段は90gで1,220円。

ルートケアαよりやや高額なので、
予算や求める成分と相談しながら決めましょう。

中高齢者向けオススメ歯磨き粉3.SP-Tジェル

Systema SP-Tジェル | 一般のお客さま向け情報 | ライオン歯科材株式会社

歯周病予防に必要なもの全部入れた逸品です。

・フッ素1,450ppm
・歯周病の殺菌成分IPMP ※最大濃度
・口臭の殺菌成分LSS
・抗炎症作用β-グリチルレチン酸
・抗炎症作用トラネキサム酸
・血行促進ビタミンE(酢酸トコフェロール)※最大濃度
・低発泡、無研磨、低香味

加齢により歯周病リスクが高まっているなら、
ベストな選択肢と言えるでしょう。

ただし知覚過敏の予防成分は入っていません。

なので硝酸カリウムを求めるならルートケアαや
おとなのトータルケア歯磨きジェルがオススメです。

値段は85gで1,500円です。

中高齢者向けオススメ歯磨き粉4.オーラルピース

オーラルピース、それはからだにも地球にも優しい、飲める成分の歯磨き・口腔ケア - ORALPEACE

オーガニック歯磨き粉、子供向け歯磨き粉でも
ご紹介したオーラルピースです。

天然成分が好きな方にはオススメできます。

 

オーラルピースの長所は飲み込んでしまっても
安全な成分だけで作られているところです。

高齢になると、うがいが苦手で歯磨き粉を
飲み込んでしまうことがあります。

いちおう市販の歯磨き粉は、飲み込んで
害があるほどの成分は入っていませんが、
飲み込まないに越したことはありません。

よって、誤飲を恐れている方は、
オーラルピースがいいでしょう。

 

ただしフッ素や知覚過敏などの予防成分は
入っていないので、薬用成分がほしいなら、
他の製品がオススメです。

中高齢者のオーラルケアまとめ

以上が今回のポイントです。

中高齢者は歯ぐきが退縮するのと、
唾液の量が減ることで口腔トラブル
全般のリスクが上がってきます。

そこをカバーできるよう、
薬用成分が豊富な歯磨き粉を使うのと、
唾液の分泌をより促せるよう
水分補給などを意識しましょう。