海外旅行の外貨両替は結局何がお得で便利なのか。

というわけで、一連の海外旅行エントリのおまけエントリです。まあもしかしたらここまで書いた十数本のエントリから使えるやつを抜き出すのかもしれないのですがそれはさておき。

海外旅行なんて大きい主語で書いていますが、一連のエントリでもわかるとおり

  • 東南アジア諸国旅行、ただしタイとラオスだけ。
  • タイはバンコクだけでなく、コラート、ウボンなど地方都市もあり。
  • ラオスで周ったのはパクセーを根本にナカサンなど田舎もあり。

といった状況です。
まずはこれ。

ラオスでは、クレジットカードでキャッシングできないとどうしようもない。

ラオスはバーツも通用しないわけではないので、ちょっと国境越えてみた系の日帰りならバーツで全然大丈夫なのですが、数日いるならキップへの両替は必須です。しかしみんな金持ってないからちょっと高額(600円くらい)の札出すとお釣りがでなくて難儀するんですが。

でもって、ラオス行きは今回3回めですが、前2回はビエンチャン経由でした。ビエンチャンは銀行窓口がショッピングセンター内にもあるので簡単に両替できるんですが、パクセーは微妙にATMしかなかった。逆に言えばATMはだいたいどこにでもありました。

シーパンドン(ラオス島嶼部)の入口であるところのナカサンにもATMは一軒だけありました。ここを逃すと両替はないよ、って言われましたがシーパンドンの中にもいちおう「両替やるよ」ってお店はあったのでそういうところ使えばなんとかなるのかもしれません。

何にせよラオス南部では現在のところ両替にはATM必須と思っていいです。銀行は2ヶ所しか見かけず、中に入ったのはイミグレーション向かいちかくにある1軒だけでした。ATM必須ならクレジットカードも必須になりますね。

タイでも、地方都市ではATMが命の綱になりかねない。

地方都市に飛行機で行くならExchangeくらいあるような気もしないでもないです、が私は今回バス使いました。バスターミナルには(絶対ないとまでは言いませんが)銀行とか両替とか期待できない。街中に銀行ないわけでもない、っていうかラオスよりは格段にあちこちにありましたが土日は閉まってる可能性高しです。開いてるのはやっぱりATMだけ。何らかのためにクレジットカードは持ってたほうがいいかもしれないですね。

(クレジット系)デビットカードのレートはかなり悪い。

でもって、今回私が持っていったのは、自分名義の家族カードと、新しく作ったデビットカード。デビットカードは作って入金すると1000円プレゼントだというので作ってみたんですが、マネーロンダリング防止とかで住民票が必要だったりしてそこそこ作るのに手間と金がかかりました。これに2.5万円ほどチャージして2度下ろしました。1回めがラオスで、2回めがバンコクで。
そのオンライン履歴がこちら。

とりあえずバーツのほうをみると、両替レートは1バーツ3.54円。
そこそこレートのいいエアポートリンク内両替所が

1バーツ3.4円くらい*1、
レートが悪いとよくネタになる空港内両替所が

数字が1バーツ3.6円くらいなのでその間のように見えなくもありません。ところがこれは錯覚なのです。
手元には2000バーツしかないからです。220バーツはATM利用手数料。
そのうえその1行上には、「デビットカード側」でも引き出し手数料が200円かかっている。
つまり、2000バーツを引き出すのに、8058円かかっているのですね。
これを計算すると、1バーツ4.03円。いくらなんでもこのレートは悪すぎです。
さすがに今回確認してませんが、このレートはホテルのフロントで両替するくらいの悪さです。

ちなみに、ラオスの方もATMの40000キップは手数料なので、1kキップ14.9円。
銀行でキップ-バーツの逆両替しているのでそれと比較すると、

636バーツは1バーツ3.4円で計算すると2160円くらいです。つまり1kキップ13.3円くらい。
逆両替との比較で1000キップあたり1.6円の差が出ると昼食代で大体80円くらいの差が出ることになります。
このレートの差って、やっぱりかなり悪いですね。

ATMはキリの良い数字でしか下ろせない。

さらに、冒頭に少し書いた問題があります。
ATMは現地通貨基準でお金を下ろすため、きりのいい数字でしか下ろせません。ラオスのATMは50kキップ札のみで1000kキップが払い出されましたし、タイの2000バーツも1000バーツ札2枚でした。バンコクは1000バーツ札も(タクシーや屋台を除けば)だんだん流通しつつありますのでなんとかなりますが、ラオスはもう少し細かい札も欲しかった。
この辺、やはり窓口で万札1枚出したほうが融通がきく場合があるな、と思います。
ちなみに、ラオスのATMもバンコクのATMも、下ろす金額は細かく指定できません。画面に金額が6〜8種類くらいでてその中から選ぶ形。噂によると細かく指定できるボタンもあるらしいのですが今回は見つけられませんでした。

結論:デビットカードを使うのは最後の手段

というわけで、デビットカードでお金を下ろすのは最後の手段としたほうがいいですね、となります。

ちなみに、クレジットカードの場合は

海外でキャッシングをご利用いただいた場合の現地ネットワークご利用手数料は当社負担となります。

http://www.saisoncard.co.jp/guide/gu016.html

という場合もあって少しレートが良くなるらしいのですが、ATM利用手数料200円は取られるそうですし、元のレートが「空港より少しいいくらい」だとするとあまり期待はできませんね。

まあ、デビットカードの宣伝は、

「国内の外貨両替よりお得」でしたが、本日の外貨両替レートは「1バーツ3.87円」でした。残念ながら、デビットカードでのATM引き出しは国内の外貨両替より損ですね。

よく言われる「日本人現金持って行きすぎ問題」もありますのでデビットカード、クレジットカードでなんとかなればなあと思ったのですが、やっぱりなかなか厳しいな、とも思います。

*1:1円が何バーツかで書かれているので1バーツあたりはこの逆数になります