2024年よく聴いたアルバム・EP TOP5

サブスク全盛時代。

もはや「アルバム」という形態には、音楽的な意味よりも商業的な意味の方があるのかもしれない。

だが、ビジュアルでのパッケージなども含めて、コンセプトがしっかりと打ち出されている「アルバム」は、やはり鑑賞しがいがあると思う。

ということで、2024年、自分がよく聴いたアルバムTOP5。

EPも含めてランキング。

第5位:IVE 「SWITCH」

2023~2024年のワールドツアーの最中にドロップされたEP。

タイトル曲「HEYA」のライブ映えでその意図は明らかだったが、魔法使いコンセプトの「Accendio」の方が個人的にはツボ。


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メンバーのビジュアルが粒ぞろいと評されるIVEだけれども、幻想的で耽美的な世界観の楽曲がハマるのも圧倒的なビジュアルあってこそ。

第4位:TripleS 「ASSEMBLE24」

これまで複数のユニット曲の積み重ねでいろいろな世界を聴かせてきたTripleS。

24人が揃った「完全体」の姿を初めて表したのがこの「ASSEMBLE24」。

現存する日本のガールズグループだと櫻坂46が一番近いか。いや欅坂46の頃の方か。

「Girls Never Die」のMVはダークで耽美的な世界観で、こういうライブをやってくれる日がいつか来るのかな。


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第3位:FIFTY FIFTY 「LOVE TUNE」

「CUPID」が世界的に大ヒットしたが、それが収益配分や健康管理などを巡る紛争をもたらして空中分解してしまったFIFTY FIFTY。
これで終わりかと思いきや、金髪でラッパー要員だったキーナが核となってまさかのリブート。しかもキーナも黒髪清楚系にイメチェン。
元々はパラメータを楽曲に全振りしてビジュアル面(衣装、メイク含む)は二の次だった印象があったが、リブートではあからさまなNewJeans路線。
そんなのでうまくいくのかよと思いきや、やはり優れた楽曲で殴りに来た。しかも中毒性あり。


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第2位:ILLIT 「SUPER REAL ME」

HYBEのサバイバル・オーディション番組「R U Next?」を勝ち抜いたメンバーでデビューしたILLIT。
NewJeansを巡る紛争の中でいろいろ言われるグループだが、メンバーに罪はない。
キャラクターとして「ゆめかわ」を擬人化したような存在。
個人的には、ILLITにはNewJeansが秘めている禁忌、背徳感、郷愁、喪失感、儚さといった要素がほとんどないので、アートとしては相当物足りない(ゆえにミン・ヒジンが身を挺して嚙みついたのはいまだに不可解)。
しかし、ジェネリックとしてはとてもよくできている。日本人メンバー2人を入れた戦略も当たっている。


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第1位:TWICE 「DIVE」

第四世代のIVE、LE SSERAFIM、aespa、NewJeansらがブレイクしてグローバルに活躍する中で、オワコンになりかける第三世代。
しかし、TWICEは新たに「オトナカワイイ」な面も全面に出し、格が違うのをまざまざと見せつける活躍。
日本語アルバムの「DIVE」は、「夏」「海」という音楽的なコンセプトを軸に、人魚のようなビジュアルも伴って高い完成度。
サバイバル・オーディションはデビュー時がピークとなることが往々にして多いが、デビュー後9年間、メンバーが辞めることもなく、事務所ともめることもなく、和気藹々とした雰囲気を保ちながら新境地を切り開いている。
それが実は奇跡のように尊いことなんだよねというのを実感する2024年の暮れ。


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今年出演するNHKの紅白歌合戦では、「TT」ではなく、アルバムの表題曲の「DIVE」が観たい。
IVEはオワコンでも懐メロでもなく、進化し続けているのだから。


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