汚された美少女

三笠フーズの事故米転売で、大阪から遠く離れた北海道でも焼酎などの商品が店頭から撤去されています。

 三笠フーズ(大阪市)による汚染された事故米転売問題で、同社の販売先焼酎メーカー五社が八日に公表されたことを受け、道内の百貨店やスーパーなどでは西酒造(鹿児島県)の主力商品「薩摩宝山」を中心に撤去が始まった。

焼酎は蒸留酒なのでまだいいんですが、清酒であったらひどいなあと思っていたら、こんなニュースが。美少年酒造の「美少女」など8品目の原料米に三笠フーズの事故米が混入していた可能性があるそうで、同社は出荷を自粛した上で自主回収を進めているようです。

熊本県城南町の酒造会社、美少年酒造は9日、原料に三笠フーズの事故米が混入した可能性があるとして、8月以降に瓶詰めした「美少女」など日本酒8種類、約3万本(一升瓶換算)の自主回収を始めた。

同社のページの商品案内からも美少女は消されています。同ページから注文できるようになっているみたいなので、出荷自粛している商品は削除せざるを得ないのでしょう。食の安全を蔑ろにした三笠フーズの事故米転売は批判されて当然のものです。関係各所にはしっかりとした調査をして頂き、再発防止策も含めた適切な処置が取られる事を願います。


…以上は前フリで、本題は実はここから。
三笠フーズの事故米転売は批判に値するものですが、中には批判したいがためにすごいデマを流す人もいます。

肝臓がん患者は事故米が流通し始めた10年前から西日本を中心に爆発的に増加中です。

最初に見たとき「なんか変だな」と思っていたんですよ。素人なんでそのレベルで止まっていたんですが、NATROMさんが的確に解析してくれました。

さすがにわかりやすく解析されています。一応補足しておきますが、これらのエントリーは事故米転売における肝臓がんの話が根拠のないデマであることを指摘するものであり、三笠フーズを擁護するものではないということです。三笠フーズの事故米転売は批判に値するものであり、何らかの処分が行なわれて当然と思いますが、このようなデマが流れることは、適切な処遇が行なわれることを阻害しこそすれ、役立つことはありません。NATROMさんのこのエントリーは、三笠フーズの行為に憤りを感じている人にとっても有用なものです。しかし、このエントリーの最初のコメントが以下。

  • 2008-09-09のコメント欄

( ^ν^ ) 2008/09/09 14:09
関係者火消し乙

この後にも色々なコメントがあるんですが、力が抜けて引用する気力がありません。三笠フーズを叩ければなんでもいい、三笠フーズ叩きの意見に対する反対意見はすべからく擁護意見であり、関係者の火消しだ、という短絡思考が見て取れます。しかしこれは誤りです。いくら三笠フーズが批判に値する行為をしたからといって、このようなデマの類は三笠フーズに対する適切な評価の妨げになるだけです。愚かな味方は優れた敵より邪魔になります。三笠フーズの行為に批判的な人が、これらのデマの否定に積極的になるのはむしろ当然のことです。
このようなデマを流し、またそれに加担する人は、事故米転売問題に関する正当な批判を薄めこそすれ、高めることはないのだと心に命じて頂きたいものです。この世から美少女が消えてしまってもいいのでしょうか。