みかんとりんごを食ったら

謎の富山県民からゆうパックにより到着したみかんを食べた。
すると、遠くの病室から


「ギャー!」


という悲鳴が聞こえた。
とりあえず、りんごも食べた。
すると、さっきとは別方向の遠くの病室から


「おっしゃー!」


という雄叫びとガッツポーズが聞こえた。
いきなりタネ明かしすると、

  • みかん食う→一定距離内の誰かがランダムで死に絶える
  • りんご食う→一定距離内の誰かがランダムで生き返る


という仕組み。
ヤバイよヤバイ。
隔離病棟に関して言えば、自殺・殺人は日常茶飯事なんだけど
「謎の変死」とか「密室殺人」みたいなのは前例がない。


そもそもここの連中、人を殺しても普通に返り血塗れのまま、
病室でくつろいでる。
だからソッコー見つかるし、そのまま警察に引き渡される。


でも今回は別だ。
俺がみかんを食ったら、305号室の齋藤くん(話したことない)が、
まるで食い散らかされたかのような多量出血により変死。


俺がりんご食ったら、去年の末に亡くなった森重さん(自称・写真家)が、
まるで何事もなかったかのように蘇生。


一大事だ。
そして誰もみかんとりんごを疑わない。
そりゃそうだ!


しかし俺も俺で自首はしない。
なんて悪い奴なんだ!


とりあえず、人が死ぬのはアレだけど生き返るのは楽しいから、
りんごを大量に摂取しようと思います。


ただ問題点があって、
恐らくお気付きの方もいらっしゃるとは思いますが、
生き返った森重さん、半分腐ってる。