漂えど、沈まず。

文化系税理士 佐藤 龍 のブログです

『教師のためのお金の教科書』サポートページ

2022年、税理士・CFPという立場から、お金についての本を書きました。 「教師のためのお金の教科書」明治図書 教師のためのお金の教科書 作者:佐藤 龍 明治図書出版 Amazon この本は学校の先生方のために書かれた本です。 ようやくお金教育の重要性が認知さ…

迷ったら、四方田犬彦を読む。ー『回避と拘泥』を読む。

去年は、公私ともにもやもやとした1年だった。 完全に停滞していたかといえばそうでもなく、むしろ実績だけを見れば着実に前進の跡は確認できるものの、体感としては「なんかいまひとつ」だった。 その理由はいくつか挙げられるが、この年末年始に、それら…

ドゥルーズ『シネマ』再挑戦。

ちょっと前に、ドゥルーズの『シネマ』が急に気になって、解説書やらなんやらをまとめて読みました。 シネマ 1*運動イメージ(叢書・ウニベルシタス 855) 作者:ジル・ドゥルーズ 法政大学出版局 Amazon シネマ2*時間イメージ (叢書・ウニベルシタス) 作者:ジ…

「税金はきちんと払う」『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方 』

病床で読んだ本についてのメモ書き。 『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方 』(荒木飛呂彦、集英社新書、2024年) 荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方 荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書) 作者:荒木飛呂彦 集英社 Amazon 荒木先生のエッセイもいつのまに…

病床に、坂本龍一の遺作エッセイを読む。

2024-2025の年末年始のカレンダーはすばらしい。 12/28から1/5まで、なんと9連休! 公私ともに溜まった雑務と、鋭気を養うための十分な自由時間です。 年末は、その希望だけで生きていました。 それが絶望に変わったのは、休み初日の夕方。なにやら意識がぼ…

藤原清登「僕がジュリアードとバークリーで学んだこと:音楽で生きていくための51のルール」

わたしの趣味は音楽で、いまもトランペットを吹いています。 高校の頃は、今よりももっと真面目に音楽のことを考えていました。 そのときから約30年後、ふと、こんな本を目にしたので手に取りました。 僕がジュリアードとバークリーで学んだこと: 音楽で生き…

『街とその不確かな壁』村上春樹

街とその不確かな壁 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 読みました。 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』のリライトだというので恐る恐る手に取りました。というのも、『世界の終わりと~』は、『ねじ巻き鳥クロニクル』と並んで、わたしが村上春…

「料理人」と「料理研究家」の違い。あと、「悟性」をめぐって。 ー『一汁一菜でよいと至るまで』(土井善晴)

音楽の本ばかり読んでいて、少し飽きてきたので、「口直し」に読みました。 一汁一菜でよいと至るまで(新潮新書) 作者:土井善晴 新潮社 Amazon 料理は日常的にこなしています。 決してきちんとしたものではありませんが、まあ、どうにか家族が食べられるも…

『タイタンの妖女』 カート・ヴォネガット・ジュニアの時間/歴史観。

やっと読みました、カート・ヴォネガット・ジュニア。 文庫タイタンの妖女 ノーブランド品 Amazon カート・ヴォネガット・ジュニアは、これも長いこと積読状態だった作家。 何度か、何冊か手を付けるのだけど、そのたびに挫折してしまったのだが、この夏、勢…

『アメーバ経営』(稲森和夫)再読。

ずっと前に読んだ本。 思うところあり、再読した。 アメーバ経営 (日本経済新聞出版) 作者:稲盛和夫 日経BP Amazon 「アメーバ経営」とは、一技術者であった稲盛が、予想以上に大きくなった事業の経営者となったときに試行錯誤によって創り出した経営方法だ…

『六人の噓つきな大学生』 …これって、アレへのオマージュですよね?

家族に勧められたこの本ですが、いや、おもしろかったです。 寝食忘れて(といっても数時間ですが)一気に読んでしまいました。 六人の嘘つきな大学生 (角川文庫) 作者:浅倉 秋成 KADOKAWA Amazon 映画化するみたいですし、特にわたしがこの本について言葉を…