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映像作品(映画、アニメ、ドラマ)のネタバレ一切無し魅力紹介をしています。

映画『ルーム』72/100点

 

批評

原作に劣らないほど、親子の愛を感じる映画となっている。

 

今作の大まかな内容は、「広い世界を見るために、数年納屋に監禁された母と息子が脱出を試みる」という人間ドラマだ。

今作の主人公は息子なのだが、なんと生まれてから納屋の外に出たことがない。

そのため、息子にとっては部屋の中の世界が全てであり、母親は何とかして外の広い世界を見せてあげようとする。

 

ただ、今作はあくまでも脱出スリラーではなく、人間ドラマだ。

劇中のほとんどは母子の生活を描き、母親の愛情がよく伝わる構成だ。

監禁されている中でなぜ子どもが欲しいと思ったのか、幸せに本当に必要なものは何なのか、視聴者は強く実感できる。

 

ちなみに、今作は原作とは異なる点が多い。

人物の名前が変わっていたり、原作で描かれていた息子の心情がほとんど描かれなかったり、原作よりも自然な改変などだ。

 

カットされた部分が多かったり、説明不足感は否めないため、原作を読んだ方にとっては少々物足りないかもしれないが、原作がとても好きな方、人間ドラマが好きな方におすすめである。

 

原作は↓

 

スタッフ・キャスト

監督:レニー・アブラハムソン

脚本:エマ・ドナヒュー

原作:エマ・ドナヒュー

キャスト:ブリー・ラーソン ジェイコブ・トレンブレイ ジョアン・アレン ウィリアム・H・メイシー ショーン・ブリジャース 他

 

2015年制作/118分/アイルランド・カナダ