幼い頃から一流の漫画家になりたいと思っていた私(佐藤)は、思い切ってジャンプに持ちこみをしてみた。集英社の「週刊少年ジャンプ」である。持ちこみのための手続きは簡単だ。電話をして、訪問希望日を伝えるだけ。
電話で「○月○日○時ごろにお伺いしたいのですが」と言うと、「では○○(担当者名)宛てでお越しください」と言われた。人生ではじめてマンガを描き、原稿を持って集英社に行ってみた。
受付には訪問者用の用紙が備えられており、そこに用件と担当者の名前を記入する。それを受付の女性に手渡してしばらく待っていると呼び出され、接客用のスペースへと案内された。
当初の予定時刻が13時であった。しかし5分経っても担当者があらわれない。10分経ってもあらわれない。まあ、昼時ということもあって、食事に出かけているのかもしれない。そうでなくても、時間を割いてくれるだけでもスゴイことなのだ。ありがたやありがたや。そうして、30分が過ぎようとしていた頃に「こんにちは~」と言いつつ若い年齢の編集者があらわれた。
さつそく原稿を見てもらうことに。編集者はじっくり見るというよりも、さらさらとページを確認する程度の感覚で、アッという間に最後まで目を通した。2分あったかなかったか。そして次のように話した。
「ちょっとこれだと画のレベルが低すぎるのと内容的にもまったくひねりがないので、キツイですね。賞に出せるようなレベルにもないですし……。もう少し意識を高く持って描いてきて頂かないと、こちらとしても何も言いようがないようなレベルなので……。この作品に関してはまったくダメですね」
40分近く待ったが、わずか10分で終了。そのまま原稿を持ち帰ることとなった。私は「意識を高く持って描いて頂かないと」と言われた意味がよくわからなかった。とにかく、はじめての持ちこみ体験は終了した。
もう漫画家になる道は途絶えたのだろうか。漫画を描いたのは、記事にするためではない。真面目に考えて描いた漫画だが、ボツったので公開することにした。それが漫画に対する供養のような気がしたから。
このページに、『週刊少年ジャンプ』に持ち込んだ漫画を全ページ公開したいと思う。そしてTwitterでもFacebookでもいいので感想を聞かせて欲しい。※このページに漫画が表示されていない人は( http://wp.me/p25BsW-167h )にアクセスしてみてください。
漫画家: デリケートゾーン佐藤
▼ タイトル:アゲル 作:デリケートゾーン・佐藤
▼ハードルっぽいオブジェに集英社と書かれている。「飛び越えろ!」ということか