魚に羽根が

翼のある魚の絵

メダルゲームの依存性と父のパチンコ依存

f:id:RIKORIKO:20160113225334j:plain
アゲハチョウの翅のある魚

食料品の買い出しに毎週利用するショッピングセンターに小さなゲームセンターがあります。
田舎のショボいお店なので、ゲームセンターも小規模でお客さんも少ない。

子供のころはせいぜいワニワニパニックをしたことがあるくらいで、クレーンゲームも一度だけやり、私には不可能だと思ってからは全くやっていません。
そのくらいゲームセンターは、私とは縁がない場所です。

しかし娘(2歳)は賑やかな雰囲気に惹かれるのか、キャラクター物の景品が気になるのか、ゲームセンターに寄りたがります。
ほとんど娘の対象年齢外だし、100円を入れて動かす乗り物は泣いて怖がるので、私たちはお金を遣わず冷やかすだけの客でした。イヤな客ですが…

そして先日ゲームセンターに寄ると、無料でくじ引きをしていました。店員さんに促されて娘がくじを引くと、数ある景品の中では一番グレートが低いらしいメダル50枚が当りました。
せっかくもらえたので試しに遊んでみようと思い立ったのは、to アミー漁(トアミーギョ)という筐体。
f:id:RIKORIKO:20160113230222j:plain
↑Wikipediaの画像
大型の筐体で四方に椅子があり、同時に数人でプレーできるもの。中央の画面に海中とそこを泳ぐさまざまな魚が映しだされています。
そこを利用しているお客さんが全くいないことと、娘が水族館感覚で眺めたがるため、一番馴染みのある筐体でした。

パネルを見ても[漁獲量100㎏を目指そう!]ということぐらいしか書いていないため、遊び方がわかりません。試しにメダルを入れてみると、画面手元の砲台のようなところから網が射出されます。これで魚を捕まえるらしい。手元のレバーで砲台の角度を変えて魚を狙うようです。
ゲームを続けるうちに小魚は1㎏、メダル3枚で捕まえる大物は5㎏の漁獲量ということがわかり、娘と気楽にゲームをしていました。

しかしごく普通の小魚を捕まえたときに、筐体からメダルが3枚、バラバラッと落ちてきました。どういう基準かわからないものの、捕まえた魚によってはメダルが出てくるようです。

大袈裟かもしれませんが、私はメダルが出てきた瞬間に
「うわっこれパチンコだ!」
と恐怖しました。


過去記事に何度も書いているように、私の父はパチンカスです。
私の曾祖父の代からある製麺所を継いだ父は、私が2歳のときに祖父が他界してからやりたい放題。
朝8時を過ぎるまで寝ていて、午前中の製麺だけを終わらせると昼食を採り、そのままパチンコへ。袋詰めや配達、電話番、帳簿つけなどは全て母や祖母がやっていました。
パチンコに行くことを咎めると、父は殴る蹴る物を破壊するので年に350日ぐらいはパチンコに行っていました。
実家はずいぶんな田舎にあるため、パチンコ屋まで車で片道1時間かかります。閉店時間までパチンコ屋にいるため、父の帰宅は11時を過ぎます。
大した稼ぎもないのに何故そんなにパチンコにつぎ込めたかというと、祖父の遺産を遣っていたようです。

祖父の遺産が底を尽き始めた頃、私は中学生でした。父はプレステ2を買ってきて自宅の茶の間でパチンコのゲームを始めました。
パチンコのゲームはひたすらパチンコのアニメーション?画面と玉がジャラジャラ流れる様子を眺めるというものでした。一応当たる確率は自分で設定できるようです。
父はコントローラーも握らず寝転んで画面を凝視しており、リーチがかかるとガバッと起き上がって「きた!」などと言う、当たると喜び、外れると悪態をつくということを繰り返しておりました。何時間も。
私は父に対して反抗的な態度はとらず、おべっかを使っていたので、父がリーチの説明などをすると虚無の心で
「へー、なるほどー、そうなんだー」
と言わなければなりません。
私は父のようにはなりたくない、パチンコには近付くまいと心に決めたのでした。


しかし初めてやったメダルゲームでメダルが出てきたとき、脳から快楽物質が出ました。それが恐ろしかった。父のようになるのは嫌です…

むしろ耐性がないほうが危険な気がするので、自分の子供にメダルゲームを禁止するつもりはないですが、自分はもうやらないほうがいいでしょう。

ちなみにメダルゲームやパチンコをする人を批判するつもりはないです(>_<)自分の遣えるお金の範囲で楽しむのはいいと思います。実際やってみたら楽しいでしょうし。


父の後日談ですが、私が高校入学した年に製麺所は廃業。そのまま父は3年間無職でした。
無職の間に家のお金に手を付けてパチンコをし、その度にプチ家出をしていました。現在は就職しているので、以前ほどはパチンコをしていないと思います。

印象的だったのが、母が父に『もうパチンコをしない』という誓約書を書かせたと、嬉々として私に見せてきたことです。私が高校生になってすぐの頃だったでしょうか。
それはノートに手書きで書かれており、もし今後一度でもパチンコをすれば母に30万円を支払うというもので、ご丁寧に印鑑まで捺してありました。

この紙切れに何の意味があるの?こんなことで父がパチンコを止めると思うの?父は無職なのに30万はどこから出すの?そもそもなんで離婚しないの?

母は頭が悪いのです。この紙切れで解決したと思って喜んでいました。そしてすぐに父に裏切られました。
私は就職したら母を連れて家を出ることを目標に、ずっと真面目に子供時代を生きていましたが、母は家を出て父と別れることを拒みました。
今も母は父と祖母(現在精神病院に入院中)と暮らしています。
母も父に依存しているのでしょう(共依存かな?)。

なにごともほどほどに

rikoriko.hatenablog.com
rikoriko.hatenablog.com