米国最高峰カテゴリー「インディカー・シリーズ」にエンジン供給等を行なっているホンダは、現地9日、カリフォルニア州にある「Honda Performance Development」(HPD)のヘッドクォーターにて、今シーズン仕様のエアロキットを公開した。
インディカーでは今季も2012年から継続使用しているダラーラ製のシャシーをホンダエンジン勢、シボレーエンジン勢の双方が使う。だが、さらなるパフォーマンスや安全性の向上、そしてコース上での見分けのつきやすさや新たな競争要素・話題の提供も考慮して、エンジンマニュファクチャラーによるエアロキット(空力パーツ)を今季15年から導入することが、13年の半ばにはアナウンスされていた。それに伴っての動きである。
ロード/ストリートコースとショートオーバルのベース仕様として公開された画像を見れば、そのルックスがかなり刺激的であることは一目瞭然。特にフロントウイングは近代F1的なフラップ多重積層型となっており、目を引く。先に公開されていたシボレーのエアロキットのレンダリング画像に比べても派手な印象だ(もちろん、こういったものは実戦のコース上を走るまで迂闊な論評は禁物、でもあるが)。
HPDの副社長兼COOであるスティーブ・エリクセンは「インディカーの原点、開発(できる環境)が多くある状況に戻りつつある。ここに至るまでの過程は、とても興味深い“旅”だった。そして成し遂げた成果に喜びを感じている」などの旨を語っている。果たしてコース上での戦いはどう展開されるか。エアロキットの優劣は、自身通算2勝目を目指す佐藤琢磨(A.J.Foytレーシング/ホンダ)の今季にも大きな影響を及ぼすと考えられる。
注目の開幕戦セント・ピーターズバーグは現地3月29日決勝。