不動産屋のラノベ読み

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娘1歳誕生日を記念して育児トンデモを3つ紹介します

 
 ウチの娘が1歳になったりならなかったりするので、それを記念して、この1年で出会った育児トンデモをご紹介します。
 基本的に、ウチの妻がウィメンズパークで見つけてきたものです。
 

西原式

 西原克成という方が提唱されている育児法で、色々な制限があるのですが、なかでも特徴的なのは「2歳まで離乳食を与えない」というものです。早い離乳食がアレルギーの原因という主張です。
 実はちょっと判断に迷ったのですが↓この辺の記述からトンデモと判断しました。

 昭和41年にスポック博士の育児書がわが国で翻訳され、昭和55年には当時の厚生省が「生後5ヶ月頃から離乳食を開始すること」をメインとしたスポック博士の育児法を母子健康手帳に導入しました。その2年後から、アトピー、小児喘息が急激に増加しました。

株式会社アート医研 * かしこい赤ちゃんの育て方

 所長の西原は1988年世界に先駆けて哺乳類の歯根膜と固有歯槽骨を持つ人工歯根を開発し、ついで1992年にはハイブリッド型の人工骨髄造血器を開発しました。
 ともに従来は不可能とされた、哺乳類動物に特に発達した骨格システムを、生体力学刺激というエネルギーによって移植した患者さんの細胞の遺伝子の引き金を引いてセメント質や歯根膜、新生骨や造血細胞群を骨膜や筋肉・筋膜から誘導する全く新しいハイブリッド法を考案し、開発したのです。

港区 六本木 歯科 歯医者【西原研究所】ミトコンドリア先生のごあいさつ

 
 離乳食については、

 994人の子どもたちを追跡調査したところ、離乳食開始の遅れは、5歳時の食物アレルギーやダニアレルギーの感作を増やす、という2010年のフィンランドの報告もあります 5) 。

「経口免疫寛容」という現象…なぜ食べ続けることでアレルギー反応が減っていくのか?|子肌育Blog アトピーに負けない生活。

 というような記述も読みましたので、逆になるべく早めに色々な食材を試すように妻に提案しました。最近は好き嫌いが多くなってしまったので、なかなか新しい食材を食べてくれなくなりました。成長に合わせて試していけばいいかと思っています。
 

舌癒着症

 舌小帯癒着に育児トラブルの原因を求める考え方です。

頭蓋:いびつ,三角,絶壁 毛髪:抜けやすい,薄い,立っている,両者の混合,ぴったとくっついている。
顔面:こめかみ陥凹,眉と睫毛が薄い,眼周囲が腫脹,頬部下膨れ,眉間に皺。
口腔:舌背が白く角化している,硬口蓋が高い,泣き声が濁っている。
喉頭:声帯ポリープや黄疸がある場合も多い,喉頭軟化症。
皮膚:チアノーゼ,大理石様皮膚,冷たい,唇の色が悪い,顔色が悪い,額が黒っぽい,黄疸が遷延,手足が冷たい。
躯幹:胸部陥凹,腹部膨満,陰嚢がだらんとしている,ガスっぽい。
手:冷たい,指は伸ばしたまま,もしくは小指を立てている,指が細い,動きが少ない,物を握ってもすぐ落としてしまう。
足:足指は反っている。指が細く足が薄い,立たせてもあまり跳ねない,あまり動かさない。股関節が硬い。
生活:不活発でコミュニケーションが良くとれない,抱き癖がある,鼻閉様呼吸音,あくびを良くする,視線が合わない。
哺乳:寝てしまう,むせる,哺乳中おっぱいを突然はなす,よく吐く,空気をよく飲込む,母親の乳房に障害を与える,母乳が出なくなってしまう,母親の月経が早く始まってしまう
睡眠:寝つきが悪い,腕の中で眠っていてもベッドへおくとすぐ目を覚ましてしまう,眠りが浅い,鼾をかくもしくは呼吸音が荒い,睡眠中無呼吸,睡眠中に身体を急に動かしたり笑ったりする,指・おっぱい・あるいは物をしゃぶりながらでないと寝ない。
涕泣:頻回に泣く,泣き声が苦しげで弱々しいまたは疳にさわる,長泣きをする,泣いている理由が分からない,泣いているときに無呼吸になることがある。
その他 硬い鼻くそがたまる,筋の異常緊張がある,抱きにくい、脈拍が多い,喋りはじめが遅い。

赤ちゃんの症状

↑これだけあれば、どんな赤ちゃんにもあてはまるだろう、と思い、トンデモと判断しました。
 はてなダイアリーで、↓を読んだことも助けになりました。はてな、頼りになる。

 この研究会は、「自然育児法」という多数の書籍を出した山西みな子氏(助産師)の流れをくんでいるようです。講師の耳鼻科医は、山西みな子氏の息子さんのようです。
 
 舌小帯切除については小児科学会から2001年の時点ですでに「学問的根拠はない」とされていました。

舌小帯切除は不要 <日本母子ケアー研究会の研修より> *2015年5月4日改題 - ふぃっしゅ in the water

 
 正直、必要のない手術を乳幼児にさせる医者に対しては、よい感情を持ちません。個人的には撲滅してしまいたいトンデモですね。
 

粉ミルクは消化に3時間かかるが母乳はいくら飲ませてもいい

乳児に関しての質問です。 「赤ちゃんは粉ミルクを消化するのに… - 人力検索はてな
↑なんだか、この説が妙にお母さん方に流布しているらしく、ウチの妻が授乳タイミングについて悩んでいました。2か月をすぎたころには一度に飲む量が増えたのでそれほど頻繁に与える必要がなくなり、悩みも消えてしまいましたが。
 
 どうでもいいですが、母乳神話みたいなの、あれ何とかならんですかね。親戚とか知り合いから何度も「役に立たないおっぱいだな」みたいなことを妻が言われるの、いい加減うんざりしましたよ。
 
 
 

トンデモ退治はお父さんの仕事です。

 最後に一言です。「トンデモ退治はお父さんの仕事」だと思います。
 
 そのような役割分担はジェンダーロールの押しつけだ、と怒られるかもしれません。ただ、現状での一般的な家庭、1歳未満の頃で母親が育児を主として担当し父親は仕事をしている場合、母親が社会との接触が薄くなる傾向にあります。また、2か月ぐらいまではまともに睡眠もとれないですし、判断力も鈍ると思います。そのような状態で育児に関して不安や悩みを抱えて、手に入る情報はネットが主となると、トンデモに染まりやすくなると思います。相談できる人が少ないと、特にそうなりやすいのでは。
 この時期にトンデモにはまってしまうと、その判断が正しかったと整合をつけるために、別のトンデモにもはまりやすくなっていくかと思います。比較的、体調や時間に余裕があり、社会との接触も強い父親が母親を守ってあげた方がいいだろう、と感じました。
 
 幸いに、ウチの妻はなにか育児法に関する情報を見つけると相談をしてくれましたし、育児ノートなどで赤ちゃんの状態を共有していました。また、妙にカンが鋭い妻でしたので「こういう育児法があるらしいんだけど、なんか、どうなんだろう。あまり調べてないんだけど」などと判断留保して持ってきてくれました。大変に心強かったです。
 ただ、みなさんの奥さんがウチの妻ほどデキた女性であるとは限らない*1と思いますので、これを読んでいらっしゃる後輩お父さんがいらっしゃいましたら、どうぞお気を付け下さい。

*1:ノロケです